• 戦闘

池の水を全部抜いたらVOIDが出現した件

マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在5人 / 3~5人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2018/02/13 09:00
リプレイ完成予定
2018/02/27 09:00

オープニング


 定期的な報告の為、リゼリオの本部を訪れていた、紡伎 希(kz0174)は街角のカフェで一人、手紙を書いていた。
 宛先はオキナだ。それも、ダイレクトにオキナに届くわけではない。オキナの知人を通じて届けられる。
 ハンターズソサエティ本部で新しい仕事を受け取ったので、予定よりも帰りが遅れるという内容だ。
「……リアルブルーか……」
 希は表向き、転移者という事になっている。
 転移した際に記憶を喪失した設定だったが、それが思わぬ事を招いた。

『リアルブルーに行けば、記憶が蘇る可能性がある』

 事情を知らないスタッフから、そんな事を告げられた。
 そんな訳で、リアルブルーからの“ある依頼”を、希は任されたのであった。
 依頼内容は難しい事では無かった。

 クリムゾンウェストという世界の事。
 覚醒者と歪虚との戦いの事。
 そして、転移者の事……。

 それらの体験談を話して欲しいというのが依頼主の希望だった。
 なんでも、昨年暮れでのイベントで、ハンターと交流を持った依頼主が、「これはぜひ、地元の皆にも知って貰いたい!」と思ったそうだ。
 そんな訳で、依頼主の地元の会場を借りて、体験談を発表する……ことになり、気の利いたとあるスタッフが希に仕事を持ってきたのだった。
「……内容、まとめておかないと」
 独り言を呟く希。
 もっとも、彼女自身、嫌だったという訳ではない。
 これも不思議な巡り合わせというものだろう。あるいは、必然だったかもしれない。
「いっぱい、話せたらいいな……」
 希は緑色の折り鶴の形をした耳飾りに手を触れた。


 それは冬の晴れた日だった。
 リアルブルーのある国に訪れた希は、ある町に到着した。
「この辺り、田舎でしょ」
 依頼主が苦笑を浮かべながら手を広げる。
 周囲は一面、畑が広がっていた。冬野菜か、背の低い葉物が栽培されているようだ。
「いや、見る物全て、新鮮です」
「それなら、いいんだが。さぁ、こちらですよ」
 希は素直に感想を言ったはずだが、気を遣ったと思われたようだ。
 どこまでも綺麗に舗装された道路。デンキなるものを運ぶという金属の糸。
 すれ違う車両の様々なデザイン。町を歩く人の服装。
 まさに異世界。希は幾度となく目をパチクリとさせた。
「大きい建物ですね」
 案内された会場は町が管理している建物という。
「一昔前の遺産とも言いうべきものですけどね。景気が良かった頃に建てたものなので、維持費は大変ですけど」
「そうなのですね……あちらは?」
 会場のすぐ脇では、妙な光景になっていた。
 池――のようだが水位が低い。池の真横で、激しい音を立てる機械。
「あぁ、掻い掘りですね。池の中の泥を掻き出して、お日様の力で池を消毒するんです」
 不思議そうに池の様子を見つめる希に、依頼主が答えた。
 VOIDとの戦いが激しさを増し、掻い掘りしている余裕が無かったが、ここ最近、リアルブルーではハンター達の活躍もあり、戦況は良い。
 絶好の機会というべきなのだろう。
「きっと、帰る頃には水が完全に抜けるでしょう。なかなか、壮観ですよ」
「それは楽しみです」
 笑って応える希だった。


「なんかとんでもないものが出たりしねーよな」
 不安そうに作業員が呟く。
 排水ポンプの稼働は問題ない。膨大な量の水がポンプを通して排出されていく。
「まぁ、外来種ばかりだろうな」
「狂暴なのは遠慮してーぜ」
 同僚の言葉にげんなりしながら、池を見つめる。
 池の傍の歩道を歩く市民も池を見つめていた。
「今日はなんだか、人が多いな」
「なんだ、お前、知らねーのか? 今日は異世界へ行った人の体験談があるらしいぜ」
「異世界か。おとぎ話みたいだな」
 その存在を知らない訳ではない。
 メディアを通じて理解しているつもりではある。だが、実際、異世界へ行った人物の話を、生で聞ける機会はあまりないのも事実だろう。
「……」
 大きな建物に視線を向けていた時だった。
 突如、池の中央付近から、巨大な音が響いた。
 爆発……ではない。水が弾けるような音だ。
「な、な、なんだ!?」
「おい、あれ見ろ!」
 同僚が指を差した先には、1匹の亀。
 ただし、普通の亀ではない。見た目は縁日によく見かけた亀だが、問題なのは、その大きさだ。
「どんだけ、でけーんだよ!」
 人よりも大きい。車と同じくらいはあるだろうか。
「VOIDだ!」
「ここにかよ!」
「ほら、いつだったか、ここら一帯に飛来したって噂あったろ」
 作業員達が知る由もないが、確かにその亀はVOIDだった。
 亀のVOIDではなく……飛来して、偶然にも沼に落ちた小さいVOIDが沼に潜んでいた亀と融合。
 池の底で着々と力を蓄えていたのが、今回、掻い掘りで姿を現したのだ。
「なんだか……やばそうだな……」
 水を抜かれた事で怒っているのか、それとも、今こそ新たなマテリアルを求める時が来たと認識したのか。
 亀VOIDがニュッと頭を天へと伸ばし、負のマテリアルの光線を放った。
 それだけで、作業員達が乗ってきたトラックが粉砕する。
 慌てて逃げだした作業員達を追い掛ける形で、亀VOIDは動き出した。


 作業員からの通報で、体験談を聞くために集まった市民達の避難が始まる。
「ここは、私達が食い止めます」
 怯える依頼主に希が力強く宣言したのであった。

解説

●目的
VOIDの討伐

●内容
会場外の広場へと上がってきた亀VOIDを討伐する

●状況
亀VOIDは沼からあがり、会場外の広場まで進んできている。
広場は芝生に覆われている。遊具等の類はなく、戦闘するのに十分な広さがある。
ハンター達は希に同席する形で一緒に来ていた。

依頼主の希望により、ハンター達は全員、ドレスコードである。
(相応しくない防具を身に着けてきた場合、途中で強制的に着替えさせられたとします。その際は、性能は無しとして扱います)
武器に関しては一つだけ持ち込みを許可されている。

●NPC
紡伎 希(kz0174)
ハンターズソサエティの受付嬢兼ハンター。
詳細はNPCページを参照の事。サブクラスは猟撃士。

●敵
亀VOID サイズ2 3体
見た目は所謂、ミドリガメ。だが、その生態は大きく異なる。
攻撃手段は光線を放ったり、足で叩いてきたりする。
甲羅は極めて頑丈な様子。

●事後
建物に被害なく、かつ、速やかに討伐できれば、体験談は再開できます。
ハンター達は同席しているだけで、発言の機会はありませんが、何か思ってもいいですし、独り言を呟いてもいいです。

マスターより

●挨拶
おはようございます! FNBAdivMSの赤山です。
池の水を全部抜くって楽しいですよね。そんな気持ちで依頼を作ってみました。
もっとも、今回、沼では戦いませんが……。

●攻略のヒント
とりあえず、討伐して、体験談が出来れば……と思います。
勿論、戦闘の様子は避難中の市民も依頼主も見ていると思いますので……皆様のカッコイイ所、見せつけてあげてください!

関連NPC

  • 新進気鋭の受付嬢
    紡伎 希(kz0174
    人間(クリムゾンウェスト)|14才|女性|機導師(アルケミスト)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/02/18 17:37

参加者一覧

  • 戦神の加護
    アデリシア・R・時音(ka0746
    人間(紅)|26才|女性|聖導士
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 世界より大事なモノ
    フィルメリア・クリスティア(ka3380
    人間(蒼)|25才|女性|機導師
  • 語り継ぐ約束
    天王寺茜(ka4080
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • 絆を繋ぐ
    ヘルヴェル(ka4784
    人間(紅)|20才|女性|闘狩人
依頼相談掲示板
アイコン 亀VOID討伐に向けて
フィルメリア・クリスティア(ka3380
人間(リアルブルー)|25才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2018/02/12 22:44:52
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/02/09 21:13:32
アイコン 質問卓
アデリシア・R・時音(ka0746
人間(クリムゾンウェスト)|26才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2018/02/12 20:51:43