ゲスト
(ka0000)
片付けを教えて
マスター:ゆくなが

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 3~4人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/10/31 09:00
- リプレイ完成予定
- 2017/11/14 09:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
私は、呆然としていた。
こんなに呆然とすることは、今までになかった。
洞窟で、大量のスケルトンと対峙した時も。
ピンクスライムに装備を溶かされてしまった時も。
ストーンゴーレムに砂漠で追い回された時も。
そう、すなわち、私がハンターになってから経験したあらゆるアクシデントやハプニングを超越するものが、そこにはあった。
そこというのは、私の部屋で。
ワンルームの私の生活空間で。
足の踏み場もないほどちらかった、私の愛すべきねぐらのことだった。
またひとつ依頼を達成した私は、疲労のあまり打ち上げに参加することもなくさっさと帰宅することにした。
そして、ついに自宅の扉を開けると、不在中に決壊したらしい本棚が、すでに散らかっていた部屋をさらにめちゃくちゃにしてくれていた。
「オーマイガー」
私は呟く。ああ、神様、できれば夢であってください。せめて本棚の決壊だけでも。
私はずぼらでなまけもので、物が捨てられない性質が、散らかった部屋を作り出してしまったことはもう、嫌という程知っている。でも、本棚が壊れるのは今じゃなくてもいいじゃないですか。どうしてこういう時に限って悪いことは重なるのですか、神よ。
「今日、どうやって寝ろっていうの?」
雨風がしのげるだけ、野宿よりはマシだった。うむ、そう考えれば人の目線も特にはないし、完全なるプライベート空間だ。外よりマシだ。うん、そう考えたら全然平気。私きっとこの中で熟睡できる。
人の目線――――。
ふと、自分の思考の中で紡がれた言葉を反芻する。
こんな部屋で生活してると人が知ったら、どんなふうに思われるかしら。
少なくとも、よくは思われまい。
むしろ引く。
だって、私自身こんなんじゃダメだとずっと思っているもの。
でも、いろんな片付け方を試したけど、そのための本もたくさん買ったけど、いまやそれらは本棚もろとも中身をぶちまけている。
ハンターとしてはそれなりにうまくいっている。でも、片付けはてんでダメだ。
「何が違うのかしら」
私は、それはもう、真剣に考える。
そして、ある答えにたどり着いた。
「ああ、仲間がいるかどうかの差なんだ――――」
ハンターの仕事では基本何人かでパーティを組んで行う。
でも、片付けはいつもひとりで孤独に行い、そして失敗していた。
結論。みんなで片付ければ、きっと上手くいく。
待って、私。こんな部屋に人を呼べるかしら。さっき、自分でもドン引き、いわんや他人をや、と思ったばかりではなかったかしら。
でもね、私。あの本棚、ひとりで片付けできるかしら?
………
……………
…………………
「無理ね」
無理だった。ひとりじゃもう無理だった。
斯くなる上は、片付けを依頼するしかない。
そう、私ことアンナ・アーレイのこの混沌たる部屋の片付けを――――!
私はようやく決意した。
ここで変わらなければ、いつ変わるというのだろう。
きっと、片付け上手の人たちがやってきて、私の部屋を綺麗する手伝いをしてくれるはず。もし、本当にこの部屋が綺麗になったら、人生薔薇色じゃなくって?
ああ――――、そういえば。
私は、ピンクと白を基調とした、女の子らしい部屋に住みたかったんだっけ。
そのために、淡いピンク色の大きなタンスを買ったりしたけど、そこにはいまやぐしゃぐしゃに服が詰められている。
いつも綺麗なお花を飾っていたいから、可愛い花瓶を買ったけど、それはこれまたぐしゃぐしゃと物が大量に置かれたテーブルの上で息苦しそうにしているわ。
そもそもそのテーブルだって、足の曲線が見事だったから、がんばってお金を溜めてかったのに、床に散乱したもののせいで、その足は長いこと見ていない気がする。
この部屋にはそういった、美しくて、ときめいたから買ったものがちゃんとある。全く活用できない綺麗なティーセットにカラトリー。そういったものが眠っている。
同時に、旅先でうっかりかってしまったお土産や、人からもらったもの、なんだか捨てられないもの、漫然とただものが欲しかったから買っただけのものも部屋に溢れ、溢れ、溢れている。
わたしが大事なのは、一体どっちだったかしら。
「でもでも、まだ使えるものを捨てるのは、もったいないじゃない?」
しかし、そういったものが、私の理想とする部屋にはいらないこともなんとなくわかっていた。
でも――――、
でも――――――――、
「ま、それは人がきてから考えるか! 今日のところは寝よう!」
私は、ベッドは本棚の下敷きだったために、物をかき分けてなんとか寝られそうなスペースを確保し、横になった。
うん、人間やろうと思えばできるんだな、と自分に感心した。
だからきっと、やろうと思えば片付けだってできる、はず!
私はおそらく、疲労のあまりハイになったテンションでそう考えていた。
だって、もうひとりではやらない。
いつもの依頼みたいに、みんなでやれば、きっと。
そして、綺麗な部屋になったら、みんなであの綺麗なティーセットでお茶をいただこう。
ああ、そんな毎日が送ることができたら、どんなにか――――
そんな幸福な未来を夢見て、その日は寝た。
ちなみに熟睡だった。
私は、呆然としていた。
こんなに呆然とすることは、今までになかった。
洞窟で、大量のスケルトンと対峙した時も。
ピンクスライムに装備を溶かされてしまった時も。
ストーンゴーレムに砂漠で追い回された時も。
そう、すなわち、私がハンターになってから経験したあらゆるアクシデントやハプニングを超越するものが、そこにはあった。
そこというのは、私の部屋で。
ワンルームの私の生活空間で。
足の踏み場もないほどちらかった、私の愛すべきねぐらのことだった。
またひとつ依頼を達成した私は、疲労のあまり打ち上げに参加することもなくさっさと帰宅することにした。
そして、ついに自宅の扉を開けると、不在中に決壊したらしい本棚が、すでに散らかっていた部屋をさらにめちゃくちゃにしてくれていた。
「オーマイガー」
私は呟く。ああ、神様、できれば夢であってください。せめて本棚の決壊だけでも。
私はずぼらでなまけもので、物が捨てられない性質が、散らかった部屋を作り出してしまったことはもう、嫌という程知っている。でも、本棚が壊れるのは今じゃなくてもいいじゃないですか。どうしてこういう時に限って悪いことは重なるのですか、神よ。
「今日、どうやって寝ろっていうの?」
雨風がしのげるだけ、野宿よりはマシだった。うむ、そう考えれば人の目線も特にはないし、完全なるプライベート空間だ。外よりマシだ。うん、そう考えたら全然平気。私きっとこの中で熟睡できる。
人の目線――――。
ふと、自分の思考の中で紡がれた言葉を反芻する。
こんな部屋で生活してると人が知ったら、どんなふうに思われるかしら。
少なくとも、よくは思われまい。
むしろ引く。
だって、私自身こんなんじゃダメだとずっと思っているもの。
でも、いろんな片付け方を試したけど、そのための本もたくさん買ったけど、いまやそれらは本棚もろとも中身をぶちまけている。
ハンターとしてはそれなりにうまくいっている。でも、片付けはてんでダメだ。
「何が違うのかしら」
私は、それはもう、真剣に考える。
そして、ある答えにたどり着いた。
「ああ、仲間がいるかどうかの差なんだ――――」
ハンターの仕事では基本何人かでパーティを組んで行う。
でも、片付けはいつもひとりで孤独に行い、そして失敗していた。
結論。みんなで片付ければ、きっと上手くいく。
待って、私。こんな部屋に人を呼べるかしら。さっき、自分でもドン引き、いわんや他人をや、と思ったばかりではなかったかしら。
でもね、私。あの本棚、ひとりで片付けできるかしら?
………
……………
…………………
「無理ね」
無理だった。ひとりじゃもう無理だった。
斯くなる上は、片付けを依頼するしかない。
そう、私ことアンナ・アーレイのこの混沌たる部屋の片付けを――――!
私はようやく決意した。
ここで変わらなければ、いつ変わるというのだろう。
きっと、片付け上手の人たちがやってきて、私の部屋を綺麗する手伝いをしてくれるはず。もし、本当にこの部屋が綺麗になったら、人生薔薇色じゃなくって?
ああ――――、そういえば。
私は、ピンクと白を基調とした、女の子らしい部屋に住みたかったんだっけ。
そのために、淡いピンク色の大きなタンスを買ったりしたけど、そこにはいまやぐしゃぐしゃに服が詰められている。
いつも綺麗なお花を飾っていたいから、可愛い花瓶を買ったけど、それはこれまたぐしゃぐしゃと物が大量に置かれたテーブルの上で息苦しそうにしているわ。
そもそもそのテーブルだって、足の曲線が見事だったから、がんばってお金を溜めてかったのに、床に散乱したもののせいで、その足は長いこと見ていない気がする。
この部屋にはそういった、美しくて、ときめいたから買ったものがちゃんとある。全く活用できない綺麗なティーセットにカラトリー。そういったものが眠っている。
同時に、旅先でうっかりかってしまったお土産や、人からもらったもの、なんだか捨てられないもの、漫然とただものが欲しかったから買っただけのものも部屋に溢れ、溢れ、溢れている。
わたしが大事なのは、一体どっちだったかしら。
「でもでも、まだ使えるものを捨てるのは、もったいないじゃない?」
しかし、そういったものが、私の理想とする部屋にはいらないこともなんとなくわかっていた。
でも――――、
でも――――――――、
「ま、それは人がきてから考えるか! 今日のところは寝よう!」
私は、ベッドは本棚の下敷きだったために、物をかき分けてなんとか寝られそうなスペースを確保し、横になった。
うん、人間やろうと思えばできるんだな、と自分に感心した。
だからきっと、やろうと思えば片付けだってできる、はず!
私はおそらく、疲労のあまりハイになったテンションでそう考えていた。
だって、もうひとりではやらない。
いつもの依頼みたいに、みんなでやれば、きっと。
そして、綺麗な部屋になったら、みんなであの綺麗なティーセットでお茶をいただこう。
ああ、そんな毎日が送ることができたら、どんなにか――――
そんな幸福な未来を夢見て、その日は寝た。
ちなみに熟睡だった。
解説
成功条件はアンナ・アーレイの部屋を片付け、理想の部屋とすること。
●依頼主について
名前はアンナ・アーレイ。ハンターである。
26歳。女性。ちなみに長髪。
ピンクと白を基調とした、女の子らしい部屋に住みたい、それにふさわしい暮らしをしたいと思っている。
基本、物が好き。故に買うし、捨てられないタイプ。
ハンターとしてはそれなりに優秀だが、実生活ではてんでダメな人。
●部屋の状態
とにかく物が散乱している。服、小物、本、装備、エトセトラ……どのくらい物があるかはアンナも把握できていません。
広さは10畳ほどです。
また、アンナの理想の暮らしに必要な家具類はそろっていますが、メンテナンスはされておらず、状態はよくないです。
また、本棚が盛大に決壊しているので、まずはこれを片付けることから始めるとよいでしょう。
片付けに必要なゴミ袋などの基本的なものはアンナが用意しています。
片付けが終わったら、アンナが買って置いたティーセットでちょっとしたお茶会をしてもよいでしょう。
●依頼主について
名前はアンナ・アーレイ。ハンターである。
26歳。女性。ちなみに長髪。
ピンクと白を基調とした、女の子らしい部屋に住みたい、それにふさわしい暮らしをしたいと思っている。
基本、物が好き。故に買うし、捨てられないタイプ。
ハンターとしてはそれなりに優秀だが、実生活ではてんでダメな人。
●部屋の状態
とにかく物が散乱している。服、小物、本、装備、エトセトラ……どのくらい物があるかはアンナも把握できていません。
広さは10畳ほどです。
また、アンナの理想の暮らしに必要な家具類はそろっていますが、メンテナンスはされておらず、状態はよくないです。
また、本棚が盛大に決壊しているので、まずはこれを片付けることから始めるとよいでしょう。
片付けに必要なゴミ袋などの基本的なものはアンナが用意しています。
片付けが終わったら、アンナが買って置いたティーセットでちょっとしたお茶会をしてもよいでしょう。
マスターより
こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながです。
今回は日常系シナリオとなっております。
みなさんでアンナの部屋を綺麗にして理想の暮らしを実現させてあげてください。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
今回は日常系シナリオとなっております。
みなさんでアンナの部屋を綺麗にして理想の暮らしを実現させてあげてください。
それでは皆様のご参加をお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/11/07 00:35
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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・理想のお部屋作り計画・ Gacrux(ka2726) 人間(クリムゾンウェスト)|25才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/10/30 07:39:49 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/10/30 07:36:19 |