ゲスト
(ka0000)
都市型クルセイダーに足りないもの
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/12/02 19:00
- リプレイ完成予定
- 2014/12/11 19:00
オープニング
白く柔らかな頬が弾けた。
皮膚と血と肉が混じったものが飛び散り、鍛錬場に悲鳴が満ちた。
審判役のクルセイダーが真っ青になっている。
血塗れのメイスを構えた練習相手はほとんど土気色だ。
喉元に突きつけられた小振りのメイスにも気付けていない。
「参りました」
イコニア・カーナボン(kz0040)が一歩下がって小型メイスを下ろす。
実戦なら喉を潰す前に頬ではなく顎を砕かれ気絶させられていた。だからイコニア自身は自分の負けを確信している。
「司祭の一本勝ちです」
主審の発言にイコニアが混乱する。
「いえ彼の反則負けです!」
副審が異議を唱えている。イコニアの混乱がひどくなる。
「申し訳ありませんっ」
何故か対戦相手が土下座しようとしたので、イコニアは思考を放棄して慌てて押しとどめる。
頬から血が流れてますます騒ぎが大きくなっていたため、包帯ではなくヒールを使うしかなかった。
十数分後に司教が怒鳴り込んでくるまで、騒ぎは収まる気配すらなかった。
●只今出向中
少女司祭は執務室で頭を抱えていた。
訳が分からない。
クルセイダーの相手は倫理も文化もないヴォイドだ。だから急所攻撃を想定した訓練は当たり前で、ヒールに余裕があるなら実戦の勘を養うために流血したって構わない。少なくともイコニアの常識ではそうだった。
「私の常識、間違っているのでしょうか」
目を狙った刺突、下腹への打撃、髪を掴んで頭部を固定してからの一撃。
そんな、イコニアにとっての当然の攻撃が一度もなかった。
「私が年下だから? 女だから? 位が上だから?」
そういう理由なら残念だけれど仕方がない。個人的には物足りなくても相手にも立場や別の価値観があるのだから。
「でも私の目が届かないところでも一度もそういうのがなかったし、司教さまもそういうことしないって……」
ここ、大規模教会の責任者である司教に仕事を押しつけられたとき質問したら、いつもはあれより緩い訓練しかしていないらしい。
「外様が口を出すのは揉める元、なんだけど」
貴族相手の礼状やややこしい案件の報告書を書きつつ唸る。うっかり司教の署名まで書いてしまって涙目で別の羊皮紙を取り出し最初から書き始める。
全15通、本来司教が書かなくてはならないものである。
「どうすべきだと思う?」
机の上で寝そべっていた野良キノコの頬を突こうとして避けられる。
お前の中では答えは出てるんだろ? と言いたげな仕草で立ち上がり、パルムはイコニアを伴いハンター支部へ向かうのだった。
●トレーナー募集中
ハンターギルド本部に新たな依頼票が現れる。
「教官をしろって?」
「よく分かんねぇな」
王国某都市内クルセイダーの内情が詳細に記載されている。
その詳細さと反比例してなにをして欲しいかがよく分からない。
「平和ボケしたクルセイダーを1ダースたたき直せ?」
「すぽーついがくとかなんとか?」
「要はヴォイド相手に有効な訓練その他をしろってことか」
最初に3Dディスプレイを見つけたハンター達が肩をすくめて去っていく。
教え子予定のクルセイダーの後ろには聖堂教会がいる。相手に悪意はなくても堅苦しそうで、あわないハンターも多そうだった。
3Dディスプレイの文章が慌てたように切り替わる。
『クルセイダーを10人以上倒せば依頼成功』
『しななきゃおーけー』
『ヒールは依頼人が負担』
そのあやしい文面が不審がられ、ますますハンターが近寄らなくなるのであった。
皮膚と血と肉が混じったものが飛び散り、鍛錬場に悲鳴が満ちた。
審判役のクルセイダーが真っ青になっている。
血塗れのメイスを構えた練習相手はほとんど土気色だ。
喉元に突きつけられた小振りのメイスにも気付けていない。
「参りました」
イコニア・カーナボン(kz0040)が一歩下がって小型メイスを下ろす。
実戦なら喉を潰す前に頬ではなく顎を砕かれ気絶させられていた。だからイコニア自身は自分の負けを確信している。
「司祭の一本勝ちです」
主審の発言にイコニアが混乱する。
「いえ彼の反則負けです!」
副審が異議を唱えている。イコニアの混乱がひどくなる。
「申し訳ありませんっ」
何故か対戦相手が土下座しようとしたので、イコニアは思考を放棄して慌てて押しとどめる。
頬から血が流れてますます騒ぎが大きくなっていたため、包帯ではなくヒールを使うしかなかった。
十数分後に司教が怒鳴り込んでくるまで、騒ぎは収まる気配すらなかった。
●只今出向中
少女司祭は執務室で頭を抱えていた。
訳が分からない。
クルセイダーの相手は倫理も文化もないヴォイドだ。だから急所攻撃を想定した訓練は当たり前で、ヒールに余裕があるなら実戦の勘を養うために流血したって構わない。少なくともイコニアの常識ではそうだった。
「私の常識、間違っているのでしょうか」
目を狙った刺突、下腹への打撃、髪を掴んで頭部を固定してからの一撃。
そんな、イコニアにとっての当然の攻撃が一度もなかった。
「私が年下だから? 女だから? 位が上だから?」
そういう理由なら残念だけれど仕方がない。個人的には物足りなくても相手にも立場や別の価値観があるのだから。
「でも私の目が届かないところでも一度もそういうのがなかったし、司教さまもそういうことしないって……」
ここ、大規模教会の責任者である司教に仕事を押しつけられたとき質問したら、いつもはあれより緩い訓練しかしていないらしい。
「外様が口を出すのは揉める元、なんだけど」
貴族相手の礼状やややこしい案件の報告書を書きつつ唸る。うっかり司教の署名まで書いてしまって涙目で別の羊皮紙を取り出し最初から書き始める。
全15通、本来司教が書かなくてはならないものである。
「どうすべきだと思う?」
机の上で寝そべっていた野良キノコの頬を突こうとして避けられる。
お前の中では答えは出てるんだろ? と言いたげな仕草で立ち上がり、パルムはイコニアを伴いハンター支部へ向かうのだった。
●トレーナー募集中
ハンターギルド本部に新たな依頼票が現れる。
「教官をしろって?」
「よく分かんねぇな」
王国某都市内クルセイダーの内情が詳細に記載されている。
その詳細さと反比例してなにをして欲しいかがよく分からない。
「平和ボケしたクルセイダーを1ダースたたき直せ?」
「すぽーついがくとかなんとか?」
「要はヴォイド相手に有効な訓練その他をしろってことか」
最初に3Dディスプレイを見つけたハンター達が肩をすくめて去っていく。
教え子予定のクルセイダーの後ろには聖堂教会がいる。相手に悪意はなくても堅苦しそうで、あわないハンターも多そうだった。
3Dディスプレイの文章が慌てたように切り替わる。
『クルセイダーを10人以上倒せば依頼成功』
『しななきゃおーけー』
『ヒールは依頼人が負担』
そのあやしい文面が不審がられ、ますますハンターが近寄らなくなるのであった。
解説
教官、模擬戦の相手、トレーナー、訓練器具または訓練法の導入など、いろいろできてしまう依頼です。
場所は、都市内にある大規模教会に併設された訓練場。
期間は最大で3日。寝泊まりには教会内の大部屋2つが提供され、食事と希望すれば食材は全額教会が負担します。
●訓練場
縦横20メートル高さ5メートルの石造り。床を全て覆えるだけのマット有り。置いてある武器防具はメイスと盾各種と皮製鎧男女全年齢対応。軽い武器はあっても竹刀に相当する稽古専用道具は無し。
●NPC1
若手クルセイダー10名。男7女3。全員メイス使い。依頼未参加~初依頼直後のハンター相当の戦闘力。対ヴォイド戦は弱めの雑魔相手に2、3回しか経験がありません。雑魔の出現頻度が低い都市に常駐しています。全員仕事がありますので、訓練場にいるのは最大で7名。全員、依頼期間中に少なくとも1回は訓練場に顔を出します。
●NPC2
中堅クルセイダー。壮年男性2。中堅ハンター並みの戦闘能力があり、対雑魔戦の経験はハンターはあるものの、指導能力は並み以下です。常にどちらか片方が訓練場にいます。
●NPC3
イコニア。依頼人で最大の問題児です。気力と体力を限界まで使い尽くし翌日の貴族相手の寄付集めパーティーに死人じみた顔色で出席したり、練習相手にトラウマを抱かせたりとろくなことをしません。ほとんど自覚もありません。
場所は、都市内にある大規模教会に併設された訓練場。
期間は最大で3日。寝泊まりには教会内の大部屋2つが提供され、食事と希望すれば食材は全額教会が負担します。
●訓練場
縦横20メートル高さ5メートルの石造り。床を全て覆えるだけのマット有り。置いてある武器防具はメイスと盾各種と皮製鎧男女全年齢対応。軽い武器はあっても竹刀に相当する稽古専用道具は無し。
●NPC1
若手クルセイダー10名。男7女3。全員メイス使い。依頼未参加~初依頼直後のハンター相当の戦闘力。対ヴォイド戦は弱めの雑魔相手に2、3回しか経験がありません。雑魔の出現頻度が低い都市に常駐しています。全員仕事がありますので、訓練場にいるのは最大で7名。全員、依頼期間中に少なくとも1回は訓練場に顔を出します。
●NPC2
中堅クルセイダー。壮年男性2。中堅ハンター並みの戦闘能力があり、対雑魔戦の経験はハンターはあるものの、指導能力は並み以下です。常にどちらか片方が訓練場にいます。
●NPC3
イコニア。依頼人で最大の問題児です。気力と体力を限界まで使い尽くし翌日の貴族相手の寄付集めパーティーに死人じみた顔色で出席したり、練習相手にトラウマを抱かせたりとろくなことをしません。ほとんど自覚もありません。
マスターより
プレイングに悩んだときは、これやりたいっ、こう描写されたいっ、と熱意を叩きつければ基本的に良い感じ判定されます。
もちろん緻密なプレイングも大歓迎です。
イコニアに質問があるときは質問卓を立てた上でお願いします。ほとんど役に立たないかもしれないこたえがかえってきます。
もちろん緻密なプレイングも大歓迎です。
イコニアに質問があるときは質問卓を立てた上でお願いします。ほとんど役に立たないかもしれないこたえがかえってきます。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/12/10 04:10
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 イーディス・ノースハイド(ka2106) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2014/12/02 00:02:46 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/11/27 22:49:22 |