ゲスト
(ka0000)
チュースケの拾い物
マスター:奈華里

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/08/19 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/08/28 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
中堅ハンター・バンデラのペットはハムスターである。
名前はチュースケ…なかなか賢いのであるが、その賢さはバンデラの悩みの種である。
それに加えて、生活を共にする事で見えてきたチュースケの性格は頑固だという事だ。
「なあ、チュースケ。いい加減それを返してくれないだろうか?」
バンデラの厳つい顔が今は情けなく見える。
対するチュースケは何処吹く風で…つぶらな瞳を輝かせ、手に抱えた小さな鍵を渡すまいと巣箱へ運んでゆく。
「はぁ~~全く、これだから」
毎朝の恒例行事となりつつあるこの鍵のやり取り。
長年使っている鍵で金属であるのだが、使い込んでいくうちに風合いが木に近付いているからかチュースケのお気に入りになってしまったらしい。ケージの掃除をしている最中に一旦部屋に放つ事をいい事に、決まってチュースケはその鍵を見つけ出し、引き摺っては巣箱やタンスの隙間に隠してしまうのだ。
「頼む。私もこれから仕事なのだ。これでは遅刻してしまう」
ペット相手にバンデラが手を合わせ懇願する。
しかし、チュースケにそれは通じない。バンデラは強く出る事も出来ず、その日は仕方なく留守を知り合いに任せて取り急ぎ仕事に向かい、次の日に渋々スペアを作って…それからは鍵はチュースケのコレクションとなったのは言うまでもない。
(甘いという事はわかっているのだがなぁ…)
知り合いに相談して、それでも躾はちゃんとしないと駄目だとお叱りを受けてきたバンデラが溜息をつく。
頭では判っていても、小動物に手を上げるのは大人としても人間としても間違っている気がするし、愛らしいあの姿を見ているとどうしても心の天秤が許す方に傾いてしまう。
だが、そんな彼に困った問題が発生する。それは鍵事件から二日後の事だった。
「ん? それは何処で拾ったのだ?」
たまにチュースケを連れて外出した日の夜の事。チュースケの手に赤い実を見つけて、彼が尋ねる。
だが、勿論の事チュースケが言葉を話す筈もなく、それに小さく首を傾げるばかり。その時はただの実だと思っていた彼であるが、翌朝も次の朝もその実が齧られた様子がなくて、流石に違和感を覚えた彼である。
(あれは確か木苺…ハムスターは食べないものなのだろうか? いや、食べないにしても腐敗が進んでいないような…)
巣箱の中のそれを覗き込み、まずは外見。少し艶が目立つのは気のせいか。
そうして次に触れてみて、彼はようやくある事に気付く。それは…。
「なんだと……これは、まさか宝石か」
精巧に作られていて判らなかったが、とても硬くよく見れば軸の部分に小さな穴。もしかすると、チェーンか何かを通すためのフックの様なものがそこについていたのかもしれない。
「いかん! こんなものを置いていては」
もし間違ってチュースケが飲み込んだら一発アウトだ。
それにこの宝石…とても手が込んでいるからなかなかの値打ちものと推測される。
(ここまで特徴のあるものならば落とし主が探しているやもしれん)
そこでひょいっとそれをつまんで取り上げる。
だがしかし、チュースケはそれを見逃さなかった。奪われると野生の勘が察知したのか、素早く駆けてくるとバンデラの指からその宝石を奪い、頬袋にしまってしまう。
「!?…駄目だ、チュースケ。そんなもの口に入れては」
『ちぅ』
バンデラの説得にいつもの顔のチュースケ。
「そんな顔をしても駄目だ。いいから吐き出せ! そうだ、出したらおやつをやろう…だから」
『……ちぅ』
必死に交渉に持ち込むもどうやらあれもチュースケのお気に入りに入ってしまったらしく、若干表情を曇らせてから一目散に部屋の隅へと逃げていく。
「ううむ、これは大変な事になったぞ」
ああなると意地でも手放さないチュースケだ。
大きさも鍵より小さいから何処かに隠されてしまえば発見は難しそうだ。
バンデラは一回深く息を吐き出して、一旦作戦を立てようと部屋を離れ行きつけの酒場で麦酒を煽る。
「なあ、聞いたか。あの噂」
そんな折、近くの二人組の話が耳に入って…よく聞けば些か嫌な予感がし始める。
「噂? なんのだよ?」
「宝石だよ、宝石。何でもとある宝石商の旦那が娘の為に特注したルビーのペンダントが無くなったってんで、今大捜索中でよぉ。懸賞金まで出てるから驚きだろう?」
「へぇ、それは大変だなぁ。でそれは盗まれたのか?」
普通考えれば確かに。懸賞が掛かる位となれば名のある盗賊かとバンデラも推測する。だが、話は違うようで。
「いや、どうやら加工ミスがあったとかでペンダントトップの部分だけが抜け落ちたんだと。今、見つけりゃぼろもうけだぜ? 探してみねぇか、木苺の形の…」
「ブッーーーーーーーーッ!?!」
そこでバンデラは豪快に麦酒を噴き出した。
(い、今…木苺の……と言ったか。とすると、チュースケのあれは…)
間違いない。しかし、一体どうすれば――?
ハンター歴の長い彼であるが、ペットとの付き合い方はまだひよっこの彼であった。
中堅ハンター・バンデラのペットはハムスターである。
名前はチュースケ…なかなか賢いのであるが、その賢さはバンデラの悩みの種である。
それに加えて、生活を共にする事で見えてきたチュースケの性格は頑固だという事だ。
「なあ、チュースケ。いい加減それを返してくれないだろうか?」
バンデラの厳つい顔が今は情けなく見える。
対するチュースケは何処吹く風で…つぶらな瞳を輝かせ、手に抱えた小さな鍵を渡すまいと巣箱へ運んでゆく。
「はぁ~~全く、これだから」
毎朝の恒例行事となりつつあるこの鍵のやり取り。
長年使っている鍵で金属であるのだが、使い込んでいくうちに風合いが木に近付いているからかチュースケのお気に入りになってしまったらしい。ケージの掃除をしている最中に一旦部屋に放つ事をいい事に、決まってチュースケはその鍵を見つけ出し、引き摺っては巣箱やタンスの隙間に隠してしまうのだ。
「頼む。私もこれから仕事なのだ。これでは遅刻してしまう」
ペット相手にバンデラが手を合わせ懇願する。
しかし、チュースケにそれは通じない。バンデラは強く出る事も出来ず、その日は仕方なく留守を知り合いに任せて取り急ぎ仕事に向かい、次の日に渋々スペアを作って…それからは鍵はチュースケのコレクションとなったのは言うまでもない。
(甘いという事はわかっているのだがなぁ…)
知り合いに相談して、それでも躾はちゃんとしないと駄目だとお叱りを受けてきたバンデラが溜息をつく。
頭では判っていても、小動物に手を上げるのは大人としても人間としても間違っている気がするし、愛らしいあの姿を見ているとどうしても心の天秤が許す方に傾いてしまう。
だが、そんな彼に困った問題が発生する。それは鍵事件から二日後の事だった。
「ん? それは何処で拾ったのだ?」
たまにチュースケを連れて外出した日の夜の事。チュースケの手に赤い実を見つけて、彼が尋ねる。
だが、勿論の事チュースケが言葉を話す筈もなく、それに小さく首を傾げるばかり。その時はただの実だと思っていた彼であるが、翌朝も次の朝もその実が齧られた様子がなくて、流石に違和感を覚えた彼である。
(あれは確か木苺…ハムスターは食べないものなのだろうか? いや、食べないにしても腐敗が進んでいないような…)
巣箱の中のそれを覗き込み、まずは外見。少し艶が目立つのは気のせいか。
そうして次に触れてみて、彼はようやくある事に気付く。それは…。
「なんだと……これは、まさか宝石か」
精巧に作られていて判らなかったが、とても硬くよく見れば軸の部分に小さな穴。もしかすると、チェーンか何かを通すためのフックの様なものがそこについていたのかもしれない。
「いかん! こんなものを置いていては」
もし間違ってチュースケが飲み込んだら一発アウトだ。
それにこの宝石…とても手が込んでいるからなかなかの値打ちものと推測される。
(ここまで特徴のあるものならば落とし主が探しているやもしれん)
そこでひょいっとそれをつまんで取り上げる。
だがしかし、チュースケはそれを見逃さなかった。奪われると野生の勘が察知したのか、素早く駆けてくるとバンデラの指からその宝石を奪い、頬袋にしまってしまう。
「!?…駄目だ、チュースケ。そんなもの口に入れては」
『ちぅ』
バンデラの説得にいつもの顔のチュースケ。
「そんな顔をしても駄目だ。いいから吐き出せ! そうだ、出したらおやつをやろう…だから」
『……ちぅ』
必死に交渉に持ち込むもどうやらあれもチュースケのお気に入りに入ってしまったらしく、若干表情を曇らせてから一目散に部屋の隅へと逃げていく。
「ううむ、これは大変な事になったぞ」
ああなると意地でも手放さないチュースケだ。
大きさも鍵より小さいから何処かに隠されてしまえば発見は難しそうだ。
バンデラは一回深く息を吐き出して、一旦作戦を立てようと部屋を離れ行きつけの酒場で麦酒を煽る。
「なあ、聞いたか。あの噂」
そんな折、近くの二人組の話が耳に入って…よく聞けば些か嫌な予感がし始める。
「噂? なんのだよ?」
「宝石だよ、宝石。何でもとある宝石商の旦那が娘の為に特注したルビーのペンダントが無くなったってんで、今大捜索中でよぉ。懸賞金まで出てるから驚きだろう?」
「へぇ、それは大変だなぁ。でそれは盗まれたのか?」
普通考えれば確かに。懸賞が掛かる位となれば名のある盗賊かとバンデラも推測する。だが、話は違うようで。
「いや、どうやら加工ミスがあったとかでペンダントトップの部分だけが抜け落ちたんだと。今、見つけりゃぼろもうけだぜ? 探してみねぇか、木苺の形の…」
「ブッーーーーーーーーッ!?!」
そこでバンデラは豪快に麦酒を噴き出した。
(い、今…木苺の……と言ったか。とすると、チュースケのあれは…)
間違いない。しかし、一体どうすれば――?
ハンター歴の長い彼であるが、ペットとの付き合い方はまだひよっこの彼であった。
解説
内容
チュースケの拾ってきた宝石を持ち主に返す事
チュースケのお気に入りになってしまった拾い物
それは現在懸賞金のかかっている宝石だという事が判明しました
そこで届けなければと思うバンデラですが、チュースケの頑固は一筋縄ではいきません
チュースケから穏便に宝石を取り返し、無事宝石商の元へ届けて下さい
但し、手荒な真似をしてしまうとバンデラとチュースケとの関係にひびが入るので注意しましょう
●人物紹介
・バンデラ
中堅どころ、三十九歳 人とドワーフの混血ハンター
種族としては人間なので、身長は180を超えている
体格は筋骨隆々で、クラスは霊闘士 どちらかと言えば真面目な堅物
・チュースケ
バンデラのペットのハムスター
ハムスターにしては頭がよく、頑固な性格
飼われ始めた当初は脱走しつまみ食いをするほどだったが
ハンター達の協力により脱走はしなくなった
お気に入りのモノは巣箱や部屋の何処かに隠してしまう癖がある
チュースケの拾ってきた宝石を持ち主に返す事
チュースケのお気に入りになってしまった拾い物
それは現在懸賞金のかかっている宝石だという事が判明しました
そこで届けなければと思うバンデラですが、チュースケの頑固は一筋縄ではいきません
チュースケから穏便に宝石を取り返し、無事宝石商の元へ届けて下さい
但し、手荒な真似をしてしまうとバンデラとチュースケとの関係にひびが入るので注意しましょう
●人物紹介
・バンデラ
中堅どころ、三十九歳 人とドワーフの混血ハンター
種族としては人間なので、身長は180を超えている
体格は筋骨隆々で、クラスは霊闘士 どちらかと言えば真面目な堅物
・チュースケ
バンデラのペットのハムスター
ハムスターにしては頭がよく、頑固な性格
飼われ始めた当初は脱走しつまみ食いをするほどだったが
ハンター達の協力により脱走はしなくなった
お気に入りのモノは巣箱や部屋の何処かに隠してしまう癖がある
マスターより
ハムスターを外に散歩なんてあり得ない気がしますが、
その辺は突っ込まない方向で…奈華里です
大変遅くなりましたが、チュースケ主役?のシナリオです
ほのぼの~微ギャグでの展開となりますが…どう動かれますかな?
動物好きの方、御参加お待ちしています
その辺は突っ込まない方向で…奈華里です
大変遅くなりましたが、チュースケ主役?のシナリオです
ほのぼの~微ギャグでの展開となりますが…どう動かれますかな?
動物好きの方、御参加お待ちしています
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/08/27 18:54
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
飼い主&飼いネズミ躾講座? トリプルJ(ka6653) 人間(リアルブルー)|26才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2017/08/18 15:15:58 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/08/18 15:15:46 |