ゲスト
(ka0000)
【転臨】折り目正しき避難訓練@湾港都市
マスター:ムジカ・トラス

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 3~7人
- ユニット参加人数
- 現在6 / 0~7
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/08/30 22:00
- リプレイ完成予定
- 2017/09/13 22:00
オープニング
●
ガンナ・エントラータ。王国最大の湾港都市であり、同時に最大の貿易都市でもある同市は、王国の中でも王都に並ぶ——あるいは局所的には超えうるほどの賑わいを誇っている。
代々、シャルシェレット家が治めていることは知られているが、実態としては立地的優位性、経済的妥当性から、ごくごく自然と発展してきたに過ぎない。利便性のよい土地に、整備された港があり、細心の注意をもって治水や防波工事が行われ、大型の船舶が造船される造船所では長い航海の後の修繕も可能、ついでに歓楽街も有り——となれば、商業においておよそ必要とされるすべてが揃っている。経済的な王国の門である実態故に、同都市には、他国のものと合わせると実に多数の商館が立ち並んでいる。
さて。同都市の領主が経営しているという、灰色極まる商会、第六商会の商館も、当然ながらそこにあった。
●
「君たちには、避難訓練の実施と、避難計画の策定をしてほしいんだ」
その男は、開口一番そう言った。ヘクス・シャルシェレット。銀髪銀髪の男は、目を細めてにこやかに、傍ら、白髪をなでつけた執事服の老人——セバスという——を見やる。その右手には、蛇の意匠が見事な腕輪があった。ハンターたちの前には大型の木製机と、淹れ立ての紅茶が置かれている。
「最近、いろいろ物騒だろう? 折角だし、たまには領主らしいことをしようかなって思ってね。もちろん、この町は広大だから、各区画に分けての依頼になるんだけど——君たちには、此処、【第六商会】の本館周囲の区画の避難計画を頼みたくてさ」
参加者のもの問うような視線に気づいたか、へクスは笑みを浮かべたまま、人差し指を立てた。
「や、この町は結構歴史があるからさ。もちろん歪虚対策だって十全、なんだけど……例外もあってね。それが、この"内側"について、なんだ」
青年の後方には、同市の地図があった。区画ごとに区切られており、碁盤の目のような通りを中心に、幾何学とエントロピーの複合体としての美が刻まれている。
「この街の検閲は厳しくてね。工場はあるけれど、環境にも配慮してる。危険な場所で商いなんてしたくないだろ? 内部で歪虚が自然発生するようなことは避けてきた結果ではあるんだけど——王都強襲のあのときとかの事情を踏まえると、そうもいってられないからね。結構な数の歪虚が、防空性能を貫いて攻めてくる可能性も否定できないし」
それに、と付け加えた。
「もし大型の歪虚とか、強力なやつを落としてきたりとかしたら、大変だろう? とはいえ、"僕たちにそんな経験をしている者"なんて少ないから、さ」
にへら、と笑い、へクスは面々を見渡した。
「それなら、経験豊富で、何なら攻める側にだってなれそうな君たちに聞いた方が早いんじゃないかな、って。そういうわけさ!」
そうして、傍らのセバスを横目に見た。老人のかすかなうなずきに満足げに笑うと、
「それじゃあ、あとはよろしく」
そう言って、へクスはその場を後にした。
●
「まず最初にご理解いただきたいことは、"実際の避難誘導などは第六商会である我々が担当"することでございます。つまり、へクス様を通してはいますが、実際の依頼は我々、第六商会より行われているとご理解ください。へクス様から委託された業務——有事の際の避難誘導など——について、我々第六商会から皆様へと依頼を出している、という形です」
各員への資料配付を待ってから、セバスは告げた。
「本商館は、"領主様の配慮"も有り、一般の商館や商業施設、工業地帯からは離れた位置に置かれており——周囲はおおよそすべてが、民家となっております。その上で、皆様に担当していただきたい土地は、本商館を中心に、1km四方となります。住民の数としては凡そ1000人程度。今回は依頼として、100名程度の避難者を用意しております。病人10、幼年15、成人60、老人15という内訳で、各地に配置しております」
地図にはすでに、各地の病人、幼年、老人らの配置が記載されている。実際にどのような住民がいるかを、大凡の比率でまとめ配置したものであると資料に記載されていた。
「また、当商館のスタッフから10名を、本依頼に動員しております。覚醒者である皆様の分は、当会の覚醒者で補填しますので、補助用の人員として動員ください」
最後に、と、セバスは穏やかな表情で告げた。
「重要事項になりますが、避難場所として、当館は利用できません。資料保持、機密保持の観点から、いかな慈善事業、有事対応とはいえ、それは許容できない——という私の判断から、でございますので、その点はご了承ください。それでは、私からは以上となります」
そうして、老人は丁寧に一礼をするとその場を後にした。
●抜粋/避難誘導中
一部、訓練中の状況について、抜粋しておこう。
「くっくっく……はァーハッハッハッハッ!」
逃げ惑う市民(仮)とハンターたちを前に、男は大笑した。
「歪虚見参! ついでに僕はその中でもレアキャラである、えーと……ヘビックス! そう! ヘビックス・シャルシェレットさ! つまり……そう、結構強いってことだ。お金もあるしね。仕方がない。だれだって強くなるために最善を尽くすものだろう? 僕だってそうさ。どれだけメガネが渋ったって金さえあれば装備強化だってちょちょいのちょい。幸い、装備品(ロゴ:サンプルヒン)には困らないからね。え? 訓練じゃないのかって? そう。これは訓練さ。だからそう、よりよき訓練のために無辜の民を襲う歪虚役だって必要不可欠じゃないか! そう思わないかい? だからほら、逃げ惑うなり立ちはだかるなりしてくれると訓練らしくっていいんじゃないかな!」
男は、蛇の仮面をかぶっていた。笑んだ口元だけが、わずかに見えるのみ。
それでも、中の人は一発でわかる。この街の腐れ領主にして、避難訓練の企画人だろう。男は爽やかに両手を天に向けると、手にした銃、それぞれの引き金を引いた。
軽い銃声——しかし、本物に相違ないそれが、大気を叩いた。
「当然実弾入りだ! 大丈夫、たぶん死なないくらいの手加減はできると思う! ついでに僕は病人だって老人だって女子供だって容赦しないよ! 歪虚だもの!」
あなたは訓練を優先すべきだろうが、これもまた、訓練には違いない。
この男を倒してもよいし、倒さなくてもよい。
ガンナ・エントラータ。王国最大の湾港都市であり、同時に最大の貿易都市でもある同市は、王国の中でも王都に並ぶ——あるいは局所的には超えうるほどの賑わいを誇っている。
代々、シャルシェレット家が治めていることは知られているが、実態としては立地的優位性、経済的妥当性から、ごくごく自然と発展してきたに過ぎない。利便性のよい土地に、整備された港があり、細心の注意をもって治水や防波工事が行われ、大型の船舶が造船される造船所では長い航海の後の修繕も可能、ついでに歓楽街も有り——となれば、商業においておよそ必要とされるすべてが揃っている。経済的な王国の門である実態故に、同都市には、他国のものと合わせると実に多数の商館が立ち並んでいる。
さて。同都市の領主が経営しているという、灰色極まる商会、第六商会の商館も、当然ながらそこにあった。
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「君たちには、避難訓練の実施と、避難計画の策定をしてほしいんだ」
その男は、開口一番そう言った。ヘクス・シャルシェレット。銀髪銀髪の男は、目を細めてにこやかに、傍ら、白髪をなでつけた執事服の老人——セバスという——を見やる。その右手には、蛇の意匠が見事な腕輪があった。ハンターたちの前には大型の木製机と、淹れ立ての紅茶が置かれている。
「最近、いろいろ物騒だろう? 折角だし、たまには領主らしいことをしようかなって思ってね。もちろん、この町は広大だから、各区画に分けての依頼になるんだけど——君たちには、此処、【第六商会】の本館周囲の区画の避難計画を頼みたくてさ」
参加者のもの問うような視線に気づいたか、へクスは笑みを浮かべたまま、人差し指を立てた。
「や、この町は結構歴史があるからさ。もちろん歪虚対策だって十全、なんだけど……例外もあってね。それが、この"内側"について、なんだ」
青年の後方には、同市の地図があった。区画ごとに区切られており、碁盤の目のような通りを中心に、幾何学とエントロピーの複合体としての美が刻まれている。
「この街の検閲は厳しくてね。工場はあるけれど、環境にも配慮してる。危険な場所で商いなんてしたくないだろ? 内部で歪虚が自然発生するようなことは避けてきた結果ではあるんだけど——王都強襲のあのときとかの事情を踏まえると、そうもいってられないからね。結構な数の歪虚が、防空性能を貫いて攻めてくる可能性も否定できないし」
それに、と付け加えた。
「もし大型の歪虚とか、強力なやつを落としてきたりとかしたら、大変だろう? とはいえ、"僕たちにそんな経験をしている者"なんて少ないから、さ」
にへら、と笑い、へクスは面々を見渡した。
「それなら、経験豊富で、何なら攻める側にだってなれそうな君たちに聞いた方が早いんじゃないかな、って。そういうわけさ!」
そうして、傍らのセバスを横目に見た。老人のかすかなうなずきに満足げに笑うと、
「それじゃあ、あとはよろしく」
そう言って、へクスはその場を後にした。
●
「まず最初にご理解いただきたいことは、"実際の避難誘導などは第六商会である我々が担当"することでございます。つまり、へクス様を通してはいますが、実際の依頼は我々、第六商会より行われているとご理解ください。へクス様から委託された業務——有事の際の避難誘導など——について、我々第六商会から皆様へと依頼を出している、という形です」
各員への資料配付を待ってから、セバスは告げた。
「本商館は、"領主様の配慮"も有り、一般の商館や商業施設、工業地帯からは離れた位置に置かれており——周囲はおおよそすべてが、民家となっております。その上で、皆様に担当していただきたい土地は、本商館を中心に、1km四方となります。住民の数としては凡そ1000人程度。今回は依頼として、100名程度の避難者を用意しております。病人10、幼年15、成人60、老人15という内訳で、各地に配置しております」
地図にはすでに、各地の病人、幼年、老人らの配置が記載されている。実際にどのような住民がいるかを、大凡の比率でまとめ配置したものであると資料に記載されていた。
「また、当商館のスタッフから10名を、本依頼に動員しております。覚醒者である皆様の分は、当会の覚醒者で補填しますので、補助用の人員として動員ください」
最後に、と、セバスは穏やかな表情で告げた。
「重要事項になりますが、避難場所として、当館は利用できません。資料保持、機密保持の観点から、いかな慈善事業、有事対応とはいえ、それは許容できない——という私の判断から、でございますので、その点はご了承ください。それでは、私からは以上となります」
そうして、老人は丁寧に一礼をするとその場を後にした。
●抜粋/避難誘導中
一部、訓練中の状況について、抜粋しておこう。
「くっくっく……はァーハッハッハッハッ!」
逃げ惑う市民(仮)とハンターたちを前に、男は大笑した。
「歪虚見参! ついでに僕はその中でもレアキャラである、えーと……ヘビックス! そう! ヘビックス・シャルシェレットさ! つまり……そう、結構強いってことだ。お金もあるしね。仕方がない。だれだって強くなるために最善を尽くすものだろう? 僕だってそうさ。どれだけメガネが渋ったって金さえあれば装備強化だってちょちょいのちょい。幸い、装備品(ロゴ:サンプルヒン)には困らないからね。え? 訓練じゃないのかって? そう。これは訓練さ。だからそう、よりよき訓練のために無辜の民を襲う歪虚役だって必要不可欠じゃないか! そう思わないかい? だからほら、逃げ惑うなり立ちはだかるなりしてくれると訓練らしくっていいんじゃないかな!」
男は、蛇の仮面をかぶっていた。笑んだ口元だけが、わずかに見えるのみ。
それでも、中の人は一発でわかる。この街の腐れ領主にして、避難訓練の企画人だろう。男は爽やかに両手を天に向けると、手にした銃、それぞれの引き金を引いた。
軽い銃声——しかし、本物に相違ないそれが、大気を叩いた。
「当然実弾入りだ! 大丈夫、たぶん死なないくらいの手加減はできると思う! ついでに僕は病人だって老人だって女子供だって容赦しないよ! 歪虚だもの!」
あなたは訓練を優先すべきだろうが、これもまた、訓練には違いない。
この男を倒してもよいし、倒さなくてもよい。
解説
●目的
・ガンナ・エントラータ、第六商会本館周辺における避難計画策定と、避難訓練の実施をお願いします。
(・セバス、ヘクス・シャルシェレットとの会話は可能です)
●解説
・ガンナ・エントラータ全体での避難訓練および避難計画策定を実施することになりました。
・第六商会が担当する地域の中で、本館に近い位置について、皆様に依頼が出されました。
・依頼されている内容としては、以下の通りです。
- 避難計画策定
- 避難訓練実施
●情報
[範囲]第六商会を中心に、1km四方、東西南北に500mずつの正方形が範囲になります。
[避難対象]平時は1000人が推定。今回は100人が対象となります。内訳は病人10、幼年15、成人60、老人15。いずれも東西南北各地に散在。
[避難場所&経路]北西、北東、南西、南東それぞれの中心地に、避難場所として利用可能な公園/公共施設があり。詳細は割愛。道については碁盤状で、大凡40—50メートル感覚で交差点があり。
[避難訓練&リプレイについて] 大凡以下のような流れになります。
1.警報連絡
2.第六商会から避難誘導員出動
3.避難訓練実行
——セバスも聞かされていませんが、今回の訓練では"歪虚役"も出現します。
具体的には覚醒者が10名弱。
地形上の相性も相まって、必ずしも戦闘をしなくてもよい状況ではあります。
第六商会が請け負った仕事はあくまでも避難。
戦闘は領主直下の戦闘部隊が対応するまでの時間稼ぎ程度でも十分です。
4.その他提言など
●その他
・必要と思われる物品については無理がないものなら適時準備可
・今回の避難訓練には参加しませんが、第六商会に所属する覚醒者は10名。舞刀士、符術師、格闘士以外は全職在籍。各職一名までなら応援可能。
●敵情報
ヘビックス・シャルシェレット
・謎のガンマン。鬼強い。特に抵抗は異常に高い。
・ガンナ・エントラータ、第六商会本館周辺における避難計画策定と、避難訓練の実施をお願いします。
(・セバス、ヘクス・シャルシェレットとの会話は可能です)
●解説
・ガンナ・エントラータ全体での避難訓練および避難計画策定を実施することになりました。
・第六商会が担当する地域の中で、本館に近い位置について、皆様に依頼が出されました。
・依頼されている内容としては、以下の通りです。
- 避難計画策定
- 避難訓練実施
●情報
[範囲]第六商会を中心に、1km四方、東西南北に500mずつの正方形が範囲になります。
[避難対象]平時は1000人が推定。今回は100人が対象となります。内訳は病人10、幼年15、成人60、老人15。いずれも東西南北各地に散在。
[避難場所&経路]北西、北東、南西、南東それぞれの中心地に、避難場所として利用可能な公園/公共施設があり。詳細は割愛。道については碁盤状で、大凡40—50メートル感覚で交差点があり。
[避難訓練&リプレイについて] 大凡以下のような流れになります。
1.警報連絡
2.第六商会から避難誘導員出動
3.避難訓練実行
——セバスも聞かされていませんが、今回の訓練では"歪虚役"も出現します。
具体的には覚醒者が10名弱。
地形上の相性も相まって、必ずしも戦闘をしなくてもよい状況ではあります。
第六商会が請け負った仕事はあくまでも避難。
戦闘は領主直下の戦闘部隊が対応するまでの時間稼ぎ程度でも十分です。
4.その他提言など
●その他
・必要と思われる物品については無理がないものなら適時準備可
・今回の避難訓練には参加しませんが、第六商会に所属する覚醒者は10名。舞刀士、符術師、格闘士以外は全職在籍。各職一名までなら応援可能。
●敵情報
ヘビックス・シャルシェレット
・謎のガンマン。鬼強い。特に抵抗は異常に高い。
マスターより
やあ、ムジカマンだよ。
北側では大変緊迫している状況が続いているようだが、ここは南の港。
つまり——夏ってことだ。夏は自由だ。なんだって許される。
夏の港の避難訓練(と書いて、無礼講と読む)、お楽しみください。
戦闘についてはきっちり判定しますが、依頼として大事なのは「避難訓練」および「計画の策定or提言」そのものになります。
プレイングが被っちゃうと描写上悲しいことになるので、それぞれに分担の上、ご提案くださると幸いです。
それでは、よろしくお願いします。
※ユニットについてですが、CAM/魔導アーマーの動員は不可とします。
現地にないので……。
北側では大変緊迫している状況が続いているようだが、ここは南の港。
つまり——夏ってことだ。夏は自由だ。なんだって許される。
夏の港の避難訓練(と書いて、無礼講と読む)、お楽しみください。
戦闘についてはきっちり判定しますが、依頼として大事なのは「避難訓練」および「計画の策定or提言」そのものになります。
プレイングが被っちゃうと描写上悲しいことになるので、それぞれに分担の上、ご提案くださると幸いです。
それでは、よろしくお願いします。
※ユニットについてですが、CAM/魔導アーマーの動員は不可とします。
現地にないので……。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/09/15 00:23
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 フラメディア・イリジア(ka2604) ドワーフ|14才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/08/30 18:35:01 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/08/30 03:31:05 |