ゲスト
(ka0000)
【幻兆】Hello Pilgrims
マスター:鮎川 渓

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
ガーディナ- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/03/22 19:00
- リプレイ完成予定
- 2018/04/05 19:00
オープニング
●青龍の騎士
「ちったァ落ち着け」
「ダルマさんは何とも思わないのかい!?」
龍園ハンターオフィスの会議室。
龍騎士隊隊長・シャンカラ(kz0226)と、年長龍騎士・ダルマ(kz0251)が珍しく言い合っていた。
シャンカラは見た目こそ20代半ばの青年だが、実年齢は18歳。穏やかな気質だが、時に歳相応に感情を昂ぶらせ、そのまま行動しようとする事がある。年長者のダルマはそういう際の抑えになるよう努めているのだが。
「腹立てたってしょうがねェだろ。ほれ、菓子でも食うか?」
「子供扱いは止してくれないかな!」
今日はことごとく宥めるのに失敗していた。
無理もない。先日ハンター達と探索にあたった異界は、龍を信仰する彼らにとって少なからず衝撃的な世界だった。ダルマでさえそれなりに衝撃を受けたのだから、シャンカラが心乱されるのも無理からぬ事だった。
その時控えめに戸が叩かれ、少女龍騎士・リブが顔を覗かせる。
「あのぅ隊長、お客様がお見えですが」
「僕にですか?」
シャンカラは咄嗟に笑顔で応じたものの、言い合う声を聞いていたリブはびくびくと肩を震わせる。
「へ、辺境の、ば、バタルトゥ・オイマト(kz0023)さんと仰る方でっ」
その名を聞くや、シャンカラはさぁっと青ざめた。たちどころに怒気は消え、おろおろと暦を確認しだす。
「今日何日でしたっけ!? ……そうだ、僕の方から案内を申し出たのに何てこと! すぐ行きます、今行きますっ! あっ、マズい! ダルマさん、僕がバタルトゥさんの所へ行っている間に、出かける支度をお願いします!」
「出かけるってどこへだよ?」
首を捻るダルマに、シャンカラはますます青くなる。
「僕、言ってませんでしたっけ……白龍のヘレさんを助ける手がかりを求め、辺境から白龍の巫女様方が使節団としていらっしゃるんです」
「それは前に聞いた」
「高位の巫女様方は巡礼路を辿っておいでになるので、お迎えに上がろうっていう話は……」
「それは聞いてねぇ」
「ですよね、した覚えないです」
「…………」
シャンカラ、異界に気を取られるあまり、予定がすっかり頭から飛んでいた。ダルマは呆れつつ顎髭を擦る。
「案内もあンだろ? 代わりに誰か遣いに出したらどうだ?」
「んー……」
●白龍の巫女
白と青ばかりの厳しい氷原の眺めに、巫女達は白い息を零す。
「辺境も寒い土地ですが、北方は更に、ですねぇ」
白龍信仰の聖地から、青龍を奉る神殿都市・龍園へ繋がる古の巡礼路。今回の事象をあまさず記録し、後世へ残すため、高位の巫女数人は転移門を使わずあえて巡礼路を辿っていた。北の地から更に北を目指す旅。道行きは過酷なものだったが、それにもようやく終わりが見えてきた。
護衛として雇われたハンターのひとりが、地図に目を落として言う。
「この調子で進めば、日暮れまでには龍園に着けそうですよ」
「まあ」
「近くまで行けば、龍騎士達が向かえに来てくれるはず……あ、あれかな」
ハンターは遠くから駆けてくる2頭の馬を指した。大きく手を振ると、馬上のふたりは速度を上げてやってくる。龍騎士達は一行の馬車の前まで来ると、馬を降りて一礼した。北方の騎士らしく、羽織った厚手のマントが翻る。
「使節団の方々ですね? ここからは我々がご案内いたします」
弓を背負った若者が言うと、長髪の青年は無言で馬に戻り、さっさと馬首を巡らせた。
「行くぞ。早くしないと日が暮れる」
一行は随分無愛想な龍騎士だと感じたが、龍騎士にも色んな人間がいるのだろう。実際、ここで挨拶に時間をかけては、日没までに着けないかもしれない。一行は青年の後に続き、馬車や馬を進めた。
けれど、程なくして氷の渓谷に差し掛かったところで、巫女のひとりが異変に気付いた。馬車の幌から顔を出し、先を行く龍騎士へ声をかける。
「もし……失礼ですが、巡礼路から外れてはおりませんか?」
「え?」
その声に、ハンター達も龍騎士達の背を見やるが、ふたりは聞こえぬふりで振り向きもしない。
「もし、龍騎士殿」
「…………」
「もし、」
「喧しい婆さんだな」
長髪の龍騎士が吐き捨てるのと、ハンター達が両脇の崖上に敵の気配を察知したのは同時だった。
氷の崖を滑り降り、武装した男達が数名、馬車の退路を塞ぐように布陣する。まだ崖上には数名射手が待機し、番えた矢の先を一行へひたりと据えていた。
「何だ!?」
「巫女様たちは馬車から出ないでください!」
ハンター達もすぐに武器をとり、迎撃体制を整える。そんな一行をあざ笑うかのように、長髪の龍騎士は槍の穂鞘を払った。
「あなた達、龍園から来た龍騎士じゃないの?」
問いかけには答えず、彼は鋭利な穂先を迷わずハンターへ向ける。
「貴様らに恨みはないが……青龍様の御許へ、どこの馬の骨ともわからん龍を奉ずる巫女どもを行かせるわけにはいかない。命が惜しくば退け。護ると言うなら共に散れ」
その言葉が終わると同時、男達は一斉に攻撃を開始した。
●
その頃。バタルトゥの案内を終えたシャンカラは、ダルマと共に飛龍を駆り、巡礼路を遡っていた。
「そろそろ会えてもいいはずなんだけど。予定より遅れてるのかな」
「出遅れたのは間違いなく俺らだけどなァ」
「だって、高位の巫女様をお迎えするんだよ? 隊長が出ないなんて申し訳ないじゃないか」
結局シャンカラは遣いを出さず、遅れるのを承知で自ら出迎えに来ていた。だが、行けども行けども巫女達の姿は見当たらない。いよいよおかしいと思い始めたその時だ。微かに耳に届いたのは剣戟の音。
「まさか……」
ふたりは顔を見合わせると、音のする方へ飛龍を急がせた。
「ちったァ落ち着け」
「ダルマさんは何とも思わないのかい!?」
龍園ハンターオフィスの会議室。
龍騎士隊隊長・シャンカラ(kz0226)と、年長龍騎士・ダルマ(kz0251)が珍しく言い合っていた。
シャンカラは見た目こそ20代半ばの青年だが、実年齢は18歳。穏やかな気質だが、時に歳相応に感情を昂ぶらせ、そのまま行動しようとする事がある。年長者のダルマはそういう際の抑えになるよう努めているのだが。
「腹立てたってしょうがねェだろ。ほれ、菓子でも食うか?」
「子供扱いは止してくれないかな!」
今日はことごとく宥めるのに失敗していた。
無理もない。先日ハンター達と探索にあたった異界は、龍を信仰する彼らにとって少なからず衝撃的な世界だった。ダルマでさえそれなりに衝撃を受けたのだから、シャンカラが心乱されるのも無理からぬ事だった。
その時控えめに戸が叩かれ、少女龍騎士・リブが顔を覗かせる。
「あのぅ隊長、お客様がお見えですが」
「僕にですか?」
シャンカラは咄嗟に笑顔で応じたものの、言い合う声を聞いていたリブはびくびくと肩を震わせる。
「へ、辺境の、ば、バタルトゥ・オイマト(kz0023)さんと仰る方でっ」
その名を聞くや、シャンカラはさぁっと青ざめた。たちどころに怒気は消え、おろおろと暦を確認しだす。
「今日何日でしたっけ!? ……そうだ、僕の方から案内を申し出たのに何てこと! すぐ行きます、今行きますっ! あっ、マズい! ダルマさん、僕がバタルトゥさんの所へ行っている間に、出かける支度をお願いします!」
「出かけるってどこへだよ?」
首を捻るダルマに、シャンカラはますます青くなる。
「僕、言ってませんでしたっけ……白龍のヘレさんを助ける手がかりを求め、辺境から白龍の巫女様方が使節団としていらっしゃるんです」
「それは前に聞いた」
「高位の巫女様方は巡礼路を辿っておいでになるので、お迎えに上がろうっていう話は……」
「それは聞いてねぇ」
「ですよね、した覚えないです」
「…………」
シャンカラ、異界に気を取られるあまり、予定がすっかり頭から飛んでいた。ダルマは呆れつつ顎髭を擦る。
「案内もあンだろ? 代わりに誰か遣いに出したらどうだ?」
「んー……」
●白龍の巫女
白と青ばかりの厳しい氷原の眺めに、巫女達は白い息を零す。
「辺境も寒い土地ですが、北方は更に、ですねぇ」
白龍信仰の聖地から、青龍を奉る神殿都市・龍園へ繋がる古の巡礼路。今回の事象をあまさず記録し、後世へ残すため、高位の巫女数人は転移門を使わずあえて巡礼路を辿っていた。北の地から更に北を目指す旅。道行きは過酷なものだったが、それにもようやく終わりが見えてきた。
護衛として雇われたハンターのひとりが、地図に目を落として言う。
「この調子で進めば、日暮れまでには龍園に着けそうですよ」
「まあ」
「近くまで行けば、龍騎士達が向かえに来てくれるはず……あ、あれかな」
ハンターは遠くから駆けてくる2頭の馬を指した。大きく手を振ると、馬上のふたりは速度を上げてやってくる。龍騎士達は一行の馬車の前まで来ると、馬を降りて一礼した。北方の騎士らしく、羽織った厚手のマントが翻る。
「使節団の方々ですね? ここからは我々がご案内いたします」
弓を背負った若者が言うと、長髪の青年は無言で馬に戻り、さっさと馬首を巡らせた。
「行くぞ。早くしないと日が暮れる」
一行は随分無愛想な龍騎士だと感じたが、龍騎士にも色んな人間がいるのだろう。実際、ここで挨拶に時間をかけては、日没までに着けないかもしれない。一行は青年の後に続き、馬車や馬を進めた。
けれど、程なくして氷の渓谷に差し掛かったところで、巫女のひとりが異変に気付いた。馬車の幌から顔を出し、先を行く龍騎士へ声をかける。
「もし……失礼ですが、巡礼路から外れてはおりませんか?」
「え?」
その声に、ハンター達も龍騎士達の背を見やるが、ふたりは聞こえぬふりで振り向きもしない。
「もし、龍騎士殿」
「…………」
「もし、」
「喧しい婆さんだな」
長髪の龍騎士が吐き捨てるのと、ハンター達が両脇の崖上に敵の気配を察知したのは同時だった。
氷の崖を滑り降り、武装した男達が数名、馬車の退路を塞ぐように布陣する。まだ崖上には数名射手が待機し、番えた矢の先を一行へひたりと据えていた。
「何だ!?」
「巫女様たちは馬車から出ないでください!」
ハンター達もすぐに武器をとり、迎撃体制を整える。そんな一行をあざ笑うかのように、長髪の龍騎士は槍の穂鞘を払った。
「あなた達、龍園から来た龍騎士じゃないの?」
問いかけには答えず、彼は鋭利な穂先を迷わずハンターへ向ける。
「貴様らに恨みはないが……青龍様の御許へ、どこの馬の骨ともわからん龍を奉ずる巫女どもを行かせるわけにはいかない。命が惜しくば退け。護ると言うなら共に散れ」
その言葉が終わると同時、男達は一斉に攻撃を開始した。
●
その頃。バタルトゥの案内を終えたシャンカラは、ダルマと共に飛龍を駆り、巡礼路を遡っていた。
「そろそろ会えてもいいはずなんだけど。予定より遅れてるのかな」
「出遅れたのは間違いなく俺らだけどなァ」
「だって、高位の巫女様をお迎えするんだよ? 隊長が出ないなんて申し訳ないじゃないか」
結局シャンカラは遣いを出さず、遅れるのを承知で自ら出迎えに来ていた。だが、行けども行けども巫女達の姿は見当たらない。いよいよおかしいと思い始めたその時だ。微かに耳に届いたのは剣戟の音。
「まさか……」
ふたりは顔を見合わせると、音のする方へ飛龍を急がせた。
解説
【目的】
PCは、辺境から龍園を目指す巫女一行の護衛についていたハンターのひとりです
龍園から迎えに来たはずの龍騎士(?)や、その仲間と思われる賊の襲撃を受けました
巫女達を賊から守り通してください
巫女は4名、戦闘能力はありません。幌馬車の中に避難していますが、指示があれば従います
【地形】
氷の崖に挟まれた渓谷。道幅約8sq、崖の高さは20m程
足許は氷ですが、北方での任務に備え滑り止め等をしていたものとし、滑る・転ぶなどのBSは受けません
以下ざっくり配置(→は進行方向)
崖 射手×2
----------------
賊×12 馬車→ 龍騎士(?)×2
----------------
崖 射手×2
ハンターは馬車の前後左右、いずれか好きな立ち位置から交戦開始します
【敵】
●龍騎士(?)×2 覚醒者
龍園の龍騎士達と同じような武具を着けており、見た目は龍騎士です
長髪の青年は槍を、若い騎士は弓を携えています
能力は未知数ですが、見た目通りならば強敵だと予想されます
●崖の上の射手×4 覚醒者
弓やボウガンを所持。牽制射撃・威嚇射撃を使用し、攻撃時以外は伏せて隠れます
●賊×12 非覚醒者
ガラの良くないの男達。剣・槍・戦斧などの接近攻撃武器を所持
馬車の中の巫女達を真っ先に狙います
【その他】
・戦闘開始してしばらくすると、シャンカラとダルマが到着します
・敵は、圧倒的不利と悟るか、シャンカラ達が到着すると撤退します
あくまで依頼目標は巫女達を守り抜く事であり、逃したとしても失敗にはなりません
PCは、辺境から龍園を目指す巫女一行の護衛についていたハンターのひとりです
龍園から迎えに来たはずの龍騎士(?)や、その仲間と思われる賊の襲撃を受けました
巫女達を賊から守り通してください
巫女は4名、戦闘能力はありません。幌馬車の中に避難していますが、指示があれば従います
【地形】
氷の崖に挟まれた渓谷。道幅約8sq、崖の高さは20m程
足許は氷ですが、北方での任務に備え滑り止め等をしていたものとし、滑る・転ぶなどのBSは受けません
以下ざっくり配置(→は進行方向)
崖 射手×2
----------------
賊×12 馬車→ 龍騎士(?)×2
----------------
崖 射手×2
ハンターは馬車の前後左右、いずれか好きな立ち位置から交戦開始します
【敵】
●龍騎士(?)×2 覚醒者
龍園の龍騎士達と同じような武具を着けており、見た目は龍騎士です
長髪の青年は槍を、若い騎士は弓を携えています
能力は未知数ですが、見た目通りならば強敵だと予想されます
●崖の上の射手×4 覚醒者
弓やボウガンを所持。牽制射撃・威嚇射撃を使用し、攻撃時以外は伏せて隠れます
●賊×12 非覚醒者
ガラの良くないの男達。剣・槍・戦斧などの接近攻撃武器を所持
馬車の中の巫女達を真っ先に狙います
【その他】
・戦闘開始してしばらくすると、シャンカラとダルマが到着します
・敵は、圧倒的不利と悟るか、シャンカラ達が到着すると撤退します
あくまで依頼目標は巫女達を守り抜く事であり、逃したとしても失敗にはなりません
マスターより
鮎川と申します。
やっと、初めて辺境Div関連の依頼が出せました……舞台は北方なんですけども。
OP冒頭、異界関連の話がちょこっと出ていますが、異界は関係ないです。だいじょうぶです。
そちらのリプレイ、追って出させていただきます。おまたせして申し訳ありません。溶連菌怖いです。
皆様のご参加・プレイング、心よりお待ちしております。
やっと、初めて辺境Div関連の依頼が出せました……舞台は北方なんですけども。
OP冒頭、異界関連の話がちょこっと出ていますが、異界は関係ないです。だいじょうぶです。
そちらのリプレイ、追って出させていただきます。おまたせして申し訳ありません。溶連菌怖いです。
皆様のご参加・プレイング、心よりお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/04/02 20:24
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 ニーロートパラ(ka6990) ドラグーン|19才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2018/03/22 06:26:13 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/03/18 14:25:29 |