ゲスト
(ka0000)
旅をする沼、マーシュ・ガーディアンの跫音
マスター:文ノ字律丸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 6~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/12/11 19:00
- リプレイ完成予定
- 2017/12/20 19:00
オープニング
●
山から山へ沼が旅をしている。
山裾でウサギなどの小動物を獲って生計を立てている猟師の男が、旅芸人の一座の座長という胡散臭い男から聞いた話は、そんな出だしで始まった。
「知ってますかい? 山から山へ旅をする沼がいるんですよ、旦那」
「沼って、あの水深の浅い湖のことだろ。大抵、濁ってる、あの大きな水たまり」
「そうですそうです、その沼」
「……信じられねえな」
猟師がそう言うと、座長の男は食ってかかるように大声を出した。
「それが、本当なんです! 私もこの目で見たんですよ!」
「沼が手足を生やして、歩いているのをか?」
「へえ。三体の巨人でした」
座長の男は、しごく真面目に頷く。
その目は嘘をついているようには見えなかった。
「お前さん、夢でも見たんじゃねえのか?」
「いやいや。あれは夢なんかじゃないですぜ」
「そうかい」
「それより、旦那、山に入るんでしょ。注意した方がいいですぜ」
「なにをだよ」
「その沼は、食うらしいんですよ、人を」
そんな話を聞いた翌日のことだった。
昼頃を過ぎ、自宅で迎え酒を一杯引っかけてから、猟師の男は家を出た。
二日酔いをしてガンガン頭が痛むものだから、山に入るまで、座長の男の話を忘れていたのだ。
「人を食う沼だって? まさかな――」
その日は、少しおかしかった。
いつもならば一時間も歩けば、獲物の一匹や二匹、平気で見つかるだろうに、今日に限って一匹も見つからないのだ。
「足音すらねえ。巣穴にでもこもっていやがるのか?」
猟銃を担ぎ直して、男は山道をザクザクと歩む。
ふと、おかしなものを目にした。
「……沼だ」
それは巨大な沼だった。
対岸にある木が、麦粒ほどに小さく見えるほどの大きな沼だった。
「こんな沼……あったか?」
その沼地の奥を見ると、なにか巨大なものが通ったように、木々が薙ぎ倒され道が出来ていた。
気味悪さを感じて、男はすぐにその場を離れた。
それからまた数時間――。
獲物は一匹も捕れなかった。
暗がりが広がり、空には月が煌めく。
手持ちのランタンに火を灯してから、今日は引き上げようと決めた。
その時だった。巨大な影が目の端に映ったのだ。
「な……なんだ、あれは?」
恐怖しながら、そちらのほうを見に行くと……あの沼だった。
まるで水浴びから上がるように、手足の生えた沼が窪地から起き上がっていたのだ。
「沼が、起き上がる……っ? いや、あれは沼じゃねえ」
三体の『なにか』が沼に化けていたんだ。
それが夜になって活動を開始したに違いない。
(……く、くそ、山を無茶苦茶にしやがって!)
巨人は起き上がるやいなや、木々を薙ぎ倒して、闊歩していった。
男は息を殺して、それらが過ぎ去っていくのを待ち、ハンターオフィスに通報した。
●
「マーシュ・ガーディアン。別称、沼の巨人。沼自体が雑魔に転じてしまった姿と考えられます」
ハンターオフィスでは、件の巨人について説明がされていた。
「人的被害、家畜被害、その他諸々が報告に上がってきています。マーシュ・ガーディアンの現在地の近くには村があるんです。すぐさま出動してください!」
この夜の内に決着を付けなければならない。
ハンター達はそう決意して、闇夜の中を駆けだした。
山から山へ沼が旅をしている。
山裾でウサギなどの小動物を獲って生計を立てている猟師の男が、旅芸人の一座の座長という胡散臭い男から聞いた話は、そんな出だしで始まった。
「知ってますかい? 山から山へ旅をする沼がいるんですよ、旦那」
「沼って、あの水深の浅い湖のことだろ。大抵、濁ってる、あの大きな水たまり」
「そうですそうです、その沼」
「……信じられねえな」
猟師がそう言うと、座長の男は食ってかかるように大声を出した。
「それが、本当なんです! 私もこの目で見たんですよ!」
「沼が手足を生やして、歩いているのをか?」
「へえ。三体の巨人でした」
座長の男は、しごく真面目に頷く。
その目は嘘をついているようには見えなかった。
「お前さん、夢でも見たんじゃねえのか?」
「いやいや。あれは夢なんかじゃないですぜ」
「そうかい」
「それより、旦那、山に入るんでしょ。注意した方がいいですぜ」
「なにをだよ」
「その沼は、食うらしいんですよ、人を」
そんな話を聞いた翌日のことだった。
昼頃を過ぎ、自宅で迎え酒を一杯引っかけてから、猟師の男は家を出た。
二日酔いをしてガンガン頭が痛むものだから、山に入るまで、座長の男の話を忘れていたのだ。
「人を食う沼だって? まさかな――」
その日は、少しおかしかった。
いつもならば一時間も歩けば、獲物の一匹や二匹、平気で見つかるだろうに、今日に限って一匹も見つからないのだ。
「足音すらねえ。巣穴にでもこもっていやがるのか?」
猟銃を担ぎ直して、男は山道をザクザクと歩む。
ふと、おかしなものを目にした。
「……沼だ」
それは巨大な沼だった。
対岸にある木が、麦粒ほどに小さく見えるほどの大きな沼だった。
「こんな沼……あったか?」
その沼地の奥を見ると、なにか巨大なものが通ったように、木々が薙ぎ倒され道が出来ていた。
気味悪さを感じて、男はすぐにその場を離れた。
それからまた数時間――。
獲物は一匹も捕れなかった。
暗がりが広がり、空には月が煌めく。
手持ちのランタンに火を灯してから、今日は引き上げようと決めた。
その時だった。巨大な影が目の端に映ったのだ。
「な……なんだ、あれは?」
恐怖しながら、そちらのほうを見に行くと……あの沼だった。
まるで水浴びから上がるように、手足の生えた沼が窪地から起き上がっていたのだ。
「沼が、起き上がる……っ? いや、あれは沼じゃねえ」
三体の『なにか』が沼に化けていたんだ。
それが夜になって活動を開始したに違いない。
(……く、くそ、山を無茶苦茶にしやがって!)
巨人は起き上がるやいなや、木々を薙ぎ倒して、闊歩していった。
男は息を殺して、それらが過ぎ去っていくのを待ち、ハンターオフィスに通報した。
●
「マーシュ・ガーディアン。別称、沼の巨人。沼自体が雑魔に転じてしまった姿と考えられます」
ハンターオフィスでは、件の巨人について説明がされていた。
「人的被害、家畜被害、その他諸々が報告に上がってきています。マーシュ・ガーディアンの現在地の近くには村があるんです。すぐさま出動してください!」
この夜の内に決着を付けなければならない。
ハンター達はそう決意して、闇夜の中を駆けだした。
解説
●達成目標
マーシュ・ガーディアン(三体)の討伐。
●フィールド情報
《山裾の森》
針葉樹がまばらに生える、なだらかな傾斜の森。
山の裾野にある森で、マーシュ・ガーディアンはこの森の木をなぎ倒しながら、直進している。
野生動物たちは雑魔に怯えて巣穴にこもっている。
《街道》
昼間は行商人が南に抜けていく街道。
貿易の要衝が近くにあるので、行商人にとってはもっとも一般的な道。
道幅は広く取られている。
《森の近くの村》
森の近くにある村。
住人は古くからここに住んでいる人間で、その住宅は二十戸に満たない。
雑魔が近くに出没したと言うことで、松明をたいて夜通し警戒に当たっている模様。
マーシュ・ガーディアンの直進コースに、この村は存在している。
●エネミー情報
【マーシュ・ガーディアン】
《詳細情報》
泥が歪虚化した巨人型の雑魔。
強靱な腕力と、泥の特性を生かして攻撃してくる。
主な攻撃方法は素手での攻撃。また根刮ぎした木々を振り回すこともある。
口はないが、捕まえた家畜や人を自らの中に放り込んで、窒息死させるという報告も上がっている。
《パッシブスキル》
・泥の体
物理攻撃を軽減させる。
《アクティブスキル》
・泥化吸収
地面を泥にして吸収することで体力を吸収する。
・形状変化
泥の体をあらゆる形に変化させて闘う。
(これまでに確認した例 手を剣にする 体を伸ばして遠くにいる人間を捕まえる)
《補足》
なお、三体が合体する気配はなかった。
巨人の目的は、ハッキリとはしていないが、直進するのに邪魔なものを駆逐している可能性がある。どこへ進んでいるのかは不明であり、そもそも意図があるのかも判然としない。
●被害状況(調査中)
・人的被害 いくつかの村が襲われ壊滅。十数名が死亡。三十名が重軽傷。
・家畜被害 牛、豚、鶏合わせて百頭前後が巻き込まれて死亡。
・その他、多方面に被害が及んでいる模様。
マーシュ・ガーディアン(三体)の討伐。
●フィールド情報
《山裾の森》
針葉樹がまばらに生える、なだらかな傾斜の森。
山の裾野にある森で、マーシュ・ガーディアンはこの森の木をなぎ倒しながら、直進している。
野生動物たちは雑魔に怯えて巣穴にこもっている。
《街道》
昼間は行商人が南に抜けていく街道。
貿易の要衝が近くにあるので、行商人にとってはもっとも一般的な道。
道幅は広く取られている。
《森の近くの村》
森の近くにある村。
住人は古くからここに住んでいる人間で、その住宅は二十戸に満たない。
雑魔が近くに出没したと言うことで、松明をたいて夜通し警戒に当たっている模様。
マーシュ・ガーディアンの直進コースに、この村は存在している。
●エネミー情報
【マーシュ・ガーディアン】
《詳細情報》
泥が歪虚化した巨人型の雑魔。
強靱な腕力と、泥の特性を生かして攻撃してくる。
主な攻撃方法は素手での攻撃。また根刮ぎした木々を振り回すこともある。
口はないが、捕まえた家畜や人を自らの中に放り込んで、窒息死させるという報告も上がっている。
《パッシブスキル》
・泥の体
物理攻撃を軽減させる。
《アクティブスキル》
・泥化吸収
地面を泥にして吸収することで体力を吸収する。
・形状変化
泥の体をあらゆる形に変化させて闘う。
(これまでに確認した例 手を剣にする 体を伸ばして遠くにいる人間を捕まえる)
《補足》
なお、三体が合体する気配はなかった。
巨人の目的は、ハッキリとはしていないが、直進するのに邪魔なものを駆逐している可能性がある。どこへ進んでいるのかは不明であり、そもそも意図があるのかも判然としない。
●被害状況(調査中)
・人的被害 いくつかの村が襲われ壊滅。十数名が死亡。三十名が重軽傷。
・家畜被害 牛、豚、鶏合わせて百頭前後が巻き込まれて死亡。
・その他、多方面に被害が及んでいる模様。
マスターより
こんにちは、文ノ字です。
皆様、今回の敵はズバリ『沼の巨人』です。
ただ直進をしているだけですが、障害物は確実に倒していきます。
その結果、被害が現在進行形で出ています。
どうか、討伐はお早く、夜の内に――。
皆様、今回の敵はズバリ『沼の巨人』です。
ただ直進をしているだけですが、障害物は確実に倒していきます。
その結果、被害が現在進行形で出ています。
どうか、討伐はお早く、夜の内に――。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/12/18 01:49
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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駆逐作戦 ミオレスカ(ka3496) エルフ|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2017/12/11 16:20:55 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/12/11 16:05:31 |