ゲスト
(ka0000)
【黒祀】追撃の中の撤退戦
マスター:赤山優牙

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/12/07 22:00
- リプレイ完成予定
- 2014/12/16 22:00
オープニング
【ラプト・フラジオ】と呼ばれる組織がある。
呼ばれる、と言ってもそう呼ぶ人間は限られている。何しろその存在を知る者が少ないのに加えて、組織の特性からしておいそれとその名を口にするわけにはいかないからだ。
――目標を確認。現在地――。
――了解。引き続き監視にあたれ――。
町の尖塔に上って単眼鏡を覗いたまま、口元の小型通信機で報告する男。単眼鏡の先には野原に『羊たち』が犇めく景色が広がっており、見ているだけで不快になりそうだ。
男の傍には「第六商会」と書かれたエプロンが丸められて置かれている。第六商会。王国中に店舗を持ち、リゼリオなどとも交易を行う商店であるが、それは本来の姿ではない。
王国貴族シャルシェレット家の有する諜報機関。それが、第六商会=ラプト・フラジオの正体であった。
●追撃
ベリアル及びクラベルの一行は、先刻から続くニンゲンたちの襲撃に頭を悩ませていた。
「ええい、ニンゲンどもめ、羽虫の如きしつこさよ! 今一度私の力を見せてやらねばならぬようだな!」
「やめて。気を失った貴方の身体を島まで運ぶなんて、私はしたくないわ」
「ならばどうせよと言うのだ、私のクラベルよ」
「……私が殿軍を務めるから先に帰っていて。面倒だけれど、仕方がないわ。マテリアルの枯渇した貴方なんてただの豚羊だもの」
「メェ!?」
クラベルはびしびしと文字通り鞭を打って主を先に行かせ、背後を振り返る。
ニンゲンの追撃部隊はなかなかの規模で、こちらの現有戦力では迎撃に多少手間取りそうだ。傲慢の歪虚たる自分たちが負けることなどありはしないが、王都強襲で力を消耗した現状では苦しいことに変わりはない。島まで直接転移するには回復する時間がないし、さてどうするか。
クラベルは自ら最後尾について敵先頭の騎馬を鉄針の投擲で殺しつつ、思案する。と、唐突に隣に『影』が顕現した。長身の『影』がクラベルとニンゲンの間に割って入る。
――これは……?
(フラベルの気配がするのに、フラベルじゃない?)
その者から感じられる雰囲気は、クラベルに違和感を覚えさせた。
フラベルは死んだ。
だが、目の前に現れた者は、どこか懐かしい気配を感じさせる様な……。
(誰?)
その『影』は形を成し、1人の歪虚が表れた。
背中には金色の幾何学模様が美しい黒い翼。左腕にはドラゴンの様な鱗と鍵爪。
「クラベル様……ここは、私にお任せを」
どこかで聞いた事のある様な声だった。
誰だが思い出せない。
だが、ここは、この者に任せよう。
クラベルは頷き、この場から立ち去るのであった
●交差
突如現れた歪虚らしき存在に騎士達は戸惑った。
が、功名心が慎重をかき消す。
「ま、待って」
騎士の1人が声をあげたが、全員が突撃していく。
「愚かな」
歪虚が左腕を一振りした。
たちまち、2人ばかりが馬もろとも地面に転がる。それを避けきれなかった騎士数名が落馬した。
「う、馬から降りろ!」
残った騎士が馬から降り、剣を構えた。
「これは、退くべきです!」
先程、制止の声をあげた騎士が声をあげる。
その騎士も馬から降りていた。それは、倒れた仲間を助ける為であったのだが。
「『鉄壁の騎士』と呼ばれる貴女が、ここは退けというのか。こやつを倒せば、敵将の首は目の前だぞ」
「こちらが死んでしまったら、意味がありません!」
「団長の為にも、我らは退くわけにはいかん! 全員、突撃!」
残った騎士達が一斉に歪虚へ向かっていく。
それを歪虚は、左腕の鍵爪、右手に持った黒い剣で騎士達をなぎ倒していった。
「後は、貴様だけだ……」
歪虚の言葉通り、この戦場で立っているのは、『鉄壁の騎士』のみだけとなった。
他の者は、深手を負って、地面に転がっている。
早急に手当てしなければ、命の危険が十分にあるのは分かっていた。
(せめて……人手があれば……)
自分が囮になっている間に、彼らを救い出す事ができるだろう。
だが、仲間が全員倒れた今では、それは叶わない。
そう思った時、横から誰かが向かってくる。
(ハンター!?)
見れば、ハンター達の装備や服は汚れている。
別の戦場で追撃戦に参加していたのだろう。
そして、帰途でこの場を偶然通りがかったのに違いない。
「ハンターの皆さん、ご助力、感謝申し上げます!」
これなら、深手を負った仲間達を救う事ができるはず。
『鉄壁の騎士』と呼ばれた彼女は、歪虚に向き合うと、覚醒状態に入る。
「覚醒者か……ならば、こちらも相応の力で応じようではないか」
歪虚が不敵な笑みを浮かべた。
呼ばれる、と言ってもそう呼ぶ人間は限られている。何しろその存在を知る者が少ないのに加えて、組織の特性からしておいそれとその名を口にするわけにはいかないからだ。
――目標を確認。現在地――。
――了解。引き続き監視にあたれ――。
町の尖塔に上って単眼鏡を覗いたまま、口元の小型通信機で報告する男。単眼鏡の先には野原に『羊たち』が犇めく景色が広がっており、見ているだけで不快になりそうだ。
男の傍には「第六商会」と書かれたエプロンが丸められて置かれている。第六商会。王国中に店舗を持ち、リゼリオなどとも交易を行う商店であるが、それは本来の姿ではない。
王国貴族シャルシェレット家の有する諜報機関。それが、第六商会=ラプト・フラジオの正体であった。
●追撃
ベリアル及びクラベルの一行は、先刻から続くニンゲンたちの襲撃に頭を悩ませていた。
「ええい、ニンゲンどもめ、羽虫の如きしつこさよ! 今一度私の力を見せてやらねばならぬようだな!」
「やめて。気を失った貴方の身体を島まで運ぶなんて、私はしたくないわ」
「ならばどうせよと言うのだ、私のクラベルよ」
「……私が殿軍を務めるから先に帰っていて。面倒だけれど、仕方がないわ。マテリアルの枯渇した貴方なんてただの豚羊だもの」
「メェ!?」
クラベルはびしびしと文字通り鞭を打って主を先に行かせ、背後を振り返る。
ニンゲンの追撃部隊はなかなかの規模で、こちらの現有戦力では迎撃に多少手間取りそうだ。傲慢の歪虚たる自分たちが負けることなどありはしないが、王都強襲で力を消耗した現状では苦しいことに変わりはない。島まで直接転移するには回復する時間がないし、さてどうするか。
クラベルは自ら最後尾について敵先頭の騎馬を鉄針の投擲で殺しつつ、思案する。と、唐突に隣に『影』が顕現した。長身の『影』がクラベルとニンゲンの間に割って入る。
――これは……?
(フラベルの気配がするのに、フラベルじゃない?)
その者から感じられる雰囲気は、クラベルに違和感を覚えさせた。
フラベルは死んだ。
だが、目の前に現れた者は、どこか懐かしい気配を感じさせる様な……。
(誰?)
その『影』は形を成し、1人の歪虚が表れた。
背中には金色の幾何学模様が美しい黒い翼。左腕にはドラゴンの様な鱗と鍵爪。
「クラベル様……ここは、私にお任せを」
どこかで聞いた事のある様な声だった。
誰だが思い出せない。
だが、ここは、この者に任せよう。
クラベルは頷き、この場から立ち去るのであった
●交差
突如現れた歪虚らしき存在に騎士達は戸惑った。
が、功名心が慎重をかき消す。
「ま、待って」
騎士の1人が声をあげたが、全員が突撃していく。
「愚かな」
歪虚が左腕を一振りした。
たちまち、2人ばかりが馬もろとも地面に転がる。それを避けきれなかった騎士数名が落馬した。
「う、馬から降りろ!」
残った騎士が馬から降り、剣を構えた。
「これは、退くべきです!」
先程、制止の声をあげた騎士が声をあげる。
その騎士も馬から降りていた。それは、倒れた仲間を助ける為であったのだが。
「『鉄壁の騎士』と呼ばれる貴女が、ここは退けというのか。こやつを倒せば、敵将の首は目の前だぞ」
「こちらが死んでしまったら、意味がありません!」
「団長の為にも、我らは退くわけにはいかん! 全員、突撃!」
残った騎士達が一斉に歪虚へ向かっていく。
それを歪虚は、左腕の鍵爪、右手に持った黒い剣で騎士達をなぎ倒していった。
「後は、貴様だけだ……」
歪虚の言葉通り、この戦場で立っているのは、『鉄壁の騎士』のみだけとなった。
他の者は、深手を負って、地面に転がっている。
早急に手当てしなければ、命の危険が十分にあるのは分かっていた。
(せめて……人手があれば……)
自分が囮になっている間に、彼らを救い出す事ができるだろう。
だが、仲間が全員倒れた今では、それは叶わない。
そう思った時、横から誰かが向かってくる。
(ハンター!?)
見れば、ハンター達の装備や服は汚れている。
別の戦場で追撃戦に参加していたのだろう。
そして、帰途でこの場を偶然通りがかったのに違いない。
「ハンターの皆さん、ご助力、感謝申し上げます!」
これなら、深手を負った仲間達を救う事ができるはず。
『鉄壁の騎士』と呼ばれた彼女は、歪虚に向き合うと、覚醒状態に入る。
「覚醒者か……ならば、こちらも相応の力で応じようではないか」
歪虚が不敵な笑みを浮かべた。
解説
●目的
追撃隊の騎士の救助
●依頼内容
瀕死の重傷を負っている10人の騎士を戦場から離脱させる。
●PC達の状況
別の追撃戦に参加した後の帰り道に、たまたま遭遇した形になります。
シナリオ開始時に、HPが最大値の75%以下の状態及びスキルセットのうち、一番上のスキルが使用不可となっています。
全員が徒歩の状態であり、ペットや騎乗できる動物は連れていません。
それ以外、道具や武器類は、特に制限はありません。
●騎士達
即死状態の数人以外の騎士は歪虚から3スクエア以内の中に、瀕死状態で地面に倒れています。
全員が金属鎧を着こんでいるので、重量はあります。
怪我をしている状態から鎧を外すには相当な時間がかかります。
道具や工夫無しで、ハンター2人がかりで1人を運ぶのに、1ラウンドで1D3スクエア移動できます。
●馬
『鉄壁の騎士』が騎乗していた馬だけは逃げずに後方で健在です。
ある程度訓練されています。
●地形
デコボコがあまりない平坦な草原となります。
●敵
歪虚に関しては【黒祀】深き絶望の環の中でのシナリオ結果と一部連動します。
実力は未知数ですが、状況から見て非常に危険な存在でしょう。
10ラウンド後には、周囲8スクエアに爆発を撒き散らしながら消え去ります。
その範囲内に残っている瀕死の騎士は、それがトドメとなってしまいます。
●鉄壁の騎士
名前はソルラ。王国の女性騎士です。闘狩人です。
それなりに経験を積んだハンターと同程度の力量があります。剣と鎧で武装しています。
追撃隊の騎士の救助
●依頼内容
瀕死の重傷を負っている10人の騎士を戦場から離脱させる。
●PC達の状況
別の追撃戦に参加した後の帰り道に、たまたま遭遇した形になります。
シナリオ開始時に、HPが最大値の75%以下の状態及びスキルセットのうち、一番上のスキルが使用不可となっています。
全員が徒歩の状態であり、ペットや騎乗できる動物は連れていません。
それ以外、道具や武器類は、特に制限はありません。
●騎士達
即死状態の数人以外の騎士は歪虚から3スクエア以内の中に、瀕死状態で地面に倒れています。
全員が金属鎧を着こんでいるので、重量はあります。
怪我をしている状態から鎧を外すには相当な時間がかかります。
道具や工夫無しで、ハンター2人がかりで1人を運ぶのに、1ラウンドで1D3スクエア移動できます。
●馬
『鉄壁の騎士』が騎乗していた馬だけは逃げずに後方で健在です。
ある程度訓練されています。
●地形
デコボコがあまりない平坦な草原となります。
●敵
歪虚に関しては【黒祀】深き絶望の環の中でのシナリオ結果と一部連動します。
実力は未知数ですが、状況から見て非常に危険な存在でしょう。
10ラウンド後には、周囲8スクエアに爆発を撒き散らしながら消え去ります。
その範囲内に残っている瀕死の騎士は、それがトドメとなってしまいます。
●鉄壁の騎士
名前はソルラ。王国の女性騎士です。闘狩人です。
それなりに経験を積んだハンターと同程度の力量があります。剣と鎧で武装しています。
マスターより
●ご挨拶
皆さん、こんばんわ。赤山です。いよいよ【黒祀】もクライマックスになってきました。
過去依頼のあんな人こんな人も登場して賑やか(?)な感じになっていますが、特に、今まで関わりがなくても問題ないです。
●攻略のヒント
『必要は発明の母』
皆さん、こんばんわ。赤山です。いよいよ【黒祀】もクライマックスになってきました。
過去依頼のあんな人こんな人も登場して賑やか(?)な感じになっていますが、特に、今まで関わりがなくても問題ないです。
●攻略のヒント
『必要は発明の母』
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/12/13 09:45
参加者一覧
マテリアルリンク参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/12/02 22:59:21 |
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相談卓 米本 剛(ka0320) 人間(リアルブルー)|30才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2014/12/07 20:25:49 |