ゲスト
(ka0000)
山岳猟団〜インターセプト
マスター:有坂参八

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/11/18 12:00
- リプレイ完成予定
- 2014/11/27 12:00
オープニング
●敵襲
よく晴れた秋の日。
辺境の要塞ノアーラ・クンタウに居を構える帝国軍の対歪虚部隊・山岳猟団、その兵舎にて。
ここ数日は珍しく歪虚との戦闘が無く、今日は団員の多くが、訓練や休養等で要塞にとどまっていた。
「灰色谷から歪虚が現れたぞ。屍骸兵が三〇〇。大群じゃ」
猟団最年長の老兵シバ(kz0048)が、広前へ足を踏み入れるなり、そう告げた。
その一言で、部屋の空気は一変し、並んだ男達の顔が殺気立つ。
「三〇〇だと!」「どこからそんなに湧いてきやがった!」「そんな数、俺達だけで相手するのは初めてじゃねえか」
「……シバ、詳細を報告しろ」
団員がざわめく中、静かに言葉を発した大男は、団長代理を務める傭兵・八重樫敦(kz0056)だ。
対するシバも、滔々と報告を続けた。卓上に常に広げられている地図の上の、要塞の北にある峡谷地帯を指差しながら言う。
「屍骸兵はある程度の統制を持って行動しているが、指揮官級がいるかは不明じゃ。敵軍は既に灰色谷を通過し、南下中……この地で迎撃するのはもはや間に合わぬが、しかし目と鼻の先に部族の集落がある」
「集落の部族民達は?」
「既に歪虚に気づいて避難を始めておるが、着の身着のまま逃げるのが精一杯というところじゃな」
「物資を持たずにか」
「然り。冬を前にして、万が一、住処に残した蓄えを壊されれば……」
僅かな、沈黙。
「……谷と集落の間には、暫く平野が続いていたな」
「うむ。集落を守るためには、かの地で迎え撃つ他あるまい」
ほんの僅かな時間で、二人と、周囲の団員達は状況把握を進めて行く。
シバは状況に不釣り合いな薄笑いを浮かべながら、団長である八重樫に問うた。
「どう出る、団長代?」
「集落前の平野部で迎撃する。横陣を組み、歩兵を前に出して真正面から叩き潰す」
『よしッ、待ってましたァ!』
八重樫の決断は、常に早い。
団長の決定に、血の気の多い団員達が沸き立ち、すぐさま行動開始する。
恐れる様子は無い。猟団が崩壊寸前の危機にあった数ヶ月前とは、既に状況が違う。
ハンター達の助けを経て、補給が整い、他部族間の集団戦闘の概念を知った兵士達だ。
傭兵出身の団長代の、あるいは歴戦の老兵の目を通しても……彼等はいま徐々に、強兵となりつつあった。
その団員たちが慌ただしく出撃準備を始める中、シバは八重樫に歩み寄り、小さく囁いた。
「英断じゃが、ちと心配が残るの。歪虚の数は我等の二倍以上ぞ?」
「それしか手段が無いのなら迷う時間が無駄だ。それにシバ……御前には別令がある」「ほう」
八重樫の答えに、シバは落ち着き払って頷く。
「ハンターを含む機動部隊を結成しろ。俺達が正面からぶつかる間に、敵の側背面を突け」
「ほう、ほう」
「過去の戦闘例からして、屍骸兵は隊列を組む習性こそあるが鈍重で知能は低い。隊列を崩しさえすれば、蹴散らせる」
「……槌と鉄床」
シバが、呟いた。対する八重樫はーー彼にしては珍しくーー小さく相槌を打った。
「ハンターの招集については任せる。少数精鋭部隊だ、肝の据わったのを集めろ」
「良かろう。お主を信頼するさ」
「……」
シバの言葉を受けても、八重樫の表情は硬いままだった。
その仏頂面を尻目に、シバは踵を返し、要塞のハンターソサエティに向かう。
●独り言
兵舎を出て直ぐに、シバは一度足を止め、天候を見た。
やや肌寒いが快晴。雲無し、風無し。
戦闘の障害となる事象は皆無である。
シバは想う。
この様な清々しい日、戦場で強敵と相見え、全力で戦い……そして、死ぬならば、我が部族の戦士としてどれほどに幸せだろうと。
無論、そんな身勝手はもはや通らない。シバは戦士として余りに長く生き残り過ぎており、その過程で、彼が戦う意義も激変してしまった。名誉の戦死を賞賛する彼の部族の同胞は、もう、居ない。
晴天の下、苦笑の吐息を穏やかに漏らし……シバは、再び足を踏み出した。
「討ち死に日和なんじゃがなァ」
よく晴れた秋の日。
辺境の要塞ノアーラ・クンタウに居を構える帝国軍の対歪虚部隊・山岳猟団、その兵舎にて。
ここ数日は珍しく歪虚との戦闘が無く、今日は団員の多くが、訓練や休養等で要塞にとどまっていた。
「灰色谷から歪虚が現れたぞ。屍骸兵が三〇〇。大群じゃ」
猟団最年長の老兵シバ(kz0048)が、広前へ足を踏み入れるなり、そう告げた。
その一言で、部屋の空気は一変し、並んだ男達の顔が殺気立つ。
「三〇〇だと!」「どこからそんなに湧いてきやがった!」「そんな数、俺達だけで相手するのは初めてじゃねえか」
「……シバ、詳細を報告しろ」
団員がざわめく中、静かに言葉を発した大男は、団長代理を務める傭兵・八重樫敦(kz0056)だ。
対するシバも、滔々と報告を続けた。卓上に常に広げられている地図の上の、要塞の北にある峡谷地帯を指差しながら言う。
「屍骸兵はある程度の統制を持って行動しているが、指揮官級がいるかは不明じゃ。敵軍は既に灰色谷を通過し、南下中……この地で迎撃するのはもはや間に合わぬが、しかし目と鼻の先に部族の集落がある」
「集落の部族民達は?」
「既に歪虚に気づいて避難を始めておるが、着の身着のまま逃げるのが精一杯というところじゃな」
「物資を持たずにか」
「然り。冬を前にして、万が一、住処に残した蓄えを壊されれば……」
僅かな、沈黙。
「……谷と集落の間には、暫く平野が続いていたな」
「うむ。集落を守るためには、かの地で迎え撃つ他あるまい」
ほんの僅かな時間で、二人と、周囲の団員達は状況把握を進めて行く。
シバは状況に不釣り合いな薄笑いを浮かべながら、団長である八重樫に問うた。
「どう出る、団長代?」
「集落前の平野部で迎撃する。横陣を組み、歩兵を前に出して真正面から叩き潰す」
『よしッ、待ってましたァ!』
八重樫の決断は、常に早い。
団長の決定に、血の気の多い団員達が沸き立ち、すぐさま行動開始する。
恐れる様子は無い。猟団が崩壊寸前の危機にあった数ヶ月前とは、既に状況が違う。
ハンター達の助けを経て、補給が整い、他部族間の集団戦闘の概念を知った兵士達だ。
傭兵出身の団長代の、あるいは歴戦の老兵の目を通しても……彼等はいま徐々に、強兵となりつつあった。
その団員たちが慌ただしく出撃準備を始める中、シバは八重樫に歩み寄り、小さく囁いた。
「英断じゃが、ちと心配が残るの。歪虚の数は我等の二倍以上ぞ?」
「それしか手段が無いのなら迷う時間が無駄だ。それにシバ……御前には別令がある」「ほう」
八重樫の答えに、シバは落ち着き払って頷く。
「ハンターを含む機動部隊を結成しろ。俺達が正面からぶつかる間に、敵の側背面を突け」
「ほう、ほう」
「過去の戦闘例からして、屍骸兵は隊列を組む習性こそあるが鈍重で知能は低い。隊列を崩しさえすれば、蹴散らせる」
「……槌と鉄床」
シバが、呟いた。対する八重樫はーー彼にしては珍しくーー小さく相槌を打った。
「ハンターの招集については任せる。少数精鋭部隊だ、肝の据わったのを集めろ」
「良かろう。お主を信頼するさ」
「……」
シバの言葉を受けても、八重樫の表情は硬いままだった。
その仏頂面を尻目に、シバは踵を返し、要塞のハンターソサエティに向かう。
●独り言
兵舎を出て直ぐに、シバは一度足を止め、天候を見た。
やや肌寒いが快晴。雲無し、風無し。
戦闘の障害となる事象は皆無である。
シバは想う。
この様な清々しい日、戦場で強敵と相見え、全力で戦い……そして、死ぬならば、我が部族の戦士としてどれほどに幸せだろうと。
無論、そんな身勝手はもはや通らない。シバは戦士として余りに長く生き残り過ぎており、その過程で、彼が戦う意義も激変してしまった。名誉の戦死を賞賛する彼の部族の同胞は、もう、居ない。
晴天の下、苦笑の吐息を穏やかに漏らし……シバは、再び足を踏み出した。
「討ち死に日和なんじゃがなァ」
解説
●依頼内容
・屍骸兵軍団の撃退
・山岳猟団本隊と連携し、機動部隊として敵軍を挟撃・撹乱する
上記二項の遂行を持って依頼達成とする。
以上
●屍骸兵
動く骸骨にちょっと腐肉がついてるアンデッド型歪虚。総数300体。
攻撃手段となる槍ないし剣に加えて、殆どの個体が盾を装備しています。
組織戦を行う習性があり、方陣を組んで前進しつつ直近の個体同士が連携して戦闘します。
この連携がある限り、陣形前面の敵に対する攻撃力・防御力は高い状態にあります。
但しこれは本能的な行動にすぎず、状況に応じて柔軟な対応を行う知能は無いとの情報があります。
●機動部隊
山岳猟団本隊が敵軍正面から交戦するのに合わせ、ハンターの皆様は別働隊として敵軍を挟撃・撹乱して下さい。
猟団員シバはじめ、部族出身の疾影士と霊闘士20名が同行しますが、彼等の指揮下に入る必要はありません。
戦場ではハンターの各個判断が認められます。
手法は問いませんので、とにかく敵陣を引っ掻き回して下さい。
●山岳猟団本隊
指揮官は傭兵・八重樫敦。総数100名。
帝国軍正規兵、辺境部族出身者、傭兵、ドワーフからなる混成部隊。
現状士気は高く、ヒト・モノ両面において良好な運用状態にあります。
彼等は正面から歪虚群へぶつかり、その進行を食い止めます。
クラスの内訳は以下の通り。
闘狩人30/疾影士15/猟撃士30/聖導士15/霊闘士10
●地理
戦場となる地形は平野、戦闘の障害となる事象なし。
敵軍は戦場北側から真っ直ぐ南下しており、山岳猟団本隊はこれを北上しながら迎撃する形となります。
戦場南端には部族の集落があり、敵の到達を許せば集落が破壊される恐れがあります。
●その他
質問にはNPCシバがお答えしますので相談卓にてどうぞ。
また今回から、希望者には山岳猟団に絡む共通称号の付与を実施致します。
詳細は有坂参八のマスター紹介ページよりご参照下さい。
・屍骸兵軍団の撃退
・山岳猟団本隊と連携し、機動部隊として敵軍を挟撃・撹乱する
上記二項の遂行を持って依頼達成とする。
以上
●屍骸兵
動く骸骨にちょっと腐肉がついてるアンデッド型歪虚。総数300体。
攻撃手段となる槍ないし剣に加えて、殆どの個体が盾を装備しています。
組織戦を行う習性があり、方陣を組んで前進しつつ直近の個体同士が連携して戦闘します。
この連携がある限り、陣形前面の敵に対する攻撃力・防御力は高い状態にあります。
但しこれは本能的な行動にすぎず、状況に応じて柔軟な対応を行う知能は無いとの情報があります。
●機動部隊
山岳猟団本隊が敵軍正面から交戦するのに合わせ、ハンターの皆様は別働隊として敵軍を挟撃・撹乱して下さい。
猟団員シバはじめ、部族出身の疾影士と霊闘士20名が同行しますが、彼等の指揮下に入る必要はありません。
戦場ではハンターの各個判断が認められます。
手法は問いませんので、とにかく敵陣を引っ掻き回して下さい。
●山岳猟団本隊
指揮官は傭兵・八重樫敦。総数100名。
帝国軍正規兵、辺境部族出身者、傭兵、ドワーフからなる混成部隊。
現状士気は高く、ヒト・モノ両面において良好な運用状態にあります。
彼等は正面から歪虚群へぶつかり、その進行を食い止めます。
クラスの内訳は以下の通り。
闘狩人30/疾影士15/猟撃士30/聖導士15/霊闘士10
●地理
戦場となる地形は平野、戦闘の障害となる事象なし。
敵軍は戦場北側から真っ直ぐ南下しており、山岳猟団本隊はこれを北上しながら迎撃する形となります。
戦場南端には部族の集落があり、敵の到達を許せば集落が破壊される恐れがあります。
●その他
質問にはNPCシバがお答えしますので相談卓にてどうぞ。
また今回から、希望者には山岳猟団に絡む共通称号の付与を実施致します。
詳細は有坂参八のマスター紹介ページよりご参照下さい。
マスターより
この依頼をご紹介致します、有坂参八と申します。
前回から少し間が開いてしまいましたが、いよいよ猟団が本格始動しています。
今回は真っ向勝負ながら数が劣る以上、本隊は時間をかければかけるほど不利となります。
迅速性と、効果的な撹乱が求められる事でしょう。
それでは、皆様のご武運をお祈り致します。
前回から少し間が開いてしまいましたが、いよいよ猟団が本格始動しています。
今回は真っ向勝負ながら数が劣る以上、本隊は時間をかければかけるほど不利となります。
迅速性と、効果的な撹乱が求められる事でしょう。
それでは、皆様のご武運をお祈り致します。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/11/26 05:52
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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アンデッド倒すよっ! ソフィア =リリィホルム(ka2383) ドワーフ|14才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2014/11/18 05:53:04 |
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質問スレッド ランチェスタ・クロイツ(ka2953) 人間(クリムゾンウェスト)|25才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2014/11/16 11:20:45 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/11/13 11:14:35 |