ゲスト
(ka0000)
【陶曲】捻子の反乱、刀
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在9人 / 3~9人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/08/13 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/08/22 19:00
オープニング
●
会議を始めます。
この数度の戦いに同行した案内人を自称する受付嬢が、管轄のオフィスの職員を集めて話し始めた。
黒い捻子の歪虚について、先の戦いの報告から抜粋してボードに箇条書きにされている。
まずは、と案内人は項目を順に指していく。
その歪虚が伸ばす糸は身体に刺さり、刺さった部位が操られる。
最初の被害者であるハンターの椎木も、次の被害者である中年夫婦も右腕だったことから、特に右腕周辺が狙われる可能性が高いようだが、椎木は肘近く、夫婦は肩と上腕の中程ということもあり、特に部位の限定は無さそうに思われた。
この糸は切断により除去が可能だが、抜くことは不可能或いはそれに近い。
これは椎木と夫婦の傷の比較から。糸を抜こうとした椎木は糸の刺さった部分に傷を作っていたが、夫婦は無傷かそれに近い。救出まで一手遅れた夫が小さな傷を残したが、翌日には瘡蓋になっていたそうだ。
糸の強度は不明、糸によって異なるか、同一かも分かっていないが、今までの3つの例は何れも切断と消滅が確認された。
糸に操られている間、対象に意識はある。しかし、糸に操られている部位はその限りでは無い。
椎木は自傷により、夫婦は抑も戦闘の技能を持っておらず、体力も乏しかった。それにも関わらず、彼等は得物を確りと握り、操られている腕は救出に向かったハンターを的確に狙った。
この前ハンターさんが頑張ってくれましたからと案内人はホワイトボードから向き直る。
「つまり、操られたところを抑え込んで、糸をすぱっと切って頂くのが効率的です。それから、この歪虚自体について、更に幾つか報告が有ります」
捻子自体への攻撃が非常に困難、或いは不可能だが、糸への攻撃は、糸の伸縮や操られた対象からの妨害を考慮し、容易とは言えないまでも、可能。
捻子は集まることで言語を使う。思想、思考、或いは思慕。感情のように思える言動を取っていたが、先日の件で6体の集合から2体減少した際、それらの動きが見られなくなった。
もう1つ、この集合の基盤となっているものは歪虚化していない。前回回収されたブリキの缶は攻撃を受けて拉げ、捻子の穿たれていた部分が黒ずんでいたが、その缶が動き出すようなことは起こっていない。
「繰り返すようですが! この歪虚への対策は被害者を確保した上で、速やかに糸を切断することです」
案内人の声が響いた。
資料の最後、現在確認されている捻子の歪虚の残数4。
「しかし、初めてこの歪虚と同様の黒い捻子を見付けた時は1体でした。たった1つの黒い小さな捻子が、大量の金属部品を操っていました。それが7体集まって、今は4体。今後増えないとは言い切れません」
対策が立った今、他の事件にも手が十分足りているとは言えない中で、攻めるか、守るか。
●
攻めましょう。
長い沈黙を破った声が1つ。
同調する様に沸き上がった幾つもの声。
再び一般市民へ被害が及ぶ前に、速やかにこの歪虚の撃退を望む。
目撃地域付近での調査の人員を増やす。
万が一に備え、3人一組での行動を基本とする。
1人が被害に遭った場合、1人が抑え、もう1人が切る。
「……えーっと? つまり、抑えたり切ったりのどっちも出来るハンターさんを3人組でって事ですか?」
難しいなぁ。
案内人は依頼を掲示しながら呟いた。
調査だけに終わってしまい、成果の上がらないことだってあり得るのだから。
そう考えると人数は割きにくい、けれど。
証言と考察を終えた椎木とルエルは協力する旨を伝えると、退席し街の巡回へ戻ろうとしている。
彼等の他にもフマーレの隅の小さなあの街を思ってくれるハンターはきっといることだろう。
情報と、方針と纏めた資料を見直して、案内人はそこへもう1つ添えることにした。
見込み通りか、或いは。
集まったハンターに案内人は資料を配る。
「今回の調査の作戦は以上です。今更言うことでは無いと思いますが、作戦中も一般市民の方々の安全を優先して下さい。それから、こちらを」
案内人が資料に添えて差し出した小さな笛。
首から提げられる紐を付けた、簡素な物。
「トランシーバーなどをお持ちかとは存じますが、十分に手が空く状況とは限りません。必要に応じてお使い下さい。音はトランシーバの半分ほどの距離までは十分に届きます。それなりの音量がありますので、本当に必要な時に限って下さいね」
工業区の一角、小さな工場が集まった通り。
その中ほどを折れた所には先日の時計店と鍛冶屋も有る。
日が昇って落ちるまで、職人の声や蒸気の音、機械の動く金属音が賑やかに、あるところでは動力の水車を回し幾台もの紡績機械を動かしている。
通りは広いとは言えず、小径へ入ってしまえば見通しが利きづらい。
小さな捻子を見付けるのには骨が折れそうだ。
戦闘が発生すれば戦いにくくもあるだろう。
開けていても工場の並ぶ中、遮蔽になるものが幾つも積まれている。
これでは、たしかに、探すより誘い出す方がいい。
●
転がった捻子1つ。2つ3つ4つ。
釣られて来たのか、5つ、6つ。
風に嬲られ、行き交う人の足を揶揄い。辿り着いたのは刀鍛冶。
拵えを施す前の刀に穿たれた2つの目釘穴に、うっかりそれは丁度良く収まってしまったらしい。
影に潜み、蒸気の音の間を縫って、街並みを裂く刀が3振り。
刀鍛冶は盗難の届けを出したが、果たして。
会議を始めます。
この数度の戦いに同行した案内人を自称する受付嬢が、管轄のオフィスの職員を集めて話し始めた。
黒い捻子の歪虚について、先の戦いの報告から抜粋してボードに箇条書きにされている。
まずは、と案内人は項目を順に指していく。
その歪虚が伸ばす糸は身体に刺さり、刺さった部位が操られる。
最初の被害者であるハンターの椎木も、次の被害者である中年夫婦も右腕だったことから、特に右腕周辺が狙われる可能性が高いようだが、椎木は肘近く、夫婦は肩と上腕の中程ということもあり、特に部位の限定は無さそうに思われた。
この糸は切断により除去が可能だが、抜くことは不可能或いはそれに近い。
これは椎木と夫婦の傷の比較から。糸を抜こうとした椎木は糸の刺さった部分に傷を作っていたが、夫婦は無傷かそれに近い。救出まで一手遅れた夫が小さな傷を残したが、翌日には瘡蓋になっていたそうだ。
糸の強度は不明、糸によって異なるか、同一かも分かっていないが、今までの3つの例は何れも切断と消滅が確認された。
糸に操られている間、対象に意識はある。しかし、糸に操られている部位はその限りでは無い。
椎木は自傷により、夫婦は抑も戦闘の技能を持っておらず、体力も乏しかった。それにも関わらず、彼等は得物を確りと握り、操られている腕は救出に向かったハンターを的確に狙った。
この前ハンターさんが頑張ってくれましたからと案内人はホワイトボードから向き直る。
「つまり、操られたところを抑え込んで、糸をすぱっと切って頂くのが効率的です。それから、この歪虚自体について、更に幾つか報告が有ります」
捻子自体への攻撃が非常に困難、或いは不可能だが、糸への攻撃は、糸の伸縮や操られた対象からの妨害を考慮し、容易とは言えないまでも、可能。
捻子は集まることで言語を使う。思想、思考、或いは思慕。感情のように思える言動を取っていたが、先日の件で6体の集合から2体減少した際、それらの動きが見られなくなった。
もう1つ、この集合の基盤となっているものは歪虚化していない。前回回収されたブリキの缶は攻撃を受けて拉げ、捻子の穿たれていた部分が黒ずんでいたが、その缶が動き出すようなことは起こっていない。
「繰り返すようですが! この歪虚への対策は被害者を確保した上で、速やかに糸を切断することです」
案内人の声が響いた。
資料の最後、現在確認されている捻子の歪虚の残数4。
「しかし、初めてこの歪虚と同様の黒い捻子を見付けた時は1体でした。たった1つの黒い小さな捻子が、大量の金属部品を操っていました。それが7体集まって、今は4体。今後増えないとは言い切れません」
対策が立った今、他の事件にも手が十分足りているとは言えない中で、攻めるか、守るか。
●
攻めましょう。
長い沈黙を破った声が1つ。
同調する様に沸き上がった幾つもの声。
再び一般市民へ被害が及ぶ前に、速やかにこの歪虚の撃退を望む。
目撃地域付近での調査の人員を増やす。
万が一に備え、3人一組での行動を基本とする。
1人が被害に遭った場合、1人が抑え、もう1人が切る。
「……えーっと? つまり、抑えたり切ったりのどっちも出来るハンターさんを3人組でって事ですか?」
難しいなぁ。
案内人は依頼を掲示しながら呟いた。
調査だけに終わってしまい、成果の上がらないことだってあり得るのだから。
そう考えると人数は割きにくい、けれど。
証言と考察を終えた椎木とルエルは協力する旨を伝えると、退席し街の巡回へ戻ろうとしている。
彼等の他にもフマーレの隅の小さなあの街を思ってくれるハンターはきっといることだろう。
情報と、方針と纏めた資料を見直して、案内人はそこへもう1つ添えることにした。
見込み通りか、或いは。
集まったハンターに案内人は資料を配る。
「今回の調査の作戦は以上です。今更言うことでは無いと思いますが、作戦中も一般市民の方々の安全を優先して下さい。それから、こちらを」
案内人が資料に添えて差し出した小さな笛。
首から提げられる紐を付けた、簡素な物。
「トランシーバーなどをお持ちかとは存じますが、十分に手が空く状況とは限りません。必要に応じてお使い下さい。音はトランシーバの半分ほどの距離までは十分に届きます。それなりの音量がありますので、本当に必要な時に限って下さいね」
工業区の一角、小さな工場が集まった通り。
その中ほどを折れた所には先日の時計店と鍛冶屋も有る。
日が昇って落ちるまで、職人の声や蒸気の音、機械の動く金属音が賑やかに、あるところでは動力の水車を回し幾台もの紡績機械を動かしている。
通りは広いとは言えず、小径へ入ってしまえば見通しが利きづらい。
小さな捻子を見付けるのには骨が折れそうだ。
戦闘が発生すれば戦いにくくもあるだろう。
開けていても工場の並ぶ中、遮蔽になるものが幾つも積まれている。
これでは、たしかに、探すより誘い出す方がいい。
●
転がった捻子1つ。2つ3つ4つ。
釣られて来たのか、5つ、6つ。
風に嬲られ、行き交う人の足を揶揄い。辿り着いたのは刀鍛冶。
拵えを施す前の刀に穿たれた2つの目釘穴に、うっかりそれは丁度良く収まってしまったらしい。
影に潜み、蒸気の音の間を縫って、街並みを裂く刀が3振り。
刀鍛冶は盗難の届けを出したが、果たして。
解説
目的 街を守る
●エネミー
捻子の歪虚×2×1~3
目釘穴(刀の握る部分に、刃を落とした刀身の根元を差し、それを固定するための木製の釘を打つため空けられた穴)に歪虚化した黒い捻子が刺さっている刀(全長80、刃渡り60センチ程度)が3振り
捻子の歪虚について、捻子から伸ばす糸(強度不明)を使って人間の一部を操る力と
多数の金属を同時に操る力が報告されている
全てと遭遇するとは限らない(今回は団扇を所持していない)
●街
日中から夕方の工業区、遮蔽多数
職人や買い付けの商人など、疎らながら通行も有る
●支給
ホイッスル
首から提げることができ、約300メートルまで音を響かせることが出来る。
●NPC
人数不足により3人組が成立しなかった場合にご利用下さい
何れも、捻子の歪虚による事件を追っているハンターで、基本的には指示に従います
椎木(リアルブルー出身、称号は「ビギナー」を付けっぱなし)
使用武器:ナイフ(刃渡り20センチほど、鋭く頑丈なもの)、手甲(関節部以外は金属板仕込み)
装備:ホイッスル(支給品)、ツールナイフ(「木偶」にて破損し修繕したもの)
クラス:疾影士
スキル:
・スラッシュエッジ(高レベル)
・壁歩き(実用に耐えうる)
・連撃(練習中)
サブクラス:格闘士
・金剛(練習中)
ルエル(クリムゾンウェスト出身、称号は「メンター」を付けっぱなし)
使用武器:ロザリオ(魔術具として)
装備:ホイッスル(支給品)、応急セット(含、ヒーリングポーション)
クラス:魔術師
・ウィンドスラッシュ(高レベル)
・ファイアーアロー(実用に耐えうる)
・エクステンドレンジ(実用に耐えうる)
サブクラス:魔術師
・アースウォール(練習中)
●エネミー
捻子の歪虚×2×1~3
目釘穴(刀の握る部分に、刃を落とした刀身の根元を差し、それを固定するための木製の釘を打つため空けられた穴)に歪虚化した黒い捻子が刺さっている刀(全長80、刃渡り60センチ程度)が3振り
捻子の歪虚について、捻子から伸ばす糸(強度不明)を使って人間の一部を操る力と
多数の金属を同時に操る力が報告されている
全てと遭遇するとは限らない(今回は団扇を所持していない)
●街
日中から夕方の工業区、遮蔽多数
職人や買い付けの商人など、疎らながら通行も有る
●支給
ホイッスル
首から提げることができ、約300メートルまで音を響かせることが出来る。
●NPC
人数不足により3人組が成立しなかった場合にご利用下さい
何れも、捻子の歪虚による事件を追っているハンターで、基本的には指示に従います
椎木(リアルブルー出身、称号は「ビギナー」を付けっぱなし)
使用武器:ナイフ(刃渡り20センチほど、鋭く頑丈なもの)、手甲(関節部以外は金属板仕込み)
装備:ホイッスル(支給品)、ツールナイフ(「木偶」にて破損し修繕したもの)
クラス:疾影士
スキル:
・スラッシュエッジ(高レベル)
・壁歩き(実用に耐えうる)
・連撃(練習中)
サブクラス:格闘士
・金剛(練習中)
ルエル(クリムゾンウェスト出身、称号は「メンター」を付けっぱなし)
使用武器:ロザリオ(魔術具として)
装備:ホイッスル(支給品)、応急セット(含、ヒーリングポーション)
クラス:魔術師
・ウィンドスラッシュ(高レベル)
・ファイアーアロー(実用に耐えうる)
・エクステンドレンジ(実用に耐えうる)
サブクラス:魔術師
・アースウォール(練習中)
マスターより
よろしくお願いします。
ランダムな部分が多く、様々な状況への対応が求められます。
NPCの攻撃はPCが同条件で使用する物より低く算出される場合があります。
(NPCに任せっきりのプレイングを防ぐためです)
PL情報としてですが、以下もご参照下さい。
同じチームで複数名が操られることはありません。
称号が「ビギナー」のPCさんに限り、希望があれば確定で操らせて頂きます!
ランダムな部分が多く、様々な状況への対応が求められます。
NPCの攻撃はPCが同条件で使用する物より低く算出される場合があります。
(NPCに任せっきりのプレイングを防ぐためです)
PL情報としてですが、以下もご参照下さい。
同じチームで複数名が操られることはありません。
称号が「ビギナー」のPCさんに限り、希望があれば確定で操らせて頂きます!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/08/19 01:29
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/08/12 19:15:36 |
|
![]() |
相談卓 東條 奏多(ka6425) 人間(リアルブルー)|18才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2017/08/13 18:43:04 |