ゲスト
(ka0000)
【東幕】知追う者、砦の跡にシを見出す
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在5人 / 3~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/10/17 12:00
- リプレイ完成予定
- 2017/10/26 12:00
オープニング
●その先に何があるのか?
エトファリカ連邦国、天ノ都で大江 紅葉は仕事をしていた。調べたいこともあったため、おとなしく積まれる書類書きをしている。
調べたいことはあの地域の武家の状況と大江が住んでいた里を守っていた砦の状況だった。
「武家は確実に雲隠れですね!」
口調は明るいが、表情は暗い。
「……公家では支配してはいけないのでしょうか?」
紅葉としては頂点に立つのは面倒だから嫌である。しかし、地域の安定を考えると上に立つ者は必要だ。
「適当な武家の人見つけて、傀儡……もとい、頑張って世の中を理解してやっていただく、というのが一番手っ取り早く気が楽なことですね」
独り言が相当毒まみれであった。
「別に武家の人に文句があるわけではありませんよ」
脳裏に松永 光頼の姿が浮かび、顔がボッと赤くなる。
「そうなんですよ……いい人です……私のことなんて面倒だからって切り殺してしまう人だっていたかもしれません」
以前「妖怪に与する」と噂が立ったことがあった。そこで見張りとして付いたのが光頼であり、むしろ支えてくれる素敵な人物であったのだ。
「まあ、松永殿の上司の見る目もあったわけです……ああ、ということは、上司さんもすごく素敵な武家の人ですね」
ふむふむとつぶやく。
「さて、武家問題はどうでもいいです。取り掛かれるのはこちらですね」
里の最後のかなめの砦の跡地は誰も行っていないのか記録がない。主要の道から外れることもあり、後回しなのは確実だ。
「その先、その先……と行くとキリはありませんが、里とその周辺のためには見ておいた方がいいですね」
南方という漠然とした状況であるため妖怪がでても当たり前とか言っている場合ではなかった。
「浄化……と言っても局所的にすればいいでしょうね……そもそも、私そっちできましたっけ……」
自分のふがいなさに頭を抱えそうになった。幼いころから知識を求めることに一直線で、符術師としての素質をのばすのをおろそかにしていた。
「書物読むのが楽しかったですものねぇ……あと、色々なものがあるのは本当楽しかったです」
やってきたころのことを思い出す。
確か、代々符術師を輩出する家柄の人に足を引っかけられて転ばされたのが10回。
チビやら女のくせにと言われたことは数えきれないほど……言葉以外で視線でも。
「あ、なんか、腹が立ってきました。でも、今の陰陽寮では不満はほぼないんですよねぇ」
時間は巡る、良い方に。
「さて……これを師匠に出してから、帰りましょう。その前に、依頼を出しに行きましょう」
紅葉はのそのそと動き始める。それから、上司であり、兄弟子兼師匠である吉備 灯世の元に向かう。
「ん? 終わったか」
「はい」
「じゃ、追加」
「明日です」
「まあ、かまわん」
灯世も帰る気満々のようだ。
「そうそう、魔導トラックとゴーレム借りようと思います!」
「何をするつもりだ!」
上司の脳裏にろくでもないことをするのではないかと言うのがよぎった。
「別に私、変なことしてきていませんよ? 刻令術の農具借りてきましたが、隣近所で共有して便利にしているだけですよ」
紅葉が説明をした。
「橋を作ったり、物資を運ぶのに便利ですよね? ゴーレムは里に置いておきます。掃除くらいは誰でもできるでしょうし……海風でさびたらちょっと悲しいですけれど」
「……いや、なんか、たくましくなってきたな」
紅葉が胸を張る。
「まあ、イメージはこの程度だけどな」
自分の胸の前あたりで水平に手を振る。
つまり、出会ったころのままだ、ということだった。
「反論の余地がありません!」
「嘘だろ、してくれ!」
紅葉と上司は笑う。
なんとなく、のどかな陰陽寮の一角だった。
●依頼を出す
いつものように戸をくぐると職員は笑顔で迎えてくれる。
「常連ですよね、色々と」
「いいのか悪いのかわかりませんけれどね」
紅葉は座ると依頼内容を告げた。
「うちの里の近辺は基本的に、一般的な安定は取り戻した状況です。しかし、先日妖怪が出てきた方向は手付かずです。そもそも、南方まで考え始めたら私の手からあふれます」
職員はうなずいた。幕府や武家がなすことでもあり、紅葉の立場が手を出す話ではない。
「先日、ライブラリで見たことも合わせると里を守る砦はいくつかありました。これは爺たちから証言は取っています」
里を捨てた直前の地域の情勢をつぶさに尋ねた。
「最後に捨てた砦は里の近く――民や私たちを逃すために全滅している状況です」
「歪虚化していると?」
「それはないと考えます。そこにとどまるならば、拠点を築いているでしょう。そういったものもありませんし、近くに里人が来ていて襲撃されていなかったということもあります。だから、自然発生的なものが力を持ってそこにいるか、南から流れてきた物だと思われます、いるなら……」
家臣団の者や里の者が積極的に歪虚化しているかしていないかなどわからない。あくまで希望である。
不確かなことは省いても、歪虚支配地域の名残があれば、何か住み着くかもしれない。居心地がいいままでは良くないのだ。
「状況は把握すべきです。私の護衛と歪虚がいるならば討伐を」
「あれ、あなたも行くんですか?」
「行きますよ?」
紅葉はきっぱりと告げた。
エトファリカ連邦国、天ノ都で大江 紅葉は仕事をしていた。調べたいこともあったため、おとなしく積まれる書類書きをしている。
調べたいことはあの地域の武家の状況と大江が住んでいた里を守っていた砦の状況だった。
「武家は確実に雲隠れですね!」
口調は明るいが、表情は暗い。
「……公家では支配してはいけないのでしょうか?」
紅葉としては頂点に立つのは面倒だから嫌である。しかし、地域の安定を考えると上に立つ者は必要だ。
「適当な武家の人見つけて、傀儡……もとい、頑張って世の中を理解してやっていただく、というのが一番手っ取り早く気が楽なことですね」
独り言が相当毒まみれであった。
「別に武家の人に文句があるわけではありませんよ」
脳裏に松永 光頼の姿が浮かび、顔がボッと赤くなる。
「そうなんですよ……いい人です……私のことなんて面倒だからって切り殺してしまう人だっていたかもしれません」
以前「妖怪に与する」と噂が立ったことがあった。そこで見張りとして付いたのが光頼であり、むしろ支えてくれる素敵な人物であったのだ。
「まあ、松永殿の上司の見る目もあったわけです……ああ、ということは、上司さんもすごく素敵な武家の人ですね」
ふむふむとつぶやく。
「さて、武家問題はどうでもいいです。取り掛かれるのはこちらですね」
里の最後のかなめの砦の跡地は誰も行っていないのか記録がない。主要の道から外れることもあり、後回しなのは確実だ。
「その先、その先……と行くとキリはありませんが、里とその周辺のためには見ておいた方がいいですね」
南方という漠然とした状況であるため妖怪がでても当たり前とか言っている場合ではなかった。
「浄化……と言っても局所的にすればいいでしょうね……そもそも、私そっちできましたっけ……」
自分のふがいなさに頭を抱えそうになった。幼いころから知識を求めることに一直線で、符術師としての素質をのばすのをおろそかにしていた。
「書物読むのが楽しかったですものねぇ……あと、色々なものがあるのは本当楽しかったです」
やってきたころのことを思い出す。
確か、代々符術師を輩出する家柄の人に足を引っかけられて転ばされたのが10回。
チビやら女のくせにと言われたことは数えきれないほど……言葉以外で視線でも。
「あ、なんか、腹が立ってきました。でも、今の陰陽寮では不満はほぼないんですよねぇ」
時間は巡る、良い方に。
「さて……これを師匠に出してから、帰りましょう。その前に、依頼を出しに行きましょう」
紅葉はのそのそと動き始める。それから、上司であり、兄弟子兼師匠である吉備 灯世の元に向かう。
「ん? 終わったか」
「はい」
「じゃ、追加」
「明日です」
「まあ、かまわん」
灯世も帰る気満々のようだ。
「そうそう、魔導トラックとゴーレム借りようと思います!」
「何をするつもりだ!」
上司の脳裏にろくでもないことをするのではないかと言うのがよぎった。
「別に私、変なことしてきていませんよ? 刻令術の農具借りてきましたが、隣近所で共有して便利にしているだけですよ」
紅葉が説明をした。
「橋を作ったり、物資を運ぶのに便利ですよね? ゴーレムは里に置いておきます。掃除くらいは誰でもできるでしょうし……海風でさびたらちょっと悲しいですけれど」
「……いや、なんか、たくましくなってきたな」
紅葉が胸を張る。
「まあ、イメージはこの程度だけどな」
自分の胸の前あたりで水平に手を振る。
つまり、出会ったころのままだ、ということだった。
「反論の余地がありません!」
「嘘だろ、してくれ!」
紅葉と上司は笑う。
なんとなく、のどかな陰陽寮の一角だった。
●依頼を出す
いつものように戸をくぐると職員は笑顔で迎えてくれる。
「常連ですよね、色々と」
「いいのか悪いのかわかりませんけれどね」
紅葉は座ると依頼内容を告げた。
「うちの里の近辺は基本的に、一般的な安定は取り戻した状況です。しかし、先日妖怪が出てきた方向は手付かずです。そもそも、南方まで考え始めたら私の手からあふれます」
職員はうなずいた。幕府や武家がなすことでもあり、紅葉の立場が手を出す話ではない。
「先日、ライブラリで見たことも合わせると里を守る砦はいくつかありました。これは爺たちから証言は取っています」
里を捨てた直前の地域の情勢をつぶさに尋ねた。
「最後に捨てた砦は里の近く――民や私たちを逃すために全滅している状況です」
「歪虚化していると?」
「それはないと考えます。そこにとどまるならば、拠点を築いているでしょう。そういったものもありませんし、近くに里人が来ていて襲撃されていなかったということもあります。だから、自然発生的なものが力を持ってそこにいるか、南から流れてきた物だと思われます、いるなら……」
家臣団の者や里の者が積極的に歪虚化しているかしていないかなどわからない。あくまで希望である。
不確かなことは省いても、歪虚支配地域の名残があれば、何か住み着くかもしれない。居心地がいいままでは良くないのだ。
「状況は把握すべきです。私の護衛と歪虚がいるならば討伐を」
「あれ、あなたも行くんですか?」
「行きますよ?」
紅葉はきっぱりと告げた。
解説
砦跡地近辺探索
大江 紅葉の護衛
●大江 紅葉
基本データはキャラクターページに譲ります。移動手段は「乗用馬」使用。
セットスキルは【瑞鳥符】【加護符】【浄龍樹陣】です。所持武器は弓(ショートボウ相当)を持ってはいます。
●砦の状況
更地というか荒地です。
バイクなどタイヤ物だと制御が大変かもしれません。
遮蔽物になりそうなのは砦の成れの果てらしい、屋根と壁の残骸です。そこに歪虚がいます。
雑魔たちはそれを中心にうろうろしたり、休憩しています。
●敵情報(PL情報)
鎧の歪虚 憤怒。南から流れてきて、居心地が良かったので休憩していた。持つ刀で二回攻撃をしてくることもある、衝撃波みたいなの飛ばしそう、他。なお、手に刀一本ずつ持っている。
雑魔 歪虚につられてなんとなく集まっている雑魔たち。イノシシ型やイツマデぽい空飛ぶのがいる。特殊な攻撃はないけれども数で押してくる。
大江 紅葉の護衛
●大江 紅葉
基本データはキャラクターページに譲ります。移動手段は「乗用馬」使用。
セットスキルは【瑞鳥符】【加護符】【浄龍樹陣】です。所持武器は弓(ショートボウ相当)を持ってはいます。
●砦の状況
更地というか荒地です。
バイクなどタイヤ物だと制御が大変かもしれません。
遮蔽物になりそうなのは砦の成れの果てらしい、屋根と壁の残骸です。そこに歪虚がいます。
雑魔たちはそれを中心にうろうろしたり、休憩しています。
●敵情報(PL情報)
鎧の歪虚 憤怒。南から流れてきて、居心地が良かったので休憩していた。持つ刀で二回攻撃をしてくることもある、衝撃波みたいなの飛ばしそう、他。なお、手に刀一本ずつ持っている。
雑魔 歪虚につられてなんとなく集まっている雑魔たち。イノシシ型やイツマデぽい空飛ぶのがいる。特殊な攻撃はないけれども数で押してくる。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
なんか連動タグ入っていますが……これまでの行動の続きです。
紅葉、最近素直でしたね……毒吐いたの久々かもしれません。
難易度については戦闘や調査の状況を鑑みて普通としています。しかし、歪虚は強め、雑魔は多めにはなっていますので油断しませんでしょうが、気をつけないと危険はあります。
よろしくお願いします。
なんか連動タグ入っていますが……これまでの行動の続きです。
紅葉、最近素直でしたね……毒吐いたの久々かもしれません。
難易度については戦闘や調査の状況を鑑みて普通としています。しかし、歪虚は強め、雑魔は多めにはなっていますので油断しませんでしょうが、気をつけないと危険はあります。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/10/23 18:31
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 エルバッハ・リオン(ka2434) エルフ|12才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/10/16 19:00:03 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/10/15 17:43:42 |