ゲスト
(ka0000)
【郷祭】【陶曲】サファイア・ララバイ
マスター:大林さゆる

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
魔術師協会広報室- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- ユニット参加人数
- 現在5 / 0~6
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/11/07 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/11/21 07:30
オープニング
自由都市同盟。
極彩色の街「ヴァリオス」近郊の村に、小さな装飾工房があった。
「今年の春郷祭では、倉庫に保管しておいた蒼いサファイアの装飾品が全て消えたという事件があったが、今回も慎重にな」
工房の御頭は、万が一のことを考えて、魔術師協会広報室に相談していた。
そして、広報室から派遣された魔術師のスコットは、オートマトンの少年…ディエスを連れて、装飾工房を訪れていた。
「スコットさん、蒼いサファイアというものは、ヒトにとって大切なものなんですか?」
ディエスの問いに、スコットは思案した後、こう告げた。
「んー、大切なものというのは、ヒトそれぞれなんだけど、例えば、工房の御頭にとっては、自分で作った装飾品だから、自分の子供のように大切な思い入れがあるんだ」
「では、御頭さんのためにも、蒼いサファイアを守りましょう。ボクも手伝います」
ディエスは初めての依頼で緊張していたが、とても張り切っていた。
●
ヴァリオス近郊に、サファイアの原石が採掘できる鉱山があった。
スコットとディエスが鉱山に辿り着いた頃には、マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)、ラキ(kz0002)とも合流することができた。
「あのね、作業員の人達に聞き込みしてみたんだけど、サファイアの精霊は見たことないんだって。てっきり精霊さんは、この鉱山に戻ってきているのかと思ってたけど」
残念そうに言うラキ。
「春郷祭の時期、サファイアの精霊を助け出すことはできたが、その後、姿を消した。工房からの依頼もあり、もう一度、鉱山を調査することになった」
マクシミリアンは、確かにサファイアの精霊が現れた瞬間にも立ち会っていた。
鉱山の奥へと進むハンターたち。
作業員たちが鉱山の中で、サファイアの原石を採っていたこともあり、坑道には点々と灯が燈っていた。
「お仕事中、すみません。何か変わったことはありませんか?」
ディエスが作業員に声をかけた。
「おかげさんで、サファイアの原石は無事に採掘できとるよ」
「それでは、女性の姿をした精霊を鉱山の中で見たことは?」
スコットの問いに、初老の作業員が手を休めて応えた。
「ここ最近は見ないね。わしが若い頃は、精霊らしき女性の姿を見たという噂はあったけどもな」
「それは本当ですか?」
ラキが興味津々に尋ねる。
「ああ、わしも若い頃は女性の精霊を見たことがある。長い髪の美女でな。それはそれは美しかった。今でも、目に浮かぶのー」
初老の男性は懐かしそうに答えた。
その瞬間、パチリと指を鳴らす音がした。
マクシミリアンは、とっさに攻撃体勢に入った。坑道の奥から、蒼い肌をした女性が現れたが、ハンターたちの存在に気が付くと、姿を消した。
「なんじゃ、今のは? わしが若い頃に見た精霊とは姿が違うぞ」
怪訝そうに言う初老の男性。
これは何かあると感じたハンターたちは、作業員たちに鉱山の仕事を休むようにと提案した。
●
作業員たちが全員、鉱山の外へと出ると、本格的な調査が始まった。
調査のため、坑道の灯は付いたままだった。
ハンターたちが奥を目指して坑道を進むと、時折、蒼い肌をした女性が出現するが、すぐに隠れてしまうのだ。
突き当りの空洞に辿り着くと、そこにはフードを被った女性が12人、円陣を組んで立っていた。
「何かの儀式か?」
スコットは疑問に思いつつも、女性たちに声をかけてみた。
「失礼ですが、そこで何をしていらっしゃるのですか?」
女性たちは、何も答えない。
持っていた杖を掲げると、アイスボルトの魔法が放たれ、オートマトンの少年…ディエスに命中し、ダメージを受けて身動きが取れなくなった。
「おまえら、嫉妬の歪虚だな」
マクシミリアンには、その正体に見覚えがあった。
青い肌はサファイアの鉱石……人形に変貌して、ハンターたちに襲い掛かってきた。
「一旦、鉱山の外へ出よう。あたしたちだけじゃ、調査も続けられないよ」
ラキがそう言うと、マクシミリアンは無言でディエスを背負い、その場から離れることにした。
●
「すみませんでした」
鉱山の外へ出ると、ディエスは自分が足手纏いになってしまったと申し訳なさそうな顔付きで頭を下げた。
「今回の件は、本部にも依頼として連絡した。協力してくれるハンターたちもいるだろうから、心配するな」
マクシミリアンはディエスを自分の背中から降ろすと、目を合わせずに言った。
ディエスは、自分でも理解できなかったが、心が少し締め付けられるような気がした。
何故、マクシミリアンは自分の目を見ないのだろう……ディエスは不安になったが、その想いさえ、何を意味するのか、分からなかったのだ。
一方、マクシミリアンは不器用な男であった。ディエスが不安になっていることには気が付いていたが、自分が原因だとは理解していなかった。
「どうした、ディエス?」
マクシミリアンが、ほとんど顔色を変えずに言うため、ディエスは戸惑っていた。
「いえ、なんでもありません。助けてくれて、ありがとう」
こういう時は、お礼を言うのが礼儀だと思い、ディエスが作り笑いを浮かべた。
「気にするな。礼を言われるほどではない」
マクシミリアンの何気ない一言に、ディエスは衝撃を受けた。
「え? お礼は必要ない……のですか?」
「ん? そうだな」
マクシミリアンの呟きに、ディエスが狼狽える。
「そ……そうか。ボクは、必要ないんだね」
そう言って、帰ろうとするディエス。
「ちょーっと待った! 待って、ディエス」
ラキが強引にディエスの腕を引き寄せ、立ち止らせた。
「あのね、依頼の途中で帰っちゃダメなんだよ。それに、ディエスは何か勘違いしてるよ」
ラキの言葉に、ディエスが首を傾げた。
「勘違い?」
「そうだよ。マクシミリアンが『礼を言われるほどではない』って言ったのは、当然のことだからだよ。仲間を助けるのは、当たり前のことでしょ? だけど、助けてもらったら、感謝するという気持ちは大切だよ」
ラキが懸命に説明する。
「気持ち?」
オートマトンのディエスは、目覚める前での世界エバーグリーンでは、指示通りに行動していた。
自分の意思で行動することに、まだ慣れていなかったのだ。
「ハンターたちが集まったら、鉱山の中へ入る。準備をしておけ」
マクシミリアンは、相変わらず、無表情だ。
果たして、調査は無事に終わるのであろうか……?
極彩色の街「ヴァリオス」近郊の村に、小さな装飾工房があった。
「今年の春郷祭では、倉庫に保管しておいた蒼いサファイアの装飾品が全て消えたという事件があったが、今回も慎重にな」
工房の御頭は、万が一のことを考えて、魔術師協会広報室に相談していた。
そして、広報室から派遣された魔術師のスコットは、オートマトンの少年…ディエスを連れて、装飾工房を訪れていた。
「スコットさん、蒼いサファイアというものは、ヒトにとって大切なものなんですか?」
ディエスの問いに、スコットは思案した後、こう告げた。
「んー、大切なものというのは、ヒトそれぞれなんだけど、例えば、工房の御頭にとっては、自分で作った装飾品だから、自分の子供のように大切な思い入れがあるんだ」
「では、御頭さんのためにも、蒼いサファイアを守りましょう。ボクも手伝います」
ディエスは初めての依頼で緊張していたが、とても張り切っていた。
●
ヴァリオス近郊に、サファイアの原石が採掘できる鉱山があった。
スコットとディエスが鉱山に辿り着いた頃には、マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)、ラキ(kz0002)とも合流することができた。
「あのね、作業員の人達に聞き込みしてみたんだけど、サファイアの精霊は見たことないんだって。てっきり精霊さんは、この鉱山に戻ってきているのかと思ってたけど」
残念そうに言うラキ。
「春郷祭の時期、サファイアの精霊を助け出すことはできたが、その後、姿を消した。工房からの依頼もあり、もう一度、鉱山を調査することになった」
マクシミリアンは、確かにサファイアの精霊が現れた瞬間にも立ち会っていた。
鉱山の奥へと進むハンターたち。
作業員たちが鉱山の中で、サファイアの原石を採っていたこともあり、坑道には点々と灯が燈っていた。
「お仕事中、すみません。何か変わったことはありませんか?」
ディエスが作業員に声をかけた。
「おかげさんで、サファイアの原石は無事に採掘できとるよ」
「それでは、女性の姿をした精霊を鉱山の中で見たことは?」
スコットの問いに、初老の作業員が手を休めて応えた。
「ここ最近は見ないね。わしが若い頃は、精霊らしき女性の姿を見たという噂はあったけどもな」
「それは本当ですか?」
ラキが興味津々に尋ねる。
「ああ、わしも若い頃は女性の精霊を見たことがある。長い髪の美女でな。それはそれは美しかった。今でも、目に浮かぶのー」
初老の男性は懐かしそうに答えた。
その瞬間、パチリと指を鳴らす音がした。
マクシミリアンは、とっさに攻撃体勢に入った。坑道の奥から、蒼い肌をした女性が現れたが、ハンターたちの存在に気が付くと、姿を消した。
「なんじゃ、今のは? わしが若い頃に見た精霊とは姿が違うぞ」
怪訝そうに言う初老の男性。
これは何かあると感じたハンターたちは、作業員たちに鉱山の仕事を休むようにと提案した。
●
作業員たちが全員、鉱山の外へと出ると、本格的な調査が始まった。
調査のため、坑道の灯は付いたままだった。
ハンターたちが奥を目指して坑道を進むと、時折、蒼い肌をした女性が出現するが、すぐに隠れてしまうのだ。
突き当りの空洞に辿り着くと、そこにはフードを被った女性が12人、円陣を組んで立っていた。
「何かの儀式か?」
スコットは疑問に思いつつも、女性たちに声をかけてみた。
「失礼ですが、そこで何をしていらっしゃるのですか?」
女性たちは、何も答えない。
持っていた杖を掲げると、アイスボルトの魔法が放たれ、オートマトンの少年…ディエスに命中し、ダメージを受けて身動きが取れなくなった。
「おまえら、嫉妬の歪虚だな」
マクシミリアンには、その正体に見覚えがあった。
青い肌はサファイアの鉱石……人形に変貌して、ハンターたちに襲い掛かってきた。
「一旦、鉱山の外へ出よう。あたしたちだけじゃ、調査も続けられないよ」
ラキがそう言うと、マクシミリアンは無言でディエスを背負い、その場から離れることにした。
●
「すみませんでした」
鉱山の外へ出ると、ディエスは自分が足手纏いになってしまったと申し訳なさそうな顔付きで頭を下げた。
「今回の件は、本部にも依頼として連絡した。協力してくれるハンターたちもいるだろうから、心配するな」
マクシミリアンはディエスを自分の背中から降ろすと、目を合わせずに言った。
ディエスは、自分でも理解できなかったが、心が少し締め付けられるような気がした。
何故、マクシミリアンは自分の目を見ないのだろう……ディエスは不安になったが、その想いさえ、何を意味するのか、分からなかったのだ。
一方、マクシミリアンは不器用な男であった。ディエスが不安になっていることには気が付いていたが、自分が原因だとは理解していなかった。
「どうした、ディエス?」
マクシミリアンが、ほとんど顔色を変えずに言うため、ディエスは戸惑っていた。
「いえ、なんでもありません。助けてくれて、ありがとう」
こういう時は、お礼を言うのが礼儀だと思い、ディエスが作り笑いを浮かべた。
「気にするな。礼を言われるほどではない」
マクシミリアンの何気ない一言に、ディエスは衝撃を受けた。
「え? お礼は必要ない……のですか?」
「ん? そうだな」
マクシミリアンの呟きに、ディエスが狼狽える。
「そ……そうか。ボクは、必要ないんだね」
そう言って、帰ろうとするディエス。
「ちょーっと待った! 待って、ディエス」
ラキが強引にディエスの腕を引き寄せ、立ち止らせた。
「あのね、依頼の途中で帰っちゃダメなんだよ。それに、ディエスは何か勘違いしてるよ」
ラキの言葉に、ディエスが首を傾げた。
「勘違い?」
「そうだよ。マクシミリアンが『礼を言われるほどではない』って言ったのは、当然のことだからだよ。仲間を助けるのは、当たり前のことでしょ? だけど、助けてもらったら、感謝するという気持ちは大切だよ」
ラキが懸命に説明する。
「気持ち?」
オートマトンのディエスは、目覚める前での世界エバーグリーンでは、指示通りに行動していた。
自分の意思で行動することに、まだ慣れていなかったのだ。
「ハンターたちが集まったら、鉱山の中へ入る。準備をしておけ」
マクシミリアンは、相変わらず、無表情だ。
果たして、調査は無事に終わるのであろうか……?
解説
ユニット同行可能だが、地上戦向きの幻獣を推奨。イェジド、リーリー、ユキウサギ、ユグディラ
上記以外のユニットは鉱山内部に入れないため、同行できない
もちろん、生身での参加も大歓迎。馬やバイク等の騎乗や移動は可能
■状況と目的
サファイア原石を市場に流通させるためには、鉱山の安全を確認する必要がある
鉱山の中に入り、精霊がいるかどうかも調査
調査のため、坑道の灯は付いたまま
調査がメインだが、そのためにも嫉妬の歪虚たちを全て倒すか、鉱山から追い出すこと
ハンターの初期位置は、鉱山の入口
■出没した謎の女性
サファイア・レディ(魔術師タイプ)、12体
歪虚化したサファイア人形、嫉妬の眷属。サイズ1。外見は貴婦人、身長168センチ
杖、フード付きローブを装備
アイスボルト、ファイアーボール、ストーンアーマーのスキル使用
■補足
マクシミリアン、ラキ、ディエス、スコットも調査に同行する
ディエスは今のところ、マクシミリアンの考えが理解できない
対して、マクシミリアンは、ディエスの態度が理解できていない
依頼を成功させるにはどうしたら良いのか、ディエスに指南することも必要
■NPC
ラキ(kz0002)、女性、15才。疾影士
マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)、男性、22才。闘狩人
スコット、男性、20才。魔術師 (魔術師協会広報室から派遣された)
魔術師協会の魔術師たち数名
ディエス、オートマトンの少年、見た目は15才、見習いクルセイダー
マスターより
また、この時期がやってきました。
大林です。
【郷祭】【陶曲】の連動シナリオをお届けします。
今回は、調査系の依頼ですが、いろいろとやることがありそうな気配です。
【郷祭】の裏方仕事になります。
サブ・タイトルは『精霊とボクとサファイア・レディたち』
オートマトンのディエスは、まだ見習いのため、指南して頂けると助かります。
大林です。
【郷祭】【陶曲】の連動シナリオをお届けします。
今回は、調査系の依頼ですが、いろいろとやることがありそうな気配です。
【郷祭】の裏方仕事になります。
サブ・タイトルは『精霊とボクとサファイア・レディたち』
オートマトンのディエスは、まだ見習いのため、指南して頂けると助かります。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/11/14 01:02
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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相談卓 ジャック・エルギン(ka1522) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2017/11/06 23:03:11 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/11/02 18:15:15 |