ゲスト
(ka0000)
その意志を受け継いで
マスター:一要・香織

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/02/18 12:00
- リプレイ完成予定
- 2018/02/27 12:00
オープニング
グラズヘイム王国の片隅に、広い林と広い平野を持つ領主がいた。
領地では農耕が盛んで、民は、金持ち……とは言えないが、食べる物に困る事のない、平穏な土地で幸せに暮らしている。
その平穏な領地を治める貴族に事件が起こった。
「直ぐに、ハンターに依頼を出すのです」
そう言い放ったのは、レイナ・エルト・グランツという18を迎えたばかりの若い女。
この領地を治めていた貴族、アイザック・エルト・グランツの一人娘だ。
「しかし、こういうことは王国に報告して、そちらからの指示を待たなければ……」
苦言を漏らすのは髭を生やした中年の男。付近の村の長だった。
「王国の指示を待っていては、時間が掛かり過ぎます。雑魔の討伐です、ハンターに頼むのが一番早いでしょう!」
高く結い上げた金色の髪を揺らし、レイナは村長の言葉を一蹴した。
そう、広大な領地の片側を囲む様に存在している林に、雑魔が出没したのだ。
年に2回、父親のアイザックは私兵を連れて領地内の視察に出掛けていた。そうして領地内を隅々まで見て回っていたのだが、5日程前、いつもと同じ様に出掛け、帰らぬ人となった……。
林に突如現れた雑魔に襲われ、数人の兵士と共に命を落としたのだ。
逃げ延びた兵士によって持ち帰られた死体は、いくつもの刺し傷に、切断された腕……、苦痛に歪む顔からは無念の程がありありと伝わった。
偉大だった父親の死に涙するも、一人娘であるレイナは父親の遺志を継ぎ、新たな領主として就任したのだった。
「ですがお父上はこういった場合、いつも王国に報告をしていましたぞ」
新たな領主が若い女……と言う事が気に入らないのか、村長は眉間に皺を寄せ更に言葉を重ねた。
「それは、雑魔の被害が無いうちだったからでしょう? 今回はもうすでに死人が出ているのですよ。事後報告になったところで、お咎めなどないでしょう」
「っ……」
レイナの言葉に苦々しげに奥歯を噛みしめ、村長は、分かりましたと応えた。
「サイファー、雑魔の事を教えてくれる?」
レイナは扉の前に佇んだ若い兵士を振り返った。
サイファーと呼ばれた男は、背筋を伸ばすと小さく頷く。
サイファーはアイザックの視察に同行し、亡骸を持ち帰った兵士の一人だった。
「西の林に出現した雑魔は、大ムカデ型の雑魔です。数は3匹。身体は我々の持つ剣を弾く程に硬く、複数の鋭い足に大きなハサミの様な顎を持っています」
「うえぇ……」
村長はあからさまに嫌忌の表情を浮かべる。
「噛まれた者が居りましたが、痺れがあった程度で既に回復しています」
サイファーが口を閉じると、部屋の中を静寂が駆け抜けた。
「……そう。ありがとう。尚更そんな危険な雑魔をこのままにしておけないわ」
ゴクリと息を飲んだレイナは、再び村長を見据えた。
「急いで依頼を出してちょうだい」
サイファーの話に不安を煽られたのか、村長は勢いよく首を縦に振ると、そそくさと部屋を後にした。
バタンッと閉まるドアに視線を向けながら、
「お父様の敵は、絶対に倒すからね……」
レイナの口からポツリと零れた言葉は、涙を堪えているのか――震えていた。
領地では農耕が盛んで、民は、金持ち……とは言えないが、食べる物に困る事のない、平穏な土地で幸せに暮らしている。
その平穏な領地を治める貴族に事件が起こった。
「直ぐに、ハンターに依頼を出すのです」
そう言い放ったのは、レイナ・エルト・グランツという18を迎えたばかりの若い女。
この領地を治めていた貴族、アイザック・エルト・グランツの一人娘だ。
「しかし、こういうことは王国に報告して、そちらからの指示を待たなければ……」
苦言を漏らすのは髭を生やした中年の男。付近の村の長だった。
「王国の指示を待っていては、時間が掛かり過ぎます。雑魔の討伐です、ハンターに頼むのが一番早いでしょう!」
高く結い上げた金色の髪を揺らし、レイナは村長の言葉を一蹴した。
そう、広大な領地の片側を囲む様に存在している林に、雑魔が出没したのだ。
年に2回、父親のアイザックは私兵を連れて領地内の視察に出掛けていた。そうして領地内を隅々まで見て回っていたのだが、5日程前、いつもと同じ様に出掛け、帰らぬ人となった……。
林に突如現れた雑魔に襲われ、数人の兵士と共に命を落としたのだ。
逃げ延びた兵士によって持ち帰られた死体は、いくつもの刺し傷に、切断された腕……、苦痛に歪む顔からは無念の程がありありと伝わった。
偉大だった父親の死に涙するも、一人娘であるレイナは父親の遺志を継ぎ、新たな領主として就任したのだった。
「ですがお父上はこういった場合、いつも王国に報告をしていましたぞ」
新たな領主が若い女……と言う事が気に入らないのか、村長は眉間に皺を寄せ更に言葉を重ねた。
「それは、雑魔の被害が無いうちだったからでしょう? 今回はもうすでに死人が出ているのですよ。事後報告になったところで、お咎めなどないでしょう」
「っ……」
レイナの言葉に苦々しげに奥歯を噛みしめ、村長は、分かりましたと応えた。
「サイファー、雑魔の事を教えてくれる?」
レイナは扉の前に佇んだ若い兵士を振り返った。
サイファーと呼ばれた男は、背筋を伸ばすと小さく頷く。
サイファーはアイザックの視察に同行し、亡骸を持ち帰った兵士の一人だった。
「西の林に出現した雑魔は、大ムカデ型の雑魔です。数は3匹。身体は我々の持つ剣を弾く程に硬く、複数の鋭い足に大きなハサミの様な顎を持っています」
「うえぇ……」
村長はあからさまに嫌忌の表情を浮かべる。
「噛まれた者が居りましたが、痺れがあった程度で既に回復しています」
サイファーが口を閉じると、部屋の中を静寂が駆け抜けた。
「……そう。ありがとう。尚更そんな危険な雑魔をこのままにしておけないわ」
ゴクリと息を飲んだレイナは、再び村長を見据えた。
「急いで依頼を出してちょうだい」
サイファーの話に不安を煽られたのか、村長は勢いよく首を縦に振ると、そそくさと部屋を後にした。
バタンッと閉まるドアに視線を向けながら、
「お父様の敵は、絶対に倒すからね……」
レイナの口からポツリと零れた言葉は、涙を堪えているのか――震えていた。
解説
突然に失われた幸せ……。
突き付けられた父親の死……。
しかし気丈にもその後を継ごうと、レイナは立ち上がりました。
大人しく、穏やかな性格であるにも関わらず、父親の後を継ぐことを決意するのは相当な事だったでしょう。
自分の事をよく思わない村長と対立するのも、きっと勇気のいる事だと思います。
そんなレイナの、力になって下さい。
領地内の西の林に、ムカデ型の雑魔が出没しました。
何処から現れたのでしょう……。
平穏な領地――だからこそ油断してしまったのかもしれません。
このままにしておけば、時期に移動して村を襲い始めるかもしれません。
ムカデ雑魔は大人よりも大きく、鋭いハサミの様な顎を持っています。毒がありますが、痺れる程度で命に係わるモノではないようです。しかし何度も噛まれると動けなくなってしまいます。気を付けてください。
身体が硬く兵士の剣を弾いてしまうとのことですが、ハンターの皆さんの攻撃ならばダメージを与えられるはずです。
どうぞよろしくお願い致します。
突き付けられた父親の死……。
しかし気丈にもその後を継ごうと、レイナは立ち上がりました。
大人しく、穏やかな性格であるにも関わらず、父親の後を継ぐことを決意するのは相当な事だったでしょう。
自分の事をよく思わない村長と対立するのも、きっと勇気のいる事だと思います。
そんなレイナの、力になって下さい。
領地内の西の林に、ムカデ型の雑魔が出没しました。
何処から現れたのでしょう……。
平穏な領地――だからこそ油断してしまったのかもしれません。
このままにしておけば、時期に移動して村を襲い始めるかもしれません。
ムカデ雑魔は大人よりも大きく、鋭いハサミの様な顎を持っています。毒がありますが、痺れる程度で命に係わるモノではないようです。しかし何度も噛まれると動けなくなってしまいます。気を付けてください。
身体が硬く兵士の剣を弾いてしまうとのことですが、ハンターの皆さんの攻撃ならばダメージを与えられるはずです。
どうぞよろしくお願い致します。
マスターより
こんにちは。一要・香織です。
ADiv配属となり、新たな一歩を踏み出しました。
どうぞよろしくお願いいたします。
レイナの治める領地の雑魔を討伐してください。
領主としての初仕事。皆さんのお力を貸してください。
熱いプレイングをお待ちしています。
ADiv配属となり、新たな一歩を踏み出しました。
どうぞよろしくお願いいたします。
レイナの治める領地の雑魔を討伐してください。
領主としての初仕事。皆さんのお力を貸してください。
熱いプレイングをお待ちしています。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/02/21 17:08
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ユルゲンス・クリューガー(ka2335) 人間(クリムゾンウェスト)|40才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/02/18 07:33:14 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/02/14 23:00:24 |