ゲスト
(ka0000)
【転臨】イスルダ島沖海戦
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- ユニット参加人数
- 現在19 / 0~25
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/08/24 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/09/07 19:00
オープニング
●刻令術式外輪船フライング・システィーナ号、出港直後の事
『軍師騎士』ノセヤは頭を悩ませていた。
新装備関連の事ではない。修理と共に追加された新しい装備は、これからの戦いに、とても有効に働くはずだ。
問題なのは、戦術的な動きの事であった。いよいよ、イスルダ島奪還の作戦が開始され、再編した王国海軍がその先陣を切る事になるのは当然の事。
敵の迎撃はあるだろう。イスルダ島の傲慢歪虚の海上兵力は度重なる戦いで確実に減らしている以上、大規模な海戦にはならないのではないか……というのが、ノセヤの予測だった。
「上陸中を狙ってくるはず。そこに戦力を集中されては、上陸部隊はひとたまりもない……」
古地図に落とし込まれた駒を見つめる。
その中でも上陸しやすいのは港だろう。だが、港が機能を残しているとは思えない。
あとは海岸線から上陸するしかないが、それはかなりのリスクを伴う。
港にしろ、海岸線にしろ、上陸作戦中の船は大きく身動きができないのだ。空を飛べる歪虚や雑魔もいるはずなので、大きな損害に繋がる。
「やはり、囮作戦しかないか」
ブツブツと独り言を呟くようにノセヤは言った。
上陸を見せかけて先行し、敵勢力を迎撃するのだ。もし、敵が襲ってこなければ、そのまま上陸する事だって出来る。
「その為には、相手の意表を突きたい……何か、手段はないものか……」
「凄く悩んでいるようですね」
作戦室に現れたのは水の精霊ソルラだった。
消耗した力を取り戻したようで、生き生きしているようにも見える。
「そうですね。イスルダ島の歪虚を驚かすような手段が無いかと」
「プラトニス様みたいに、何か、出来れば良いですけど、私にはそこまで力は無いですね」
「海中から進撃して奇襲とか出来ればとかは出来ないという事ですか?」
ノセヤの質問にソルラは苦笑を浮かべた。
「それこそ、プラトニス様なら出来るかもしれませんが、私には、とても……」
さすがに世の中、そう甘くは無いようだ。
「そう……ですよね」
「あ。でも、仲間の精霊に呼びかけて、海流の向きや速さを変える事は、出来るかもしれません」
水の精霊の言葉にノセヤはガタっと席を立ち上がった。
「ほ、本当ですか!?」
「やった事ないですけど、私は、元々、王国西部の海流の流れを司る精霊の一つだったので……仲間達の力を借りれば、出来ると思います」
「それで充分です。お願いしてもいいんですか?」
その問いにソルラは微笑を浮かべて頷いたのだった。
●傲慢歪虚
「ぬぁにぃぃぃぃぃ!?」
驚きの声がある部屋の中で響き渡った。
声の主は傲慢に属する歪虚のようだ。金属製の皮膚のようなもので、身体を所々、覆っている。目の部分にはスコープ付きのゴーグルのようなものを身につけていた。
「偵察隊の話によると、数隻が先行しているようで。その中には例の巨大船も混じっていると」
藻に覆われた人型の何かが、震えながら報告していた。
「おのれぇぇぇぇぇ!」
「ウーザー様、このままでは……」
「分かっておるわぁぁぁぁぁ!」
手に持っていた書類のようなものの束を壁に投げつける。
この傲慢歪虚ウーザー・イマッドは、港を防衛する長を自認していた。人間側の動きには注視しており、上陸に合わせて兵力を配置する準備を行っていたのだ。
それが、予想よりも早く、王国海軍は接近しているという。これでは防衛戦に間に合わない。
「こうなる上は、少しでも時間を稼ぐしかあるまいぃぃぃぃぃ!」
「お、仰る通りです!」
平伏する配下に向かって、ウーザーは命令した。
彼には独自の戦力がある。かつて、王国内で兵器開発の研究者でいた時に、散々、馬鹿にされ実現出来なかった発想を元に造った戦力が。
「目に物見せてくれるわぁぁぁぁぁ!」
戦力の集中を欠ける事にはなるだろうが、先行している王国海軍は僅か数隻。
そんなもの、偉大なる自分が開発した新雑魔で沈めてしまえばいい。それから、じっくりと迎撃の準備を整えればいいのだ。
「私も出撃するぞぉぉぉぉぉ!」
ウーザーは足早に部屋から出ていく。
これで戦果を上げれば、傲慢歪虚の中でその地位を更に上げる事ができる。
そうすれば、更なる新兵器に着手しやすくなるというものだ。そして、新兵器を揃え、自分を馬鹿にしていた王国に復讐するのだ。
●イスルダ沖
最上甲板の上に立つ水の精霊ソルラが、その精霊の力を行使している。
周囲を幾つもの水玉が舞いながら、蒼いオーラが弧を描きながら天へと昇っていた。
「これは、速い……」
ノセヤがその様子を見守っていた。
ソルラが仲間の精霊に呼び掛けて、海流の向きや速さを操っているのだ。
その範囲は極めて小さく、フライング・システィーナ号と数隻の中型帆船しか恩恵が得られないが、囮艦隊は物凄い速さでイスルダ島へと向かっている。
「傲慢歪虚が、王国を出発した船の速度から到着時刻を計算しているのなら……絶対に意表を突ける」
イスルダ島を本拠地とする傲慢歪虚の勢力が持つ情報網は不明だ。
彼らの事だ。出港の事は何らかの手段で知っているだろう。
「メフィストを始め、傲慢歪虚は人並み外れた知性を持つ者も居る……だからこそ、付け入る隙が生じるはず……」
いよいよ、イスルダ島が肉眼でも見えてきた。
不気味な雰囲気を発している歪虚島。
歪虚によって奪われた島。奪還は王国の悲願だ。この、フライング・システィーナ号がその真価を発揮する刻でもある。
(ソルラ先輩、ランドル船長……)
心の中で呟くノセヤ。目を閉じて静かに祈る。
二人の想いが、ハンター達の尽力でここまで繋いだ。ここから先は、“自分達”で紡いでいかなければならない。
そんな決意の中、警報が鳴った。傲慢勢力を発見したのだろう。
「対空対艦戦用意! これより、本船並びに護衛する軍艦はイスルダ島奪還作戦を開始する。各員、一層、奮励努力せよ!」
戦端が開かれようとしていた。
『軍師騎士』ノセヤは頭を悩ませていた。
新装備関連の事ではない。修理と共に追加された新しい装備は、これからの戦いに、とても有効に働くはずだ。
問題なのは、戦術的な動きの事であった。いよいよ、イスルダ島奪還の作戦が開始され、再編した王国海軍がその先陣を切る事になるのは当然の事。
敵の迎撃はあるだろう。イスルダ島の傲慢歪虚の海上兵力は度重なる戦いで確実に減らしている以上、大規模な海戦にはならないのではないか……というのが、ノセヤの予測だった。
「上陸中を狙ってくるはず。そこに戦力を集中されては、上陸部隊はひとたまりもない……」
古地図に落とし込まれた駒を見つめる。
その中でも上陸しやすいのは港だろう。だが、港が機能を残しているとは思えない。
あとは海岸線から上陸するしかないが、それはかなりのリスクを伴う。
港にしろ、海岸線にしろ、上陸作戦中の船は大きく身動きができないのだ。空を飛べる歪虚や雑魔もいるはずなので、大きな損害に繋がる。
「やはり、囮作戦しかないか」
ブツブツと独り言を呟くようにノセヤは言った。
上陸を見せかけて先行し、敵勢力を迎撃するのだ。もし、敵が襲ってこなければ、そのまま上陸する事だって出来る。
「その為には、相手の意表を突きたい……何か、手段はないものか……」
「凄く悩んでいるようですね」
作戦室に現れたのは水の精霊ソルラだった。
消耗した力を取り戻したようで、生き生きしているようにも見える。
「そうですね。イスルダ島の歪虚を驚かすような手段が無いかと」
「プラトニス様みたいに、何か、出来れば良いですけど、私にはそこまで力は無いですね」
「海中から進撃して奇襲とか出来ればとかは出来ないという事ですか?」
ノセヤの質問にソルラは苦笑を浮かべた。
「それこそ、プラトニス様なら出来るかもしれませんが、私には、とても……」
さすがに世の中、そう甘くは無いようだ。
「そう……ですよね」
「あ。でも、仲間の精霊に呼びかけて、海流の向きや速さを変える事は、出来るかもしれません」
水の精霊の言葉にノセヤはガタっと席を立ち上がった。
「ほ、本当ですか!?」
「やった事ないですけど、私は、元々、王国西部の海流の流れを司る精霊の一つだったので……仲間達の力を借りれば、出来ると思います」
「それで充分です。お願いしてもいいんですか?」
その問いにソルラは微笑を浮かべて頷いたのだった。
●傲慢歪虚
「ぬぁにぃぃぃぃぃ!?」
驚きの声がある部屋の中で響き渡った。
声の主は傲慢に属する歪虚のようだ。金属製の皮膚のようなもので、身体を所々、覆っている。目の部分にはスコープ付きのゴーグルのようなものを身につけていた。
「偵察隊の話によると、数隻が先行しているようで。その中には例の巨大船も混じっていると」
藻に覆われた人型の何かが、震えながら報告していた。
「おのれぇぇぇぇぇ!」
「ウーザー様、このままでは……」
「分かっておるわぁぁぁぁぁ!」
手に持っていた書類のようなものの束を壁に投げつける。
この傲慢歪虚ウーザー・イマッドは、港を防衛する長を自認していた。人間側の動きには注視しており、上陸に合わせて兵力を配置する準備を行っていたのだ。
それが、予想よりも早く、王国海軍は接近しているという。これでは防衛戦に間に合わない。
「こうなる上は、少しでも時間を稼ぐしかあるまいぃぃぃぃぃ!」
「お、仰る通りです!」
平伏する配下に向かって、ウーザーは命令した。
彼には独自の戦力がある。かつて、王国内で兵器開発の研究者でいた時に、散々、馬鹿にされ実現出来なかった発想を元に造った戦力が。
「目に物見せてくれるわぁぁぁぁぁ!」
戦力の集中を欠ける事にはなるだろうが、先行している王国海軍は僅か数隻。
そんなもの、偉大なる自分が開発した新雑魔で沈めてしまえばいい。それから、じっくりと迎撃の準備を整えればいいのだ。
「私も出撃するぞぉぉぉぉぉ!」
ウーザーは足早に部屋から出ていく。
これで戦果を上げれば、傲慢歪虚の中でその地位を更に上げる事ができる。
そうすれば、更なる新兵器に着手しやすくなるというものだ。そして、新兵器を揃え、自分を馬鹿にしていた王国に復讐するのだ。
●イスルダ沖
最上甲板の上に立つ水の精霊ソルラが、その精霊の力を行使している。
周囲を幾つもの水玉が舞いながら、蒼いオーラが弧を描きながら天へと昇っていた。
「これは、速い……」
ノセヤがその様子を見守っていた。
ソルラが仲間の精霊に呼び掛けて、海流の向きや速さを操っているのだ。
その範囲は極めて小さく、フライング・システィーナ号と数隻の中型帆船しか恩恵が得られないが、囮艦隊は物凄い速さでイスルダ島へと向かっている。
「傲慢歪虚が、王国を出発した船の速度から到着時刻を計算しているのなら……絶対に意表を突ける」
イスルダ島を本拠地とする傲慢歪虚の勢力が持つ情報網は不明だ。
彼らの事だ。出港の事は何らかの手段で知っているだろう。
「メフィストを始め、傲慢歪虚は人並み外れた知性を持つ者も居る……だからこそ、付け入る隙が生じるはず……」
いよいよ、イスルダ島が肉眼でも見えてきた。
不気味な雰囲気を発している歪虚島。
歪虚によって奪われた島。奪還は王国の悲願だ。この、フライング・システィーナ号がその真価を発揮する刻でもある。
(ソルラ先輩、ランドル船長……)
心の中で呟くノセヤ。目を閉じて静かに祈る。
二人の想いが、ハンター達の尽力でここまで繋いだ。ここから先は、“自分達”で紡いでいかなければならない。
そんな決意の中、警報が鳴った。傲慢勢力を発見したのだろう。
「対空対艦戦用意! これより、本船並びに護衛する軍艦はイスルダ島奪還作戦を開始する。各員、一層、奮励努力せよ!」
戦端が開かれようとしていた。
解説
●目的
歪虚勢力の撃破
●内容
イスルダ沖の制海権の確保並びに敵航空戦力の撃滅
●状況
ハンター達が乗船しているフライング・システィーナ号は数隻の中型帆船を従え、主力艦隊より先行
囮となって、敵の航空兵力と海上兵力を迎撃する
(PL情報)海中からの奇襲は無い
●味方勢力
フライング・システィーナ号:全通甲板式の巨大な外輪船
固定武装は無いが、甲板は特殊鋼材で敷き詰められており、CAMなどのユニットは展開可能
中型帆船:数隻
一般的な王国海軍の木造船。水兵達が乗り込んでいる
ノセヤ:『軍師騎士』と呼ばれる王国騎士。暫定的に先行艦隊を指揮者。戦場には出ない。
水の精霊(ソルラ):海流の動きを操作していた精霊。戦闘中はノセヤのいる指揮所へ避難している。
●敵勢力
雑魔(鳥人):多数
人型。両腕が翼状。頭はカモメの雑魔。どういう原理か不明だが空を飛んでいる
鍵爪を持つ足に抱えた負のマテリアルの塊(負マテ塊)で攻撃してくる
負マテ塊には爆弾タイプと魚雷タイプが存在する模様
負マテ塊ではなく、別の物を運んでいるタイプも居る様子
嘴先からレーザーのようなものも撃ってくる
傲慢歪虚:ウーザー・イマッド
特別仕様の雑魔(鳥人)に抱えられて出撃してくる
それなりの力量を持つ様子
藻歪虚・藻雑魔:多数
藻に覆われた人の姿をしている歪虚や雑魔。見分けが付きにくい
水を高速で射出したり、錆びた曲刀みたいな物を振り回してくる
歪虚船:数隻
王国海軍でいう所の中型帆船と同様の大きさの船
海中に潜る特殊な能力はなく、負マテ塊を射出しながら、フライング・システィーナ号目掛けて突撃してくる
●その他
波が高く、荒ぶっているので、全ての判定に一定のペナルティーがある
水中戦闘はルールに準拠する
質問には、まるごとのぞみを被った何かが応じます
歪虚勢力の撃破
●内容
イスルダ沖の制海権の確保並びに敵航空戦力の撃滅
●状況
ハンター達が乗船しているフライング・システィーナ号は数隻の中型帆船を従え、主力艦隊より先行
囮となって、敵の航空兵力と海上兵力を迎撃する
(PL情報)海中からの奇襲は無い
●味方勢力
フライング・システィーナ号:全通甲板式の巨大な外輪船
固定武装は無いが、甲板は特殊鋼材で敷き詰められており、CAMなどのユニットは展開可能
中型帆船:数隻
一般的な王国海軍の木造船。水兵達が乗り込んでいる
ノセヤ:『軍師騎士』と呼ばれる王国騎士。暫定的に先行艦隊を指揮者。戦場には出ない。
水の精霊(ソルラ):海流の動きを操作していた精霊。戦闘中はノセヤのいる指揮所へ避難している。
●敵勢力
雑魔(鳥人):多数
人型。両腕が翼状。頭はカモメの雑魔。どういう原理か不明だが空を飛んでいる
鍵爪を持つ足に抱えた負のマテリアルの塊(負マテ塊)で攻撃してくる
負マテ塊には爆弾タイプと魚雷タイプが存在する模様
負マテ塊ではなく、別の物を運んでいるタイプも居る様子
嘴先からレーザーのようなものも撃ってくる
傲慢歪虚:ウーザー・イマッド
特別仕様の雑魔(鳥人)に抱えられて出撃してくる
それなりの力量を持つ様子
藻歪虚・藻雑魔:多数
藻に覆われた人の姿をしている歪虚や雑魔。見分けが付きにくい
水を高速で射出したり、錆びた曲刀みたいな物を振り回してくる
歪虚船:数隻
王国海軍でいう所の中型帆船と同様の大きさの船
海中に潜る特殊な能力はなく、負マテ塊を射出しながら、フライング・システィーナ号目掛けて突撃してくる
●その他
波が高く、荒ぶっているので、全ての判定に一定のペナルティーがある
水中戦闘はルールに準拠する
質問には、まるごとのぞみを被った何かが応じます
マスターより
●挨拶
AdivMSの赤山です。フライング・システィーナ号がその真価を発揮する時が来ました!
ノセヤと水の精霊(ソルラ)に、ハンター達の力、魅せてあげて下さい。
●攻略のヒント
役割分担は大事だと思うのです。
船が航空戦力に弱いというのは、戦術や兵器の運用の仕方で覆す事が出来ると思っています。
ありったけ、鳥人雑魔を撃ち落としていただければと思います!
AdivMSの赤山です。フライング・システィーナ号がその真価を発揮する時が来ました!
ノセヤと水の精霊(ソルラ)に、ハンター達の力、魅せてあげて下さい。
●攻略のヒント
役割分担は大事だと思うのです。
船が航空戦力に弱いというのは、戦術や兵器の運用の仕方で覆す事が出来ると思っています。
ありったけ、鳥人雑魔を撃ち落としていただければと思います!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/09/04 19:20
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 鬼塚 陸(ka0038) 人間(リアルブルー)|22才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/08/24 06:19:59 |
|
![]() |
なせなにノゾミちゃん! 鬼塚 陸(ka0038) 人間(リアルブルー)|22才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2017/08/20 23:08:46 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/08/23 19:40:22 |