ゲスト
(ka0000)
リンカの森
マスター:あきのそら

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 6~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/17 15:00
- リプレイ完成予定
- 2017/09/26 15:00
オープニング
●
冒険都市リゼリオ近くの村、リンカ。
林業で成り立つ小さな村には、三人の子供たちが居た。
「オ~レ様ムテキのっ、クリムゾン~!」
謳いながら、真っ赤なハンカチを巻いた良い感じの木の枝を振り回すひとりの男の子。
名前はイワン。
「ばったばったたおすぜクリムゾン~!」
その横で、イワンのものと同じ真っ赤なハンカチを巻いた手作りのパチンコを構えてみせるのは、マルク。
「う、うぅぅ……ねぇ、やっぱりかえろうよぉ……」
そして、その後ろに着いてまわっている、真っ赤なハンカチを腕に結んでいる男の子は、ミロンという。
「なんだよミロン、ヴォイドがでたくらいでこわがってるのか!」
「おれたちクリムゾンブレイバーズはヴォイドなんかこわくないって誓っただろ!」
イワンとレオンは、ジャキーンと口で効果音を言いながら。
大剣さながら、銃器さながらに構えて、ヴォイドと戦うフリをしてみせる。
「うっ、うぅ……でも、お父さんがホントに危ないからヴォイドが居なくなるまで森には行くなって言ってたんだもん……」
「ふんっ! ヴォイドくらい、もう何回も見ただろ! どうってことないって!」
「そうだぞ! ミロンが追っかけられた時だって、すぐにハンターがなんとかしてくれたじゃないか!」
イワンとマルクの言葉に、ミロンは俯いてしまう。
「そう、だけど……だって、お父さんがハンターさんたちに依頼を出すのはまだ先になりそうだって言ってたから……今おそわれたら、誰も助けてくれないんだよ!」
「へんっ! そんときはオレ様のクリムゾンブレイドと!」
「おれのバコバコシュートで倒してやるぜ!」
「「な~!」」
「もおっ! またそうやってっ! ぼくたちはハンターさんたちの近くに住んでるだけで、ハンターさんじゃないんだよ!?」
「じゃあミロンだけ帰ればいいだろ! うるさいやつだな! オレ様は今日、ウサギを獲ってきて兄貴に自慢してやるんだよ!」
「えぇっ!?」
「おれもおれも! ヘビをカゴいっぱいに捕まえてきて父ちゃんに見せるんだ!」
「あ、ぅぅ」
それだけ言うと、イワンとマルクは森へ向かって歩き出す。
「さっさと秘密基地に行こうぜ!」
「そのあとは川だ! 川!」
ひとり残されたミロンは、一歩……二歩と踏み出そうとして。
「…………っ」
これっぽっちも自分の方を振りかえろうとしない二人に、怒りが湧いてきて。
「もう知らないっっ! ふたりとも、ヴォイドにたべられちゃえばいいんだーーーーっ!!!」
そう叫ぶと、村の中へとがむしゃらに走り始めたのだった。
●ミロンのおうち
そして、その夜。
いつもならとっくに灯りが消えているはずの時間。
「……お父さん? お母さん? どうしたの?」
なんだか騒がしい両親の声で目を覚ましたミロンは、目をこすりながら両親に問いかけた。
「ミロン……」
どこか諦めたような声を出す父。
その向こう――とっくに陽の落ちた暗い夜を背にして、玄関に立って居たのはイワンとマルクの両親だった。
「お父さん……? お母さん……?」
「ミロン、夕飯の時も聞いたがもう一度昼間のことを教えてくれるか?」
「な、なんで? イワンとマルクは? どうしておじさんとおばさんが居るの?」
「ミロン……イワンとマルクは、帰って来ていないそうだ」
「――――――」
血の気が引いた。
「ミロン、お前がふたりと喧嘩したことも、ふたりが森へ入っていくのを見たのも分かってる、大丈夫。誰もお前を責めたりしない。だからお父さんたちにもう一度、詳しく、ふたりがどこへ、何をしに行ったか、分かる限り教えてくれないか?」
出来るだけ優しい口調で、しゃがみこみながら話す父の声。
聞こえているはずの声が、強烈な耳鳴りで聞き取れない。
思い出される昼間の光景……ふたりの顔、ふたりの背中。
そして、自分の言葉が思い出させた瞬間。
「……っ!!!」
「おいミロンっ、どこへ行くんだ! 待てミロンっ!」
父の手を振り解いて、ミロンは自分の部屋へ走り出した。
机の上、父の作ってくれた木彫りの貯金箱を持って、窓から外へ飛び出す。
「ミロンっ! どこへ行くんだ! 戻ってきなさいっ!」
父の言葉を無視して、ミロンは走った。
向かうのは冒険都市リゼリオ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……! はやくっ、はやくよんでこなきゃ……!」
裸足のまま、ミロンは一晩中駆けた。
あなたたちの待つ、ハンターオフィスへと。
●ハンターオフィス
「き、近隣の村から、依頼ですっ!」
ハンターオフィスの一室。
斡旋担当の女性が、村の男性――ミロンの父親を伴って、あなたたちの前に立つ。
「先日、こちらの男性から依頼を受け、リンカの村へ調査に出向いたハンターからの報告によると森の中には何体もの雑魔が確認されたということですっ!」
女性に続いて、ミロンの父親が口を開く。
「村の者――いなくなった二人の両親が言うには、ある日突然木にぶら下がって獲物を待つボールのような奴らが現れたと思ったら、たった数日で大量に増えていたらしいのです。もう何体になっていることか……奴ら、場所を移動しながら森中の動物たちを捕らえているらしいのです。他にも特徴があったのかもしれませんが詳しく話をしている暇がなくて……」
「そんな森に、村の子供二人が入っていったそうなんですっ! 早急にヴォイドを殲滅しながら子供たちを探し出して、救出してください!」
「わたしの息子が、居なくなった二人と直前まで一緒に居ました。今は寝かせて貰っているところですが……必要であれば話を聞けると思いますので、どうかよろしくお願いしますっ!」
冒険都市リゼリオ近くの村、リンカ。
林業で成り立つ小さな村には、三人の子供たちが居た。
「オ~レ様ムテキのっ、クリムゾン~!」
謳いながら、真っ赤なハンカチを巻いた良い感じの木の枝を振り回すひとりの男の子。
名前はイワン。
「ばったばったたおすぜクリムゾン~!」
その横で、イワンのものと同じ真っ赤なハンカチを巻いた手作りのパチンコを構えてみせるのは、マルク。
「う、うぅぅ……ねぇ、やっぱりかえろうよぉ……」
そして、その後ろに着いてまわっている、真っ赤なハンカチを腕に結んでいる男の子は、ミロンという。
「なんだよミロン、ヴォイドがでたくらいでこわがってるのか!」
「おれたちクリムゾンブレイバーズはヴォイドなんかこわくないって誓っただろ!」
イワンとレオンは、ジャキーンと口で効果音を言いながら。
大剣さながら、銃器さながらに構えて、ヴォイドと戦うフリをしてみせる。
「うっ、うぅ……でも、お父さんがホントに危ないからヴォイドが居なくなるまで森には行くなって言ってたんだもん……」
「ふんっ! ヴォイドくらい、もう何回も見ただろ! どうってことないって!」
「そうだぞ! ミロンが追っかけられた時だって、すぐにハンターがなんとかしてくれたじゃないか!」
イワンとマルクの言葉に、ミロンは俯いてしまう。
「そう、だけど……だって、お父さんがハンターさんたちに依頼を出すのはまだ先になりそうだって言ってたから……今おそわれたら、誰も助けてくれないんだよ!」
「へんっ! そんときはオレ様のクリムゾンブレイドと!」
「おれのバコバコシュートで倒してやるぜ!」
「「な~!」」
「もおっ! またそうやってっ! ぼくたちはハンターさんたちの近くに住んでるだけで、ハンターさんじゃないんだよ!?」
「じゃあミロンだけ帰ればいいだろ! うるさいやつだな! オレ様は今日、ウサギを獲ってきて兄貴に自慢してやるんだよ!」
「えぇっ!?」
「おれもおれも! ヘビをカゴいっぱいに捕まえてきて父ちゃんに見せるんだ!」
「あ、ぅぅ」
それだけ言うと、イワンとマルクは森へ向かって歩き出す。
「さっさと秘密基地に行こうぜ!」
「そのあとは川だ! 川!」
ひとり残されたミロンは、一歩……二歩と踏み出そうとして。
「…………っ」
これっぽっちも自分の方を振りかえろうとしない二人に、怒りが湧いてきて。
「もう知らないっっ! ふたりとも、ヴォイドにたべられちゃえばいいんだーーーーっ!!!」
そう叫ぶと、村の中へとがむしゃらに走り始めたのだった。
●ミロンのおうち
そして、その夜。
いつもならとっくに灯りが消えているはずの時間。
「……お父さん? お母さん? どうしたの?」
なんだか騒がしい両親の声で目を覚ましたミロンは、目をこすりながら両親に問いかけた。
「ミロン……」
どこか諦めたような声を出す父。
その向こう――とっくに陽の落ちた暗い夜を背にして、玄関に立って居たのはイワンとマルクの両親だった。
「お父さん……? お母さん……?」
「ミロン、夕飯の時も聞いたがもう一度昼間のことを教えてくれるか?」
「な、なんで? イワンとマルクは? どうしておじさんとおばさんが居るの?」
「ミロン……イワンとマルクは、帰って来ていないそうだ」
「――――――」
血の気が引いた。
「ミロン、お前がふたりと喧嘩したことも、ふたりが森へ入っていくのを見たのも分かってる、大丈夫。誰もお前を責めたりしない。だからお父さんたちにもう一度、詳しく、ふたりがどこへ、何をしに行ったか、分かる限り教えてくれないか?」
出来るだけ優しい口調で、しゃがみこみながら話す父の声。
聞こえているはずの声が、強烈な耳鳴りで聞き取れない。
思い出される昼間の光景……ふたりの顔、ふたりの背中。
そして、自分の言葉が思い出させた瞬間。
「……っ!!!」
「おいミロンっ、どこへ行くんだ! 待てミロンっ!」
父の手を振り解いて、ミロンは自分の部屋へ走り出した。
机の上、父の作ってくれた木彫りの貯金箱を持って、窓から外へ飛び出す。
「ミロンっ! どこへ行くんだ! 戻ってきなさいっ!」
父の言葉を無視して、ミロンは走った。
向かうのは冒険都市リゼリオ。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……! はやくっ、はやくよんでこなきゃ……!」
裸足のまま、ミロンは一晩中駆けた。
あなたたちの待つ、ハンターオフィスへと。
●ハンターオフィス
「き、近隣の村から、依頼ですっ!」
ハンターオフィスの一室。
斡旋担当の女性が、村の男性――ミロンの父親を伴って、あなたたちの前に立つ。
「先日、こちらの男性から依頼を受け、リンカの村へ調査に出向いたハンターからの報告によると森の中には何体もの雑魔が確認されたということですっ!」
女性に続いて、ミロンの父親が口を開く。
「村の者――いなくなった二人の両親が言うには、ある日突然木にぶら下がって獲物を待つボールのような奴らが現れたと思ったら、たった数日で大量に増えていたらしいのです。もう何体になっていることか……奴ら、場所を移動しながら森中の動物たちを捕らえているらしいのです。他にも特徴があったのかもしれませんが詳しく話をしている暇がなくて……」
「そんな森に、村の子供二人が入っていったそうなんですっ! 早急にヴォイドを殲滅しながら子供たちを探し出して、救出してください!」
「わたしの息子が、居なくなった二人と直前まで一緒に居ました。今は寝かせて貰っているところですが……必要であれば話を聞けると思いますので、どうかよろしくお願いしますっ!」
解説
●目的
・森に発生した雑魔の殲滅
・イワンとマルクの救出
●キャラクター情報
・雑魔×30~?
バレーボール程度の丸い体に、大きな口を持った雑魔。
細い二本の触手を使って木の実のように木にぶら下がり、真下にやってきた人間の頭目がけて食らい付く。
地面に落ちてからも、触手をばねにして飛びかかってくる。
人の気配に反応して、ぶら下がる木を変えるらしい。
あっという間に増えるらしく、事前に確認された数は30体だがもう既に倍近くの数になっているかもしれないとのこと。
・イワン
木の棒を持っていた少年。
歳は6歳。
物心ついた頃から森で遊んでいたため、昼夜問わず森の中で迷うことはないらしい。
無鉄砲で怖いもの知らず。
・マルク
パチンコを持っていた少年。
歳は6歳。
イワンと同じく森を熟知している。
イワンと違って方向音痴。
●場所
・森
村と隣接した森。
村の北の大きな山のふもとにあり、東西を二つの川に挟まれ、扇型に広がっている森。
村から山へ向けてまっすぐ一本の道があり、森のあちこちへ細い獣道が伸びている。
●状況
・依頼開始時刻
イワンとマルクが行方知れずとなった翌日の朝から開始。
・他NPC
ミロンはハンターオフィスで一時保護中。
ミロンの父もハンターオフィスへやってきているので、話を聞いてから出発することも可能
イワンとマルクの両親は村に残っているので、そちらから話を聞くことも可能
マスターより
こんにちは、あきのそらといいます。
二人の行先の手がかり・森内での注意事項などなど情報を仕入れてから向かうもヨシ、早急に飛び込んで二人の安全を確保することも重要なシナリオですが、スキル等でどうにか出来ちゃうところはどうにかしちゃってください。
よろしくお願いします!
二人の行先の手がかり・森内での注意事項などなど情報を仕入れてから向かうもヨシ、早急に飛び込んで二人の安全を確保することも重要なシナリオですが、スキル等でどうにか出来ちゃうところはどうにかしちゃってください。
よろしくお願いします!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/09/21 00:49
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 鞍馬 真(ka5819) 人間(リアルブルー)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/09/16 23:48:20 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/14 00:06:24 |