ゲスト
(ka0000)
山岳地帯の山賊たち
マスター:きりん

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 8~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/03/02 22:00
- リプレイ完成予定
- 2018/03/11 22:00
オープニング
●山道にて
激しいゲリラ豪雨は、降り始めた時と同様に唐突に止んだ。
服がびしょ濡れになったことを嘆きつつ歩くあなたたちは、前方で馬車が一台立ち往生しているのを見つけた。
中年の男と中年の女、少年、少女が一丸となって馬車を押しているが、全く動く様子を見せない。
あなたたちに気付いた中年の男が振り返る。
「た、助けてくれ! さっきの雨で車輪がぬかるみに嵌まってしまって……!」
助けを求めてきた中年の男は、ディルクと名乗った。
中年の女と少年、少女が振り返り、中年の女が会釈をして名乗る。
「妻のアンティと申します。こっちは息子のアルムと娘のトアです」
アルムとトアが揃ってあなたたちにお辞儀をした。
「よろしくお願いします」
「はんたーさん、よろしくおねがいします。とあです」
受け答えがしっかりしている年上の兄と、まだ舌足らずだがおませな妹といった感じだ。
話によると、彼らはこの山岳地帯を抜けた先にある盆地の街を目指して、友人を尋ねて旅をしてきたのだという。
護衛の一人も雇っていないことから見て、それほど裕福な家族ではなさそうだ。
乗っている馬車もそれなりに大きいが古臭い。
馬車を押すのは重労働である。
しかもぬかるみに嵌まってしまったとあっては、一家総出でも馬車を動かすのは至難の業だろう。
馬もぬかるみに足を取られて動き辛そうで、何度か車体を脱出させようともがいていたものの、どうすることもできず完全に立ち止まってしまっていた。
ぬかるみは馬車の足元だけでなく、山道全体に及んでいる
あなたたちと馬車が立ち往生している山道は緩いSの字型のカーブを描いている。
Sの字の下に位置する道からあなたたちは歩いてきて、ちょうど今の位置は真ん中だ。この場所は、ディルクの馬車とほぼ同じ大きさの馬車が、辛うじてすれ違える違える程度の幅しかない細い道になっている。
道の片方は十メートルほどの急斜面で、もう片方にも十五メートル近い断崖絶壁が聳える。崖の下に位置するこの場所からは、崖の地層が見えている。
急斜面の方は楽に谷底に降りられそうだが、それでも滑落の危険性はそれなりにある。粗末な柵が転落防止のために設置されているものの、風雨に晒され古びて脆くなっており、勢いよくぶつかると壊れてしまいそうだ。
ただ、本道とは別に一人程度が通れるくらいの狭さだが、少し戻ったところに崖上へ続く急な獣道があったことを、ここまで歩いてきたあなたたちは見つけていた。
また、馬車の向こうに急斜面を避けるように分かれ道がなだらかな下り坂となって下まで続いているのが見える。こちらの道は、二人程度なら同時に進めそうである。
それぞれの分かれ道は、馬車の側にいるあなたたちから約百メートルほどの距離にある。そこから崖上までの道は八十メートル、谷底までの道は倍の百六十メートルほどだ。
足が特別速い人物なら早く着くだろう。ただし、足元がぬかるんでいることは頭に入れておいた方がいいかもしれない。
「はんたーさん、とあね、おみずのみたいの。もってない?」
「こら、やめろよ、失礼だろ」
気付けば、あなたたちの足元にトアとアルムが近寄ってきていた。
どうやら子ども故の物怖じしなさを発揮したトアに対し、アルムが止めようとして失敗し、ずるずると引きずられてきたようだ。
「やだ、とあ、おのどかわいたのー」
「すみません、娘には後でよくいって聞かせますので、お気になさらず」
母親であるアンティもぬかるみに足を取られそうになりながら追いかけてきて、アルムと一緒に嫌がるトアを馬車へ連れて行こうとする。
「やだっ。とあ、はんたーさんのおしごとみるの。いらいしゃとしてきちんとたちあって、おわったらおれいいわなきゃめっ、なんだよ」
トアは抵抗して、アンティにむふっとこまっしゃくれた態度を取る。
どうやら喉が渇いていた事実は、トアの中でどこかに飛んでしまったようである。実に好奇心旺盛な、子どもらしい切り替えの早さだ。
心温まる光景にほんわかしたあなたたちが作業を始めようとした時、鍛えられたあなたたちの耳が、風切り音を拾った。
自然とあなたたちの表情が引き締まる。
敵襲だ。
谷底から放たれた矢が十本、空中で弓なりの軌跡を描いて、あなたたちの頭上に落ちてくる。
同時に、崖上からは人間の成人男性一人が丸々隠れてしまいそうな大きさの岩が三つ、じりじりと落ちようとしている。
彼らもぬかるみに嵌まって岩を動かすのに苦労しているが、このままあなたたちが何もしなければ、崖下にいるあなたたちを狙って落とされるだろう。あるいは馬車の逃げ道を塞がれるかもしれない。
崖下から離れて急斜面の柵の側に居れば岩に当たることはないだろう。その分谷底から弓矢持ちの山賊に狙われる可能性はあるが。
降ってくる大量の矢は、怖くはないにしても対処が面倒なことには変わりない。
矢の本数からして、谷底に潜んでいた敵の人数は十人。崖上から岩を転がすには少なくとも力自慢の男三人は必要だと考えると、九人だ。
実際、あなたたちは崖上と谷底に見えている敵の数が、見立て通りであることを確認している。
さらに、馬車の逃げ道を塞ぐように十五人ずつ山賊たちが現れた。
地の利を生かし待ち伏せされていたようだ。
「た、助けて下さい! どうか私たちと馬車を守って下さい! 馬車を押すくらいなら私たちでもできますから!」
慌てて家族を馬車に避難させ、自分は馬車を押す中年の男の懇願に応えたあなたたちは、武器を抜き放ち降り注ぐ矢を打ち払いつつ、山賊たちの襲撃を迎え撃った。
激しいゲリラ豪雨は、降り始めた時と同様に唐突に止んだ。
服がびしょ濡れになったことを嘆きつつ歩くあなたたちは、前方で馬車が一台立ち往生しているのを見つけた。
中年の男と中年の女、少年、少女が一丸となって馬車を押しているが、全く動く様子を見せない。
あなたたちに気付いた中年の男が振り返る。
「た、助けてくれ! さっきの雨で車輪がぬかるみに嵌まってしまって……!」
助けを求めてきた中年の男は、ディルクと名乗った。
中年の女と少年、少女が振り返り、中年の女が会釈をして名乗る。
「妻のアンティと申します。こっちは息子のアルムと娘のトアです」
アルムとトアが揃ってあなたたちにお辞儀をした。
「よろしくお願いします」
「はんたーさん、よろしくおねがいします。とあです」
受け答えがしっかりしている年上の兄と、まだ舌足らずだがおませな妹といった感じだ。
話によると、彼らはこの山岳地帯を抜けた先にある盆地の街を目指して、友人を尋ねて旅をしてきたのだという。
護衛の一人も雇っていないことから見て、それほど裕福な家族ではなさそうだ。
乗っている馬車もそれなりに大きいが古臭い。
馬車を押すのは重労働である。
しかもぬかるみに嵌まってしまったとあっては、一家総出でも馬車を動かすのは至難の業だろう。
馬もぬかるみに足を取られて動き辛そうで、何度か車体を脱出させようともがいていたものの、どうすることもできず完全に立ち止まってしまっていた。
ぬかるみは馬車の足元だけでなく、山道全体に及んでいる
あなたたちと馬車が立ち往生している山道は緩いSの字型のカーブを描いている。
Sの字の下に位置する道からあなたたちは歩いてきて、ちょうど今の位置は真ん中だ。この場所は、ディルクの馬車とほぼ同じ大きさの馬車が、辛うじてすれ違える違える程度の幅しかない細い道になっている。
道の片方は十メートルほどの急斜面で、もう片方にも十五メートル近い断崖絶壁が聳える。崖の下に位置するこの場所からは、崖の地層が見えている。
急斜面の方は楽に谷底に降りられそうだが、それでも滑落の危険性はそれなりにある。粗末な柵が転落防止のために設置されているものの、風雨に晒され古びて脆くなっており、勢いよくぶつかると壊れてしまいそうだ。
ただ、本道とは別に一人程度が通れるくらいの狭さだが、少し戻ったところに崖上へ続く急な獣道があったことを、ここまで歩いてきたあなたたちは見つけていた。
また、馬車の向こうに急斜面を避けるように分かれ道がなだらかな下り坂となって下まで続いているのが見える。こちらの道は、二人程度なら同時に進めそうである。
それぞれの分かれ道は、馬車の側にいるあなたたちから約百メートルほどの距離にある。そこから崖上までの道は八十メートル、谷底までの道は倍の百六十メートルほどだ。
足が特別速い人物なら早く着くだろう。ただし、足元がぬかるんでいることは頭に入れておいた方がいいかもしれない。
「はんたーさん、とあね、おみずのみたいの。もってない?」
「こら、やめろよ、失礼だろ」
気付けば、あなたたちの足元にトアとアルムが近寄ってきていた。
どうやら子ども故の物怖じしなさを発揮したトアに対し、アルムが止めようとして失敗し、ずるずると引きずられてきたようだ。
「やだ、とあ、おのどかわいたのー」
「すみません、娘には後でよくいって聞かせますので、お気になさらず」
母親であるアンティもぬかるみに足を取られそうになりながら追いかけてきて、アルムと一緒に嫌がるトアを馬車へ連れて行こうとする。
「やだっ。とあ、はんたーさんのおしごとみるの。いらいしゃとしてきちんとたちあって、おわったらおれいいわなきゃめっ、なんだよ」
トアは抵抗して、アンティにむふっとこまっしゃくれた態度を取る。
どうやら喉が渇いていた事実は、トアの中でどこかに飛んでしまったようである。実に好奇心旺盛な、子どもらしい切り替えの早さだ。
心温まる光景にほんわかしたあなたたちが作業を始めようとした時、鍛えられたあなたたちの耳が、風切り音を拾った。
自然とあなたたちの表情が引き締まる。
敵襲だ。
谷底から放たれた矢が十本、空中で弓なりの軌跡を描いて、あなたたちの頭上に落ちてくる。
同時に、崖上からは人間の成人男性一人が丸々隠れてしまいそうな大きさの岩が三つ、じりじりと落ちようとしている。
彼らもぬかるみに嵌まって岩を動かすのに苦労しているが、このままあなたたちが何もしなければ、崖下にいるあなたたちを狙って落とされるだろう。あるいは馬車の逃げ道を塞がれるかもしれない。
崖下から離れて急斜面の柵の側に居れば岩に当たることはないだろう。その分谷底から弓矢持ちの山賊に狙われる可能性はあるが。
降ってくる大量の矢は、怖くはないにしても対処が面倒なことには変わりない。
矢の本数からして、谷底に潜んでいた敵の人数は十人。崖上から岩を転がすには少なくとも力自慢の男三人は必要だと考えると、九人だ。
実際、あなたたちは崖上と谷底に見えている敵の数が、見立て通りであることを確認している。
さらに、馬車の逃げ道を塞ぐように十五人ずつ山賊たちが現れた。
地の利を生かし待ち伏せされていたようだ。
「た、助けて下さい! どうか私たちと馬車を守って下さい! 馬車を押すくらいなら私たちでもできますから!」
慌てて家族を馬車に避難させ、自分は馬車を押す中年の男の懇願に応えたあなたたちは、武器を抜き放ち降り注ぐ矢を打ち払いつつ、山賊たちの襲撃を迎え撃った。
解説
●概要
防衛シナリオです。
NPCと彼らが隠れる馬車を守りながら戦場から脱出してください。
山賊たちを全滅させても構いませんが、NPCと馬車を守れないと失敗になります。
NPCは一人が外に出て馬車を押し、残りは馬車の中に隠れます。
基本的にはPCの指示に従いますので、適宜指示してあげてください。
山賊はNPCを優先して狙ってきます。山賊の狙いは馬車と捕虜を得ることなので、山賊は馬車を奪いNPCを捕まえようとします。また獲物を獲た時点でその山賊は逃げ出し、他はPCの妨害に回るでしょう。
逃げる敵が戦場の端に到達すると、NPCや馬車を連れて戦場から離脱してしまいます。
●達成条件
・NPCと馬車が捕まらずに戦場の端に到達する
●戦場
地面がぬかるんだ直線道。谷と崖に挟まれている。幅は八メートルほど。
端から端までは二百メートルあります。
崖上と谷底ともに広さは五十メートル×五十メートルほどの正方形をしています。
●敵
○山賊……十五体
谷底で遠距離から弓矢、近距離になると剣に持ち変えて攻撃してきます。
○山賊……九体
崖上から岩を落としてPCを攻撃してきます。
その後は弓矢に持ち変えて崖上から攻撃してきます。接近戦では剣を使います。
○山賊……三十体
道の両端から馬車に向かって一目散に走ってきます。
剣を装備していますが、NPCと馬車を奪うことを最優先します。
●ギミック
○岩……三個
直径四メートルの大岩。
壊されない限り障害物として残ります。
PCがいる位置に優先して落とされます。
狙える距離にPCがいなかった場合、二つが馬車前後の道中央四メートルを塞ぎます。
防衛シナリオです。
NPCと彼らが隠れる馬車を守りながら戦場から脱出してください。
山賊たちを全滅させても構いませんが、NPCと馬車を守れないと失敗になります。
NPCは一人が外に出て馬車を押し、残りは馬車の中に隠れます。
基本的にはPCの指示に従いますので、適宜指示してあげてください。
山賊はNPCを優先して狙ってきます。山賊の狙いは馬車と捕虜を得ることなので、山賊は馬車を奪いNPCを捕まえようとします。また獲物を獲た時点でその山賊は逃げ出し、他はPCの妨害に回るでしょう。
逃げる敵が戦場の端に到達すると、NPCや馬車を連れて戦場から離脱してしまいます。
●達成条件
・NPCと馬車が捕まらずに戦場の端に到達する
●戦場
地面がぬかるんだ直線道。谷と崖に挟まれている。幅は八メートルほど。
端から端までは二百メートルあります。
崖上と谷底ともに広さは五十メートル×五十メートルほどの正方形をしています。
●敵
○山賊……十五体
谷底で遠距離から弓矢、近距離になると剣に持ち変えて攻撃してきます。
○山賊……九体
崖上から岩を落としてPCを攻撃してきます。
その後は弓矢に持ち変えて崖上から攻撃してきます。接近戦では剣を使います。
○山賊……三十体
道の両端から馬車に向かって一目散に走ってきます。
剣を装備していますが、NPCと馬車を奪うことを最優先します。
●ギミック
○岩……三個
直径四メートルの大岩。
壊されない限り障害物として残ります。
PCがいる位置に優先して落とされます。
狙える距離にPCがいなかった場合、二つが馬車前後の道中央四メートルを塞ぎます。
マスターより
初めまして。マスターを務めさせていただくきりんと申します。
数は多いですが、ハンターにとって一般人の山賊など恐れるに足りません。蹴散らしましょう。
NPCと馬車は一度捕まっても、離脱される前ならばその山賊を倒すことで取り返すことができます。
皆さん楽しんでくださいね!
数は多いですが、ハンターにとって一般人の山賊など恐れるに足りません。蹴散らしましょう。
NPCと馬車は一度捕まっても、離脱される前ならばその山賊を倒すことで取り返すことができます。
皆さん楽しんでくださいね!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/03/09 03:59
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142) 人間(リアルブルー)|30才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2018/03/02 07:56:53 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/02/27 15:44:00 |