ゲスト
(ka0000)
迷宮のコボルド
マスター:CESSNA

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 3~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/01/19 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/01/28 22:00
オープニング
とある山間の村から1キロ程離れた場所に、大きな廃坑があった。
廃坑はかつて辺りで鉱業が盛んであった頃の名残であるが、ある時からここにコボルドが住み着くようになってしまった。
コボルド達はあっという間に数を増やし、次第に村にも被害が及ぶようになってきた。
困った村人達は共同で資金を募り、ハンターオフィスにコボルドの退治を依頼したのであった。
依頼は熟練のハンターの手により、すぐに解決された。
……かに見えたが。
それから1カ月後のことである。
その村の若者が、再びハンターオフィスに現れた。
「……つまり、その坑道にまたコボルドが住み着いてしまった、ということですか?」
オフィスの受付嬢が尋ねると、村の代表の若者は渋面を作って頷いた。
「ええ。そう、そうなんです。お世話になったばかりなのに、こんなことを言うのは気が引けるんですけど、どうも前に来てくださったハンターさんが、問題の坑道の出入り口を一つしか塞いでいかなかったみたいでしてね。他の所からまたコボルド達が中に入り込んじゃったみたいなんです」
若者は腕を組み、さりげなく愚痴を続けた。
「いや、私達にも問題はあったんですけどね。「出入口は3つある」って、ちゃんと伝えておかなかったって。……でも、こう言っちゃ何なんですが、以前いらっしゃったハンターさん達、「アタシ達、プロだから全部わかってる」っつって、ちっとも俺達の話に耳を貸してくれなかったんですよね。「たかがコボルドでしょ? 素人が余計な口挟むんじゃないわよ」みたいな雰囲気もすごく顔つきから滲み出ていたし……っていうか、ぶっちゃけそう愚痴っているのが聞こえたし。
だから、あえて深くは突っ込まずにプロにお任せしたんですけどもねー……」
受付嬢は苦笑し、それとなく依頼人をなだめた。
「それは残念なことでしたね。次はきっと、親切な方が担当してくださるでしょう。
ところで、ご依頼の詳細を確認させていただきたいのですが、よろしいですか?」
若者はサッと気分を切り替えると、話に移った。
「あ、はい。えっと……何からお話しましょう? とりあえず、依頼としてはコボルド共を退治して、今度こそは完全に坑道を封鎖してきてもらいたいってことなんですけども」
「コボルド達はどのくらいの数が住み着いているのか、わかりますか?」
「いやー……確かめる手段がないんで、正確な数はなんとも。でも、両手で収まる数でないのは確かです。アイツら、繁殖力がとんでもないんで、今もどんどん増えていると思います」
「わかりました。それでは、現場の坑道の広さについて伺っても?」
「はい。坑道はすーっごく広いんです。深さこそそんなに無いんですけども、とにかく水平に広がっていて。あちこちに横穴があって、迷宮のように入り組んでいます。一度入ったら二度と出られないって、俺達は子供の頃から耳にタコができる程聞かされてきました。
今は明かりもないし、あちこち崩れていて足場も良くない。危険なガスが溜まっている場所もあります」
「なるほど。それは難しいですね。……坑道の内部に詳しい方、もしくは地図などはあるのでしょうか?」
「俺の親父が昔そこで働いていたので、案内できるはずです。地図はありませんが、頼めば描いてくれるでしょう。
ただ……あの親父、おっそろしく下手な絵を描くので。役に立つかどうかは微妙です。……俺なら、なんとか読めないことも無いんですけど……」
「そうですか。他に何か、そちらから伝えておきたい事などはありますか?」
聞かれて若者は少し考える素振りを見せ、付け加えた。
「そしたら、個人的なお願いで申し訳ないんですが」
「はい」
「実は親父、この頃とみに足が悪くなってきていて。あんまり長い距離は歩けないんですよね。気持ちの方は元気なもんで、自分からは絶対言いやしないんですが。……とは言え、お袋や俺としては、もう若くないんだし、あんまり無茶はしないでほしいと思ってるんです。ハンターさん達には、本当に本当に申し訳ない話なんですが……」
「了解しました」
受付嬢は頷き、依頼をまとめた。
彼女は若者が村で募ってきたという依頼金を受け取り、言った。
「では、これにて受付は終了となります。次こそは良心的なハンターさん達が集まってくれることを、私も心よりお祈りしております」
廃坑はかつて辺りで鉱業が盛んであった頃の名残であるが、ある時からここにコボルドが住み着くようになってしまった。
コボルド達はあっという間に数を増やし、次第に村にも被害が及ぶようになってきた。
困った村人達は共同で資金を募り、ハンターオフィスにコボルドの退治を依頼したのであった。
依頼は熟練のハンターの手により、すぐに解決された。
……かに見えたが。
それから1カ月後のことである。
その村の若者が、再びハンターオフィスに現れた。
「……つまり、その坑道にまたコボルドが住み着いてしまった、ということですか?」
オフィスの受付嬢が尋ねると、村の代表の若者は渋面を作って頷いた。
「ええ。そう、そうなんです。お世話になったばかりなのに、こんなことを言うのは気が引けるんですけど、どうも前に来てくださったハンターさんが、問題の坑道の出入り口を一つしか塞いでいかなかったみたいでしてね。他の所からまたコボルド達が中に入り込んじゃったみたいなんです」
若者は腕を組み、さりげなく愚痴を続けた。
「いや、私達にも問題はあったんですけどね。「出入口は3つある」って、ちゃんと伝えておかなかったって。……でも、こう言っちゃ何なんですが、以前いらっしゃったハンターさん達、「アタシ達、プロだから全部わかってる」っつって、ちっとも俺達の話に耳を貸してくれなかったんですよね。「たかがコボルドでしょ? 素人が余計な口挟むんじゃないわよ」みたいな雰囲気もすごく顔つきから滲み出ていたし……っていうか、ぶっちゃけそう愚痴っているのが聞こえたし。
だから、あえて深くは突っ込まずにプロにお任せしたんですけどもねー……」
受付嬢は苦笑し、それとなく依頼人をなだめた。
「それは残念なことでしたね。次はきっと、親切な方が担当してくださるでしょう。
ところで、ご依頼の詳細を確認させていただきたいのですが、よろしいですか?」
若者はサッと気分を切り替えると、話に移った。
「あ、はい。えっと……何からお話しましょう? とりあえず、依頼としてはコボルド共を退治して、今度こそは完全に坑道を封鎖してきてもらいたいってことなんですけども」
「コボルド達はどのくらいの数が住み着いているのか、わかりますか?」
「いやー……確かめる手段がないんで、正確な数はなんとも。でも、両手で収まる数でないのは確かです。アイツら、繁殖力がとんでもないんで、今もどんどん増えていると思います」
「わかりました。それでは、現場の坑道の広さについて伺っても?」
「はい。坑道はすーっごく広いんです。深さこそそんなに無いんですけども、とにかく水平に広がっていて。あちこちに横穴があって、迷宮のように入り組んでいます。一度入ったら二度と出られないって、俺達は子供の頃から耳にタコができる程聞かされてきました。
今は明かりもないし、あちこち崩れていて足場も良くない。危険なガスが溜まっている場所もあります」
「なるほど。それは難しいですね。……坑道の内部に詳しい方、もしくは地図などはあるのでしょうか?」
「俺の親父が昔そこで働いていたので、案内できるはずです。地図はありませんが、頼めば描いてくれるでしょう。
ただ……あの親父、おっそろしく下手な絵を描くので。役に立つかどうかは微妙です。……俺なら、なんとか読めないことも無いんですけど……」
「そうですか。他に何か、そちらから伝えておきたい事などはありますか?」
聞かれて若者は少し考える素振りを見せ、付け加えた。
「そしたら、個人的なお願いで申し訳ないんですが」
「はい」
「実は親父、この頃とみに足が悪くなってきていて。あんまり長い距離は歩けないんですよね。気持ちの方は元気なもんで、自分からは絶対言いやしないんですが。……とは言え、お袋や俺としては、もう若くないんだし、あんまり無茶はしないでほしいと思ってるんです。ハンターさん達には、本当に本当に申し訳ない話なんですが……」
「了解しました」
受付嬢は頷き、依頼をまとめた。
彼女は若者が村で募ってきたという依頼金を受け取り、言った。
「では、これにて受付は終了となります。次こそは良心的なハンターさん達が集まってくれることを、私も心よりお祈りしております」
解説
●目標
坑道に潜むコボルド達を全員退治すること。
その上で彼らが二度と住み着かないよう、出入口を完全に封鎖して欲しい。
村人に被害がでないのであれば特に手段は問わない。
依頼成功の条件としては、コボルドを全員駆逐して坑道を塞ぎ、村人にも被害を出さないこと。
また、以前ハンターに依頼をして再びコボルドが住み着いてしまったという経緯から、村人達は再度コボルドが住み着くことをとても恐れている。この辺りのフォローも出来ると、村人はより安心するだろう。
言葉で気に掛けてもらえるだけでも、戦う力の無い者にとっては心強いはず。
●敵データ
無数のコボルド。身長は1m程度。主に鋭い爪と牙を武器とするが、時には坑道の中に落ちている岩やつるはしなどを使うこともある。
坑道は狭いので一度に大量に襲ってくることはないが、迷宮のような坑道の構造を熟知しており、挟み打ちをかけてくることはある。
●協力者
戦力はハンターのみ。村人にも協力は頼めるが、多くは難色を示している。
唯一、かつて坑道で働いていた足の悪い老人(依頼人の父)のみ道案内を買って出てくれているが、老人の家族はあまり彼に無理をしてほしくないようだ。
老人は頼めば坑道内部の地図を描いてくれるが、凄まじく絵が下手である。
ちなみに、依頼人の若者はやや臆病だが、至って健康。誠実な性格。
もし優しい女性に頼まれれば、勇気を出してついてくるかも……?
●村から借りられる道具
松明は人数分、借りられる。
その他、つるはしやハンマー、シャベル、ロープ等、昔鉱員が使っていた採掘用品も利用できる。
●坑道について
中は真っ暗なトンネルで、迷路の如く入り組んでいる。全長10キロはくだらない。最も狭い場所では幅2メートル、高さ2メートル程の狭さになる。
危険な箇所も多く、探索には地図か道案内が必須。
出入口は元々3つあったが、以前訪れたハンターが1つ塞いだ後なので今は2つとなっている。
坑道に潜むコボルド達を全員退治すること。
その上で彼らが二度と住み着かないよう、出入口を完全に封鎖して欲しい。
村人に被害がでないのであれば特に手段は問わない。
依頼成功の条件としては、コボルドを全員駆逐して坑道を塞ぎ、村人にも被害を出さないこと。
また、以前ハンターに依頼をして再びコボルドが住み着いてしまったという経緯から、村人達は再度コボルドが住み着くことをとても恐れている。この辺りのフォローも出来ると、村人はより安心するだろう。
言葉で気に掛けてもらえるだけでも、戦う力の無い者にとっては心強いはず。
●敵データ
無数のコボルド。身長は1m程度。主に鋭い爪と牙を武器とするが、時には坑道の中に落ちている岩やつるはしなどを使うこともある。
坑道は狭いので一度に大量に襲ってくることはないが、迷宮のような坑道の構造を熟知しており、挟み打ちをかけてくることはある。
●協力者
戦力はハンターのみ。村人にも協力は頼めるが、多くは難色を示している。
唯一、かつて坑道で働いていた足の悪い老人(依頼人の父)のみ道案内を買って出てくれているが、老人の家族はあまり彼に無理をしてほしくないようだ。
老人は頼めば坑道内部の地図を描いてくれるが、凄まじく絵が下手である。
ちなみに、依頼人の若者はやや臆病だが、至って健康。誠実な性格。
もし優しい女性に頼まれれば、勇気を出してついてくるかも……?
●村から借りられる道具
松明は人数分、借りられる。
その他、つるはしやハンマー、シャベル、ロープ等、昔鉱員が使っていた採掘用品も利用できる。
●坑道について
中は真っ暗なトンネルで、迷路の如く入り組んでいる。全長10キロはくだらない。最も狭い場所では幅2メートル、高さ2メートル程の狭さになる。
危険な箇所も多く、探索には地図か道案内が必須。
出入口は元々3つあったが、以前訪れたハンターが1つ塞いだ後なので今は2つとなっている。
マスターより
明けましておめでとうございます。今回マスターを務めるCESSNA(セスナ)と申します。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
今回のシナリオの敵はコボルドです。単体ではあまり強力な相手ではありませんが、なにぶん数がいますので少々厄介です。常に辺りの警戒を怠らないよう、ご注意願います。
なお、シナリオ中に出てくる以前依頼を受けたハンター達は、「自分達の仕事は完璧だった」と、平たく言えば逆ギレしている模様です。助力を乞うのはまず不可能でしょう。
それでは、またどこかでお会いできるのを楽しみにしております。
今回のシナリオの敵はコボルドです。単体ではあまり強力な相手ではありませんが、なにぶん数がいますので少々厄介です。常に辺りの警戒を怠らないよう、ご注意願います。
なお、シナリオ中に出てくる以前依頼を受けたハンター達は、「自分達の仕事は完璧だった」と、平たく言えば逆ギレしている模様です。助力を乞うのはまず不可能でしょう。
それでは、またどこかでお会いできるのを楽しみにしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/01/27 00:13
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/01/17 20:07:15 |
|
![]() |
相談用です。 アティニュス(ka4735) 人間(リアルブルー)|16才|女性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2018/01/19 19:05:53 |