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「ここ……どこ？」
「ここはジェオルジと言ってだなあ、まあなんて言えば良いのか……」
　村長祭が始まり賑やかな雰囲気に包まれているジェオルジにて、二人の女性が連れ立って歩いていた。二人の身長差はかなりある。一人の方がことさら小柄なのではなく、もう一人の方が相当な長身だったのだ。
　長身の方がイバラキ(kz0159)でもう一人がサファイア。二人はハンターであるが、今日は折角のオフということで二人して村長祭に遊びに来ていた。イバラキもあまり同盟地区やジェオルジに詳しいわけではないのだが、オートマトンであるサファイアは目覚めて日が浅く遥かに世間知らずであった。そこでイバラキの方が色々と紹介する。サファイアは余り感情が豊か……というか感情表現が分かりやすい方ではないが、それでも様々なものに興味を示していた。

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「……あれも村長祭？」
「いやそんなわけが……って誰か行き倒れてんじゃねぇか！」
　サファイアの指差した先に目をやったイバラキはあわててそこに近づく。そこで倒れていた男はイバラキの見知った顔だった。
「ってオッサン、何やってんだよ？！」
「おお……イバラキか……世界を獲れるヤツを探してたんだがよ……」
　ハゲ頭に、片眼に眼帯を付けた小柄なこの中年男はリアルブルーに居たときはボクシングのトレーナーをしていた。イバラキはそんな彼にスカウトされる形でボクシングの試合に挑んだことがあった。
「……ってなことがあってな」
「拳闘って何？」
「ああ、嬢ちゃん……興味を示すのは嬉しいが、悪いことは言わねぇからやめときな……拳闘は男の世界……リングは女子供の上がっていい場所じゃねぇ……」
「……アタシはどうなるんだよ」
「……おめぇ、女だったのか」
　次の瞬間、イバラキの怒りのパンチが炸裂していた。

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　そして数日後。
「……うん、分かった。闘うの、楽しみ」
　ジェオルジの広場には突如リングが出現していた。そこに立つのはサファイア。タンクトップとトランクスを身に纏い両拳にはグローブ。可愛らしいながらも凛々しいボクサーがそこに居た。
「しかしよ、イバラキ……こんな才能に出会えるとは思わなかったぜ……コイツは俺の希望だ……」
「まあな、元々居た世界でも似たようなことやってたらしいしな。ま、アタシのことも忘れんなよ？」
　そしてゴングが鳴った。かくして村長祭で突如としてボクシング大会が開かれることになったのである。

●目標
　村長祭で行われるボクシングの試合に参加してください。

●ルール
　皆さんご存知のボクシングのルールに則って行われる試合です。
　時間は３分３ラウンド制。試合は10カウントKO、レフェリーストップによるTKO、もしくは判定によって決まります。
　ルールに則り両拳にはグローブを付け、トランクスにシューズにマウスピース、女性の場合はそれにタンクトップ以外を身に付けることは禁止です。つまり、武器、防具は一切装着禁止となります。

●スキルについて
　スキルの使用は自由ですが、ルールに書いたとおり武器の装着が禁止されているので使用できるスキルがごく限られたものになります。ただしプレイングの工夫によってその力を最大限に引き出すことができるかもしれません。

●対戦カードについて
　皆さんのうち１名はサファイアと、１名はイバラキとの試合をしてください。それ以外の方は、希望があれば互いに対戦相手の名前を書いておいてください。その二人による試合を行います。そうでない場合はこちらで対戦相手を決めます。
　なお、何らかの事情により参加者がNPCを含めて奇数になる場合は、NPCとの対戦をされる予定だった方に別の試合に回ってもらいます。つまりNPCの二人は人数調整要員になります。

●その他
　質問への回答担当としてイバラキ(kz0159)が関連付けられています。
　何かありましたら、質問卓を立ててご質問ください。

　皆さんこんにちは、ｃｒです。
　一万年の歴史を持つ人類最古の格闘技、ボクシング。今回はそんなボクシングに挑んでいただくシナリオを用意しました。
　一応ボクシングには詳しいつもりですので、本格的な技術をプレイングに織り込んでいただいてもがんばって対応させていただきます。もちろんマンガ的な動きで挑んでいただいても構いません。
　老若男女どなたでも構いません。皆さんの挑戦をお待ちしております。