ゲスト
(ka0000)
魔装の少女
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(新規)
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在5人 / 5~5人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/08/01 09:00
- リプレイ完成予定
- 2017/08/15 09:00
オープニング
●あれから
太陽が沈む。今日という一日が終わろうとしている。
フレッサの街の中、見晴らしの良い塔の中に、少女の“住まい”があった。
「……なるほど。それで、ここに居るのじゃな」
差し出されたお茶を飲みながらオキナが納得したように言った。
緑髪の少女――紡伎 希(kz0174)――から、事の顛末を確認していたのだ。
「人は何度でも絶望する……けど、そこから、何度も立ち上がれる想いを、人は示せる……私は、それを証明したいのです」
「気の長い話じゃな。だが、悪くはないのう。儂は……絶望から逃れられんかった……じゃが、儂の後を往く者が、想いを示し続けられると信じる事はできるからの」
穏やかな微笑を浮かべ、オキナはお茶をテーブルに置いた。
「ハンターには儂が手を回しておこう。あと、スキルセットの件もな……まぁ、当てが無い訳じゃないしの」
「ありがとうございます」
「しかし、幽閉で暫くは暇かと思ったのに、希も難儀じゃのう」
先の依頼でネル・ベル(kz0082)に連れ去られた希は、フレッサの街に用意された一室を与えられた。
豪華な調度品に囲まれており、まるで、貴族の令嬢か婦人のような扱いだ。もっとも、メイドが居る訳でもなく、家事全般は全て自分で行わなければならないが。
また、扉の鍵は閉まっていない。いつでも、逃げようと思えば逃げられる状態である。
「……フレッサの街の住民が人質ですから」
「そうじゃろうな」
希はフレッサ領主とネル・ベルとの密談を目撃した。
そして、ネル・ベルに連れられてフレッサの街に幽閉されている。ここから脱出して、ハンターオフィスに駆け込めば、ネル・ベルの陰謀を防げるだろう。
だが、ネル・ベルの討伐を行う前に、あの歪虚は陰謀が失敗したとして、用無しとなったフレッサの街を“片付ける”はずだ。そして、それを防げる手段は……今の所、無い。
「きっと、何らかの機会が来ると信じています」
「いつだって、タイミングが肝心じゃ。慌てる事なく、自らが行う事を成せば良い」
「陰謀の片棒を担ぐのは嫌ですが……」
明確な証拠を得られてはいないがフレッサ領主はネル・ベルの傀儡なのだろう。
貴族派であるフレッサ領主を裏で操り、王家派と争わせる事で王国にダメージを与えるつもりなのだ。
その為、フレッサ領の発展にネル・ベルは力を入れている。発言力を増す為だ。歪虚の割に、打ち出した経済対策に効果が出ているのは皮肉としかいいようがないのだが。
「……こう、考えるといい。希の活躍によって、フレッサの街に住む市民の為になっているとな」
「そうだといいのですが……」
「ともかく、レタニケ領北部の管理を一時的とはいえ、任されたのじゃ。安全確保は大事な事に変わりはしないじゃろ」
レタニケ領での亜人に絡む堕落者ライルの件で、フレッサ領の私兵も少なからず功績を残した。
貴族間同士の睨み合いにより、レタニケ領全ての併合は叶わなかったが、北部一体の管理をフレッサ領主は任される事になったのだ。
大峡谷に近い為、治安は悪い上に、森林と温泉ぐらいしかない僻地なのだが、ネル・ベルはこれらを有効に使うつもりらしい。
「……明朝、出発します」
温泉はフレッサの街の住民が使える保養所にするとの事で、早速、工事の手が入る事になってはいるのだが、亜人の姿がチラチラ目撃された。
希は亜人討伐をネル・ベルに命令されたのだ。
「うむ。現地でハンター達と合流するように調整しておくからの」
●大峡谷に程近い山裾
「遅いぞ、私の従者よ」
人との接触を避ける為、街道から外れ、山の尾根沿いを進んでいた希に、ネル・ベルが声を掛けた。
希は真っ黒なローブのフードを除けて深々と一礼した。
「申し訳ございません、ネル・ベル様。途中、亜人と遭遇しまして」
「……ふむ。特に問題は無かった様子だな」
心配したのを隠すように一瞬、チラリと希の全身を確認したネル・ベル。
「はい。追い払いましたが、まだ、この一帯に潜んでいる可能性が高いです」
「亜人がこれほど出没するのは、住処を追われた可能性が高い。原因を究明し、必要なら解決させねばならん」
レタニケ領を襲った亜人は壊滅させている。
それ以外の亜人が大峡谷から出てきているというのは、何かあったと見る方が自然だろう。
「まずは、直接的な驚異となる亜人を討伐。以後は、大峡谷へと進むぞ」
「仰せのままに……あの……ネル・ベル様……負のマテリアルの影響に関しては如何なされますか?」
歪虚であるネル・ベルは負のマテリアルを放っている。
それほど強烈ではないものの、それでも近くに居る者にとっては良い影響は無い。
「必要な時だけ傍に居るが、調査時は別行動でも構わないだろう……何か、心配事か?」
「人の目に付く事もあるかと思いますし、それに、私は今、武器を持っていないので……」
そういえば武器を身に付けるのは禁止していたなとネル・ベルは思い出した。
従者の姿をもう一度、しっかりと見つめる歪虚。
「ふむ……ならば、必要になったら、偉大なるこの私を持つと良い」
「持……つ、のですか?」
「そうだ。私の従者よ、手にすべき力を語るが良い。私がその力となろう」
そして、緑髪の少女が欲した力の形に、ネル・ベルは【変容】したのだった――。
●あるハンターオフィスにて
受付嬢ミノリは地方のハンターオフィスへと飛ばされていた。
何でも担当者の産休らしく、その間、代わりになる人を探していたという。
「それでも、なんで、わたしなの~」
暇そうにカウンターに身を預ける。
今年の夏は海を満喫しようとしたら、王国の片田舎だ。もちろん、海は近くではない。
「そして、また、亜人討伐依頼だし」
いつもだったら、同僚が返事をしてくれるのだが、生憎、カウンターには誰もいない。
映し出されたモニターには、亜人の調査討伐について記されていた。
レタニケ領より更に北。大峡谷にほど近い山林での活動だ。
「誰か……来て、わたし、暇でしょうがないよー」
ミノリの声が静まり返っているハンターオフィスに響くのであった。
太陽が沈む。今日という一日が終わろうとしている。
フレッサの街の中、見晴らしの良い塔の中に、少女の“住まい”があった。
「……なるほど。それで、ここに居るのじゃな」
差し出されたお茶を飲みながらオキナが納得したように言った。
緑髪の少女――紡伎 希(kz0174)――から、事の顛末を確認していたのだ。
「人は何度でも絶望する……けど、そこから、何度も立ち上がれる想いを、人は示せる……私は、それを証明したいのです」
「気の長い話じゃな。だが、悪くはないのう。儂は……絶望から逃れられんかった……じゃが、儂の後を往く者が、想いを示し続けられると信じる事はできるからの」
穏やかな微笑を浮かべ、オキナはお茶をテーブルに置いた。
「ハンターには儂が手を回しておこう。あと、スキルセットの件もな……まぁ、当てが無い訳じゃないしの」
「ありがとうございます」
「しかし、幽閉で暫くは暇かと思ったのに、希も難儀じゃのう」
先の依頼でネル・ベル(kz0082)に連れ去られた希は、フレッサの街に用意された一室を与えられた。
豪華な調度品に囲まれており、まるで、貴族の令嬢か婦人のような扱いだ。もっとも、メイドが居る訳でもなく、家事全般は全て自分で行わなければならないが。
また、扉の鍵は閉まっていない。いつでも、逃げようと思えば逃げられる状態である。
「……フレッサの街の住民が人質ですから」
「そうじゃろうな」
希はフレッサ領主とネル・ベルとの密談を目撃した。
そして、ネル・ベルに連れられてフレッサの街に幽閉されている。ここから脱出して、ハンターオフィスに駆け込めば、ネル・ベルの陰謀を防げるだろう。
だが、ネル・ベルの討伐を行う前に、あの歪虚は陰謀が失敗したとして、用無しとなったフレッサの街を“片付ける”はずだ。そして、それを防げる手段は……今の所、無い。
「きっと、何らかの機会が来ると信じています」
「いつだって、タイミングが肝心じゃ。慌てる事なく、自らが行う事を成せば良い」
「陰謀の片棒を担ぐのは嫌ですが……」
明確な証拠を得られてはいないがフレッサ領主はネル・ベルの傀儡なのだろう。
貴族派であるフレッサ領主を裏で操り、王家派と争わせる事で王国にダメージを与えるつもりなのだ。
その為、フレッサ領の発展にネル・ベルは力を入れている。発言力を増す為だ。歪虚の割に、打ち出した経済対策に効果が出ているのは皮肉としかいいようがないのだが。
「……こう、考えるといい。希の活躍によって、フレッサの街に住む市民の為になっているとな」
「そうだといいのですが……」
「ともかく、レタニケ領北部の管理を一時的とはいえ、任されたのじゃ。安全確保は大事な事に変わりはしないじゃろ」
レタニケ領での亜人に絡む堕落者ライルの件で、フレッサ領の私兵も少なからず功績を残した。
貴族間同士の睨み合いにより、レタニケ領全ての併合は叶わなかったが、北部一体の管理をフレッサ領主は任される事になったのだ。
大峡谷に近い為、治安は悪い上に、森林と温泉ぐらいしかない僻地なのだが、ネル・ベルはこれらを有効に使うつもりらしい。
「……明朝、出発します」
温泉はフレッサの街の住民が使える保養所にするとの事で、早速、工事の手が入る事になってはいるのだが、亜人の姿がチラチラ目撃された。
希は亜人討伐をネル・ベルに命令されたのだ。
「うむ。現地でハンター達と合流するように調整しておくからの」
●大峡谷に程近い山裾
「遅いぞ、私の従者よ」
人との接触を避ける為、街道から外れ、山の尾根沿いを進んでいた希に、ネル・ベルが声を掛けた。
希は真っ黒なローブのフードを除けて深々と一礼した。
「申し訳ございません、ネル・ベル様。途中、亜人と遭遇しまして」
「……ふむ。特に問題は無かった様子だな」
心配したのを隠すように一瞬、チラリと希の全身を確認したネル・ベル。
「はい。追い払いましたが、まだ、この一帯に潜んでいる可能性が高いです」
「亜人がこれほど出没するのは、住処を追われた可能性が高い。原因を究明し、必要なら解決させねばならん」
レタニケ領を襲った亜人は壊滅させている。
それ以外の亜人が大峡谷から出てきているというのは、何かあったと見る方が自然だろう。
「まずは、直接的な驚異となる亜人を討伐。以後は、大峡谷へと進むぞ」
「仰せのままに……あの……ネル・ベル様……負のマテリアルの影響に関しては如何なされますか?」
歪虚であるネル・ベルは負のマテリアルを放っている。
それほど強烈ではないものの、それでも近くに居る者にとっては良い影響は無い。
「必要な時だけ傍に居るが、調査時は別行動でも構わないだろう……何か、心配事か?」
「人の目に付く事もあるかと思いますし、それに、私は今、武器を持っていないので……」
そういえば武器を身に付けるのは禁止していたなとネル・ベルは思い出した。
従者の姿をもう一度、しっかりと見つめる歪虚。
「ふむ……ならば、必要になったら、偉大なるこの私を持つと良い」
「持……つ、のですか?」
「そうだ。私の従者よ、手にすべき力を語るが良い。私がその力となろう」
そして、緑髪の少女が欲した力の形に、ネル・ベルは【変容】したのだった――。
●あるハンターオフィスにて
受付嬢ミノリは地方のハンターオフィスへと飛ばされていた。
何でも担当者の産休らしく、その間、代わりになる人を探していたという。
「それでも、なんで、わたしなの~」
暇そうにカウンターに身を預ける。
今年の夏は海を満喫しようとしたら、王国の片田舎だ。もちろん、海は近くではない。
「そして、また、亜人討伐依頼だし」
いつもだったら、同僚が返事をしてくれるのだが、生憎、カウンターには誰もいない。
映し出されたモニターには、亜人の調査討伐について記されていた。
レタニケ領より更に北。大峡谷にほど近い山林での活動だ。
「誰か……来て、わたし、暇でしょうがないよー」
ミノリの声が静まり返っているハンターオフィスに響くのであった。
解説
●目的
亜人調査討伐
●内容
大峡谷に程近い山林を調査、亜人の群れの拠点を見つけ出し、殲滅する
●調査
特別ルールを用います
【直感】を元にスキルやプレイングなどを各種修正した上で、“班単位”で、調査判定を十数回行います(班員の平均レベルで変動)
規定する調査回数以内に、判定回数が一定数、成功した時点で、亜人の拠点を発見できます
班員の構成はお任せします
調査最中に亜人と遭遇し、戦闘になる可能性があります
●拠点襲撃
山林の中のちょっと開けた所に亜人の拠点があります
テントのようなものはなく、古ぼけた布のようなものを木々の間に張ってある程度です
●味方勢力
紡伎 希(kz0174)
緑髪の少女。メインクラス:機導師 サブクラス:猟撃士
真っ黒なローブに身を包み、目元を仮面で隠しているが、声や容姿から、正体を推測できるとする
手には魔導剣弓に似た武器を持っている
スキルセットは『防御障壁』『ジェットブーツ』『機導浄化術・浄癒』『クイックリロード』
ハンター達が現地に到着した際に、森の中から登場、合流する
●敵勢力
ゴブリン 30体程
一般的なゴブリン。主に棍棒や弓で武装している
傷ついている者も多い。人語を話せる者は居ない様子
人間を見つけると、問答無用で襲いかかってくる
●その他
相談卓・質問卓には希が対応します
亜人調査討伐
●内容
大峡谷に程近い山林を調査、亜人の群れの拠点を見つけ出し、殲滅する
●調査
特別ルールを用います
【直感】を元にスキルやプレイングなどを各種修正した上で、“班単位”で、調査判定を十数回行います(班員の平均レベルで変動)
規定する調査回数以内に、判定回数が一定数、成功した時点で、亜人の拠点を発見できます
班員の構成はお任せします
調査最中に亜人と遭遇し、戦闘になる可能性があります
●拠点襲撃
山林の中のちょっと開けた所に亜人の拠点があります
テントのようなものはなく、古ぼけた布のようなものを木々の間に張ってある程度です
●味方勢力
紡伎 希(kz0174)
緑髪の少女。メインクラス:機導師 サブクラス:猟撃士
真っ黒なローブに身を包み、目元を仮面で隠しているが、声や容姿から、正体を推測できるとする
手には魔導剣弓に似た武器を持っている
スキルセットは『防御障壁』『ジェットブーツ』『機導浄化術・浄癒』『クイックリロード』
ハンター達が現地に到着した際に、森の中から登場、合流する
●敵勢力
ゴブリン 30体程
一般的なゴブリン。主に棍棒や弓で武装している
傷ついている者も多い。人語を話せる者は居ない様子
人間を見つけると、問答無用で襲いかかってくる
●その他
相談卓・質問卓には希が対応します
マスターより
●挨拶
突然の依頼公開! AdivMSの赤山です。よろしくお願いします。
シリーズシナリオになっており、おい、告知! とかなると思いますが、ご勘弁いただければと思います。
全3話+1話あるかないかという形でのシナリオ展開になります。主に希とネル・ベルに絡みますので、これまで、何らかの関わりがあった方の参加を推奨します。
●攻略のヒント
まずは亜人討伐です。
討ち漏らしが無いようにするにはどうするか、このあたり、連携は必須です。
なお、依頼をすっぽかしてネル・ベルとの再戦も……可能ですが、肝心のネル・ベルには戦う理由が無いので、討伐はかなりシビアとなります。
(その際は、危険フラグと同等の扱いとなります)
突然の依頼公開! AdivMSの赤山です。よろしくお願いします。
シリーズシナリオになっており、おい、告知! とかなると思いますが、ご勘弁いただければと思います。
全3話+1話あるかないかという形でのシナリオ展開になります。主に希とネル・ベルに絡みますので、これまで、何らかの関わりがあった方の参加を推奨します。
●攻略のヒント
まずは亜人討伐です。
討ち漏らしが無いようにするにはどうするか、このあたり、連携は必須です。
なお、依頼をすっぽかしてネル・ベルとの再戦も……可能ですが、肝心のネル・ベルには戦う理由が無いので、討伐はかなりシビアとなります。
(その際は、危険フラグと同等の扱いとなります)
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/08/03 21:38
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/07/28 09:22:37 |
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そーだんたく 星輝 Amhran(ka0724) エルフ|10才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2017/08/01 06:17:32 |