ゲスト
(ka0000)
丸太運びのマルタ
マスター:あきのそら

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 6~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/11/12 15:00
- リプレイ完成予定
- 2017/11/21 15:00
オープニング
●ヨイキーノ村
冒険都市リゼリオから馬車で五日。
深い山々に囲まれた盆地に、小さな村――ヨイキーノ村はある。
そこに、マルタという青年が居た。
「おい、マルタよ。どこへ行く気だ」
村の男が、マルタを呼び止める。
「森へは入るなと言っただろう、あそこは今雑魔が出ていて危険だと――」
「妹の熱がまた上がった。これでもう三日連続なんだ、これ以上待って居られないッ!」
マルタは、手に持った斧をキツく握りしめる。
村の男は、マルタの悔しそうな表情を見て、重い重いため息をつき、言った。
「……何度になったんだ」
「36度5分」
「平熱じゃないか!!!!!」
「平熱でもッ! 昨日は36度2分、おとといは36度1分だったんだよッ! どうみても病気だッ!!!」
「病気なのはお前のほうだ!!!!」
村の男が頭を抱えていると、周囲の家々から何事だと村人たちが顔を覗かせ、ある者は家を出て歩み寄ってくる。
「……じゃあ、俺はもう行くからな」
「いやいやいや待て待て待て、待てよマルタ。行ってどうする、船は雑魔に壊されてしまって今は無いだろう」
そう、このヨイキーノ村は山奥も山奥にある。
隣町へ行くにも山を越えて船で川を下らなければならず、徒歩では三日以上かかってしまう。
「丸太をボートにして行く」
「丸太を!? い、イカダを組むのか!?」
「いいや、丸太に乗る」
「お前が何を言っているのかワシにはわからん……いいや、そうだったな、お前の言っていることが分かった試しなどなかったな……」
「じゃあ俺はもう」
「待て待て待て! 丸太に乗って、なんだ、川を下る気か!?」
「そうだ」
「丸太はどうする、その斧で作るつもりか!?」
「違う。これはオール用の木を切る斧だ」
「丸太は!?」
「先週、こんなこともあろうかと切っておいたものがある」
「こんなことを想定していたのか!?」
「妹が丸太で川下りをしたことがあると話したら『お兄ちゃんかっこいい』と言ったから何度もやるつもりだった。念のため10本用意してある」
「10本も!? ここ数日いつも真面目なお前がいつも以上に熱心に働いていると思ったらそういうことだったのか! お前と言う奴は……まったく……」
「それじゃあ俺は」
「いやいやいや待ってくれ待ってくれ! 頼むから考え直してくれ! な!」
村の男は必死にマルタを止める。
何故なら、マルタこそこの村に住む唯一の若い男なのだ。
彼を失えば村は衰退してしまうかもしれない。
妹のことさえ目を瞑れば、真面目で働き者でセンスも良く知恵もあるマルタを村人たちは大切に思っているのだ。
「よしわかった、ならわかった。ハンターさんへ連絡をして、お医者さんを連れてきてもらおう。森の雑魔退治をお願いする予定でもあったんだ、な? それでどうだ、ハンターさんならすぐに来てくれるはずだぞ」
「だめだ。俺が町で薬を貰って来る。そして妹に飲ませてやって、看病している最中に『ありがとうお兄ちゃん』と言われたい」
「お前と言う奴は……!」
「ついでに丸太で川下りもして、元気になったらまた『お兄ちゃんかっこいい』と言われたい」
「………………」
村人たちは頭を抱え、そして。
ついに結論を出した。
「……わかった、ハンターさんを呼ぶ、お前を町まで連れていってもらう、そして雑魔退治をしてもらい、マルタは安全になった森を帰ってくる、これでどうだ、な? いいだろう?」
「丸太でか?」
「あぁ、そうだ。丸太で川を下ってだ」
「わかった。だけど今すぐ行かないと妹が……」
これでもダメか、村人たちが絶望しかけたその時。
「お兄ちゃん……?」
マルタの妹――ルカがやってきた。
「ルカ! 寝ていないとダメじゃないか!」
「でも……お兄ちゃんにお本、よんでもらわないとねむれなくって……」
「よしわかった、すぐ帰る。家で待っててくれ」
「うん……」
「ちゃんと手洗いうがいしてからベッドに入るんだぞ」
「わかったぁ……」
ルカは家に戻り、村人たちがマルタの顔を伺う。
「わかった、ハンターさんを待つ。それから行くことにしよう」
「ほっ」
こうして、ハンターたちの元へ非効率な依頼が舞い込むのであった。
冒険都市リゼリオから馬車で五日。
深い山々に囲まれた盆地に、小さな村――ヨイキーノ村はある。
そこに、マルタという青年が居た。
「おい、マルタよ。どこへ行く気だ」
村の男が、マルタを呼び止める。
「森へは入るなと言っただろう、あそこは今雑魔が出ていて危険だと――」
「妹の熱がまた上がった。これでもう三日連続なんだ、これ以上待って居られないッ!」
マルタは、手に持った斧をキツく握りしめる。
村の男は、マルタの悔しそうな表情を見て、重い重いため息をつき、言った。
「……何度になったんだ」
「36度5分」
「平熱じゃないか!!!!!」
「平熱でもッ! 昨日は36度2分、おとといは36度1分だったんだよッ! どうみても病気だッ!!!」
「病気なのはお前のほうだ!!!!」
村の男が頭を抱えていると、周囲の家々から何事だと村人たちが顔を覗かせ、ある者は家を出て歩み寄ってくる。
「……じゃあ、俺はもう行くからな」
「いやいやいや待て待て待て、待てよマルタ。行ってどうする、船は雑魔に壊されてしまって今は無いだろう」
そう、このヨイキーノ村は山奥も山奥にある。
隣町へ行くにも山を越えて船で川を下らなければならず、徒歩では三日以上かかってしまう。
「丸太をボートにして行く」
「丸太を!? い、イカダを組むのか!?」
「いいや、丸太に乗る」
「お前が何を言っているのかワシにはわからん……いいや、そうだったな、お前の言っていることが分かった試しなどなかったな……」
「じゃあ俺はもう」
「待て待て待て! 丸太に乗って、なんだ、川を下る気か!?」
「そうだ」
「丸太はどうする、その斧で作るつもりか!?」
「違う。これはオール用の木を切る斧だ」
「丸太は!?」
「先週、こんなこともあろうかと切っておいたものがある」
「こんなことを想定していたのか!?」
「妹が丸太で川下りをしたことがあると話したら『お兄ちゃんかっこいい』と言ったから何度もやるつもりだった。念のため10本用意してある」
「10本も!? ここ数日いつも真面目なお前がいつも以上に熱心に働いていると思ったらそういうことだったのか! お前と言う奴は……まったく……」
「それじゃあ俺は」
「いやいやいや待ってくれ待ってくれ! 頼むから考え直してくれ! な!」
村の男は必死にマルタを止める。
何故なら、マルタこそこの村に住む唯一の若い男なのだ。
彼を失えば村は衰退してしまうかもしれない。
妹のことさえ目を瞑れば、真面目で働き者でセンスも良く知恵もあるマルタを村人たちは大切に思っているのだ。
「よしわかった、ならわかった。ハンターさんへ連絡をして、お医者さんを連れてきてもらおう。森の雑魔退治をお願いする予定でもあったんだ、な? それでどうだ、ハンターさんならすぐに来てくれるはずだぞ」
「だめだ。俺が町で薬を貰って来る。そして妹に飲ませてやって、看病している最中に『ありがとうお兄ちゃん』と言われたい」
「お前と言う奴は……!」
「ついでに丸太で川下りもして、元気になったらまた『お兄ちゃんかっこいい』と言われたい」
「………………」
村人たちは頭を抱え、そして。
ついに結論を出した。
「……わかった、ハンターさんを呼ぶ、お前を町まで連れていってもらう、そして雑魔退治をしてもらい、マルタは安全になった森を帰ってくる、これでどうだ、な? いいだろう?」
「丸太でか?」
「あぁ、そうだ。丸太で川を下ってだ」
「わかった。だけど今すぐ行かないと妹が……」
これでもダメか、村人たちが絶望しかけたその時。
「お兄ちゃん……?」
マルタの妹――ルカがやってきた。
「ルカ! 寝ていないとダメじゃないか!」
「でも……お兄ちゃんにお本、よんでもらわないとねむれなくって……」
「よしわかった、すぐ帰る。家で待っててくれ」
「うん……」
「ちゃんと手洗いうがいしてからベッドに入るんだぞ」
「わかったぁ……」
ルカは家に戻り、村人たちがマルタの顔を伺う。
「わかった、ハンターさんを待つ。それから行くことにしよう」
「ほっ」
こうして、ハンターたちの元へ非効率な依頼が舞い込むのであった。
解説
●依頼の目的
・マルタと一緒に丸太で川を下り、雑魔を撃退してくれ!
●キャラクター情報
・マルタ
村の青年。妹が可愛くて仕方がない。
とても勤勉で真面目な木こり。
丸太に乗って川下りをするのも上手く、時々多くの村人を乗せて町まで下ることがあるほど。
・ルカ
マルタの妹。今年で5歳になる。
お兄ちゃんが大好き。
いたって健康。
●雑魔の情報
成人男性の平均身長ほどもある大きなクワガタムシのような雑魔。
赤、白、黒、緑の四体が居る。
大きな顎で挟み込むようにして、獲物や大木を砕く。
川の周りを飛び回って様子を伺い、空中から突撃してくる。
・赤い個体
特に顎が大きく好戦的な個体。
挟む力が特に強く、動きも最も機敏。
・白い個体
顎が鋭く刃のようになっていて、高速で回転しながら突進するのが得意な個体。
刃は刀のように片側にしかついておらず、また刃が二本とも同じ方向を向いているため挟むのは苦手。
・黒い個体
顎が短く小さいが、身体が大きく、硬い殻が腹まで覆っている個体。
全身を使った体当たりが得意で、顎は挟むのではなく突き刺すように使う。
・緑色の個体
顎が鞭のように伸び、遠距離から獲物を真っ二つにする個体。
硬い殻が頭部にしかなく、腹や背は薄い殻に覆われているだけなので、あまり獲物に近づこうとしない。
●場所の情報
・川
大きな川。川幅10m~20m
流れは比較的緩やかだが、山を下る関係上、要所要所で急流になっている。
●丸太の情報
・マルタの丸太
かなり大きい丸太。10本用意してある。
安定感が高く、一本に三人は余裕で乗れる。
・川の下り方
マルタは長い木の棒を使って下る。
村の木こりたちもマルタ同様川下りが行えるので、漕ぎ手を頼むことも可能
・マルタと一緒に丸太で川を下り、雑魔を撃退してくれ!
●キャラクター情報
・マルタ
村の青年。妹が可愛くて仕方がない。
とても勤勉で真面目な木こり。
丸太に乗って川下りをするのも上手く、時々多くの村人を乗せて町まで下ることがあるほど。
・ルカ
マルタの妹。今年で5歳になる。
お兄ちゃんが大好き。
いたって健康。
●雑魔の情報
成人男性の平均身長ほどもある大きなクワガタムシのような雑魔。
赤、白、黒、緑の四体が居る。
大きな顎で挟み込むようにして、獲物や大木を砕く。
川の周りを飛び回って様子を伺い、空中から突撃してくる。
・赤い個体
特に顎が大きく好戦的な個体。
挟む力が特に強く、動きも最も機敏。
・白い個体
顎が鋭く刃のようになっていて、高速で回転しながら突進するのが得意な個体。
刃は刀のように片側にしかついておらず、また刃が二本とも同じ方向を向いているため挟むのは苦手。
・黒い個体
顎が短く小さいが、身体が大きく、硬い殻が腹まで覆っている個体。
全身を使った体当たりが得意で、顎は挟むのではなく突き刺すように使う。
・緑色の個体
顎が鞭のように伸び、遠距離から獲物を真っ二つにする個体。
硬い殻が頭部にしかなく、腹や背は薄い殻に覆われているだけなので、あまり獲物に近づこうとしない。
●場所の情報
・川
大きな川。川幅10m~20m
流れは比較的緩やかだが、山を下る関係上、要所要所で急流になっている。
●丸太の情報
・マルタの丸太
かなり大きい丸太。10本用意してある。
安定感が高く、一本に三人は余裕で乗れる。
・川の下り方
マルタは長い木の棒を使って下る。
村の木こりたちもマルタ同様川下りが行えるので、漕ぎ手を頼むことも可能
マスターより
こんにちはあきのそらです。
丸太に乗りながらの戦闘ということで戦闘時に何かと下方修正が入るかもしれませんが、
マルタを無事町まで送り届ける係と雑魔を仕留める係に別れるなどすれば、
延々川の上に居なければならないわけでもないので、色々工夫のしようがあるかと思います!
遠距離攻撃に徹するのもアリかもしれませんね!
よろしくお願いします!
丸太に乗りながらの戦闘ということで戦闘時に何かと下方修正が入るかもしれませんが、
マルタを無事町まで送り届ける係と雑魔を仕留める係に別れるなどすれば、
延々川の上に居なければならないわけでもないので、色々工夫のしようがあるかと思います!
遠距離攻撃に徹するのもアリかもしれませんね!
よろしくお願いします!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/11/20 00:25
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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丸太の戦い ミオレスカ(ka3496) エルフ|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2017/11/12 13:42:05 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/11/11 19:44:46 |