ゲスト
(ka0000)
ジャンジャン湖の精
マスター:あきのそら

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 4~4人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/11/07 15:00
- リプレイ完成予定
- 2017/11/16 15:00
オープニング
●ジャンジャン湖
冒険都市リゼリオから、少し内陸へ入ったところ。
そこに、森に囲まれた大きな湖――ジャンジャン湖はあった。
湖のほとりには桟橋が設けられていて、近くの小屋にはボートや釣り具を貸し出す釣り屋さんがたっていた。
夏には涼しさと食を求めて、冬には氷上の釣りを求めて、多くのお客さんが訪れる近所ではちょっとした人気スポットだ。
「おとーさん! はやくはやくー!」
そんな釣り屋へ、元気よくやってきた一組の親子。
その前に、釣り屋の店主がやってくる。
「お客さん、釣りですか」
「えぇ、そろそろ寒くなってきますからね。凍りついちゃう前に、息子と釣りでもと思って」
「あぁ……そうですか」
店主は項垂れ、頭を下げる。
「申し訳ない、今ボートの貸し出しはしてないんだよ」
「えぇっ、どうして!」
子供が不満そうに声を上げると。
同時に、コロコロコロ……と何かが三人の前を転がっていく。
「おとーさん、なにあれ」
「あ、あぁ、回転草……かな」
「えぇ、そうなんですよ……」
店主は再び項垂れ、湖のほうを指さす。
その先には。
「「う、うわぁ」」
回転草に湖上を埋め尽くされた、湖の姿があった。
「なんでか知りませんが、今年は異常に回転草が多くて。すくってもすくっても無くならなくて、手こぎボートも帰ってこられなくなる始末でして」
「なるほど、それなら桟橋で釣らせていただくことは出来ませんか!」
「えぇ、えぇ……まぁ、構いませんよ。桟橋は出入り自由ですから。いや、ほんと申し訳ありませんね」
それだけ言うと、店主は店へと帰っていってしまった。
「まぁ、いいか! よし、桟橋に行ってみるか!」
「うん!」
そして、親子は桟橋へ向かい、釣り糸を垂らしたところで気がついた。
水面に、ハリが届かない。
「…………お父さん」
「……ん、なんだ」
「……帰ろ」
「……あぁ」
親子は、大人しく桟橋をあとにしたのだった。
●ジャンジャン湖 釣り屋の小屋
親子ががっくりと項垂れて帰るのを見届けた店主は、同じように項垂れていた。
「親父、やっぱりハンターさんたちにお願いしよう、な?」
店主の息子は、ボートの用意をしながら言う。
「なんて言うんだ、回転草を片づけてくださいとでも言うのか?」
「あぁ、そうだよ。長年片づけてきたオレたちが、湖の中にいる『何か』のせいで三度も溺れかけた湖を、代わりに綺麗にしてくれないかって頼むんだよ!」
「馬鹿なことを言うな! 湖に化け物が居るとでも思っているのか!」
「当たり前だろ! 引きずり込まれそうになったのはオレの時、親父の時、二人一緒の時の三回! 鍬二本、オールは一本、湖の底に引きずり込まれただろうが! 何を躊躇してるんだよ」
「………………」
店主は口をつぐみ、逡巡した後。
不安そうな声で言った。
「俺の、ひいじいさんがまだ生きてた頃の話だ。十月には、毎年ジャックオランタンを作って、ソウルケーキをお供えしてたんだよ」
「そんなことしてたのか、オレは一度もしたことないぞ」
「俺のオヤジがやらなくなったんだ。でも、そのソウルケーキとジャックオランタンはな、供え物だったんだよ」
「供え物って……誰に」
「湖の下に住むっていう、妖精たちに向けてだよ。湖の安全祈願と豊漁の感謝を込めた供え物をしてたんだ」
「じゃあなんだよ、オレたちが供え物をやめちまったからついに妖精さんたちの怒りを買ったってか? ハハ、馬鹿らしい」
「でなければどう説明するっていうんだ! あぁくそ……! こんなことなら毎年ちゃんと供え物をしとくんだった……!」
「馬鹿も休み休み言ってくれよ。そんな供え物如きで、回転草が馬鹿みたいに生えて? 湖に溜まっちまって? おまけに化け物まで呼び出すってのかよ」
「あぁそうだ! 妖精は高い知性と魔力を持っているんだ、このくらいの異常現象容易く引き起こせるに決まってる!」
「そんなことあるわけが――」
そんなことあるわけがない。
店主の息子がそう言おうとした時だった。
――コンッ。
「……なんの音だ」
どこからともなく聞こえてくる、何かがぶつけられたような、ノックするような音。
――コンコンコンッ。
今度は三度続けて繰り返される音の正体は、窓をノックする音だと気がついた。
「さっきのお客さんか……?」
店主の息子が、窓へ近づき。
窓を開けようとした、その時。
――バンバンバンバンッ! バンバンバンバンバンッ!!!
小屋中の窓が一斉に大きな音を立て始めた。
「ひっ、ひぇぇ!!」
逃げ出す店主と息子。
急いで小屋を飛び出し、振り向くと。
そこには、小屋を取り囲む二十体以上のゴーストと。
人間大の大きな魚……に、人間の手足が生えた珍妙な生物が一体、桟橋にモリを構えて立って居た。
「#$%&~!」
「&%~¥~$~!」
「ひ、ひえええ! 化け物~!」
ゴーストたちは恨めしい不気味な声と共に店主たちを追いかけ回して追っ払う。
逃げ出した店主たちは、その足で街道を駆け抜けて。
ハンターズオフィスへと駆け込んだのだった。
冒険都市リゼリオから、少し内陸へ入ったところ。
そこに、森に囲まれた大きな湖――ジャンジャン湖はあった。
湖のほとりには桟橋が設けられていて、近くの小屋にはボートや釣り具を貸し出す釣り屋さんがたっていた。
夏には涼しさと食を求めて、冬には氷上の釣りを求めて、多くのお客さんが訪れる近所ではちょっとした人気スポットだ。
「おとーさん! はやくはやくー!」
そんな釣り屋へ、元気よくやってきた一組の親子。
その前に、釣り屋の店主がやってくる。
「お客さん、釣りですか」
「えぇ、そろそろ寒くなってきますからね。凍りついちゃう前に、息子と釣りでもと思って」
「あぁ……そうですか」
店主は項垂れ、頭を下げる。
「申し訳ない、今ボートの貸し出しはしてないんだよ」
「えぇっ、どうして!」
子供が不満そうに声を上げると。
同時に、コロコロコロ……と何かが三人の前を転がっていく。
「おとーさん、なにあれ」
「あ、あぁ、回転草……かな」
「えぇ、そうなんですよ……」
店主は再び項垂れ、湖のほうを指さす。
その先には。
「「う、うわぁ」」
回転草に湖上を埋め尽くされた、湖の姿があった。
「なんでか知りませんが、今年は異常に回転草が多くて。すくってもすくっても無くならなくて、手こぎボートも帰ってこられなくなる始末でして」
「なるほど、それなら桟橋で釣らせていただくことは出来ませんか!」
「えぇ、えぇ……まぁ、構いませんよ。桟橋は出入り自由ですから。いや、ほんと申し訳ありませんね」
それだけ言うと、店主は店へと帰っていってしまった。
「まぁ、いいか! よし、桟橋に行ってみるか!」
「うん!」
そして、親子は桟橋へ向かい、釣り糸を垂らしたところで気がついた。
水面に、ハリが届かない。
「…………お父さん」
「……ん、なんだ」
「……帰ろ」
「……あぁ」
親子は、大人しく桟橋をあとにしたのだった。
●ジャンジャン湖 釣り屋の小屋
親子ががっくりと項垂れて帰るのを見届けた店主は、同じように項垂れていた。
「親父、やっぱりハンターさんたちにお願いしよう、な?」
店主の息子は、ボートの用意をしながら言う。
「なんて言うんだ、回転草を片づけてくださいとでも言うのか?」
「あぁ、そうだよ。長年片づけてきたオレたちが、湖の中にいる『何か』のせいで三度も溺れかけた湖を、代わりに綺麗にしてくれないかって頼むんだよ!」
「馬鹿なことを言うな! 湖に化け物が居るとでも思っているのか!」
「当たり前だろ! 引きずり込まれそうになったのはオレの時、親父の時、二人一緒の時の三回! 鍬二本、オールは一本、湖の底に引きずり込まれただろうが! 何を躊躇してるんだよ」
「………………」
店主は口をつぐみ、逡巡した後。
不安そうな声で言った。
「俺の、ひいじいさんがまだ生きてた頃の話だ。十月には、毎年ジャックオランタンを作って、ソウルケーキをお供えしてたんだよ」
「そんなことしてたのか、オレは一度もしたことないぞ」
「俺のオヤジがやらなくなったんだ。でも、そのソウルケーキとジャックオランタンはな、供え物だったんだよ」
「供え物って……誰に」
「湖の下に住むっていう、妖精たちに向けてだよ。湖の安全祈願と豊漁の感謝を込めた供え物をしてたんだ」
「じゃあなんだよ、オレたちが供え物をやめちまったからついに妖精さんたちの怒りを買ったってか? ハハ、馬鹿らしい」
「でなければどう説明するっていうんだ! あぁくそ……! こんなことなら毎年ちゃんと供え物をしとくんだった……!」
「馬鹿も休み休み言ってくれよ。そんな供え物如きで、回転草が馬鹿みたいに生えて? 湖に溜まっちまって? おまけに化け物まで呼び出すってのかよ」
「あぁそうだ! 妖精は高い知性と魔力を持っているんだ、このくらいの異常現象容易く引き起こせるに決まってる!」
「そんなことあるわけが――」
そんなことあるわけがない。
店主の息子がそう言おうとした時だった。
――コンッ。
「……なんの音だ」
どこからともなく聞こえてくる、何かがぶつけられたような、ノックするような音。
――コンコンコンッ。
今度は三度続けて繰り返される音の正体は、窓をノックする音だと気がついた。
「さっきのお客さんか……?」
店主の息子が、窓へ近づき。
窓を開けようとした、その時。
――バンバンバンバンッ! バンバンバンバンバンッ!!!
小屋中の窓が一斉に大きな音を立て始めた。
「ひっ、ひぇぇ!!」
逃げ出す店主と息子。
急いで小屋を飛び出し、振り向くと。
そこには、小屋を取り囲む二十体以上のゴーストと。
人間大の大きな魚……に、人間の手足が生えた珍妙な生物が一体、桟橋にモリを構えて立って居た。
「#$%&~!」
「&%~¥~$~!」
「ひ、ひえええ! 化け物~!」
ゴーストたちは恨めしい不気味な声と共に店主たちを追いかけ回して追っ払う。
逃げ出した店主たちは、その足で街道を駆け抜けて。
ハンターズオフィスへと駆け込んだのだった。
解説
●依頼内容
・小屋の周りに出て来た化け物を追っ払ってくれ!
●敵の情報
・魚人
人間のような手足を持った魚人型の妖精。
モリを持ち、桟橋に立っている。
ゴーストたちを操っている。
どうやら店主の言う『湖底に住む妖精』らしいので、会話可能なはずだが闘気にみなぎっている。
一度撃退しないと話を聞いてくれそうにない。
武人然とした構えをしており、モリを使った棒術・槍術と地形を利用した戦法で戦う。
どことなく回避力が高そう……。
・ゴースト×20
布をかぶったこどものような形をしたゴーストたち。
水面や小屋の周り、桟橋を飛び回りながらケーキやお菓子を求めているらしい。
魚人と共に暮らす妖精……なのかもしれない?
魚人と違って闘気を出していないどころか楽しそうなのでたくさんお菓子をあげればしばらく大人しくしててくれるかもしれない。
風の魔法を使い、回転草を集めた張本人のよう。
戦闘になった場合、つむじ風を操りハンターの行動を妨害してくる。
●場所の情報
・釣り屋の小屋
一階建て。
受付カウンターのある店舗部分と、商品や道具の置かれた倉庫部屋の二部屋しかない簡素なもの
・桟橋
小屋と隣接して設けられている桟橋。
ボート等はなく、魚人がビシッと構えていて、ゴーストが周辺を漂っている。
・小屋の周りに出て来た化け物を追っ払ってくれ!
●敵の情報
・魚人
人間のような手足を持った魚人型の妖精。
モリを持ち、桟橋に立っている。
ゴーストたちを操っている。
どうやら店主の言う『湖底に住む妖精』らしいので、会話可能なはずだが闘気にみなぎっている。
一度撃退しないと話を聞いてくれそうにない。
武人然とした構えをしており、モリを使った棒術・槍術と地形を利用した戦法で戦う。
どことなく回避力が高そう……。
・ゴースト×20
布をかぶったこどものような形をしたゴーストたち。
水面や小屋の周り、桟橋を飛び回りながらケーキやお菓子を求めているらしい。
魚人と共に暮らす妖精……なのかもしれない?
魚人と違って闘気を出していないどころか楽しそうなのでたくさんお菓子をあげればしばらく大人しくしててくれるかもしれない。
風の魔法を使い、回転草を集めた張本人のよう。
戦闘になった場合、つむじ風を操りハンターの行動を妨害してくる。
●場所の情報
・釣り屋の小屋
一階建て。
受付カウンターのある店舗部分と、商品や道具の置かれた倉庫部屋の二部屋しかない簡素なもの
・桟橋
小屋と隣接して設けられている桟橋。
ボート等はなく、魚人がビシッと構えていて、ゴーストが周辺を漂っている。
マスターより
こんにちは、あきのそらです。
今回の依頼はハロウィン風味な小規模戦闘となっていますが、
必要なのはお菓子と戦闘。
とにかくゴーストの数が多いので、戦闘を行わないお菓子を渡す係を作ってもよいかもしれません。
その限りではありませんが!
以上、よろしくお願いします!
今回の依頼はハロウィン風味な小規模戦闘となっていますが、
必要なのはお菓子と戦闘。
とにかくゴーストの数が多いので、戦闘を行わないお菓子を渡す係を作ってもよいかもしれません。
その限りではありませんが!
以上、よろしくお願いします!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/11/11 00:53
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談ですよ フーリィ・フラック(ka7040) 人間(クリムゾンウェスト)|22才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2017/11/07 12:55:46 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/11/04 12:28:51 |