• 日常

新米料理人のお料理紀行―エビフライ編―

マスター:鷹春

シナリオ形態
ショート
難易度
易しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在4人 / 3~6人
マテリアルリンク
報酬
少なめ
相談期間
5日
プレイング締切
2018/01/09 19:00
リプレイ完成予定
2018/01/18 19:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。


「何度言われても弟子を取る気はない!」
 とある料理店の厨房から、店主と思われる男性の苛立ったような声が聞こえてきた。
 その言葉に追いすがるように、少しばかり声が震えた女性の声が厨房にこだまする。
「そ……そこを何とかお願いします!! ウチ、どうしても立派な料理人になりたいんです! 父ちゃんにも母ちゃんにも、一人前になって戻ってくるって約束したんです!」
 成人になりたてのドワーフの女性、コシネーロ・トントは涙ぐみながら人間の男性に何度も頭を下げた。
 この新米料理人は2週間前にこの店に客として訪れ、料理を食べてからというもの、毎日やってきては弟子にして貰えないかと頼み込んでいるのだ。
 店長は頑として弟子は取らないといい続け追い返して来たが、コシネーロの熱意に少しばかり心が揺らいだ。
「わかったわかった、そこまで言うなら……」
「本当ですか!?」
 半ば食い気味に言葉を被せてくるせっかちな新米料理人に、洋食店の店主は右の手のひらを突き出し、言葉を制した。
「最後まで話を聞け! お前さんの熱意は伝わった。だが、この職業は気持ちだけで勤まるもんではない。料理の技術だって必要だし、レシピを覚えたり作ったりする知識だっている。お前さんにその力が備わっているかテストさせてもらう。」
「は、はい!!」
 息巻く辺境出身の新米料理人を尻目に、リアルブルー出身の店主はまかないで作っていた料理を皿に盛り、コシネーロに差し出した。
 皿の上には、直径8cm程度の真っ直ぐに伸びた、きつね色の食べ物が置かれていた。頭らしきものはないが、双葉のような尻尾のようなものがついている。
 ぱちぱちと音を立てて弾ける油と、湯気と共に漂う芳ばしい香りが食欲をそそる。コシネーロは生唾を飲み込みながら、男性に問いかける。
「こ、これはもしかして……!」
「エビフライだ」
 エビフライ。それはこの新米料理人がこの店で頼んだ最初の料理だった。コシネーロはこのエビフライの味にいたく感動し、この店に弟子入りしたいと思ったのだ。
 目を輝かせてエビフライを眺めるコシネーロを見ながら、プロの料理人はテストの内容を伝える。
「今日の夕方までに、材料を調達してエビフライを作ってみせろ。それが出来たら弟子にしてやろう。」
 その言葉を聞いたコシネーロは、目を丸くしながら店長に顔を向ける。
「ほ、本当ですか! ウチ今すぐ材料取ってきます!!!」
 そういうと、コシネーロはすぐさま店を飛び出し、市場へと向かって行った。
 

 たまご、パン粉、小麦粉に油……なんとか材料は揃ってきた。
 あとはエビを買いエビフライを作ってみせれば、店長にも認められ晴れて料理人としてのスタートを切れる!
 そう胸を躍らせながら鮮魚店へと向かったのだが……。

「え……ない!?」
「ああ、エビを獲っている漁師が病気にかかっちまってなあ……レストランに出荷した分で終わっちまったんだ。ごめんな嬢ちゃん」
「そ、そんな……で、でも他の魚屋さんにならありますよね!! 探してみます!!」
「あ! ちょっと嬢ちゃん!」
 コシネーロは魚屋のオヤジの話も聞かずに店を飛び出し、街のいたるところにある鮮魚店を片っ端から当たり始めた。
 だが、どうしたことかどこの店も同じ漁師からエビを仕入れており、全くエビが入荷されていなかったのだ!

「ど……どどどどどうしよう……!! これじゃあエビフライが作れない!」
 彼女はとても焦っていた。すでに資金も底をつき始めている上に滞在している宿の宿泊費も捻出できなくなってきている。
 ここでエビフライが作れず弟子にしてもらえなければ、田舎に帰る他に選択肢は残されていない……。
 しかしこんなひどい結果で帰ってしまっては、自分が一人前の料理人になるのを心から願い送り出してくれた両親に合わせる顔がない。

 残された手段はただひとつ……自らで漁に出てエビを釣り上げることだ。 
 しかし、料理しか脳のないコシネーロだけの力ではこのピンチを乗り切る事はとても出来ないだろう。

 刻一刻と時間は迫る。
 
「わあーーーーーん!! 誰か助けてーーーーー!!!」

解説

●目的
新米料理人と一緒に海に行き、料理の材料であるエビを調達してあげることです。

●解説
・制限時間は6時間。
・海の沖合に出て、ありとあらゆる手を用いて材料であるエビを捕獲してください。
・コシネーロは一緒に付いてきますが、料理以外の事はからっきしのため釣りには参加しません。
・隣町に行くには頑張っても片道で4時間は架かるため、隣町に行って材料を調達することはオススメ出来ません。
・エビは大きければ大きいほど評価が高くなりますが、捕るのは少々難しいです。例えエビが小さくても、エビフライを作る事が出来れば合格になります。

<場所>
■海の沖合
海の沖合にはエビフライの材料となるエビが生息しています。
穏やかな気候で、風も丁度良く吹いており、絶好の釣日和です。

<取り方>
■船
エビ漁師の船を6時間借りることが出来ます。ハンター達が全員乗っても問題ない程度の大きな船です。

■道具
エビ漁師から幾つかの釣具を貸してもらえます。
投網:船の上から網を投げ入れたあと引き上げてエビを捕まえます。海面近くに生息する小さめのエビしか捕まえられませんが、比較的簡単にエビを捕まえられます。稀に中位のエビが引っかかる場合があります。
釣り竿:船の上から釣り竿を垂らしてエビを捕まえます。少し技術が要りますが中くらいのエビを釣ることが出来、稀に大きなエビも引っかかる場合があります。
銛:海に入って直接エビを仕留めます。岩場などに隠れている大きなエビ等を仕留めることも出来ますが、かなりの技術が必要で的確に獲物に銛を突く正確性が求められます。

※その他、皆さんの装備もしくは携帯しているものでエビを取っても構いません。面白いアイデアお待ちしてます。

マスターより

初めまして、鷹春と申します。今回が初シナリオになりますのでよろしくお願いします!

とある駆け出しの料理人が一人前の料理人になるための最初の一歩を後押ししてあげるシナリオになります。
皆さんの力でこの料理人に未来を与えてあげてください!
そして皆で楽しくワイワイ釣りを楽しんでもらえたら幸いです。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/01/17 04:09

参加者一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 龍盟の戦士
    藤堂研司(ka0569
    人間(蒼)|26才|男性|猟撃士
  • 東方帝の正室
    アシェ-ル(ka2983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 世界は子供そのもの
    エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142
    人間(蒼)|30才|女性|機導師
依頼相談掲示板
アイコン エビ漁相談所~大漁祈願~
藤堂研司(ka0569
人間(リアルブルー)|26才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2018/01/08 11:22:51
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/01/07 15:10:10