ゲスト
(ka0000)
外出すれば、雑魔に当たる
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/08/22 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/08/31 19:00
オープニング
●ラカ、外出する
龍園において神官であるラカ・ベルフは渋面を作っていた。
彼女の目の前にあるのは「飛竜観察日記」というノートだ。
「これを届ける……のですよね?」
ただそれだけでなぜ渋面になるのか。
それは、龍園の外に出かけないとならないからだ。
通常であれば転移門が使える人物に頼むの常だが、知り合いが出かけていなかったし、ハンターにも出会わない。
「……」
そして、彼女の中で今知る中、確実に届けることが実はできる人物が一人だけいる――自分だ。
「う、ううううう」
ラカは龍園の外が苦手だった。
龍園の外から来るものも苦手だった。
そのため、ここで非常に悩んでいる。
これまでの経験でハンターは怖くない、外にも興味はあると、五ミリくらい何かを認めてはいる。認めたとはいえたった五ミリであり、全体は一メートルほどあるラカの気持ちなのだ。
あれこれごねているが、まあ、彼女が不安の塊になっており、外出を拒みたいだけなのだ。
「しかし、しかし」
どうやらグラズヘイム王国の子と何かの縁があったらしい子が書き込んだこのノート。その子たちのために届けてあげたい気は大いにある。
「うううううう」
きっとグラズヘイムの子は、このノートを楽しみにしているに違いない。
「どうしたらいいのですうう」
青龍様がいらしたらどういうのでしょうか、など考える。
『はよ行け』
まあ、こんな言い方はしないだろう、偉大なる青龍様は。
「行ってきます」
ラカはしぶしぶ出かける。
龍園の服装のまま。
●待っている子
グラズヘイム王国の中央寄り東北寄りの小さな町フォークベリー。
魔術師の弟子ルゥルはワクワクして待っていた。師匠のマーナが龍園に行ったとき知り合ったという人の子どもから龍園についてのレポートを届けてもらえることになっているのだ。
その代わりルゥルは自分が住む町のことやグラズヘイム王国について書いたノートを作った。届けてくれる人に託せばいいという約束になっていた。
図書館で調べたり、自分で言って調べたり色々したのだ。ルゥル、渾身の一冊である。
「生の証言なのです! リアルブルーもですが、クリムゾンウェストも行ったことがないところがたくさんあるのです」
ルゥルの世界は今広がりつつある。
なお、先日あった催しの帰り道、ユグディラがついてきていることに気づいたのだった。白い毛並みで、首や足の付け根の隠れるところが黒いユグディラだった。薬草園にいたのを見たことがあり、催しの時に触ったユグディラだった。
どうやら、ルゥルについて行きたいということ。名前はキソシロというということも知った。
師匠に告げたら「飼ってもよい」という許可が出たし、キソシロはちょっとスキルを持っているおかげでルゥルがもし冒険に出ても役に立つとされる。
それに普段からキソシロはしっかりしているのが明らかだった。ルゥルが勉強をさぼると叱ってくる。しかし、遊ぶ時は一緒。
だから、キソシロにペットのパルムやフェレットといれば、もっと広い世界に出かけられる気がしてくる。
「嬉しいですう。早く、龍園レポート届かないでしょうか」
キソシロがぺちぺちと机をたたいたため、ルゥルは一人前の魔術師になるべく、勉強にいそしんだ。
●溶けた
ラカは無事、小さな町の一歩手前までやってきていた。
「暑い……です」
大きな町のハンターズソサエティの支部でラカは膝を付いた。不覚にもこのような状況になるとは考えもしなかった。
「え? 暑いですか? まあ、夏ですし……過ごしやすい方ですよ」
職員のロビン・ドルトスがラカが立てるように手を差し出す。その瞬間、彼女の服装を見て「そりゃ、暑いよ」と心の中で叫んだ。
「どこから来たのですか?」
「龍園」
ロビンは「なぜリサーチしてこない!」と驚く。
真冬並みの装備ではないが、ラカの服装は冬に近い。
「し、心頭滅却すれば火も涼し、ということわざがあると聞いたことあります」
ラカはすくっとたち、街に出た。
心配そうにロビンは見送る。
「あ、どこまで行くのか知りませんが、雑魔注意報が出ていますので気を付けてくださいね」
今のところ雑魔を見たという話はあっても、馬車についてこられないらしく襲われたという話はなかった。たぶん、ラカも馬車に乗るだろうと思ったため、ロビンはそれ以上追求しなかった。
その上、その雑魔退治の依頼でハンターはそろそろ来るだろう。だから、受付男子のロビンは待っているのだから。
そのラカは町の位置や地図は覚えている。しかし、縮尺がわかっていなかった。
街道を東に進み小さな町に向かう。
「暑いです」
とぼとぼと進むこと三十分。大きな町も見えなくなった。小さな町はまだまだ見えない。
「おかしいです……」
ブヒ、ブヒ……。
変な音を聞いた。
「あれ? 動物でしょうか?」
意識がもうろうとするラカはぼんやりとそれらを見つめた。
家畜の豚のような気がするが、何かおかしい。
「ぞ、雑魔ですわね。このわたくしが相手してさしあげますわっ」
モーニングスターを分厚いドレスの下から取り出すと、構えようとした。普段振り回す武器であるが非常に重い。
「……くらくらします、何か変な術でも使ってきたのでしょうか」
それは熱中症の初期症状だと、告げる人物は誰もいなかった。
龍園において神官であるラカ・ベルフは渋面を作っていた。
彼女の目の前にあるのは「飛竜観察日記」というノートだ。
「これを届ける……のですよね?」
ただそれだけでなぜ渋面になるのか。
それは、龍園の外に出かけないとならないからだ。
通常であれば転移門が使える人物に頼むの常だが、知り合いが出かけていなかったし、ハンターにも出会わない。
「……」
そして、彼女の中で今知る中、確実に届けることが実はできる人物が一人だけいる――自分だ。
「う、ううううう」
ラカは龍園の外が苦手だった。
龍園の外から来るものも苦手だった。
そのため、ここで非常に悩んでいる。
これまでの経験でハンターは怖くない、外にも興味はあると、五ミリくらい何かを認めてはいる。認めたとはいえたった五ミリであり、全体は一メートルほどあるラカの気持ちなのだ。
あれこれごねているが、まあ、彼女が不安の塊になっており、外出を拒みたいだけなのだ。
「しかし、しかし」
どうやらグラズヘイム王国の子と何かの縁があったらしい子が書き込んだこのノート。その子たちのために届けてあげたい気は大いにある。
「うううううう」
きっとグラズヘイムの子は、このノートを楽しみにしているに違いない。
「どうしたらいいのですうう」
青龍様がいらしたらどういうのでしょうか、など考える。
『はよ行け』
まあ、こんな言い方はしないだろう、偉大なる青龍様は。
「行ってきます」
ラカはしぶしぶ出かける。
龍園の服装のまま。
●待っている子
グラズヘイム王国の中央寄り東北寄りの小さな町フォークベリー。
魔術師の弟子ルゥルはワクワクして待っていた。師匠のマーナが龍園に行ったとき知り合ったという人の子どもから龍園についてのレポートを届けてもらえることになっているのだ。
その代わりルゥルは自分が住む町のことやグラズヘイム王国について書いたノートを作った。届けてくれる人に託せばいいという約束になっていた。
図書館で調べたり、自分で言って調べたり色々したのだ。ルゥル、渾身の一冊である。
「生の証言なのです! リアルブルーもですが、クリムゾンウェストも行ったことがないところがたくさんあるのです」
ルゥルの世界は今広がりつつある。
なお、先日あった催しの帰り道、ユグディラがついてきていることに気づいたのだった。白い毛並みで、首や足の付け根の隠れるところが黒いユグディラだった。薬草園にいたのを見たことがあり、催しの時に触ったユグディラだった。
どうやら、ルゥルについて行きたいということ。名前はキソシロというということも知った。
師匠に告げたら「飼ってもよい」という許可が出たし、キソシロはちょっとスキルを持っているおかげでルゥルがもし冒険に出ても役に立つとされる。
それに普段からキソシロはしっかりしているのが明らかだった。ルゥルが勉強をさぼると叱ってくる。しかし、遊ぶ時は一緒。
だから、キソシロにペットのパルムやフェレットといれば、もっと広い世界に出かけられる気がしてくる。
「嬉しいですう。早く、龍園レポート届かないでしょうか」
キソシロがぺちぺちと机をたたいたため、ルゥルは一人前の魔術師になるべく、勉強にいそしんだ。
●溶けた
ラカは無事、小さな町の一歩手前までやってきていた。
「暑い……です」
大きな町のハンターズソサエティの支部でラカは膝を付いた。不覚にもこのような状況になるとは考えもしなかった。
「え? 暑いですか? まあ、夏ですし……過ごしやすい方ですよ」
職員のロビン・ドルトスがラカが立てるように手を差し出す。その瞬間、彼女の服装を見て「そりゃ、暑いよ」と心の中で叫んだ。
「どこから来たのですか?」
「龍園」
ロビンは「なぜリサーチしてこない!」と驚く。
真冬並みの装備ではないが、ラカの服装は冬に近い。
「し、心頭滅却すれば火も涼し、ということわざがあると聞いたことあります」
ラカはすくっとたち、街に出た。
心配そうにロビンは見送る。
「あ、どこまで行くのか知りませんが、雑魔注意報が出ていますので気を付けてくださいね」
今のところ雑魔を見たという話はあっても、馬車についてこられないらしく襲われたという話はなかった。たぶん、ラカも馬車に乗るだろうと思ったため、ロビンはそれ以上追求しなかった。
その上、その雑魔退治の依頼でハンターはそろそろ来るだろう。だから、受付男子のロビンは待っているのだから。
そのラカは町の位置や地図は覚えている。しかし、縮尺がわかっていなかった。
街道を東に進み小さな町に向かう。
「暑いです」
とぼとぼと進むこと三十分。大きな町も見えなくなった。小さな町はまだまだ見えない。
「おかしいです……」
ブヒ、ブヒ……。
変な音を聞いた。
「あれ? 動物でしょうか?」
意識がもうろうとするラカはぼんやりとそれらを見つめた。
家畜の豚のような気がするが、何かおかしい。
「ぞ、雑魔ですわね。このわたくしが相手してさしあげますわっ」
モーニングスターを分厚いドレスの下から取り出すと、構えようとした。普段振り回す武器であるが非常に重い。
「……くらくらします、何か変な術でも使ってきたのでしょうか」
それは熱中症の初期症状だと、告げる人物は誰もいなかった。
解説
雑魔退治。
ついでに分厚い服を着た人をどうにかする。
●敵情報
豚だったらしい雑魔×5 突進してきたり、かみついて来たり、蹄で踏んづけてきたりする。鼻息荒い、嗅覚鋭いなどの特徴がある。
●NPC情報
・ラカ・ベルフ 龍人の女性、聖導士である。その上、歪虚は見たら許さないタイプ、特に強欲だと激しい。
・ルゥル ここにはいないけれど、ノートを楽しみに待っている。
●位置関係(□≠1スクエア)
※ハンターは大きな町方面から来ている。
※草地である。
小さな町方面
↑
□□□□□□□道
□□□□□□□道
雑魔□□ラカ□道
□□□□□□□道
□□□□□□□道
□□□□□□□道
↓
大きな町方面
ついでに分厚い服を着た人をどうにかする。
●敵情報
豚だったらしい雑魔×5 突進してきたり、かみついて来たり、蹄で踏んづけてきたりする。鼻息荒い、嗅覚鋭いなどの特徴がある。
●NPC情報
・ラカ・ベルフ 龍人の女性、聖導士である。その上、歪虚は見たら許さないタイプ、特に強欲だと激しい。
・ルゥル ここにはいないけれど、ノートを楽しみに待っている。
●位置関係(□≠1スクエア)
※ハンターは大きな町方面から来ている。
※草地である。
小さな町方面
↑
□□□□□□□道
□□□□□□□道
雑魔□□ラカ□道
□□□□□□□道
□□□□□□□道
□□□□□□□道
↓
大きな町方面
マスターより
こんにちは。
ラカ・ベルフの外出です。
雑魔の攻撃、ラカはある程度耐えうるはずですが、本人もPCさんも知らないとはいえ熱中症になりかけで体調不良です。
よろしくお願いします。
ラカ・ベルフの外出です。
雑魔の攻撃、ラカはある程度耐えうるはずですが、本人もPCさんも知らないとはいえ熱中症になりかけで体調不良です。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/08/28 13:54
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/08/18 19:27:47 |
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相談卓 アルスレーテ・フュラー(ka6148) エルフ|27才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2017/08/21 08:33:32 |