ゲスト
(ka0000)
狼と旅人と、その道程
マスター:ゆくなが

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/09/30 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/10/09 19:00
オープニング
「では、今回の依頼内容を確認いたします」
ハンターオフィスの職員が言う。
「ある街道に現れた狼の雑魔12体の討伐。依頼主は近隣の村。現場の周辺に障害物はなし。近隣住民も怖がって誰も近づいていません。さほど難しい依頼ではないでしょう。それでは、依頼達成の報告を待っています」
こうして、ある依頼についての契約がなされた。
しかし、その数日後……
「へえ、旅人でございますか?」
ある村の酒場である。この村一番の酒場で、店内は柔らかい色のランプと、人々の笑い声、そして赤い顔をした奏者が楽器を愉快に、でも会話の邪魔にならないような奥ゆかしい音で奏でている。
そこに、暗緑色のマントを纏った若者がいた。よく日に焼けた肌に精悍な顔だちの男で、ひとりで席に着き、店の女将と話している。
「はい。私、旅人といえば多少風情があるかもわかりませんが、なに、定住地を持てなかった根無し草なだけですよ。こうして諸方を渡り歩いて手に入れた品物を売りさばくやくざな商売で活計をたてているのです」
「いやいや、お客さん。そうは言いますけどね。あたしはこうして代々の酒場を守っていかなければならない身の上なんでございます。ですから、あなたさまのような気軽な生活というのは、なんとも羨ましく存じます。ところで、この村にはなにをしにいらっしゃったんです? あまり見ていて楽しい村でもないでしょうに」
女将は注文された酒と料理をテーブルにおいた。
「いえ、ご謙遜を。こうした人々の集まりをみるのも、私の、しがない根無し草の楽しみですから。しかし、正直に申しますと、隣の村へ満月の日に届け物をしなくてはならないのです」
「へえ、そうなんでございますか。どのような形であれ、こうして縁が結ばれるのはありがたいことでございます。ところでお客さん、その村というのはどちらの方角です?」
「ここから東へ行った村です」
それを聞いて、女将はちょっと顔をしかめた。それから、遠慮がちにいうのだった。
「悪いことは申しません。それはやめた方がよろしいと存じます」
旅人は、目を釣り上げて反論する。
「女将さん。きっとあなたは親切でいっているのでしょう。どうぞ、ことの真相を遠慮なくおっしゃってください。私、如何せん激情家ですから、少々厳しい顔をしているかもわかりませんが、忠告をするというのなら是非包み隠さずおっしゃってください」
女将は、この旅人の剣幕に押されつつ、あることを話し始めた。
1週間前ほどから、この村の東の街道に狼の群れが出没しはじめた。それは不思議な狼でどんなに食料を運んでいても人間や動物だけを的確に狙ってくるのだという。狩猟に長けた村人が駆除しようとしたが、どうやらあれは雑魔であるらしく、ついにハンターオフィスに依頼することになった。この村こそ、冒頭の依頼を出した村なのである。
「諸々、手続きは済んでいるんでございます。あと5日もすれば、ハンターの方々がいらっしゃって狼を駆除してくださることでしょう。お客さん、どうかそれまでこの村に逗留していただくことはかないませんか」
「しかし、次の満月はもうすぐそこです。5日も待っていられやしません」
「重々承知しております。ですが、このままあなたさまを行かせて、もし死なれてしまったら、私共も寝覚めが悪うございます。どうかそれまで待っていただけませんか。もし満月にこだわるのでしたら、それは次の次の満月の機会までとっておいてくださいませんか」
旅人は、すっくと立ち上がった。
「女将さん、ご忠告痛み入ります。ですが、先ほども言ったでしょう。私は激情家なのです。やると決めたらやらずにはいられないのです。そのハンターオフィスにいまから私がいって決行日を早めてもらうよう直談判してきましょう」
旅人は、暗緑色のマントを翻し、颯爽と店を後にした。その威容は何人の制止も聞かないことがありありと伝わってきた。
しかし、その威容に上回るある事が女将の中にはあった。
「旅人さん。そういうことなら止めはしませんがね。お勘定だけは忘れず払ってくださいよ」
結局、この旅人の抗議により、雑魔の狼退治の決行日は早まった。旅人が報酬を上乗せして無理やり通したのである。
そして、依頼には、旅人の護衛も追加されたのだった。
ハンターオフィスの職員が言う。
「ある街道に現れた狼の雑魔12体の討伐。依頼主は近隣の村。現場の周辺に障害物はなし。近隣住民も怖がって誰も近づいていません。さほど難しい依頼ではないでしょう。それでは、依頼達成の報告を待っています」
こうして、ある依頼についての契約がなされた。
しかし、その数日後……
「へえ、旅人でございますか?」
ある村の酒場である。この村一番の酒場で、店内は柔らかい色のランプと、人々の笑い声、そして赤い顔をした奏者が楽器を愉快に、でも会話の邪魔にならないような奥ゆかしい音で奏でている。
そこに、暗緑色のマントを纏った若者がいた。よく日に焼けた肌に精悍な顔だちの男で、ひとりで席に着き、店の女将と話している。
「はい。私、旅人といえば多少風情があるかもわかりませんが、なに、定住地を持てなかった根無し草なだけですよ。こうして諸方を渡り歩いて手に入れた品物を売りさばくやくざな商売で活計をたてているのです」
「いやいや、お客さん。そうは言いますけどね。あたしはこうして代々の酒場を守っていかなければならない身の上なんでございます。ですから、あなたさまのような気軽な生活というのは、なんとも羨ましく存じます。ところで、この村にはなにをしにいらっしゃったんです? あまり見ていて楽しい村でもないでしょうに」
女将は注文された酒と料理をテーブルにおいた。
「いえ、ご謙遜を。こうした人々の集まりをみるのも、私の、しがない根無し草の楽しみですから。しかし、正直に申しますと、隣の村へ満月の日に届け物をしなくてはならないのです」
「へえ、そうなんでございますか。どのような形であれ、こうして縁が結ばれるのはありがたいことでございます。ところでお客さん、その村というのはどちらの方角です?」
「ここから東へ行った村です」
それを聞いて、女将はちょっと顔をしかめた。それから、遠慮がちにいうのだった。
「悪いことは申しません。それはやめた方がよろしいと存じます」
旅人は、目を釣り上げて反論する。
「女将さん。きっとあなたは親切でいっているのでしょう。どうぞ、ことの真相を遠慮なくおっしゃってください。私、如何せん激情家ですから、少々厳しい顔をしているかもわかりませんが、忠告をするというのなら是非包み隠さずおっしゃってください」
女将は、この旅人の剣幕に押されつつ、あることを話し始めた。
1週間前ほどから、この村の東の街道に狼の群れが出没しはじめた。それは不思議な狼でどんなに食料を運んでいても人間や動物だけを的確に狙ってくるのだという。狩猟に長けた村人が駆除しようとしたが、どうやらあれは雑魔であるらしく、ついにハンターオフィスに依頼することになった。この村こそ、冒頭の依頼を出した村なのである。
「諸々、手続きは済んでいるんでございます。あと5日もすれば、ハンターの方々がいらっしゃって狼を駆除してくださることでしょう。お客さん、どうかそれまでこの村に逗留していただくことはかないませんか」
「しかし、次の満月はもうすぐそこです。5日も待っていられやしません」
「重々承知しております。ですが、このままあなたさまを行かせて、もし死なれてしまったら、私共も寝覚めが悪うございます。どうかそれまで待っていただけませんか。もし満月にこだわるのでしたら、それは次の次の満月の機会までとっておいてくださいませんか」
旅人は、すっくと立ち上がった。
「女将さん、ご忠告痛み入ります。ですが、先ほども言ったでしょう。私は激情家なのです。やると決めたらやらずにはいられないのです。そのハンターオフィスにいまから私がいって決行日を早めてもらうよう直談判してきましょう」
旅人は、暗緑色のマントを翻し、颯爽と店を後にした。その威容は何人の制止も聞かないことがありありと伝わってきた。
しかし、その威容に上回るある事が女将の中にはあった。
「旅人さん。そういうことなら止めはしませんがね。お勘定だけは忘れず払ってくださいよ」
結局、この旅人の抗議により、雑魔の狼退治の決行日は早まった。旅人が報酬を上乗せして無理やり通したのである。
そして、依頼には、旅人の護衛も追加されたのだった。
解説
成功条件は狼雑魔の討伐、及び旅人の護衛。
旅人を無事東の村まで送り届けつつ、狼を殲滅してください。
●敵のスペック
敵は雑魔となった狼。
リーダー狼1体、平狼11体の合計12体。
攻撃方法は、
噛みつき 単体攻撃
体当たり 単体攻撃 2スクエアの吹き飛ばし
リーダー狼はさらに、
遠吠え 半径50スクエア内にいる味方全員の攻撃力の強化
というスキルを使い、全体を指揮しています。
基本、平狼が攻撃してきます。
リーダー狼は隠れて様子を伺いつつ、遠吠えで味方を強化する戦法を取ります。ある程度平狼の数が削れたら、姿をあらわすでしょう。
●地形について
依頼のあった村から、東にある村までの長さ5000スクエア(10キロ)の平坦な街道。幅は大体5スクエア(10メートル)くらいで、周囲は森に囲まれています。障害物は特になし。
この街道を歩いていればそのうち狼は襲ってきます。どの地点かは予測不能です。また、狼の巣は分かっていないので、そこを襲撃することはできません。
●旅人について
名前はロス。歳は20代後半。
自身が言うように激情家。攻撃的というよりは自分のやりたいことのためには、どんな障害もねじ伏せる、タフネスの持ち主。
ですので、なにかが障害にならない限りは基本穏やかです。
旅人の装備は、旅の道具が入った大きな背嚢と護身用の短剣。
旅人は一般人に比べれば強いですが、覚醒者ではないので戦力として期待はできません。しかし、それなりの修羅場を経験してきているので、戦闘の邪魔になることはないでしょう。
朝7時ごろ、村の東の門に行けば旅人に会えます。
また、旅人はこの日のうちに東の村までたどり着くつもりでいます。
今回の依頼には旅人の護衛も含まれており、また狼の出現場所を特定できないので、旅人より先に街道へ討伐に行くのは得策ではありません。
旅人を無事東の村まで送り届けつつ、狼を殲滅してください。
●敵のスペック
敵は雑魔となった狼。
リーダー狼1体、平狼11体の合計12体。
攻撃方法は、
噛みつき 単体攻撃
体当たり 単体攻撃 2スクエアの吹き飛ばし
リーダー狼はさらに、
遠吠え 半径50スクエア内にいる味方全員の攻撃力の強化
というスキルを使い、全体を指揮しています。
基本、平狼が攻撃してきます。
リーダー狼は隠れて様子を伺いつつ、遠吠えで味方を強化する戦法を取ります。ある程度平狼の数が削れたら、姿をあらわすでしょう。
●地形について
依頼のあった村から、東にある村までの長さ5000スクエア(10キロ)の平坦な街道。幅は大体5スクエア(10メートル)くらいで、周囲は森に囲まれています。障害物は特になし。
この街道を歩いていればそのうち狼は襲ってきます。どの地点かは予測不能です。また、狼の巣は分かっていないので、そこを襲撃することはできません。
●旅人について
名前はロス。歳は20代後半。
自身が言うように激情家。攻撃的というよりは自分のやりたいことのためには、どんな障害もねじ伏せる、タフネスの持ち主。
ですので、なにかが障害にならない限りは基本穏やかです。
旅人の装備は、旅の道具が入った大きな背嚢と護身用の短剣。
旅人は一般人に比べれば強いですが、覚醒者ではないので戦力として期待はできません。しかし、それなりの修羅場を経験してきているので、戦闘の邪魔になることはないでしょう。
朝7時ごろ、村の東の門に行けば旅人に会えます。
また、旅人はこの日のうちに東の村までたどり着くつもりでいます。
今回の依頼には旅人の護衛も含まれており、また狼の出現場所を特定できないので、旅人より先に街道へ討伐に行くのは得策ではありません。
マスターより
こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながです。
今回は戦闘と護衛の依頼です。
東の村へ行って、道中戦闘して、依頼のあった村へ帰って、オフィスに成功の報告に行くまで、日没までに十分出来る計算なので、道中多少ゆっくりしていただいても構いません。
なんちゃってロードムービーになる予感がいたします。
メタ的な話で、難易度についてですが、
今回の依頼は、狼退治だけなら「やや易しい」。
しかし、旅人の護衛が加わったので「普通」になった、という感じです。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
今回は戦闘と護衛の依頼です。
東の村へ行って、道中戦闘して、依頼のあった村へ帰って、オフィスに成功の報告に行くまで、日没までに十分出来る計算なので、道中多少ゆっくりしていただいても構いません。
なんちゃってロードムービーになる予感がいたします。
メタ的な話で、難易度についてですが、
今回の依頼は、狼退治だけなら「やや易しい」。
しかし、旅人の護衛が加わったので「普通」になった、という感じです。
それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/10/05 23:05
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/09/28 08:25:15 |
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作戦卓 アティア・ディレン(ka6918) ドラグーン|22才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2017/09/28 21:48:23 |