※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

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「そうですね。例年以上の盛り上がりですから、試算では動員数は……これくらいでしょうか」
　受付嬢イルムトラウトは、事務員でもあり、調査員でもある。
　何を言っているのか分からないと思うが、イルムは受付と事務と調査を兼任する超人である。
　村長祭の今回の規模をリサーチして、資料に纏め、そこからイベント事の動員人数を予想するくらいは受付業務の片手間でやってしまう。
「あぁ、そうなりますか」
　そして、イルムの調査報告を聞いたとある村の村長は、頭を抱えていた。
「やはり足りませんか？」
「えぇ……」
　この村の催し物は大食い大会であった。立食会も兼ねており、同盟の秋の味覚を誰でも堪能できるという触れ込みである。
　が、とある問題が浮上していた。
「申し訳ありませんが、お任せしてもよろしいですかね」
「勿論、お任せください」
　イルムは村長に書類を差し出し、村長は署名を入れた。

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　どうかしたのか、とハンターの一人が声をかけた。イルムがきょろきょろと背後を見回していたからである。
「いえ、大したことでは」
　イルムは眼鏡を押し上げると、いつも通りに資料を置いた。
「依頼主は、ジェオルジのとある村です。個人的な縁から持ち込まれた依頼でして、村長祭に合わせて、彼らは大掛かりな食事会を企画しています」
　立食パーティーに加えて、目玉の一つに大食い大会もあるらしい。
「ですが、予想される客数・挑戦者数に比して、料理人の数が明らかに不足しております」
　見通しの甘さ、リアルブルーからの人口流入、要因は様々あるだろうが、結果として祭りの進行が難しい状況にあった。
「この村祭りに料理担当としてヘルプに入って頂き、料理の供給を安定させ、無事に祭りを終了させてください」
　大食い大会では作るものはある程度制限があるが、立食パーティーとして客に振る舞うものは特に制限を設けない。
　料理の腕に覚えがあるなら、色々好きな料理を作っても構わない。料理が然程得意でなくても下ごしらえなど出来る事は多々ある。
　リアルブルー出身なら郷土料理を持ち出すのも手だろう。
　当然、休憩時間に食べ歩きに出るのは可能だ。大食い大会も、その後の仕事に支障をきたさなければ参加して構わない。
「依頼を中継した以上、私も同行しますが……」
　イルムはらしくなく言い淀んだ。
「……失礼しました。私も微力ながらお力添えさせて頂きます。よろしくお願いします」

●目標
　料理不足を解消し、祭りの円滑な進行を助ける

●情報
　覚醒者は一般スキルのインストールで最低限の料理が可能ですが、日常から料理をしていればスキルは不要でもあります。
　料理は経験済みであることが推奨されますが、未経験でも下ごしらえや食材の運搬など出来る事は多々あります。
　そして、それら未経験者も含めて人手が足りない状況です。

　祭りの進行や警備などは人が集まっています。料理にのみ注力して構いません。
　食材、食器は（よほど特別なものでもない限り）村側が準備します。必要な物があれば申告してください。

・大食い大会
　制作が決定している食事は以下の二つです。
　・フランクフルト
　・チキンライス
　他、大会進行に合わせて追加オーダーが入ります。その際は自由に制作してください。
　食べづらいもの・見た目が受け入れられない可能性のあるものは避けてください。
　量を作ることが肝要です。

・立食パーティー
　こちらは自由に作っても構いません。
　量よりは質を重視するべきです。人気が出ると忙しくなるでしょう。

　当日の働きによって追加報酬が出ます。

●補遺
　サポート参加を許可しています。
　大食い大会に参加したい、グループで祭りに出たい、という方向けです。
　料理のヘルプに入ることも出来ますが、依頼報酬は出ません。
　また描写を確約するものではないことに留意してください。

　えーてるです。郷祭当日、大食い大会でございます。
　日頃料理をしている方、本当は実力者な方、なんも出来ないけど雑用なら任せろな方、歓迎でございます。

　皆様の知力と活力の限りを尽くしたプレイングをお待ちしています。