●キノコ狩り
　まだ登りきらない太陽の光に、草の上で朝露がキラキラ輝いていた。
「朝早くからお集まりいただいて申し訳ありません、ハンターの皆様」
　農耕推進地域ジェオルジの若き領主、セスト・ジェオルジ（kz0034）はいつも通りの生真面目な表情のままで挨拶する。
「幸い良い天気のようです。でも山歩きですから、迷子にならないよう、そして喉が乾かないように気をつけてください」
　各人に簡単な地図や方位磁針、水や軽食等が入ったポケット付きの肩掛けカバンが配布される。
　そこで普段あまり表情を変えないセストが珍しく、心底残念そうな顔つきになった。
「僕が一緒に行くことができれば良かったのですが……」
　かなり行きたかったらしい。だが祭の間、彼は多忙を極めている。
　今回の依頼はキノコ狩りである。
　香りと味のバランスがよく肉厚で、焼いてよし、煮て良し。乾燥させても美味という、リアルブルーでもポルチーニとして知られたキノコ。これをキノコ鍋にして領民や来客に振る舞う予定なのだ。
　だが、たかが「キノコ狩り」を、わざわざハンターに依頼するには理由がある。
　山道から大きく外れなければ迷子になることはないだろう。だが、その道ときたらアップダウンが激しく、樹木が生い茂り見通しも悪い。
　しかも村長祭を狙ってやってきた目端の利く連中が、やはりこのキノコを採りつくして高く売りつけようとしている噂もあるらしい。
　そこで体力に秀でるハンターに依頼が回ってきた訳だ。
「申し訳ありませんが、お昼に間に合わせたいので、日が高くなる頃までにお願いします。それから大事なことなのですが……」
　セストがキノコの特徴を書きつけた紙を配る。
「これにそっくりの『ニセポル』があります。こちらは毒性が強く、食用には向きません。間違わないように気をつけてくださいね」
　キノコの特徴を説明するセストは、なんだかいつもより楽しそうに見えた。

●依頼内容
　キノコを採ってきてお昼までにセストに届けること

　リプレイはキノコ狩りの場面と、後で試食する場面とになります。
　試食の際には調理を手伝っていただいても構いません。
　また、敢えて『ニセポル』に挑戦したい方には、キノコ鍋セットを別に用意します。
　ニセポルはまともな方には入れられませんのでご注意ください。

●キノコ狩りについて
　全員についてダイスによる迷子判定と、採取判定をします。（迷子は回避判定、採取は単純にＤ100で本数）
　グループで行動するなどプレイングに工夫があれば、迷子になりにくくなります（＝判定に補正が入ります）。
　勿論自主的に（？）迷子になっても構いませんが、ご飯にあり付けなくなりますのでご注意ください。
　戻って来れないようだと同盟陸軍の捜索隊が出るかもしれません。
　また、他のキノコ採り集団は、皆様より後で山に入ります。犯罪という訳ではありませんので、手荒な真似は避けてください。とにかく採った者勝ちです。

●ニセポルについて
　毒性が強いとありますが、ハンターにはワライタケのような影響で済みます。また、数時間で治ります。
　ニセポル鍋は希望者全員で同じ鍋を囲むことになります。
　尚、セストはポルチーニとニセポルを見た目で判別できます。ＰＣの皆様が見極める場合は、抵抗値で判定を行います。

●プレイングについて
　キノコ狩りか試食か、どちらかに重点を置いたプレイングがお得かと思われます。

●質問卓について
　必要でしたら、セストが「キノコ狩りに出発する前に」という状況で質問を受け付けます。相談卓を設置してください。
　ただし、回答できるのは依頼出発４８時間前までの内容とさせていただきます。また回答は依頼出発２４時間前までに行うとさせてください。宜しくお願い致します。

またまたジェオルジからお届けします、樹シロカです。
【郷祭】も佳境です。
今回はみんなでキノコ鍋です。山には他のキノコや美味しい食材もあるかもしれません。
パルムは……食用キノコではないのでご注意くださいね。

ＰＬ様向けには、押すなよスイッチだらけですね。キノコ狩りなどをそれぞれ楽しんで（？）頂ければ幸いです。
皆様のご参加お待ちしております！