ゲスト
(ka0000)
蜘蛛の巣に囚われし
マスター:一要・香織

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 5~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/01/24 07:30
- リプレイ完成予定
- 2018/02/02 07:30
オープニング
南へと延びる街道を一台の馬車が進んでいた。
北に下った小さな町で雑貨屋を営む父親、そして母親と少年が一人。馬車にはその3人の人影があった。
これから大きな街まで仕入れに向かうのだ。
幌の無い馬車には暖かな日差しが降り注ぎ、柔らかい風が頬を撫でた。
町の外にめったに出られないリュカにとって、この仕入の道中は冒険の様なワクワクするひと時だった。
「あとどれくらいで着くの?」
リュカが馬の手綱を握る父親に尋ねると、
「目の前に林が見えるだろ? そこを抜けたら、見えてくるぞ」
振り返った父親は笑みを浮かべクシャリとリュカの頭を撫でた。
やがて馬車は林に入り、地面から飛び出る石でガタガタと車体が揺れる。
「わっ」
一際大きな石に乗り上げ車体が跳ねると、リュカが驚いた様に小さな悲鳴を漏らした。
「大丈夫か?」
心配した父親が馬を止めた。
「うん、ビックリしただけ……」
リュカは眉を寄せ心配そうに見る父親に、頷いて見せた。
蹄の音が止み林の中には静寂が広がる。
刹那、風もないのにガサガサと木々が揺れる音が辺りに響き、同時に目の前にいる父親の上に黒い影が落ちた。
「ん?」
リュカは不思議に思い、父親の後ろを覗き込み…………悲鳴を上げた。
「わあぁぁぁぁぁーーーーー」
目を見開き、引きつる顔に恐怖を浮かべ硬直したかと思うと、その体は一瞬にして上空に引き上げられた。
その奇怪な出来事に父親が振り返ると…………そこには大人よりも遥かに大きな蜘蛛が、高い木々の上に蜘蛛の巣を作り出し、リュカを捕えている。
吐き気がする程の気色悪い色に、鋭い目をギラギラ光らせ、巣に引き上げたリュカに向かい、更に糸を吐き出した。
「うぅ……」
リュカは苦し気に体を捩り何とか逃げ出そうとしているが、粘着性の糸はリュカが動く度にきつく巻き付いていった。
「リュカーー!」
母親が悲痛な叫びを上げると、蜘蛛の意識はリュカから母親へと向けられた。
「っひ……」
そのギラつく目に射られた母親が恐怖に後ずさると、今度は母親に向かい、蜘蛛は糸を飛ばした。
瞬く間に繭の様に糸に包まれた母親は、リュカの隣に並べられる。
「マ、マ……」
その白い塊を母親と認識したのか……リュカの口から母親を呼ぶ小さな声が零れた途端、リュカの意識は無くなった……。
茫然と成す術もなくその状況を眺めていた父親は、ハッとした様に馬の手綱をしならせた。
パチンッと背を叩くと、馬は勢いよく駆け出す。
「ちくしょう……必ず助けてやるからな!」
そう漏らし父親は後ろを振り返った。
「っ!!」
振り返って目にしたのは、繭の様な塊となった母親に、蜘蛛が噛みつく瞬間―――。
赤い液体が飛び散り繭は白から赤へと変わる……。
目を見開き、無念に歯を食い縛り、父親は更に馬の背を叩く。
グンッとスピードを上げた馬と並走するように何かが蠢く気配を感じるも、父親は林を抜け大きな街に着くまで馬の脚を止めることはなかった。
●ハンターオフィス
「助けてくれーーー」
ハンターオフィスに飛び込んだ父親は受付の女性に助けを求めた。
「どうしました? 落ち着いて話して下さい」
苦し気に呼吸をする父親の背を擦りながら受付の女性が促すと
「北にある林で、妻と息子が蜘蛛の雑魔に襲われた!」
そう口を開いた父親の唇は刻みに震えている……。
「妻は……殺されたが、息子は生きてるかもしれない! 助けてくれ!!」
その話声を聞いたハンター達が父親の元に集まりだした。
「息子さんが、捕まっているのね? 急がないと」
「雑魔は一匹か?」
ハンターの問いに、父親は首を振った。
「いや、多分他にもいる……一匹じゃない」
逃げる自分を追いかける様に蠢いていた気配を思い出し、父親は体を震わせた。
その姿に、ハンター達は顔を見合わせ頷いた。
「行こう!!」
北に下った小さな町で雑貨屋を営む父親、そして母親と少年が一人。馬車にはその3人の人影があった。
これから大きな街まで仕入れに向かうのだ。
幌の無い馬車には暖かな日差しが降り注ぎ、柔らかい風が頬を撫でた。
町の外にめったに出られないリュカにとって、この仕入の道中は冒険の様なワクワクするひと時だった。
「あとどれくらいで着くの?」
リュカが馬の手綱を握る父親に尋ねると、
「目の前に林が見えるだろ? そこを抜けたら、見えてくるぞ」
振り返った父親は笑みを浮かべクシャリとリュカの頭を撫でた。
やがて馬車は林に入り、地面から飛び出る石でガタガタと車体が揺れる。
「わっ」
一際大きな石に乗り上げ車体が跳ねると、リュカが驚いた様に小さな悲鳴を漏らした。
「大丈夫か?」
心配した父親が馬を止めた。
「うん、ビックリしただけ……」
リュカは眉を寄せ心配そうに見る父親に、頷いて見せた。
蹄の音が止み林の中には静寂が広がる。
刹那、風もないのにガサガサと木々が揺れる音が辺りに響き、同時に目の前にいる父親の上に黒い影が落ちた。
「ん?」
リュカは不思議に思い、父親の後ろを覗き込み…………悲鳴を上げた。
「わあぁぁぁぁぁーーーーー」
目を見開き、引きつる顔に恐怖を浮かべ硬直したかと思うと、その体は一瞬にして上空に引き上げられた。
その奇怪な出来事に父親が振り返ると…………そこには大人よりも遥かに大きな蜘蛛が、高い木々の上に蜘蛛の巣を作り出し、リュカを捕えている。
吐き気がする程の気色悪い色に、鋭い目をギラギラ光らせ、巣に引き上げたリュカに向かい、更に糸を吐き出した。
「うぅ……」
リュカは苦し気に体を捩り何とか逃げ出そうとしているが、粘着性の糸はリュカが動く度にきつく巻き付いていった。
「リュカーー!」
母親が悲痛な叫びを上げると、蜘蛛の意識はリュカから母親へと向けられた。
「っひ……」
そのギラつく目に射られた母親が恐怖に後ずさると、今度は母親に向かい、蜘蛛は糸を飛ばした。
瞬く間に繭の様に糸に包まれた母親は、リュカの隣に並べられる。
「マ、マ……」
その白い塊を母親と認識したのか……リュカの口から母親を呼ぶ小さな声が零れた途端、リュカの意識は無くなった……。
茫然と成す術もなくその状況を眺めていた父親は、ハッとした様に馬の手綱をしならせた。
パチンッと背を叩くと、馬は勢いよく駆け出す。
「ちくしょう……必ず助けてやるからな!」
そう漏らし父親は後ろを振り返った。
「っ!!」
振り返って目にしたのは、繭の様な塊となった母親に、蜘蛛が噛みつく瞬間―――。
赤い液体が飛び散り繭は白から赤へと変わる……。
目を見開き、無念に歯を食い縛り、父親は更に馬の背を叩く。
グンッとスピードを上げた馬と並走するように何かが蠢く気配を感じるも、父親は林を抜け大きな街に着くまで馬の脚を止めることはなかった。
●ハンターオフィス
「助けてくれーーー」
ハンターオフィスに飛び込んだ父親は受付の女性に助けを求めた。
「どうしました? 落ち着いて話して下さい」
苦し気に呼吸をする父親の背を擦りながら受付の女性が促すと
「北にある林で、妻と息子が蜘蛛の雑魔に襲われた!」
そう口を開いた父親の唇は刻みに震えている……。
「妻は……殺されたが、息子は生きてるかもしれない! 助けてくれ!!」
その話声を聞いたハンター達が父親の元に集まりだした。
「息子さんが、捕まっているのね? 急がないと」
「雑魔は一匹か?」
ハンターの問いに、父親は首を振った。
「いや、多分他にもいる……一匹じゃない」
逃げる自分を追いかける様に蠢いていた気配を思い出し、父親は体を震わせた。
その姿に、ハンター達は顔を見合わせ頷いた。
「行こう!!」
解説
悲劇が起こってしまいました。
リュカにとって楽しいひと時であるはずが……。
北にある小さな町に住んでいた一家が仕入れの為に南の大きな街へ向かう途中の出来事でした。
何処からか現れた蜘蛛の雑魔が、林の中に巣を作っていた様です。
そこを運悪く通ったリュカ達が、捕まってしまいました。
捕まったのはリュカと母親……。
しかし母親は、蜘蛛の糸でぐるぐる巻きにされた後、噛み殺されてしまいました。
母親を殺したことで少しは満足したのでしょうか、蜘蛛はまだリュカに手を出していないようです。
高い木の上に巣があります。巣を壊してしまうと、リュカが落ちてしまう可能性もあります。どのように助け出したらいいか相談してみてください。
蜘蛛は大人より大きく、複数存在している様です。
口から糸を吐いたり、長い足を振り回し攻撃してきます。もしかしたら連携攻撃などあるかもしれません。
この蜘蛛は毒をもつ種類ではないようです。その点は安心してください。
よろしくお願いします。
リュカにとって楽しいひと時であるはずが……。
北にある小さな町に住んでいた一家が仕入れの為に南の大きな街へ向かう途中の出来事でした。
何処からか現れた蜘蛛の雑魔が、林の中に巣を作っていた様です。
そこを運悪く通ったリュカ達が、捕まってしまいました。
捕まったのはリュカと母親……。
しかし母親は、蜘蛛の糸でぐるぐる巻きにされた後、噛み殺されてしまいました。
母親を殺したことで少しは満足したのでしょうか、蜘蛛はまだリュカに手を出していないようです。
高い木の上に巣があります。巣を壊してしまうと、リュカが落ちてしまう可能性もあります。どのように助け出したらいいか相談してみてください。
蜘蛛は大人より大きく、複数存在している様です。
口から糸を吐いたり、長い足を振り回し攻撃してきます。もしかしたら連携攻撃などあるかもしれません。
この蜘蛛は毒をもつ種類ではないようです。その点は安心してください。
よろしくお願いします。
マスターより
こんにちは。一要・香織です。
私、蜘蛛が大の苦手です。
本当に小さいころからダメでした。
数年前に、家の中に手のひら大の蜘蛛が侵入してきた時には、悲鳴を上げてしまいました。
いや、悲鳴と言うか……「っひ!!」って感じで声が出ない悲鳴でした。
リュカの為、父親の為、そして蜘蛛嫌いの人の為に、どうか蜘蛛雑魔を退治してください。
皆様のプレイングをお待ちしています。
よろしくお願い致します。
私、蜘蛛が大の苦手です。
本当に小さいころからダメでした。
数年前に、家の中に手のひら大の蜘蛛が侵入してきた時には、悲鳴を上げてしまいました。
いや、悲鳴と言うか……「っひ!!」って感じで声が出ない悲鳴でした。
リュカの為、父親の為、そして蜘蛛嫌いの人の為に、どうか蜘蛛雑魔を退治してください。
皆様のプレイングをお待ちしています。
よろしくお願い致します。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/01/29 02:19
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦会議 星空の幻(ka6980) オートマトン|11才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/01/24 00:22:25 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/01/22 23:52:35 |