ゲスト
(ka0000)
【空の研究】秘剣 三日月
マスター:紺堂 カヤ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/24 15:00
- リプレイ完成予定
- 2017/10/03 15:00
オープニング
穏やかな、秋の日であった。しかし王都イルダーナの片隅にある「空の研究所」は、その穏やかさに似合わぬ緊張感を漂わせていた。
「……俺の留守中に、そんなことになってたなんてな……」
逆立った黄色の髪に白衣、という一見コミカルな外見で顔をしかめているのは、空の研究所の研究員、キランだ。夏の間、長い休みを取って研究旅行に出ていたのだが、その間に、空の研究所はかねてより狙われていた怪しい者たちからの接触を受けているのである。
そして、その正体が、ほぼわかりかけていた。
「チェーロ家、というのはお前の母親の実家だ、と言っていたな?」
「ええ、そうです」
頷いたのは、アメリア・マティーナ(kz0179)。空の研究所の所長だ。いつも通りの黒いローブ。フードを目深にかぶり、顔をすっぽりと隠している。
「ここからの話には、もうひとり、加わっていただきましょうねーえ。ああ、おみえになりました」
アメリアがそう言ったとき、部屋に入ってきたのは、温和な笑顔の男性だった。トリイ・シールズだ。空の研究所の後ろ盾になっている貴族、カリム・ルッツバードの秘書である。
「ようこそ、お越しくださいました。お呼び立てして申し訳ありませんねーえ」
アメリアが挨拶し、椅子を勧めると、トリイはいえいえ、とにこやかに挨拶を返して席に着いた。キランがぽかん、としてふたりを見ている。
「え、なんでルッツバード氏の秘書がこの話に加わるんだ?」
「この件に関して、協力を仰がなければならないと私が判断したからです」
アメリアが冷静に返事をした。
「こちらでできることならば、なんでも協力いたしますよ。アメリアさんには、輸送船の件などで借りがありますし」
イスルダ島への物資運搬のための護衛指揮を、空の研究所に依頼されたのはつい最近のことだ。アメリアは頷いた。
「そのこともあって、この件についての解決……とまではいかなくとも、ある程度の対処を、今のうちにしておくべきだと思ったのですよーお。これからまだ、王国の有事に協力せねばなりませんからねーえ。肝心な時に、奴らに邪魔をされては困ります」
「なるほど」
トリイが微笑んだ。王国の有事に協力、と、アメリアは今はっきりそう言った。成り行き任せではなく、自ら関わっていく覚悟ができたようだ。キランは、こっそりため息をつく。やはりそうなってしまうのか、と。
「話を進めますねーえ。敵側から自分たちの正体を明かしてくれた恰好ではありますが、この研究所が狙われている一連の出来事に、チェーロ家が関わってることがわかりました。キランが先ほど言ったように、チェーロ家は私の母の実家です。この家からは、教師、学者、研究者、作家などを何人も輩出しています。学問一家なのです。……母は、その一家の中では、落ちこぼれ扱いをされましてねーえ。早くに家を出され、いないものとして扱われてきたようです」
アメリアは平坦に語った。身内のことを語るときには、感傷的にならぬよう気を付けなければならない。
「母には姉がおりましてねーえ、その姉の娘が、私と同じくらいの年ごろなのですよーお。つまり、私にとってのイトコですねーえ。名前を、シェーラといいます。彼女は、なぜか昔から、私に対抗心を燃やしていましてねーえ。なにかと突っかかってきたのですよーお。……これは、想像になりますが、チェーロ家が関わっているとなるとまず間違いなく、彼女が私に嫌がらせをしているのだと考えるべきだと思いますねーえ」
「嫌がらせっていう域じゃねえぞ?」
キランが顔を引きつらせる。
「そこが気になっている点でもあるのですがねーえ。シェーラがどうしてここまでのことを仕掛けて来るのか、また、今になってどうして自分たちから正体を明かすような真似をしてきたのかについては、考える必要があります。が、とにかく、まずは次に何か仕掛けられてきたときに対抗する準備を、整えておきたいのですよーお」
「何か、考えがあるのですね」
これまで黙って聞いていたトリイが静かに問いかけた。アメリアは頷く。
「そこでシールズ氏にお願いがあります。……私と、キランの身代わりを用意していただけませんかねーえ」
「身代わり?」
「はい。これから少しの間、私とキランはここを留守にします。ですが、敵にそれを知られたくないのです」
「なるほど。わかりました、手配しましょう。しかし、留守にする、とは?」
トリイはあっさり了承しつつ、アメリアの意図を尋ねた。
「とにかく私は自分の身を自分で守れるようにしなければならないと思うのです。それだけで、できることはかなり増えるでしょうからねーえ。そのために、私だけが扱える武器を、取りに行きます」
「取りに行く?」
「はい。とある場所に、隠してありますのでねーえ」
「なあ、それ、俺も行かなくちゃいけねえの?」
何の相談もなく同行することにされたキランが、困惑気味にアメリアに尋ねた。アメリアは大きく頷いて当然でしょう、と言う。
「あなたの開発した、月眼点液が必要なのですよーお」
アメリアはそう言うと、滅多に外すことのない、ローブのフードを払い、金髪にふちどられた顔をあらわにした。
「身代わりを置いてもらうからには、本人たる私は変装しなければなりませんねーえ」
などと、気軽に、おもしろそうに、言う。
「変装とは面白そうですね。ところで、取りに行かれるという、その武器とは?」
穏やかな笑顔のままのトリイが尋ねた。
「……その武器は、三日月ナイフ、という短剣です」
アメリアは、青く澄んだ瞳を細めて意味ありげに笑った。
「……俺の留守中に、そんなことになってたなんてな……」
逆立った黄色の髪に白衣、という一見コミカルな外見で顔をしかめているのは、空の研究所の研究員、キランだ。夏の間、長い休みを取って研究旅行に出ていたのだが、その間に、空の研究所はかねてより狙われていた怪しい者たちからの接触を受けているのである。
そして、その正体が、ほぼわかりかけていた。
「チェーロ家、というのはお前の母親の実家だ、と言っていたな?」
「ええ、そうです」
頷いたのは、アメリア・マティーナ(kz0179)。空の研究所の所長だ。いつも通りの黒いローブ。フードを目深にかぶり、顔をすっぽりと隠している。
「ここからの話には、もうひとり、加わっていただきましょうねーえ。ああ、おみえになりました」
アメリアがそう言ったとき、部屋に入ってきたのは、温和な笑顔の男性だった。トリイ・シールズだ。空の研究所の後ろ盾になっている貴族、カリム・ルッツバードの秘書である。
「ようこそ、お越しくださいました。お呼び立てして申し訳ありませんねーえ」
アメリアが挨拶し、椅子を勧めると、トリイはいえいえ、とにこやかに挨拶を返して席に着いた。キランがぽかん、としてふたりを見ている。
「え、なんでルッツバード氏の秘書がこの話に加わるんだ?」
「この件に関して、協力を仰がなければならないと私が判断したからです」
アメリアが冷静に返事をした。
「こちらでできることならば、なんでも協力いたしますよ。アメリアさんには、輸送船の件などで借りがありますし」
イスルダ島への物資運搬のための護衛指揮を、空の研究所に依頼されたのはつい最近のことだ。アメリアは頷いた。
「そのこともあって、この件についての解決……とまではいかなくとも、ある程度の対処を、今のうちにしておくべきだと思ったのですよーお。これからまだ、王国の有事に協力せねばなりませんからねーえ。肝心な時に、奴らに邪魔をされては困ります」
「なるほど」
トリイが微笑んだ。王国の有事に協力、と、アメリアは今はっきりそう言った。成り行き任せではなく、自ら関わっていく覚悟ができたようだ。キランは、こっそりため息をつく。やはりそうなってしまうのか、と。
「話を進めますねーえ。敵側から自分たちの正体を明かしてくれた恰好ではありますが、この研究所が狙われている一連の出来事に、チェーロ家が関わってることがわかりました。キランが先ほど言ったように、チェーロ家は私の母の実家です。この家からは、教師、学者、研究者、作家などを何人も輩出しています。学問一家なのです。……母は、その一家の中では、落ちこぼれ扱いをされましてねーえ。早くに家を出され、いないものとして扱われてきたようです」
アメリアは平坦に語った。身内のことを語るときには、感傷的にならぬよう気を付けなければならない。
「母には姉がおりましてねーえ、その姉の娘が、私と同じくらいの年ごろなのですよーお。つまり、私にとってのイトコですねーえ。名前を、シェーラといいます。彼女は、なぜか昔から、私に対抗心を燃やしていましてねーえ。なにかと突っかかってきたのですよーお。……これは、想像になりますが、チェーロ家が関わっているとなるとまず間違いなく、彼女が私に嫌がらせをしているのだと考えるべきだと思いますねーえ」
「嫌がらせっていう域じゃねえぞ?」
キランが顔を引きつらせる。
「そこが気になっている点でもあるのですがねーえ。シェーラがどうしてここまでのことを仕掛けて来るのか、また、今になってどうして自分たちから正体を明かすような真似をしてきたのかについては、考える必要があります。が、とにかく、まずは次に何か仕掛けられてきたときに対抗する準備を、整えておきたいのですよーお」
「何か、考えがあるのですね」
これまで黙って聞いていたトリイが静かに問いかけた。アメリアは頷く。
「そこでシールズ氏にお願いがあります。……私と、キランの身代わりを用意していただけませんかねーえ」
「身代わり?」
「はい。これから少しの間、私とキランはここを留守にします。ですが、敵にそれを知られたくないのです」
「なるほど。わかりました、手配しましょう。しかし、留守にする、とは?」
トリイはあっさり了承しつつ、アメリアの意図を尋ねた。
「とにかく私は自分の身を自分で守れるようにしなければならないと思うのです。それだけで、できることはかなり増えるでしょうからねーえ。そのために、私だけが扱える武器を、取りに行きます」
「取りに行く?」
「はい。とある場所に、隠してありますのでねーえ」
「なあ、それ、俺も行かなくちゃいけねえの?」
何の相談もなく同行することにされたキランが、困惑気味にアメリアに尋ねた。アメリアは大きく頷いて当然でしょう、と言う。
「あなたの開発した、月眼点液が必要なのですよーお」
アメリアはそう言うと、滅多に外すことのない、ローブのフードを払い、金髪にふちどられた顔をあらわにした。
「身代わりを置いてもらうからには、本人たる私は変装しなければなりませんねーえ」
などと、気軽に、おもしろそうに、言う。
「変装とは面白そうですね。ところで、取りに行かれるという、その武器とは?」
穏やかな笑顔のままのトリイが尋ねた。
「……その武器は、三日月ナイフ、という短剣です」
アメリアは、青く澄んだ瞳を細めて意味ありげに笑った。
解説
■成功条件
「三日月ナイフ」を持ち帰るためのアメリア、キランの護衛
■三日月ナイフ
アメリア秘蔵の短剣。
攻撃力に優れているなどの特徴はないようだが「アメリアにとっては特別な剣」であるらしい。
刀身・柄ともに優美で、美術品としての価値もあるという。
また、この剣の存在はアメリア以外誰も知らない。アメリアはこれまで誰にも明かしてこなかった(キラン含む)。
何か魔法がかかっているようであるが……?
■三日月ナイフ隠し場所
リベルタースの森にほど近い村の南端にある祠の中。
村には、アメリアと顔見知りの者が何人かおり、祠を守ってくれている。村に宿屋はなく、深夜まで営業している酒場が一軒だけある。
祠の扉の鍵はアメリアが所有。
祠の周囲は岩場になっており、見通しが悪い。
■アメリアのプランと「月眼点液」
昼間の内に村へ入り、目立たぬよう、祠へは夜中に近付く予定。
決行日は新月で外の灯りは乏しい。
ライトなど光源を使用しないために「月眼点液」という目薬を使用。
これは夜でも昼間と同じ視界を持つことができる薬。ただし、適応検査が必要なため、今回はアメリアとキランしか使用できない。
■変装
とりあえず変装する、ということしか決まっていない模様。
アメリアだけでなくキランにも変装が必要か。
※これまでの敵の行動は『戦艦白雲』『天駆ける紙の階』『降雹導く虎穴へ入れ』をご参照ください(必読ではありませんが、参考までに)
「三日月ナイフ」を持ち帰るためのアメリア、キランの護衛
■三日月ナイフ
アメリア秘蔵の短剣。
攻撃力に優れているなどの特徴はないようだが「アメリアにとっては特別な剣」であるらしい。
刀身・柄ともに優美で、美術品としての価値もあるという。
また、この剣の存在はアメリア以外誰も知らない。アメリアはこれまで誰にも明かしてこなかった(キラン含む)。
何か魔法がかかっているようであるが……?
■三日月ナイフ隠し場所
リベルタースの森にほど近い村の南端にある祠の中。
村には、アメリアと顔見知りの者が何人かおり、祠を守ってくれている。村に宿屋はなく、深夜まで営業している酒場が一軒だけある。
祠の扉の鍵はアメリアが所有。
祠の周囲は岩場になっており、見通しが悪い。
■アメリアのプランと「月眼点液」
昼間の内に村へ入り、目立たぬよう、祠へは夜中に近付く予定。
決行日は新月で外の灯りは乏しい。
ライトなど光源を使用しないために「月眼点液」という目薬を使用。
これは夜でも昼間と同じ視界を持つことができる薬。ただし、適応検査が必要なため、今回はアメリアとキランしか使用できない。
■変装
とりあえず変装する、ということしか決まっていない模様。
アメリアだけでなくキランにも変装が必要か。
※これまでの敵の行動は『戦艦白雲』『天駆ける紙の階』『降雹導く虎穴へ入れ』をご参照ください(必読ではありませんが、参考までに)
マスターより
ごきげんいかがでございましょうか。紺堂カヤです。
剣で、三日月って、と思ったそこの方。気のせいです。
さて。依頼内容としてはシンプルです。誰にもつけ狙われずに祠から剣を持ち出せればそれで任務完了です。
「三日月ナイフ」がどんな剣なのか、その目で見たい方、お待ちしております。
剣で、三日月って、と思ったそこの方。気のせいです。
さて。依頼内容としてはシンプルです。誰にもつけ狙われずに祠から剣を持ち出せればそれで任務完了です。
「三日月ナイフ」がどんな剣なのか、その目で見たい方、お待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/10/01 22:48
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 雨を告げる鳥(ka6258) エルフ|14才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/09/24 13:19:37 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/22 19:23:45 |