ゲスト
(ka0000)
思い出の花、咲く前に
マスター:一要・香織

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 5~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/11/18 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/11/27 19:00
オープニング
日差しが降り注ぐ賑やかな街から少し離れた薄暗い林の中に、少年は一人佇んでいた。
ゾワリと背筋を這う悪寒を感じながらも、少年は一本の若木に水を与えている。
その木は青々とした葉に、ピンクに色付く蕾をいくつも付けていた。
「イリーナちゃん、もうすぐだね」
少年は自分と同じ背丈ほどの若木の、今にも綻びそうな蕾に手を伸ばした。
「明日には咲くのかな?」
どこか憂に満ちた顔に無理やり笑みを浮かべると、少年は足元に転がるジョウロを拾い上げた。
重なり合う葉の隙間から射し込んだ光が地面に薄い少年の形の影を作る。
一歩踏み出しそれに合わせて揺れる影が、……一瞬のうちに姿を消した。
辺りの薄暗さは増し、大きな影にすっぽりと飲まれた少年は、ゆっくりと振り返り、目を見開いた。
目の前には見上げる程大きな植物雑魔が……。
鞭の様な蔓を唸らせ、少年を威嚇する様に地面を叩いた。そしてその蔓は少年の体に巻きつき、いとも容易く持ち上げ木の幹に縛り付ける。
「やめろーー! 放せ!」
体を必死によじってみるが少年の抵抗は虚しく、蔓は身体中にきつく巻きつく。
次第に少年の意識はなくなっていった……。
●ハンターオフィス
「よく来てくれたっす! 緊急の依頼が来てるっす!」
やけに威勢のいい受付の女性は、カウンターの上に依頼書を置いた。
「街道沿いにある街の側の林に植物の雑魔が出たっす。男の子がその雑魔に取り込まれてしまい、両親が助けを求めているっす」
「それは、大変だね」
「急いで、向かわないと」
ハンターたちは顔を見合わせ頷いた。
「時間が経てば、男の子は植物雑魔に絞め殺されてしまうっす。なんでも、男の子が大切に育てていた若木も取り込まれてるらしいっす。雑魔を倒して、男の子と若木を助けて欲しいっす」
受付の女性は眉を顰めたまま、頭を下げた。
ゾワリと背筋を這う悪寒を感じながらも、少年は一本の若木に水を与えている。
その木は青々とした葉に、ピンクに色付く蕾をいくつも付けていた。
「イリーナちゃん、もうすぐだね」
少年は自分と同じ背丈ほどの若木の、今にも綻びそうな蕾に手を伸ばした。
「明日には咲くのかな?」
どこか憂に満ちた顔に無理やり笑みを浮かべると、少年は足元に転がるジョウロを拾い上げた。
重なり合う葉の隙間から射し込んだ光が地面に薄い少年の形の影を作る。
一歩踏み出しそれに合わせて揺れる影が、……一瞬のうちに姿を消した。
辺りの薄暗さは増し、大きな影にすっぽりと飲まれた少年は、ゆっくりと振り返り、目を見開いた。
目の前には見上げる程大きな植物雑魔が……。
鞭の様な蔓を唸らせ、少年を威嚇する様に地面を叩いた。そしてその蔓は少年の体に巻きつき、いとも容易く持ち上げ木の幹に縛り付ける。
「やめろーー! 放せ!」
体を必死によじってみるが少年の抵抗は虚しく、蔓は身体中にきつく巻きつく。
次第に少年の意識はなくなっていった……。
●ハンターオフィス
「よく来てくれたっす! 緊急の依頼が来てるっす!」
やけに威勢のいい受付の女性は、カウンターの上に依頼書を置いた。
「街道沿いにある街の側の林に植物の雑魔が出たっす。男の子がその雑魔に取り込まれてしまい、両親が助けを求めているっす」
「それは、大変だね」
「急いで、向かわないと」
ハンターたちは顔を見合わせ頷いた。
「時間が経てば、男の子は植物雑魔に絞め殺されてしまうっす。なんでも、男の子が大切に育てていた若木も取り込まれてるらしいっす。雑魔を倒して、男の子と若木を助けて欲しいっす」
受付の女性は眉を顰めたまま、頭を下げた。
解説
事件は東の街道沿いの街外れにある林で起こりました。
この林は微量ながら負のマテリアルが留まっているようです。
数か月前、探検と称し遊びに訪れた少年カイオと幼馴染で初恋相手でもあるイリーナは、一本の若木を見つけました。
この若木は、イリーナの好きな花が咲くそうで、周囲には内緒で度々見に来ていたそうです。
しかしイリーナはひと月前、父親と隣町へと出かけた際にゴブリンに襲われ亡くなってしまいました。
花が咲くのを楽しみにしていたイリーナの為に、カイオは毎日こっそりと街を抜け出し世話をしています。
そんなある日、植物の雑魔が現れ大切な若木とカイオを取り込んでしまったのです。
なかなか帰ってこないカイオを心配した父親が林を探して、幹に縛り付けられているカイオを見つけました。
助け出そうと試みましたが、植物雑魔は蔓をしならせ近付かせようとはしません。
時間が経てば経つほど、雑魔の蔓はカイオを縛り上げていきます。
この雑魔は時間を掛けじわじわと締め上げていくのを、まるで楽しんでいるかのようです。
直ぐに助け出してあげて下さい。
雑魔は根を張り動くことは出来ません。攻撃されても避けることはないでしょう。しかし、防御力が高く攻撃に耐性があります。
蔓を鞭の様に操り攻撃してくる様です。しかもそれは複数あり、切り落としてもまた生えてきます。
戦場は林の中。比較的ひらけた場所ではありますが、足元はデコボコとしていて、木の根が飛び出している所もあります。
雑魔に与えた攻撃は僅かながらカイオにも伝わり、カイオの生命力を削ることに繋がります。
カイオを回復しながら戦って下さい。
カイオへかけた回復の1割は雑魔に伝わります。
カイオが完全に蔓に覆われる前に倒すことができれば、同時に若木も守ることが出来ます。
この林は微量ながら負のマテリアルが留まっているようです。
数か月前、探検と称し遊びに訪れた少年カイオと幼馴染で初恋相手でもあるイリーナは、一本の若木を見つけました。
この若木は、イリーナの好きな花が咲くそうで、周囲には内緒で度々見に来ていたそうです。
しかしイリーナはひと月前、父親と隣町へと出かけた際にゴブリンに襲われ亡くなってしまいました。
花が咲くのを楽しみにしていたイリーナの為に、カイオは毎日こっそりと街を抜け出し世話をしています。
そんなある日、植物の雑魔が現れ大切な若木とカイオを取り込んでしまったのです。
なかなか帰ってこないカイオを心配した父親が林を探して、幹に縛り付けられているカイオを見つけました。
助け出そうと試みましたが、植物雑魔は蔓をしならせ近付かせようとはしません。
時間が経てば経つほど、雑魔の蔓はカイオを縛り上げていきます。
この雑魔は時間を掛けじわじわと締め上げていくのを、まるで楽しんでいるかのようです。
直ぐに助け出してあげて下さい。
雑魔は根を張り動くことは出来ません。攻撃されても避けることはないでしょう。しかし、防御力が高く攻撃に耐性があります。
蔓を鞭の様に操り攻撃してくる様です。しかもそれは複数あり、切り落としてもまた生えてきます。
戦場は林の中。比較的ひらけた場所ではありますが、足元はデコボコとしていて、木の根が飛び出している所もあります。
雑魔に与えた攻撃は僅かながらカイオにも伝わり、カイオの生命力を削ることに繋がります。
カイオを回復しながら戦って下さい。
カイオへかけた回復の1割は雑魔に伝わります。
カイオが完全に蔓に覆われる前に倒すことができれば、同時に若木も守ることが出来ます。
マスターより
こんにちは。一要・香織です。
誰にも内緒の小さな探検。そして見つけた好きな花。
二人だけの秘密……それはカイオに取って特別大切で、嬉しいことだったはずです。
イリーナが楽しみにしていた開花。
一緒に見る事が出来なくなって落ち込んでいるカイオの心を、弄ぶかのように現れた雑魔。
このまま放っておけば、更なる犠牲者が出るはずです。
どうか、植物雑魔を倒し、カイオと若木を守ってください。
そして、思い出の花が咲いても、カイオが前を向いて歩めるよう元気付けて下さると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。
誰にも内緒の小さな探検。そして見つけた好きな花。
二人だけの秘密……それはカイオに取って特別大切で、嬉しいことだったはずです。
イリーナが楽しみにしていた開花。
一緒に見る事が出来なくなって落ち込んでいるカイオの心を、弄ぶかのように現れた雑魔。
このまま放っておけば、更なる犠牲者が出るはずです。
どうか、植物雑魔を倒し、カイオと若木を守ってください。
そして、思い出の花が咲いても、カイオが前を向いて歩めるよう元気付けて下さると嬉しいです。
どうぞよろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/11/24 05:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/11/18 17:53:40 |
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依頼相談 サフィ・ロジエラ・アパーシア(ka7063) 人間(クリムゾンウェスト)|22才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2017/11/18 10:11:21 |