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【幻視】【界冥】鳴かない白鳥

マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在5人 / 4~5人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
7日
プレイング締切
2017/10/23 09:00
リプレイ完成予定
2017/11/06 09:00

オープニング

※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。


 次作戦の為、打ち合わせ場所で待っていたのは一組の親子だった。
 鳴月 牡丹(kz0180)が少し驚いたような表情を浮かべる。
「……籃奈の子供?」
「そうだよ。今日は諸々、都合が合わなくてさ。ほら、孝純」
 爽やかな笑顔で星加籃奈(ほしか らんな)が答えた。
 年齢でいうと10歳位だろうか。分厚い本を持った少年が、緊張した様子で頭を下げる。
「こ、こんにちわ」
「こんにちわ。ボクは鳴月牡丹……そうだね、君のお母さんのお友達さ」
「鳴月さんは……異世界の人って……ほ、本当なんですか?」
 少年は母親から牡丹の話を聞いているようだ。
 率直な少年の質問に、牡丹は籃奈へと視線を向けた。
「興味があるみたいなんだよね。異世界に、さ」
「なるほどね」
 云々と頷くと視線を少年へと向けた。
「そうさ。ボクは異世界から来たのさ。歪虚を滅ぼす為にね」
「僕も異世界に行けるかな」
「う~ん。それは難しいかもだけど……そのうち、行けるよ」
 キラキラとした目が輝いているが、少年の瞳の奥に、なにか怒りにも似た心情を牡丹は感じた。
 気のせいかもしれないが……。
「さぁ、ちょっと仕事の話があるから、孝純は向こうで本でも探してきな」
「……はぁい」
 少し残念そうな返事をした少年に牡丹は呼び掛けた。
「今度、機会があったら、異世界の話をしてあげるよ。もっとも、戦いばかりだけどね」
「は、はい、鳴月さん!」
 年相応の元気良さを見せた少年は、礼儀正しく一礼すると、隣接する本屋へと歩き出した。
 その後ろ姿を見つめながら、ボソっと呟く牡丹。
「……あの子は、籃奈の仕事の事を知っているの?」
「軍に所属している……という程度はね」
 知らない事の方が幸せなのか、それとも知った方が良い事なのか。
 牡丹には判断が付かなかった。ただ、一つだけ分かる事があった。それは、少年がやがて、大きな壁に直面する事だと。
「まさか、ボクにあの子の面倒を見ろとかそういう事じゃないよね?」
「私が死ぬと、あの子には何も残らなくなるからね。私は死なないわ」
「安心したよ」
 微笑を浮かべる牡丹だった。


 次作戦は、富士山の麓の廃病院で行われる戦いの支援だった。
 詳しい作戦の経緯は籃奈は分からないという。ともかく、地球統一連合軍の大事な作戦らしい。
「『天命輪転』アレクサンドル……ふーん」
 資料の一文を見た時、牡丹は興味が無かった。
 ハンターズソサエティ内でブラックリストとして指定されている歪虚に、そんな名前の歪虚が居たと思う。
 疑問としては、クリムゾンウェストの歪虚が、どうして、リアルブルーに居るかという事なのだが、よくよく思えば、覚醒者だって転移できるのだ。歪虚が何らかの手段で転移していても可笑しくはないかと牡丹は思う事にした。
「それで、ボク達の任務というのは、あのカワイイ形をした船の撃破という事でいいって事だよね?」
 牡丹が指さした方角
 そこは、湖だった。波穏やかな湖面に浮かぶ、スワンの形をした遊覧船……だったもの。
「一昔前、景気が良かった時に作られた遊覧船さ。色々あって打ち捨てられてたみたいだけど」
 説明する籃奈は淡々としていた。
 人々を楽しませていた遊覧船は、今や、人を仇なす存在でしかない。
 捨てられた恨みで歪虚化した訳ではないだろうが……もし、遊覧船に心があったら、これは復讐なのだろうか。それとも、ちゃんと始末してくれという願いなのか。
「……で、これはなんだい?」
 足を挙げる牡丹。
 下駄……ではない。船体をイメージしたような特殊な靴のような物だ。
「まだ試作段階なんだけどね。私の研究所で開発中のもので、ある程度、水の上に立てるようになる」
「凄く動きにくいけど……というか、水の上に浮く魔法を持っているハンターも居るだろうし、役に立つの?」
 普通に歩く分には問題ないが、重いし、なによりバランスが悪い。
 これで戦えっていうのは覚醒者や強化人間でなければ難しいだろう。
「そのハンターが居れば、どうするかは任せるよ。私は実戦での実験だから装着は必須だからね」
「それで、敵の能力は?」
「まぁ、姿形はスワン型の遊覧船だけど、内容的には大型狂気と変わらないはずさ」
 スワンの目玉の所には、目玉型の狂気歪虚が取り憑いているようだ。
 胴体部分も触手のようなものに覆われながら、所々、目玉が蠢いている。狂気歪虚の集合体……というべきだろう。
「それじゃ、行こうか」
 籃奈がライフルを担いだ。

解説

●目的
狂気歪虚の撃破。

●内容
湖に浮かぶ歪虚化したスワン遊覧船を撃破する。

●地形
湖の深さは最大で10メートル程度あるものとする。
波は今の所穏やかだが、大きい衝撃があれば、波が発生する。

●状況
湖の中央付近から、歪虚化した遊覧船が廃病院に向かって侵攻してくる。
それを上陸させる前に撃破するのが今回の任務であり、水際での迎撃戦は、後述の試作品実験の為、受け入れられない。
開始時、ハンター達と歪虚化した遊覧船との距離は50スクエアあるとする。

●味方勢力
鳴月 牡丹(kz0180):人物の詳細はNPCページを参照の事。
『女将軍』と呼ばれる武人。強い。
幕府が支援する傭兵団を率いるが、今回、部下の同行はない。

星加籃奈(ほしか らんな)
30代半ばのスレンダーな美女の技術士官であり、強化人間でもある。
左右の腕に装着する盾のような物で武装し、クルセイダーに似たスキルを使用する他、ライフルを所持。
今回、部下の同行はない。

●敵勢力
スワン型遊覧船歪虚 サイズ5。
元々は湖の遊覧船だったものが歪虚化したもの。
他の小型狂気を次々に体内から出現させる能力を持つ。
狂気感染の他、触手や眼球からの光線で攻撃してくる。
通常の大型狂気以外の行動もあり得る。

●特殊ルール
今回、星加籃奈が試作した兵器の実戦を兼ねている。
ハンターの中から希望者が居れば、試作兵器を貸し出してくれる。

試作兵器名:十七式水上浮遊装置
内容:装着者のマテリアルを利用し、ファーストアクションを消費して、そのラウンド、水上に立つ事が出来る。
(何らかの事情によりファーストアクションが使用できないと、沈む)
(沈んだ場合、1ラウンドを掛けて水面に浮かび、次ラウンドのファーストアクションで立てる)
※この試作兵器は星加籃奈の研究所が独自開発しているものであり、当依頼内のみで使用可となる※

マスターより

●挨拶
おはようございます! 赤山です! 
「お前、アレクサンドルと絡む事ないじゃん」と思う方も、いらっしゃるかと思いますが【界冥】ですから!

●攻略のヒント
水上で何を気を付けるべきか、装備をどうするべきか、備えあれば患いなしです。
油断してかかると、大怪我しますので、ご注意下さい。

●その他
質問卓・相談卓には牡丹が対応します。

関連NPC

  • 女将軍
    鳴月 牡丹(kz0180
    人間(クリムゾンウェスト)|24才|女性|格闘士(マスターアームズ)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2017/10/30 01:17

参加者一覧

  • 白嶺の慧眼
    イレーヌ(ka1372
    ドワーフ|10才|女性|聖導士
  • 戦いを選ぶ閃緑
    アイビス・グラス(ka2477
    人間(蒼)|17才|女性|疾影士
  • 黒髪の機導師
    白山 菊理(ka4305
    人間(蒼)|20才|女性|機導師
  • 元凶の白い悪魔
    マーゴット(ka5022
    人間(蒼)|18才|女性|舞刀士
  • 符術剣士
    シェルミア・クリスティア(ka5955
    人間(蒼)|18才|女性|符術師
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2017/10/16 11:06:39
アイコン 相談卓
イレーヌ(ka1372
ドワーフ|10才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2017/10/22 18:16:07
アイコン 質問卓
イレーヌ(ka1372
ドワーフ|10才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2017/10/19 00:08:12