ゲスト
(ka0000)
書物の字が消える謎を追え
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/02/13 07:30
- リプレイ完成予定
- 2018/02/22 07:30
オープニング
●小さな図書館での出来事
グラズヘイム王国にとある地域にある町グローノースの図書館で事件が起こっていた。
「なぜ……本の字がきえているんだ?」
司書に指摘されて館長が本を見ると中から字が消えていた。
「誰かのいたずらしたにしては手が込みすぎている」
書籍の外側と同じく、誰かが何度も手に取った紙の色をしているのだ。それだけ月日が経っているのがうかがえる書物であり、これまで字がなかったという話はない。いたずらだったとして、それ相応の紙を見つけ、似たような書籍に仕立て上げないとならないのだから相当な手間がかかる。
それも一冊や二冊ではない。十冊以上の書籍から文字が消えている。
「これは……」
どうしたものかと悩む。領主に報告をするべきか、調査をしてから告げるか悩ましい状況だ。
「それ以外の被害はないのかな?」
館長は司書たちに問いかけた。司書たちは異口同音に「異変はない」と言う。
館長は首をひねった。ふと、窓辺に飾っている切り花が枯れていることに気づいた。
「こらこら、年末年始忙しかったからと言って、これはダメだろう?」
「待ってください! その切り花、一昨日持ってきたんですよ!」
司書が声をあげた。
「そういえば、最近、花が良くないのか前の切り花もすぐに駄目になったわよね?」
別の司書も声をあげた。季節柄仕方がないことでもあるのだが、あまりにも早く駄目になるのは事実。
これが異変か否か、館長には判断がつかなかった。
●絵本からも字が消えた
ルゥルは馬に乗って隣町グローノースの図書館にやってきた。彼女が住む小さな町にはないため、馬に揺られてやってこないとならない。
「……転移門使えば、アークエルスの図書館も使えるんですよね……」
思わず考えて、生唾を飲み込む。いつも使う図書館の何倍も何十倍も大きな図書館だという。
「行きたいですー」
転移門を使うにはハンターオフィスの職員を説得しないとならない。なぜなら、ルゥルが勝手に使うことは保護者代理から許されないことだからである。
「みぎゃあ」
寒空の下、図書館に到着した。馬から下りると、いつもの位置に紐を括り付けた。
図書館の中は温かいため、ルゥルは帽子を外し、コートの前を開けた。
「返却です」
ルゥルはカウンターに本を並べた。
手続きが終わると借りる為の本を探しに行く。
「そろそろバレンタインデーなのです。リアルブルーには色々な風習があるのですよ。お花もらったり、チョコレート食べたり……チョコレート」
ルゥルはレシピの本を手にする。
「そういえば、カカオという材料はエトファリカの南で採れるそうですね」
取りに行くとこからしたら、どれだけ大変でも、楽しいか考える。
たまたまとった絵本というにはタイトルも作者の表記も、中身のなにもない。
「借りていくです。あと、あ……あれ? この絵本、字がないのです?」
ルゥルはページを繰る。
「……みぎゃ、頭が悪い子には字が読めないのですう?」
ルゥルはおろおろした。司書に尋ねる。
「え? それはないですよ……、大体……っ! 館長! この絵本も字がなくなっています」
司書は思わず大きな声を出してしまう。
ルゥルが目をぱちくりさせる。
館長は司書を目でしかりつけた後、絵本を見て唇を噛む。
「これは……」
「どうしたのです? ルゥルが頭悪いから見えないわけではないんですね?」
「ふふっ……笑って済まないね。そういうことじゃないから、安心してくださいね」
館長は微笑む。
「事件なら、私も解決するです!」
ルゥルは元気よく手をあげる。
「えっ!?」
「私はハンターなのです」
「……」
館長と司書は数秒考える。ハンターには外見子どももいるが、実際仕事上付き合いがあるわけでもないため分からない。
入館証を作るにあたり、住所や氏名、保護者など書き記してはいる。
とりあえず、ルゥルを適当にあしらったのち、ハンターに依頼を出すことにしたのだった。
●こっそり
依頼を受け付けたロビン・ドルトスは視線を感じていた。視線の元に気づいて、ずっこける。窓にルゥルが張り付いて見ているのだ。
「……ルゥルちゃん」
眼鏡の位置を直しながら、扉に向かい、外でルゥルに声をかけた。
「図書館がピンチならば、私も頑張るのです」
「……依頼を受けるには……保護者の許可を受けること」
「み、みぎゃああああ」
「それに、今、ルゥルちゃん、持ってるのワンドかアクセサリーだけだろう?」
その指摘にルゥルは反論すらできない。もしものためにお小遣いをためて防具を強化したりしたが、今日は着ていない。
保護者については師匠ならば「いいぞ」と言ってくれるだろうが、保護者代理のエクラ教司祭マークは不許可に決まっている。
ロビンに追い返され「早く帰るんだよ」としっかり見届けられたのだった。
街道を暫く行って、ロビンがいないことを確認後、ルゥルは街に戻った。そのまま馬を連れたまま、図書館に戻る。
「きっと、夜に事件が起こるのです! だから、こっそり、見張りをするのです!」
夜の図書館に張るべく、夕方の街でうろうろしていた。徐々に日がかげり、人が消えていく中、ルゥルは寂しくなってくる。
「おなかすいたのです……」
「スン」
「きゅ」
肩の上に載ったフェレットのフレオや頭の上が定位置のパルムのポルムは短く鳴いた。なんといったかはルゥルには分からないが、きっと慰めてくれていると思ったのだった。
グラズヘイム王国にとある地域にある町グローノースの図書館で事件が起こっていた。
「なぜ……本の字がきえているんだ?」
司書に指摘されて館長が本を見ると中から字が消えていた。
「誰かのいたずらしたにしては手が込みすぎている」
書籍の外側と同じく、誰かが何度も手に取った紙の色をしているのだ。それだけ月日が経っているのがうかがえる書物であり、これまで字がなかったという話はない。いたずらだったとして、それ相応の紙を見つけ、似たような書籍に仕立て上げないとならないのだから相当な手間がかかる。
それも一冊や二冊ではない。十冊以上の書籍から文字が消えている。
「これは……」
どうしたものかと悩む。領主に報告をするべきか、調査をしてから告げるか悩ましい状況だ。
「それ以外の被害はないのかな?」
館長は司書たちに問いかけた。司書たちは異口同音に「異変はない」と言う。
館長は首をひねった。ふと、窓辺に飾っている切り花が枯れていることに気づいた。
「こらこら、年末年始忙しかったからと言って、これはダメだろう?」
「待ってください! その切り花、一昨日持ってきたんですよ!」
司書が声をあげた。
「そういえば、最近、花が良くないのか前の切り花もすぐに駄目になったわよね?」
別の司書も声をあげた。季節柄仕方がないことでもあるのだが、あまりにも早く駄目になるのは事実。
これが異変か否か、館長には判断がつかなかった。
●絵本からも字が消えた
ルゥルは馬に乗って隣町グローノースの図書館にやってきた。彼女が住む小さな町にはないため、馬に揺られてやってこないとならない。
「……転移門使えば、アークエルスの図書館も使えるんですよね……」
思わず考えて、生唾を飲み込む。いつも使う図書館の何倍も何十倍も大きな図書館だという。
「行きたいですー」
転移門を使うにはハンターオフィスの職員を説得しないとならない。なぜなら、ルゥルが勝手に使うことは保護者代理から許されないことだからである。
「みぎゃあ」
寒空の下、図書館に到着した。馬から下りると、いつもの位置に紐を括り付けた。
図書館の中は温かいため、ルゥルは帽子を外し、コートの前を開けた。
「返却です」
ルゥルはカウンターに本を並べた。
手続きが終わると借りる為の本を探しに行く。
「そろそろバレンタインデーなのです。リアルブルーには色々な風習があるのですよ。お花もらったり、チョコレート食べたり……チョコレート」
ルゥルはレシピの本を手にする。
「そういえば、カカオという材料はエトファリカの南で採れるそうですね」
取りに行くとこからしたら、どれだけ大変でも、楽しいか考える。
たまたまとった絵本というにはタイトルも作者の表記も、中身のなにもない。
「借りていくです。あと、あ……あれ? この絵本、字がないのです?」
ルゥルはページを繰る。
「……みぎゃ、頭が悪い子には字が読めないのですう?」
ルゥルはおろおろした。司書に尋ねる。
「え? それはないですよ……、大体……っ! 館長! この絵本も字がなくなっています」
司書は思わず大きな声を出してしまう。
ルゥルが目をぱちくりさせる。
館長は司書を目でしかりつけた後、絵本を見て唇を噛む。
「これは……」
「どうしたのです? ルゥルが頭悪いから見えないわけではないんですね?」
「ふふっ……笑って済まないね。そういうことじゃないから、安心してくださいね」
館長は微笑む。
「事件なら、私も解決するです!」
ルゥルは元気よく手をあげる。
「えっ!?」
「私はハンターなのです」
「……」
館長と司書は数秒考える。ハンターには外見子どももいるが、実際仕事上付き合いがあるわけでもないため分からない。
入館証を作るにあたり、住所や氏名、保護者など書き記してはいる。
とりあえず、ルゥルを適当にあしらったのち、ハンターに依頼を出すことにしたのだった。
●こっそり
依頼を受け付けたロビン・ドルトスは視線を感じていた。視線の元に気づいて、ずっこける。窓にルゥルが張り付いて見ているのだ。
「……ルゥルちゃん」
眼鏡の位置を直しながら、扉に向かい、外でルゥルに声をかけた。
「図書館がピンチならば、私も頑張るのです」
「……依頼を受けるには……保護者の許可を受けること」
「み、みぎゃああああ」
「それに、今、ルゥルちゃん、持ってるのワンドかアクセサリーだけだろう?」
その指摘にルゥルは反論すらできない。もしものためにお小遣いをためて防具を強化したりしたが、今日は着ていない。
保護者については師匠ならば「いいぞ」と言ってくれるだろうが、保護者代理のエクラ教司祭マークは不許可に決まっている。
ロビンに追い返され「早く帰るんだよ」としっかり見届けられたのだった。
街道を暫く行って、ロビンがいないことを確認後、ルゥルは街に戻った。そのまま馬を連れたまま、図書館に戻る。
「きっと、夜に事件が起こるのです! だから、こっそり、見張りをするのです!」
夜の図書館に張るべく、夕方の街でうろうろしていた。徐々に日がかげり、人が消えていく中、ルゥルは寂しくなってくる。
「おなかすいたのです……」
「スン」
「きゅ」
肩の上に載ったフェレットのフレオや頭の上が定位置のパルムのポルムは短く鳴いた。なんといったかはルゥルには分からないが、きっと慰めてくれていると思ったのだった。
解説
書物から字が消えた謎を追う
ルゥルへの対応……
●状況や地理
図書館の位置は街の中心部、商店街に近い建物。
周囲に溶け込む石造りの家。二階建ての大きめの一軒家を改造した。
図書館の事務室は二階にある。
窓も開くタイプ(季節によっては空気の入れ替えのため開け放たれている)。
角地にあるため、正面は広めの通り、側面には小道がある。裏ともう一方の側面は住宅と距離が近い。人は通ろうと思えば通れるが道ではない。
字が消えている書物の恋愛物の小説や愛を語る絵本。
●NPC
・ルゥル 図書館の周囲に馬連れたままうろうろしているため、実は目立っている。使えるの魔法は【集中】【ピュアウォーター】【リトルファイア】であり、きっと訓練中に違いない……。
・ロジャー・ハーム 図書館の館長 50代後半の男性。ハンターが来るならば事務所で待機するつもりでいる。
●図書館に出るもの
人間か歪虚か、精霊か謎。
PL情報として、下手に突撃するとフラグはありませんが重体になるかもしれません。
ルゥルへの対応……
●状況や地理
図書館の位置は街の中心部、商店街に近い建物。
周囲に溶け込む石造りの家。二階建ての大きめの一軒家を改造した。
図書館の事務室は二階にある。
窓も開くタイプ(季節によっては空気の入れ替えのため開け放たれている)。
角地にあるため、正面は広めの通り、側面には小道がある。裏ともう一方の側面は住宅と距離が近い。人は通ろうと思えば通れるが道ではない。
字が消えている書物の恋愛物の小説や愛を語る絵本。
●NPC
・ルゥル 図書館の周囲に馬連れたままうろうろしているため、実は目立っている。使えるの魔法は【集中】【ピュアウォーター】【リトルファイア】であり、きっと訓練中に違いない……。
・ロジャー・ハーム 図書館の館長 50代後半の男性。ハンターが来るならば事務所で待機するつもりでいる。
●図書館に出るもの
人間か歪虚か、精霊か謎。
PL情報として、下手に突撃するとフラグはありませんが重体になるかもしれません。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
久々にグラズヘイム王国なシナリオです。情報蓄積はある程度しつつ連作になる予定なのですが……タイトルどうしようと悩みつつ、「追え」かな……とあえて後ろをそろえようとしているようです(現状)。
ペットたちの言葉は、ポルムは「おうちに帰ってご飯を食べよう」でフレオは「ボク、疲れたから帰ろう」です。
なお、装備している魔法はあくまでルゥルらしさです……むしろ、図書館では火気厳禁。
よろしくお願いします。
久々にグラズヘイム王国なシナリオです。情報蓄積はある程度しつつ連作になる予定なのですが……タイトルどうしようと悩みつつ、「追え」かな……とあえて後ろをそろえようとしているようです(現状)。
ペットたちの言葉は、ポルムは「おうちに帰ってご飯を食べよう」でフレオは「ボク、疲れたから帰ろう」です。
なお、装備している魔法はあくまでルゥルらしさです……むしろ、図書館では火気厳禁。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/02/20 20:32
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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図書館捜索 ミオレスカ(ka3496) エルフ|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/02/13 07:25:04 |
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【質問卓】 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2018/02/11 21:17:58 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/02/09 23:18:02 |