ゲスト
(ka0000)
【RH】ひよこの死んだ話・B
マスター:近藤豊

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 3~4人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/03/28 12:00
- リプレイ完成予定
- 2018/04/06 12:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
ドゥーン・ヒルの戦いの後、強化人間達の動きはピタリと止まった。
戦場から離脱した強化人間達の行方は知れず、保護された強化人間達の容態も未だに昏睡状態。
現在、統一地球連合宙軍やムーンリーフ財団による事件究明が進められているが、事件に関わる情報は入手できていない。
――あの戦い。
そう呼ぶには、まだ時間はそれ程経過していない。
人々の心には、あの熱も、あの空気も、あの光景も、脳裏にしっかり残っている。
目を閉じれば、今もあの時間へ戻る事ができる。
――あの時間。
無情で、無残で、無慈悲な時間。
心を殺して戦わなければならなかった。
すべては、最善を尽くした結果だ。
それは、間違いない。
だからこそ、しっかりと見つめ直さなければならない。
――あの光景の、意味を。
「ピクニックか、婆さん。花束一つでやってくるなんざ、山をちょっと舐めているんじゃないか?」
「婆さんじゃないザマス。還暦前ザマス」
ラズモネ・シャングリラが軍の施設でメンテナンスに入っている頃、ジェイミー・ドリスキル(kz0231)は偶然、森山恭子(kz0216)と出会った。
それは、とても奇妙な場所で――。
「あなたこそ、どうして『ドゥーン・ヒル』へ? 一人でピクニックとは寂しい人ザマスね」
「そんなんじゃねぇ」
二人が出会ったのは、小高い丘の上。
先日、ここで強化人間達と対峙した場所だ。ラズモネ・シャングリラを攻撃せんとする強化人間達を必死に食い止めたハンター達であったが、一部戦域では強化人間側に死亡者を出す事態に発展した。
恭子としては、出したくはなかった犠牲だった。
ハンターも依頼を受け、止むに止まれず『汚れ仕事』を請け負ったに過ぎない。
責めるべくは、運命と見通しの甘かった自分――恭子はそう考えていた。
「あなたも……あたくしが軍人として失格と思っているんザマショね?」
草の匂いが風に舞上げられる中、恭子はポツリと呟いた。
今も丘の周辺では強化人間が使っていた新型CAM『コンフェッサー カスタム』の回収作業が続いている。
地面を駆けた鋼鉄の巨人も、今や動く事無く地面へその体を横たえている。
戦場へ出る軍人である以上、相手と命のやり取りをする覚悟ができているべきだ。
そこで倒した相手に感傷的な感情を抱く時点で、その者は戦場に立つ資格がない。
そういう声が軍内部で出ているのも事実だ。
――だが。
そのセリフを口にした統一地球連合宙軍は、このドゥーン・ヒルに来て同じセリフを言えるのか。
軍人もまた人間だ。
傷付く事はある――心も、体も。
「軍人の覚悟なんてもんを俺に聞かれてもなぁ。俺が知っているのは、初めてのバーで調子に乗って高い酒を頼むなっていう忠告ぐらいだ」
「あなたらしいザマスね」
恭子が手にしていた花束が、風で大きく揺れる。
ドリスキルの言う通り、話を聞き流す事もできる。
だが、この地で子供達が死亡した事実は変わらない。
失われた命は、もう還って来ない。
「この事件で、あたしたちは……まだあの子達と戦わないといけないんザマショか?」
「さぁな。運命の女神とやらを口説き落とせたら、聞いておいてやるよ」
恭子の問いに、ドリスキルはただそう答えた。
ドゥーン・ヒルの戦いの後、強化人間達の動きはピタリと止まった。
戦場から離脱した強化人間達の行方は知れず、保護された強化人間達の容態も未だに昏睡状態。
現在、統一地球連合宙軍やムーンリーフ財団による事件究明が進められているが、事件に関わる情報は入手できていない。
――あの戦い。
そう呼ぶには、まだ時間はそれ程経過していない。
人々の心には、あの熱も、あの空気も、あの光景も、脳裏にしっかり残っている。
目を閉じれば、今もあの時間へ戻る事ができる。
――あの時間。
無情で、無残で、無慈悲な時間。
心を殺して戦わなければならなかった。
すべては、最善を尽くした結果だ。
それは、間違いない。
だからこそ、しっかりと見つめ直さなければならない。
――あの光景の、意味を。
「ピクニックか、婆さん。花束一つでやってくるなんざ、山をちょっと舐めているんじゃないか?」
「婆さんじゃないザマス。還暦前ザマス」
ラズモネ・シャングリラが軍の施設でメンテナンスに入っている頃、ジェイミー・ドリスキル(kz0231)は偶然、森山恭子(kz0216)と出会った。
それは、とても奇妙な場所で――。
「あなたこそ、どうして『ドゥーン・ヒル』へ? 一人でピクニックとは寂しい人ザマスね」
「そんなんじゃねぇ」
二人が出会ったのは、小高い丘の上。
先日、ここで強化人間達と対峙した場所だ。ラズモネ・シャングリラを攻撃せんとする強化人間達を必死に食い止めたハンター達であったが、一部戦域では強化人間側に死亡者を出す事態に発展した。
恭子としては、出したくはなかった犠牲だった。
ハンターも依頼を受け、止むに止まれず『汚れ仕事』を請け負ったに過ぎない。
責めるべくは、運命と見通しの甘かった自分――恭子はそう考えていた。
「あなたも……あたくしが軍人として失格と思っているんザマショね?」
草の匂いが風に舞上げられる中、恭子はポツリと呟いた。
今も丘の周辺では強化人間が使っていた新型CAM『コンフェッサー カスタム』の回収作業が続いている。
地面を駆けた鋼鉄の巨人も、今や動く事無く地面へその体を横たえている。
戦場へ出る軍人である以上、相手と命のやり取りをする覚悟ができているべきだ。
そこで倒した相手に感傷的な感情を抱く時点で、その者は戦場に立つ資格がない。
そういう声が軍内部で出ているのも事実だ。
――だが。
そのセリフを口にした統一地球連合宙軍は、このドゥーン・ヒルに来て同じセリフを言えるのか。
軍人もまた人間だ。
傷付く事はある――心も、体も。
「軍人の覚悟なんてもんを俺に聞かれてもなぁ。俺が知っているのは、初めてのバーで調子に乗って高い酒を頼むなっていう忠告ぐらいだ」
「あなたらしいザマスね」
恭子が手にしていた花束が、風で大きく揺れる。
ドリスキルの言う通り、話を聞き流す事もできる。
だが、この地で子供達が死亡した事実は変わらない。
失われた命は、もう還って来ない。
「この事件で、あたしたちは……まだあの子達と戦わないといけないんザマショか?」
「さぁな。運命の女神とやらを口説き落とせたら、聞いておいてやるよ」
恭子の問いに、ドリスキルはただそう答えた。
解説
目的:死亡もしくは昏睡状態の子供達について見つめ直す。
概要:今回は戦闘ではありません。ドゥーン・ヒルの戦いが終結した後、昏睡状態の子供達と死亡した強化人間達を思い返す依頼となります。
ハンターの皆さんがこの戦いで抱えた想いを、このシナリオで考えてみては如何でしょうか。
備考:
・ドリスキル、恭子と共に犠牲となった強化人間の子を偲びます。
依頼であり、軍人としてハンターとして当然の行為をした結果ではありますが、戦いが終わった後で二人はこの戦いについて思い返しています。
・本シナリオは、『フリーアタック』に近い状況です。丘の上で簡単な茶会を開く事も可能です。また、二人に関わらず、ドゥーン・ヒルの周辺を散策しても構いません。
・アイテムの持ち込みも可です。花束や食事を持参する事も問題ありません。
・戦いが終わり、未だに周辺では戦闘で利用されたCAMが財団によって回収作業が行われています。作業の邪魔をしなければ近くを見て歩く事も可能です。
・本シナリオは凪池シリルMSの依頼『【RH】ひよこの死んだ話・A』と同時刻で進行します。結果に大きな影響はありませんが、シナリオ結果が途中で恭子へ入る可能性があります。
概要:今回は戦闘ではありません。ドゥーン・ヒルの戦いが終結した後、昏睡状態の子供達と死亡した強化人間達を思い返す依頼となります。
ハンターの皆さんがこの戦いで抱えた想いを、このシナリオで考えてみては如何でしょうか。
備考:
・ドリスキル、恭子と共に犠牲となった強化人間の子を偲びます。
依頼であり、軍人としてハンターとして当然の行為をした結果ではありますが、戦いが終わった後で二人はこの戦いについて思い返しています。
・本シナリオは、『フリーアタック』に近い状況です。丘の上で簡単な茶会を開く事も可能です。また、二人に関わらず、ドゥーン・ヒルの周辺を散策しても構いません。
・アイテムの持ち込みも可です。花束や食事を持参する事も問題ありません。
・戦いが終わり、未だに周辺では戦闘で利用されたCAMが財団によって回収作業が行われています。作業の邪魔をしなければ近くを見て歩く事も可能です。
・本シナリオは凪池シリルMSの依頼『【RH】ひよこの死んだ話・A』と同時刻で進行します。結果に大きな影響はありませんが、シナリオ結果が途中で恭子へ入る可能性があります。
マスターより
近藤豊です。
先の戦いで子供達が倒れた事は、ハンターの皆さんに責任は無い。森山恭子はそう考えています。そうせざるを得なかったハンターは汚れ役を担っただけ。自分の見通しの甘さこそが被害を拡大させてしまった。
それはドリスキルにも似た感情はあります。軍人だから、ハンターだから任務を全うした。そこに悔いはない。ただ、そうは言っても彼らも人間です。思う所はあるでしょう。
ハンターの皆さんも、今後の戦いを前にこちらで気持ちの整理をされては如何でしょうか。
それでは、ハギスを肴にお待ちしています。
先の戦いで子供達が倒れた事は、ハンターの皆さんに責任は無い。森山恭子はそう考えています。そうせざるを得なかったハンターは汚れ役を担っただけ。自分の見通しの甘さこそが被害を拡大させてしまった。
それはドリスキルにも似た感情はあります。軍人だから、ハンターだから任務を全うした。そこに悔いはない。ただ、そうは言っても彼らも人間です。思う所はあるでしょう。
ハンターの皆さんも、今後の戦いを前にこちらで気持ちの整理をされては如何でしょうか。
それでは、ハギスを肴にお待ちしています。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/04/01 00:25