ゲスト
(ka0000)
旅するは無名なる蒼の歌い手
マスター:春野紅葉

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- シリーズ(新規)
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在9人 / 4~12人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2017/12/13 07:30
- リプレイ完成予定
- 2017/12/27 07:30
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
「おや――まぁ、生き残りがおりましたか」
暗い、闇のような黒が、人で言うなら口の辺りに赤い弧を作る。
周囲に充満するのは鉄のような臭いと地獄の底と錯覚するほどの悲痛なうめき声。
「ひっ――!」
「ふふ、ふふふ、ふふふふ……えぇ、えぇ。善き善き。うふふふふ」
嗤う。嗤う。何かを思いついたかのように。楽しげに弧を深めて。
「えぇ、えぇ。貴方はそのままにしておきましょう。前回のはいつの間にか終わっておりました。貴方はどんな風に私を楽しませてくれるのでしょう。えぇ、愉快です。踊ってくださいね。うふふふ」
黒が、赤が、視界一杯を覆いつくした。
●
「ぁ――ぁぁぁああぁぁぁ!!!!」
その叫び声で少女は跳び起きた。激しい動悸で胸は苦しく、暴風のごとき音がうるさく耳を打つ。全身の血という血が沸騰し、今にも破裂しそうだった。
「ヴィオラさん!! 大丈夫ですか!?」
「はぁ、はぁ、はぁ……だ、大丈夫。いつものあれだよ……」
少女――ヴィオラは深呼吸を繰り返しながら意識して笑う。入ってきた男は一旦、ホッとした様子を見せた後、こちらへ歩み寄ってきた。
「……日程を変えますか?」
「そんな。仕事を選んでなんていられないでしょ?」
心配そうにこちらを見る男に対して、緊張の解けてきたままに笑う。
「それは……確かにそうですが……それでも君はまだ無名ですが、身体は資本ですよ?」
「……うん。それでも、だよ。それに次のところにいる人はもしかしたら……なんでしょ?」
「詳しいところは分かりません。ですが、以前に受けた話を総合するに、その可能性は高いでしょう」
一年近く、巡業しながら探し続けてきた、ある村の生き残り。その生き残りが、ある町にてハンターの助力を受けて大狼を討伐したという話を聞いて、遠路はるばるここまで来た。もう少し、もう少しでその町へ着く。
あれの戯れに侵された悲劇の一端が、すぐ近くにいるかもしれない。その誰かに会うためになら、どこへだって向かう。自分を除いて、村の人達を全て生きた屍に変えたアイツが何をしたかったのか、そうとは違う道を辿ってみせるために、何でもすると決めたからこそ。
笑みを残して、壁に掛けられている自分の衣装を見る。
蒼を基調とした静かな印象を与えつつも、フリルがかわいらしい。
歌う時に自然と身体が動いてしまう事を考慮されて、スカートは短くなっているのが着ているとき少しだけ恥ずかしいが、着ているときの見知らぬ人たちの声援は、心地よくて、歌っているときだけはアイツのことさえ忘れられた。
「あっ、そういえば。あの町へ行くまでの護衛の人達は来たの?」
「……そろそろだとは思います」
「良かった……じゃあ、そろそろ出発かな?」
ベッドからもぞもぞと降り、立ち上がろうとしてすとんとベッドへと落ちた。
「あらら……?」
「もう少しお休みになった方がいいでしょう。まだ出発までは早いですよ」
「う、うん……そうする……ああ、でも、明日って向かう先はずっと草原なんだよね?」
「ええ、そのはずですが」
「じゃあ、じゃあ! 青空コンサートとかできないかな!?」
「……その体調でなら駄目ですよ?」
「うん! よくするから! いいよね!?」
「……体調によっては許可します」
「やったー! 楽しみだなぁ……えへへっ」
ヴィオラは笑って、ベッドに寝転んだ。
●
「おや――まぁ、生き残りがおりましたか」
暗い、闇のような黒が、人で言うなら口の辺りに赤い弧を作る。
周囲に充満するのは鉄のような臭いと地獄の底と錯覚するほどの悲痛なうめき声。
「ひっ――!」
「ふふ、ふふふ、ふふふふ……えぇ、えぇ。善き善き。うふふふふ」
嗤う。嗤う。何かを思いついたかのように。楽しげに弧を深めて。
「えぇ、えぇ。貴方はそのままにしておきましょう。前回のはいつの間にか終わっておりました。貴方はどんな風に私を楽しませてくれるのでしょう。えぇ、愉快です。踊ってくださいね。うふふふ」
黒が、赤が、視界一杯を覆いつくした。
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「ぁ――ぁぁぁああぁぁぁ!!!!」
その叫び声で少女は跳び起きた。激しい動悸で胸は苦しく、暴風のごとき音がうるさく耳を打つ。全身の血という血が沸騰し、今にも破裂しそうだった。
「ヴィオラさん!! 大丈夫ですか!?」
「はぁ、はぁ、はぁ……だ、大丈夫。いつものあれだよ……」
少女――ヴィオラは深呼吸を繰り返しながら意識して笑う。入ってきた男は一旦、ホッとした様子を見せた後、こちらへ歩み寄ってきた。
「……日程を変えますか?」
「そんな。仕事を選んでなんていられないでしょ?」
心配そうにこちらを見る男に対して、緊張の解けてきたままに笑う。
「それは……確かにそうですが……それでも君はまだ無名ですが、身体は資本ですよ?」
「……うん。それでも、だよ。それに次のところにいる人はもしかしたら……なんでしょ?」
「詳しいところは分かりません。ですが、以前に受けた話を総合するに、その可能性は高いでしょう」
一年近く、巡業しながら探し続けてきた、ある村の生き残り。その生き残りが、ある町にてハンターの助力を受けて大狼を討伐したという話を聞いて、遠路はるばるここまで来た。もう少し、もう少しでその町へ着く。
あれの戯れに侵された悲劇の一端が、すぐ近くにいるかもしれない。その誰かに会うためになら、どこへだって向かう。自分を除いて、村の人達を全て生きた屍に変えたアイツが何をしたかったのか、そうとは違う道を辿ってみせるために、何でもすると決めたからこそ。
笑みを残して、壁に掛けられている自分の衣装を見る。
蒼を基調とした静かな印象を与えつつも、フリルがかわいらしい。
歌う時に自然と身体が動いてしまう事を考慮されて、スカートは短くなっているのが着ているとき少しだけ恥ずかしいが、着ているときの見知らぬ人たちの声援は、心地よくて、歌っているときだけはアイツのことさえ忘れられた。
「あっ、そういえば。あの町へ行くまでの護衛の人達は来たの?」
「……そろそろだとは思います」
「良かった……じゃあ、そろそろ出発かな?」
ベッドからもぞもぞと降り、立ち上がろうとしてすとんとベッドへと落ちた。
「あらら……?」
「もう少しお休みになった方がいいでしょう。まだ出発までは早いですよ」
「う、うん……そうする……ああ、でも、明日って向かう先はずっと草原なんだよね?」
「ええ、そのはずですが」
「じゃあ、じゃあ! 青空コンサートとかできないかな!?」
「……その体調でなら駄目ですよ?」
「うん! よくするから! いいよね!?」
「……体調によっては許可します」
「やったー! 楽しみだなぁ……えへへっ」
ヴィオラは笑って、ベッドに寝転んだ。
解説
今回の依頼はオーソドックスな護衛依頼となります。
無名の歌手の女の子を無事次の町に送り届けてください。
お昼休憩ありで、プレイングによっては休憩時に彼女の青空コンサートが開かれます。
気軽にピクニックとでも考えていただければ幸いです。
無名の歌手の女の子を無事次の町に送り届けてください。
お昼休憩ありで、プレイングによっては休憩時に彼女の青空コンサートが開かれます。
気軽にピクニックとでも考えていただければ幸いです。
マスターより
こんにちは。オープニングをご覧いただきありがとうございます。
春野紅葉です。
採点式のカラオケで採点不能を叩き出した事があります。
いやー歌を歌える人って本当にすごいです。尊敬しています。
春野紅葉です。
採点式のカラオケで採点不能を叩き出した事があります。
いやー歌を歌える人って本当にすごいです。尊敬しています。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2017/12/26 22:06
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2017/12/12 07:41:10 |
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護衛相談 カイ(ka3770) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2017/12/13 02:26:58 |