ゲスト
(ka0000)
沈黙せよ鉄人
マスター:KINUTA

このシナリオは2日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 3~7人
- ユニット参加人数
- 現在6 / 0~7
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2017/12/07 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/12/18 19:00
オープニング
●奪われしCAM
ブリキのお猿こと嫉妬の歪虚モンキチは、CAMの肩の上で跳ね回っていた。彼はうれしくてならない。欲しかったものが、とうとう手に入ったからだ。
「わーいわーい、これこれこれだよ、オレ様が欲しかったのはこういうのだよ! オートマトンとかいうのじゃなくて!」
周囲にはもと工房だった瓦礫が散乱している。立ち込める血の匂い。蠢いているのは得体が知れない雑魔の群ればかり。生きているものは一人もいない。
冷え切った月があたりを寒々と照らしている。
「よし、じゃあ行くぞ」
モンキチの声に促され鋼鉄の巨人たちが動き始めた。
●辺境・タホ郷
「ただいまー……ん?」
久しぶりにタホ郷へ里帰りしたカチャは、家の裏に魔導アーマー量産型が置いてあるのを発見した。
アーマーは見るからに傷んでいた。至る所塗装が剥げあちこち凹み、見るも哀れな有り様。
「……何これ……」
うちにはこんなもの無かったはずだが。
疑問に思ったカチャは、母に事情を聞いてみる。彼女は熊を一打ちで殺せそうな斧で薪割りをしている最中であった。
「ただいまお母さん」
「あらカチャ、帰ってきたの」
「ええ、まあ。あのアーマーは?」
「ああ、あれはね――買ったの」
「……どこで?」
「ノアーラ・クンタウの中古ユニット販売展示場。大規模戦闘に徴収されて、帰ってきたらこういう感じにボコボコになっちゃって……持ち主が売りに出したそうなのよ。どうせなら新しいのを購入するからって」
「ふうん」
「乗って試してみたんだけど、動くことはちゃんと動くわ。転覆はしなかったみたいで、軸も曲がってないし。だから、郷でお金を出し合ってね、共同購入することにしたの。農作業とかに色々役立つと思って。そういうわけでカチャ、あなたあれをフマーレの修理工房に持って行ってくれる?」
「え? なんで?」
「なんでって、いくら何でもあのままじゃいけないでしょう。私は冬の備えで忙しいのよ。薪もあとふた山ほど作っておかないと――あなたがそれを代わりにやってくれるなら、私がアーマーを届けに行ってもいいけど?」
カチャはアーマーの配達と薪割りを天秤にかけた。僅差でアーマーを届けに行く方に秤が傾いた。
「私が届けに行ってきます」
「そう。気をつけてね、最近物騒だから。ホープ近くで工房が襲われて、CAMが何台か奪われたって聞くし」
●CAM襲来
カチャは量産型アーマーを運転し、フマーレに続く街道を行く。
運転のこつはだいぶ掴めてきたが、とにかく各部分の傷みがひどい。ひっきりなし軋み音がしている。
あんまりスピードを出すと壊れるんじゃないかと気を使うあまり、馬車にもすいすい追い抜かれる始末。
(結局話しそびれちゃった……)
本当は今回の帰郷で家族に(とりわけ母親に)自分の将来のことについて相談したかったのだけど――これを届けた後でまた改めてということになりそうだ。
(あれ、待って。そういえばこれの修繕費、誰が払うことになるの?)
新たな不安が胸を過ぎったところで、はたと我に返った。ついさっき隣を通り過ぎて行ったばかりの馬車が、全速力で戻ってきたのだ。
馬車だけではない。人も馬も続々戻ってくる。津波のように。進路を塞がれ進むことが出来ない。
何が起きたのかと思った直後、前方から近づいてくるCAMの姿が見えた。
「……デュミナス?」
『ウキャキャキャキャ! かっけー!』
高笑いを上げるCAMは、明らかに逃げる人々を追いかけていた。
手当たり次第足元にあるものを蹴り飛ばす。両手に持ったガトリングガンを振り回し所かまわず撃ちまくる。どう見てもまともではない。
弾丸を受けた馬が弾けた。
カチャはCAMの動きを止めようとした。この際壊れるかどうか気を使っていられない。全速力で、力いっぱい体当たりした。アームで足を払い転倒させようとした。
『おおっ!? と、と、と! 何すんだ、このポンコツ!』
至近距離からの発砲。カチャは咄嗟にアームを持ち上げむき出しの座席の覆いとし、被弾を避けようとした。
しかし付け焼刃の防御では限度がある。いくつかの弾丸が貫通し、操縦席が血に染まった。
●追跡
CAMが暴れているとの通報を受けたハンターたちは、至急現場に向かっていた。
それが通った道筋はすぐ見当がついた。周囲にあるものが手当たり次第に壊されていたからだ。木々も建物もめちゃめちゃに破壊されている。
既に死傷者が出ていると言うことは聞いていたが、道の真ん中に平たくのされている血肉の塊を見るのは実にいやなものだった。
まずは暴走を止めることに専念しなければいけないが、それにしても――それにしても!
「くそぉ、誰だ! CAMで好き勝手してるのは!」
破壊の跡を追いかけてハンターたちは疾駆する。
――やっとその姿を捉えた。
CAMのガトリングが至近距離から、頭を守るように腕を持ち上げたアーマーに向けぶちかまされる。
アーマーが火花を上げ崩れ落ちた。乗り手が座席から地面に投げ出される。
ブリキのお猿こと嫉妬の歪虚モンキチは、CAMの肩の上で跳ね回っていた。彼はうれしくてならない。欲しかったものが、とうとう手に入ったからだ。
「わーいわーい、これこれこれだよ、オレ様が欲しかったのはこういうのだよ! オートマトンとかいうのじゃなくて!」
周囲にはもと工房だった瓦礫が散乱している。立ち込める血の匂い。蠢いているのは得体が知れない雑魔の群ればかり。生きているものは一人もいない。
冷え切った月があたりを寒々と照らしている。
「よし、じゃあ行くぞ」
モンキチの声に促され鋼鉄の巨人たちが動き始めた。
●辺境・タホ郷
「ただいまー……ん?」
久しぶりにタホ郷へ里帰りしたカチャは、家の裏に魔導アーマー量産型が置いてあるのを発見した。
アーマーは見るからに傷んでいた。至る所塗装が剥げあちこち凹み、見るも哀れな有り様。
「……何これ……」
うちにはこんなもの無かったはずだが。
疑問に思ったカチャは、母に事情を聞いてみる。彼女は熊を一打ちで殺せそうな斧で薪割りをしている最中であった。
「ただいまお母さん」
「あらカチャ、帰ってきたの」
「ええ、まあ。あのアーマーは?」
「ああ、あれはね――買ったの」
「……どこで?」
「ノアーラ・クンタウの中古ユニット販売展示場。大規模戦闘に徴収されて、帰ってきたらこういう感じにボコボコになっちゃって……持ち主が売りに出したそうなのよ。どうせなら新しいのを購入するからって」
「ふうん」
「乗って試してみたんだけど、動くことはちゃんと動くわ。転覆はしなかったみたいで、軸も曲がってないし。だから、郷でお金を出し合ってね、共同購入することにしたの。農作業とかに色々役立つと思って。そういうわけでカチャ、あなたあれをフマーレの修理工房に持って行ってくれる?」
「え? なんで?」
「なんでって、いくら何でもあのままじゃいけないでしょう。私は冬の備えで忙しいのよ。薪もあとふた山ほど作っておかないと――あなたがそれを代わりにやってくれるなら、私がアーマーを届けに行ってもいいけど?」
カチャはアーマーの配達と薪割りを天秤にかけた。僅差でアーマーを届けに行く方に秤が傾いた。
「私が届けに行ってきます」
「そう。気をつけてね、最近物騒だから。ホープ近くで工房が襲われて、CAMが何台か奪われたって聞くし」
●CAM襲来
カチャは量産型アーマーを運転し、フマーレに続く街道を行く。
運転のこつはだいぶ掴めてきたが、とにかく各部分の傷みがひどい。ひっきりなし軋み音がしている。
あんまりスピードを出すと壊れるんじゃないかと気を使うあまり、馬車にもすいすい追い抜かれる始末。
(結局話しそびれちゃった……)
本当は今回の帰郷で家族に(とりわけ母親に)自分の将来のことについて相談したかったのだけど――これを届けた後でまた改めてということになりそうだ。
(あれ、待って。そういえばこれの修繕費、誰が払うことになるの?)
新たな不安が胸を過ぎったところで、はたと我に返った。ついさっき隣を通り過ぎて行ったばかりの馬車が、全速力で戻ってきたのだ。
馬車だけではない。人も馬も続々戻ってくる。津波のように。進路を塞がれ進むことが出来ない。
何が起きたのかと思った直後、前方から近づいてくるCAMの姿が見えた。
「……デュミナス?」
『ウキャキャキャキャ! かっけー!』
高笑いを上げるCAMは、明らかに逃げる人々を追いかけていた。
手当たり次第足元にあるものを蹴り飛ばす。両手に持ったガトリングガンを振り回し所かまわず撃ちまくる。どう見てもまともではない。
弾丸を受けた馬が弾けた。
カチャはCAMの動きを止めようとした。この際壊れるかどうか気を使っていられない。全速力で、力いっぱい体当たりした。アームで足を払い転倒させようとした。
『おおっ!? と、と、と! 何すんだ、このポンコツ!』
至近距離からの発砲。カチャは咄嗟にアームを持ち上げむき出しの座席の覆いとし、被弾を避けようとした。
しかし付け焼刃の防御では限度がある。いくつかの弾丸が貫通し、操縦席が血に染まった。
●追跡
CAMが暴れているとの通報を受けたハンターたちは、至急現場に向かっていた。
それが通った道筋はすぐ見当がついた。周囲にあるものが手当たり次第に壊されていたからだ。木々も建物もめちゃめちゃに破壊されている。
既に死傷者が出ていると言うことは聞いていたが、道の真ん中に平たくのされている血肉の塊を見るのは実にいやなものだった。
まずは暴走を止めることに専念しなければいけないが、それにしても――それにしても!
「くそぉ、誰だ! CAMで好き勝手してるのは!」
破壊の跡を追いかけてハンターたちは疾駆する。
――やっとその姿を捉えた。
CAMのガトリングが至近距離から、頭を守るように腕を持ち上げたアーマーに向けぶちかまされる。
アーマーが火花を上げ崩れ落ちた。乗り手が座席から地面に投げ出される。
解説
補足説明
これは暴走CAMを破壊し停止させる事を目的とするシナリオです。
暴れているCAMは魔導型デュミナス。中の人はモンキチ。機体の性能は初期設定のまま。
所持しているのは30mmガトリングガン(2丁)。
実弾でなく負のマテリアルを固形化して発射出来るようにした改造品です。
威力、射程等は公式設定に準じますが、弾切れというものがありません。破壊されない限りずっと撃ち続けていられます。
やられているアーマーは、魔導アーマー量産型。中の人はカチャ。修理前なので性能は公式設定より低かったのですが、今完全に使い物にならなくなりました。
戦闘開始時の大まかな位置関係
○=避難者最後尾
△=カチャ
☆=モンキチ
×=ハンター
■は(10m×10m)
■■■■■○■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■△■■■■■
■■■■■☆■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■×■■■■■
周囲にめぼしい遮蔽物はないものと思ってください。
カチャは深手を負いましたが、なんとか生きてます。
避難民は一般人なので、弾が掠っただけでも死にます。
これは暴走CAMを破壊し停止させる事を目的とするシナリオです。
暴れているCAMは魔導型デュミナス。中の人はモンキチ。機体の性能は初期設定のまま。
所持しているのは30mmガトリングガン(2丁)。
実弾でなく負のマテリアルを固形化して発射出来るようにした改造品です。
威力、射程等は公式設定に準じますが、弾切れというものがありません。破壊されない限りずっと撃ち続けていられます。
やられているアーマーは、魔導アーマー量産型。中の人はカチャ。修理前なので性能は公式設定より低かったのですが、今完全に使い物にならなくなりました。
戦闘開始時の大まかな位置関係
○=避難者最後尾
△=カチャ
☆=モンキチ
×=ハンター
■は(10m×10m)
■■■■■○■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■△■■■■■
■■■■■☆■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■
■■■■■×■■■■■
周囲にめぼしい遮蔽物はないものと思ってください。
カチャは深手を負いましたが、なんとか生きてます。
避難民は一般人なので、弾が掠っただけでも死にます。
マスターより
KINUTAです。
ショートでは初のユニット依頼です。
戦う相手も目的も場所の構造もシンプルです。遠慮なくどうぞ。
ショートでは初のユニット依頼です。
戦う相手も目的も場所の構造もシンプルです。遠慮なくどうぞ。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/12/14 18:11
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/12/05 22:02:09 |
|
![]() |
相談卓だよ 天竜寺 詩(ka0396) 人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2017/12/07 01:11:28 |