ゲスト
(ka0000)
看板娘の結婚
マスター:江口梨奈

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 6~8人
- サポート
- 現在0人 / 0~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/11/13 22:00
- リプレイ完成予定
- 2014/11/22 22:00
オープニング
仕立て屋の看板娘・ルイーズが結婚すると分かって、青年団の若い連中は大いに落胆し、同時に激怒した。相手は、あの高利貸しのエディだというではないか。親子ほどの年の差、いや、祖父と孫ほど言ってもいい。聞けばルイーズの父親も、エディに何度か厄介になっている。
「きっとあそこの親父が、金を返せなくなってるんだ」
「それで、借金の形に、僕らのルイーズが……!」
「もうエディの屋敷に移っていて、来週に式をあげるそうだ」
「ああ、どうにか止める手立てはないのか!!」
美しいルイーズに思いを寄せる男たちは額を集めたが、この街でのエディの影響力を考えると、誰も思い切った行動をとれそうにはなかった。
そんな男たちより誰より怒っていたのは、ルイーズの叔母・マリーだ。子供のないマリーにとって、ルイーズは我が子も同然であった。姉が早くに亡くなって、義兄が男手ひとつで懸命に育てていたのは知っている。ルイーズもけなげに、忙しい父親のために尽くしていたのも知っている。この真面目な義兄と、可愛い姪がどうか幸せになりますようにと、マリーはルイーズのよい嫁ぎ先を吟味していた、その最中の縁談だったのだ。
義兄の店に押し入り、裁断台をなぎ倒してまっすぐ彼の元へ突進し、胸ぐらを掴み上げた。
「ちょっと! 義兄(にい)さん、どういうこと!?」
「え、いや、先方から話があって、ルイーズも受けたから……」
「受けたからって、相手はあなたより年上でしょう!? そんな縁談をハイそうですかって、おかしいと思わないの? それとも、負い目があるの。借金が?」
「いや、借りているのは確かだけど、毎月ちゃんと返してるし……」
「ああ、やっぱり!」
掴んでいた手を放す。父親は尻餅をついた。
「かわいそうなルイーズ! ええ、ええ。あの子は素直な子なんですよ。父親に逆らおうなんて、考えてもいない。毎日毎日、糸と針とに向かいっぱなしで、浮いた話ひとつ出てこない! だからアタシはね、あの子に幸せになってほしいのよ。それをまあ、父親の尻拭いをさせられる羽目になるなんて!」
「いやあ、あの人はルイーズの仕立てた服を気に入ってくれてね、ルイーズも褒められてうれしいって言ってたよ。前の奥さんも亡いし、間の息子さんも皆、独立して、何のしがらみも無いらしいし。ルイーズの支度は全部持つから、身ひとつで来いと言ってくれたし、何より財産持ちだ、いい話じゃないか……」
「この、あんぽんたん!!」
マリーの拳が容赦なく飛んだ。
「…………いいですか義兄さん、アタシはとにかく、ルイーズの気持ちを第一にしますからね。あの子が貴方に遠慮してると分かったら、即刻、連れ戻させていただきますよ!」
マリーは店を飛び出し、そのままエディの屋敷へ向かおうとした。が、その道中に頭の湯気が収まってくると、いろいろ冷静に考えられるようになった。
さあ、このまま自分がルイーズのところへ行って、あの父親思いの娘は本心を話してくれるだろうか?
ルイーズとも、父親とも、自分とも深く繋がらない、第三者を間に挟んだ方がよくないか……。
その頃、青年団の中から、勇気あるひとりの男が立ち上がった。名前はケント。生糸屋の息子でルイーズの店に出入りしており、彼女を思う年月の長さは他の誰にも負けないという自信がある。
「俺は行くぜ! あのエロじじいの魔の手から、ルイーズを救い出してやる」
「よし、俺も協力しよう」
「ずるいぞ、僕こそが彼女を助ける騎士になるんだ!」
「いや、我こそが」
街の権力者なにするものぞ。若いパワーが今、集まろうとしていた。
「きっとあそこの親父が、金を返せなくなってるんだ」
「それで、借金の形に、僕らのルイーズが……!」
「もうエディの屋敷に移っていて、来週に式をあげるそうだ」
「ああ、どうにか止める手立てはないのか!!」
美しいルイーズに思いを寄せる男たちは額を集めたが、この街でのエディの影響力を考えると、誰も思い切った行動をとれそうにはなかった。
そんな男たちより誰より怒っていたのは、ルイーズの叔母・マリーだ。子供のないマリーにとって、ルイーズは我が子も同然であった。姉が早くに亡くなって、義兄が男手ひとつで懸命に育てていたのは知っている。ルイーズもけなげに、忙しい父親のために尽くしていたのも知っている。この真面目な義兄と、可愛い姪がどうか幸せになりますようにと、マリーはルイーズのよい嫁ぎ先を吟味していた、その最中の縁談だったのだ。
義兄の店に押し入り、裁断台をなぎ倒してまっすぐ彼の元へ突進し、胸ぐらを掴み上げた。
「ちょっと! 義兄(にい)さん、どういうこと!?」
「え、いや、先方から話があって、ルイーズも受けたから……」
「受けたからって、相手はあなたより年上でしょう!? そんな縁談をハイそうですかって、おかしいと思わないの? それとも、負い目があるの。借金が?」
「いや、借りているのは確かだけど、毎月ちゃんと返してるし……」
「ああ、やっぱり!」
掴んでいた手を放す。父親は尻餅をついた。
「かわいそうなルイーズ! ええ、ええ。あの子は素直な子なんですよ。父親に逆らおうなんて、考えてもいない。毎日毎日、糸と針とに向かいっぱなしで、浮いた話ひとつ出てこない! だからアタシはね、あの子に幸せになってほしいのよ。それをまあ、父親の尻拭いをさせられる羽目になるなんて!」
「いやあ、あの人はルイーズの仕立てた服を気に入ってくれてね、ルイーズも褒められてうれしいって言ってたよ。前の奥さんも亡いし、間の息子さんも皆、独立して、何のしがらみも無いらしいし。ルイーズの支度は全部持つから、身ひとつで来いと言ってくれたし、何より財産持ちだ、いい話じゃないか……」
「この、あんぽんたん!!」
マリーの拳が容赦なく飛んだ。
「…………いいですか義兄さん、アタシはとにかく、ルイーズの気持ちを第一にしますからね。あの子が貴方に遠慮してると分かったら、即刻、連れ戻させていただきますよ!」
マリーは店を飛び出し、そのままエディの屋敷へ向かおうとした。が、その道中に頭の湯気が収まってくると、いろいろ冷静に考えられるようになった。
さあ、このまま自分がルイーズのところへ行って、あの父親思いの娘は本心を話してくれるだろうか?
ルイーズとも、父親とも、自分とも深く繋がらない、第三者を間に挟んだ方がよくないか……。
その頃、青年団の中から、勇気あるひとりの男が立ち上がった。名前はケント。生糸屋の息子でルイーズの店に出入りしており、彼女を思う年月の長さは他の誰にも負けないという自信がある。
「俺は行くぜ! あのエロじじいの魔の手から、ルイーズを救い出してやる」
「よし、俺も協力しよう」
「ずるいぞ、僕こそが彼女を助ける騎士になるんだ!」
「いや、我こそが」
街の権力者なにするものぞ。若いパワーが今、集まろうとしていた。
解説
第三者として、ルイーズの本心を探ってください。マリーの依頼であることを伝えても伝えなくても構いません。
ルイーズが嫌々ながらの結婚であれば、力ずくでも救い出してください。
現在、ルイーズは婚礼の身支度のため、すでにエディの屋敷に入っています。
屋敷の形は上から見て凸形の2階建て、周辺は庭。突起部分が玄関と、続いて客間。借金を頼みに来る人はここから入り、客間に通されます。
家人の住居はその奥ですが、詳細は分かりません。ルイーズがどこの部屋にいるかも不明です。
部屋のすべてに窓があり、外に面しています。運よく窓やカーテンが開いていれば、中を覗けるでしょう。
現在の住人は、エディ、ルイーズ、数人の使用人です。
それなりの金持ちのため、家屋の警戒はやや強めです。
また同時に、青年団(という名のルイーズ親衛隊)が何やら動きを見せています。
あくまで一番の目的は、ルイーズの幸せです。
ルイーズが嫌々ながらの結婚であれば、力ずくでも救い出してください。
現在、ルイーズは婚礼の身支度のため、すでにエディの屋敷に入っています。
屋敷の形は上から見て凸形の2階建て、周辺は庭。突起部分が玄関と、続いて客間。借金を頼みに来る人はここから入り、客間に通されます。
家人の住居はその奥ですが、詳細は分かりません。ルイーズがどこの部屋にいるかも不明です。
部屋のすべてに窓があり、外に面しています。運よく窓やカーテンが開いていれば、中を覗けるでしょう。
現在の住人は、エディ、ルイーズ、数人の使用人です。
それなりの金持ちのため、家屋の警戒はやや強めです。
また同時に、青年団(という名のルイーズ親衛隊)が何やら動きを見せています。
あくまで一番の目的は、ルイーズの幸せです。
マスターより
「あんぽんたん」が漢字で書けることを初めて知りました。安本丹。
それでは、頑張ってください。
それでは、頑張ってください。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/11/21 07:10
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 ディアドラ・ド・デイソルクス(ka0271) 人間(クリムゾンウェスト)|12才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2014/11/13 19:20:47 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/11/10 21:33:35 |