ゲスト
(ka0000)
【陶曲】そして、永遠は物語り(上巻)
マスター:のどか

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(新規)
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- 不明
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/11/06 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/11/20 07:30
オープニング
●ある都市淑女たちのお泊り会
――ねぇねぇ。
最近流行ってる都市伝説、知ってる?
え……知らないの!?
同盟七不思議とか、十七不思議とか……えっと、三十九不思議なんていう噂もあったっけ……?
……うろ覚えだけど、とにかくここ最近、流行ってるんだって!
巷のカフェじゃ、トレンドだよ~?
……ええ、ほんとに知らないの?
まあ……そういう私も、詳しい内容は知らないんだけれど。
なんでもさ、とある無名の作家が不幸にも船舶事故で命を落としたその間際に、世界中で見て来た、たっくさんのおかしな出来事を書きなぐった本があるんだって。
その本が訪れた村や街ではね、人知れず書いてある出来事が現実になって、人々を恐怖のどん底におとしいれるっていう――
……え?
事故で亡くなったのに、何でそんな話が伝わってるのかって?
本だって海の底に沈んでいるハズ……?
もう、それが都市伝説としての面白いところなんじゃない!
実際にさ、その本にまつわる事件が同盟のいろんな街で起こってたって話だよ。
……ホントだって、嘘じゃないよ!
ほら、この間の新興商店街の騒動――そうそう、あなたが気に入ってた仕立屋さんがペチャンコになっちゃったヤツ!
あれも、その本の呪いだったって話……うー、こわっ!
……え?
その本の名前は何かって?
えっと、確か――
――「奇怪なる世界の人々」……だったかな?
う~、ちょっと怖いけど、我々ミーハー女子としては心惹かれるわよね。
ホントにあるなら見てみたいし、ちょっと読んでみたいかも。
そこには、どんな世界の姿が描かれているのかしら?
恐怖?
それとも狂気?
本当に怖いのは人間だった~、なんていう教義的なオチだとゲンメツものだけど……
……ねぇ、どうしたの?
さっきから黙ったままで……ちょっと、眼の焦点が合ってない……
え……なに……なになに……?
ちょっと、やめてよ、ねぇ、どうしちゃったの……?
え……誰かに見られてる……?
そ、そんなわけないでしょ?
だってこの部屋、私とあなたしかいないのよ?
窓の外……?
そこに何かいるの……?
………………何もいないわよ?
ねぇ、ほんとに大丈夫?
ごめんなさい、寝る前に変な話なんかしちゃって……そろそろお終いにしましょう?
……やだ、ちょっと……何してるの?
そんなもの持って……危ないって……ちょっと、ねぇ、冗談でしょ?
やめ……やめてってば、私が悪かったってばっ!
だからお願い、それを机の上に戻してっ!
誰もいないからっ!!
誰もあなたの事を見ていないからっ!!
だから――その“ペン先を覗き込む”のをやめてよぉぉぉぉおおお!!!!!!
●物語りは永遠の始まり
「――連続発狂事件?」
ソサエティから届いた緊急の指令書に目を通しながら、ルミはいつものように首をかしげていた。
オフィスには日夜、次から次へと不可解な依頼がひっきりなしに舞い込んでくる。
だが、今回担当することになったこの緊急依頼は、とりわけ頭に「?」を浮かべたくなるほどに異色を放っていた。
「あー、それ。ついに依頼が――っていうか、思ったより早かったわね。最近の歪虚騒動のせいかしら?」
「あら、知ってるんです?」
小首をかしげたままのルミに、資料を覗き込んでいた同僚の女性は、人差し指を振りながらウンチクを垂れるように口を尖らせる。
「なんでも最近流行りの都市伝説があるらしいのよ、その内容を知るとおかしくなっちゃうっていう、ありきたりのヤツ。ただし、一味違うのは――“ガチ”らしいってこと」
「“ガチ”……ですか?」
もっともらしいトーンで強調されて、ルミは思わず眉を潜めて息を飲む。
怖い話は苦手じゃないが、特段、得意なわけでもない。
凄みを効かせて怪談語りばりに話されると、嫌でも意識はするものである。
「ただこれ、調査って言われても、あんまり手がかりがないんですよねぇ。文字通り雲を掴むようってゆーか」
ぷっくりピンクの唇を人差し指でちょんと押し上げながら、ルミの頭の中をもやもやとした黒い霧が覆っていく。
が、それを追い払うかのように、ピンとまぶしい電球が立ち上がると、引き出しの速達便箋を取り出した。
「そういえば、似たような事件を扱ってた友達がいたっけなぁっと――」
口にしながら、さらさらと便箋に宛先を記していく。
――ヴァリオス同盟軍本部 陸軍駐屯地宛て アンナ=リーナ・エスト様
その手紙はまさしく、永遠を望む物語の初めの1ページに相応しいものであろうか――
――ねぇねぇ。
最近流行ってる都市伝説、知ってる?
え……知らないの!?
同盟七不思議とか、十七不思議とか……えっと、三十九不思議なんていう噂もあったっけ……?
……うろ覚えだけど、とにかくここ最近、流行ってるんだって!
巷のカフェじゃ、トレンドだよ~?
……ええ、ほんとに知らないの?
まあ……そういう私も、詳しい内容は知らないんだけれど。
なんでもさ、とある無名の作家が不幸にも船舶事故で命を落としたその間際に、世界中で見て来た、たっくさんのおかしな出来事を書きなぐった本があるんだって。
その本が訪れた村や街ではね、人知れず書いてある出来事が現実になって、人々を恐怖のどん底におとしいれるっていう――
……え?
事故で亡くなったのに、何でそんな話が伝わってるのかって?
本だって海の底に沈んでいるハズ……?
もう、それが都市伝説としての面白いところなんじゃない!
実際にさ、その本にまつわる事件が同盟のいろんな街で起こってたって話だよ。
……ホントだって、嘘じゃないよ!
ほら、この間の新興商店街の騒動――そうそう、あなたが気に入ってた仕立屋さんがペチャンコになっちゃったヤツ!
あれも、その本の呪いだったって話……うー、こわっ!
……え?
その本の名前は何かって?
えっと、確か――
――「奇怪なる世界の人々」……だったかな?
う~、ちょっと怖いけど、我々ミーハー女子としては心惹かれるわよね。
ホントにあるなら見てみたいし、ちょっと読んでみたいかも。
そこには、どんな世界の姿が描かれているのかしら?
恐怖?
それとも狂気?
本当に怖いのは人間だった~、なんていう教義的なオチだとゲンメツものだけど……
……ねぇ、どうしたの?
さっきから黙ったままで……ちょっと、眼の焦点が合ってない……
え……なに……なになに……?
ちょっと、やめてよ、ねぇ、どうしちゃったの……?
え……誰かに見られてる……?
そ、そんなわけないでしょ?
だってこの部屋、私とあなたしかいないのよ?
窓の外……?
そこに何かいるの……?
………………何もいないわよ?
ねぇ、ほんとに大丈夫?
ごめんなさい、寝る前に変な話なんかしちゃって……そろそろお終いにしましょう?
……やだ、ちょっと……何してるの?
そんなもの持って……危ないって……ちょっと、ねぇ、冗談でしょ?
やめ……やめてってば、私が悪かったってばっ!
だからお願い、それを机の上に戻してっ!
誰もいないからっ!!
誰もあなたの事を見ていないからっ!!
だから――その“ペン先を覗き込む”のをやめてよぉぉぉぉおおお!!!!!!
●物語りは永遠の始まり
「――連続発狂事件?」
ソサエティから届いた緊急の指令書に目を通しながら、ルミはいつものように首をかしげていた。
オフィスには日夜、次から次へと不可解な依頼がひっきりなしに舞い込んでくる。
だが、今回担当することになったこの緊急依頼は、とりわけ頭に「?」を浮かべたくなるほどに異色を放っていた。
「あー、それ。ついに依頼が――っていうか、思ったより早かったわね。最近の歪虚騒動のせいかしら?」
「あら、知ってるんです?」
小首をかしげたままのルミに、資料を覗き込んでいた同僚の女性は、人差し指を振りながらウンチクを垂れるように口を尖らせる。
「なんでも最近流行りの都市伝説があるらしいのよ、その内容を知るとおかしくなっちゃうっていう、ありきたりのヤツ。ただし、一味違うのは――“ガチ”らしいってこと」
「“ガチ”……ですか?」
もっともらしいトーンで強調されて、ルミは思わず眉を潜めて息を飲む。
怖い話は苦手じゃないが、特段、得意なわけでもない。
凄みを効かせて怪談語りばりに話されると、嫌でも意識はするものである。
「ただこれ、調査って言われても、あんまり手がかりがないんですよねぇ。文字通り雲を掴むようってゆーか」
ぷっくりピンクの唇を人差し指でちょんと押し上げながら、ルミの頭の中をもやもやとした黒い霧が覆っていく。
が、それを追い払うかのように、ピンとまぶしい電球が立ち上がると、引き出しの速達便箋を取り出した。
「そういえば、似たような事件を扱ってた友達がいたっけなぁっと――」
口にしながら、さらさらと便箋に宛先を記していく。
――ヴァリオス同盟軍本部 陸軍駐屯地宛て アンナ=リーナ・エスト様
その手紙はまさしく、永遠を望む物語の初めの1ページに相応しいものであろうか――
解説
▼目的
連続発狂事件の調査と解決
▼概要
この1週間ほど、同盟領内で謎の発狂事件が頻発しています。
原因は不明であり、分かっているのはすべての犠牲者は一時的な放心の後、発作的に発狂状態におちいっているという点のみです。
OP本文の内容は、事情聴取で明らかになった他者視点での発狂症状の全貌の1つとされています。
事件は同盟内で都市の垣根を越えて発生していますが、最も報告が集中しているのはヴァリオスです。
そのためソサエティは、この都市になんらかの要因が存在しているものと見ています。
同盟領内で歪虚の活動が活発化しているということもあり、迅速な真相解明が求められています。
犠牲者の顛末は死亡・意識不明・精神疾患による入院など、ケースバイケースで統一性はありません。
うっすらと掛かっている“靄”を掴むような依頼ではありますが、どうぞ知恵と閃きをお貸しください。
なお、直接の関係者ではありませんが同盟陸軍のアンナ=リーナ軍曹が紐づけてあります。
近日まで類似した事件を扱っていた記録が残っているため、ルミを介して彼女の協力を得る事が可能です。
協力的であるため、あまりに不躾なものでなければ、その立場を利用した調査も可能とします。
▼ヴァリオスについて
ヴァリオスは同盟随一の商業都市であり、至る所にある大小さまざまな商店街と商工会の存在が最大の特徴です。
「自由都市評議会」「魔術師協会本部」「同盟軍本部」など、同盟の重要機関の本部が揃っていることでも知られています。
人口密度も高く、他の都市に比べて富裕層が多いということも都市柄のひとつでしょう。
▼敵勢力
存在も含めて不明です
連続発狂事件の調査と解決
▼概要
この1週間ほど、同盟領内で謎の発狂事件が頻発しています。
原因は不明であり、分かっているのはすべての犠牲者は一時的な放心の後、発作的に発狂状態におちいっているという点のみです。
OP本文の内容は、事情聴取で明らかになった他者視点での発狂症状の全貌の1つとされています。
事件は同盟内で都市の垣根を越えて発生していますが、最も報告が集中しているのはヴァリオスです。
そのためソサエティは、この都市になんらかの要因が存在しているものと見ています。
同盟領内で歪虚の活動が活発化しているということもあり、迅速な真相解明が求められています。
犠牲者の顛末は死亡・意識不明・精神疾患による入院など、ケースバイケースで統一性はありません。
うっすらと掛かっている“靄”を掴むような依頼ではありますが、どうぞ知恵と閃きをお貸しください。
なお、直接の関係者ではありませんが同盟陸軍のアンナ=リーナ軍曹が紐づけてあります。
近日まで類似した事件を扱っていた記録が残っているため、ルミを介して彼女の協力を得る事が可能です。
協力的であるため、あまりに不躾なものでなければ、その立場を利用した調査も可能とします。
▼ヴァリオスについて
ヴァリオスは同盟随一の商業都市であり、至る所にある大小さまざまな商店街と商工会の存在が最大の特徴です。
「自由都市評議会」「魔術師協会本部」「同盟軍本部」など、同盟の重要機関の本部が揃っていることでも知られています。
人口密度も高く、他の都市に比べて富裕層が多いということも都市柄のひとつでしょう。
▼敵勢力
存在も含めて不明です
マスターより
久しぶりにゴシックホラー調のOPが書けて気分が高揚しております、のどかです。
今回は初のシリーズシナリオをお届けいたします。
【陶曲】を冠しておりますが、厳密には【陶曲外伝】と言うべきでしょう。
初代に対しての08のようなものですね(ぇぇ
スケジュールでは怪異真一作目とご案内しております通り、怪異の流れを継ぐ新編連作でもあります。
関わっていない方でも新たにお楽しみいただけますよう真心を込めますので、どうぞ最後までお楽しみください。
質問がございましたら2人のNPCが必要に応じてお答えいたしますので、別途卓を立ててご用命ください。
めくるめく怪異の世界で、皆様のご参加をお待ちしております。
今回は初のシリーズシナリオをお届けいたします。
【陶曲】を冠しておりますが、厳密には【陶曲外伝】と言うべきでしょう。
初代に対しての08のようなものですね(ぇぇ
スケジュールでは怪異真一作目とご案内しております通り、怪異の流れを継ぐ新編連作でもあります。
関わっていない方でも新たにお楽しみいただけますよう真心を込めますので、どうぞ最後までお楽しみください。
質問がございましたら2人のNPCが必要に応じてお答えいたしますので、別途卓を立ててご用命ください。
めくるめく怪異の世界で、皆様のご参加をお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/11/13 00:10
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 クリス・クロフォード(ka3628) 人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/11/05 19:40:38 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/11/02 23:50:56 |