• 戦闘

崖の狐退治

マスター:ゆくなが

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在4人 / 3~4人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2017/09/09 22:00
リプレイ完成予定
2017/09/18 22:00

オープニング

 或る日のことです。
 一台の馬車がある細道へ入ってゆきました。両側は切り立った崖が遠くまで続いていて、頭上に一筋の青空が見えるばかりの狭い道でございます。壁には、なにやら動物でも住んでいるのでございましょう、ぽつぽつと穴が空いており、それが道の端まで続いているのでございます。
 馬車はがたごとと道を進んでいきますと、前方に別の馬車が見えてまいりました。なんでも狭い道でございますから、馬車一台が通るのでやっとの道幅なのでございます。前にある馬車はどうやら動いておらず、立ち往生しているのです。御者の男はたまらず、声をかけましたが返事はありませんでした。ただ、男の声だけが不気味に尾を引いて消えてゆくのでございました。
 近くになってみますと、どうやらその馬車は幌も破れ風雨にさらされている様でした。男は訝しんで、馬車から降りて近づいてみたのでございます。腰の短刀に手をかけて、万が一に供えたのでございました。
 道の両側はとても高い崖でございます。いかに器用な山賊とはいえあの高さから飛び降りればただではすみません。それに壁に空いている穴も、足をかけるには少し具合の悪い高さにあるのでございます。
 男は馬車の前方に回り込んで、御者席を見たのでした。そこには、乾いて黒くなった夥しい血痕と、これまた赤黒い骨らしきものが転がっているのでございます。恐ろしくなって、破れた幌をちょっと持ち上げて積荷を確認しますと、なにか食料を運んでいたのでございましょう、饐えた匂いのする食料と、それにたかる小蝿がぶんぶんと飛び回っておりました。
 いよいよ、不穏なものを感じずにはおれません。男は、いま来た道を引き返すことにいたしました。
 せっせと馬の轡を持って方向転換にあくせくしていると、男の手元に影が落ちました。鳥でも飛んでいるのかしら、と男は上を見ましたが、ただ澄んだ青空が見えるばかりです。幸い、男の馬車は小ぶりでしたので、小回りがきくのですが、こんな時に限って、馬は大変興奮しているらしく、思う様に男の言うことをきかないのでした。
 男は、気にすることをやめて、馬を元来た方へ進める様に付け替えることだけに専念いたしました。それも終わって、ほっと一息、御者席に腰掛けた時でございます。再びあの影が落ちたのでした。男は周囲を見渡しますが、なにもいる気配はありません。
 本日の目的地への別の道程を考えつつ、馬車を発進させようとしましたが、しかしそれは叶いませんでした。
 黒い影が三度現れたと思いますと、それは男の胸を撃ち抜いてしまったのでございます。
 危機を察知した馬は大きく嘶きましたが、それももう一つの黒い影が馬の首を貫いたので、空気と血の溢れる音が地面を叩くばかりなのでした。
 二つの黒い影は、馬車の側に降り立つと、むしゃむしゃと男と馬の死骸を貪り始めたのでございます。
 それは、二体の狐でございました。ただ、毛並みは異様に萎びており、その眼光は死者の様に暗いのであります。
 やがて、その強靭な牙で肉を食べ終わると、幌と崖を器用に蹴って、崖に空いた穴の中へ帰ってゆくのでござました。

 ハンターオフィスの職員が今回の任務の内容を告げる。
「ある崖に囲まれた街道に住まう雑魔化した二体の狐を退治してください」
 その街道は、行商人の間で、近道として有名なのだそうだ。しかし、切り立った崖に囲われており、小ぶりな荷馬車しか通れないのである。
 雑魔の狐は、どこか別の場所で歪虚となったものが、ここへ住み着いたと思われる。
「この街道に平和を取り戻してください。できるなら、街道に置きっぱなしになっている馬車の撤去もお願いします。馬は貸与することもできますので、何卒宜しくお願いしますね」

解説

成功目標は雑魔となった狐二体の退治。

●狐のスペック(二体とも同じスペックをしています)
周囲の崖を足場にすることで、占有スクエアをすり抜ける移動スキルがある。
移動の際に通過したスクエアすべてに存在する敵を対象として攻撃するスキルがある。
攻撃は、突進による頭突き。牙による噛みつき。
回避がとても高く、攻撃を当てることはかなり難しい。
しかし、体力や防御は低いので、攻撃さえ当たれば、一撃で倒すこともできる。
二体の狐の、コンビネーションは割といいです。捕食者の勘みたいなもので、ふわっと連携を取っている感じですね。

プレイングで二体の狐を区別する必要がある時には、狐1、狐2など、皆様の共通事項として決めてくだされば、対応いたします。

●戦場について
崖に囲まれた街道。
幅2スクエア、長さ100スクエア。
OPに書かれた馬車は、だいたい入口から50スクエアくらいのところにあります。このあたりまで侵入すれば、狐が襲ってくるでしょう。なお、最初は狐の奇襲から始まります。
また、街道へはOPで男が入った方向から皆様も侵入していただくことになります。

街道を爆破して狐を生き埋めするとか、そういう破壊的な方法はやめてくださいね。この道を使う人もいるのです。

●後始末について
街道には、風雨にさらされた幌馬車と、男が引いて来た小ぶりな馬車の二台が放置されています。これを引き出して、道を開けてください。
馬はオフィスから貸与いたします。
馬を使わず、なにか別の方法をとっても構いません。

マスターより

こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながと申します。
戦闘プラスアルファな依頼です。
回避がとても高い敵に立ち向かってください。

今回の依頼は、最大参加人数が四人と少なくなっていますが、単純に道幅からこのくらいが妥当だろうと思ったのと、
キャラクターをひとりひとりじっくり書いて見たいと思いましたので、この人数にいたしました。

それでは皆様のご参加をお待ちしております。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2017/09/16 04:18

参加者一覧

  • 未来を示す羅針儀
    ジャック・エルギン(ka1522
    人間(紅)|20才|男性|闘狩人
  • 慈眼の女神
    リシャーナ(ka1655
    エルフ|19才|女性|魔術師
  • 風と踊る娘
    通りすがりのSさん(ka6276
    エルフ|18才|女性|疾影士
  • 狂える牙
    冷泉 緋百合(ka6936
    オートマトン|13才|女性|格闘士
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/09/04 08:22:43
アイコン 相談卓
通りすがりのSさん(ka6276
エルフ|18才|女性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2017/09/09 00:58:55