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【CF】芋料理コンテスト 審査員を倒せ

マスター:DoLLer

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在10人 / 4~10人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2014/12/12 07:30
リプレイ完成予定
2014/12/21 07:30

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

 12月、リアルブルーでは多くの街がどこもかしこもクリスマスに染まるこの時期、クリムゾンウェストでもまた同じようにクリスマスムードに包まれる。
 それはここ、崖上都市「ピースホライズン」でも変わらない。
 むしろどこもかしこも華やかに、賑やかにクリスマス準備が進められていて。

 リアルブルーの街に輝くという電飾の代わりに、ピースホライズンを彩るのは魔導仕掛けのクリスマス・イルミネーション。
 立ち並ぶ家や街の飾りつけも、あちらこちらが少しずつクリスマスの色に染まっていく。
 特に今年は、去年の秋に漂着したサルヴァトーレ・ロッソによって今までになく大量に訪れたリアルブルーからの転移者たちが、落ち着いて迎えられる初めてのクリスマス。
 ハンターとして活躍している者も多い彼らを目当てにしてるのか、少しばかり変わった趣向を凝らす人々もいるようで。

 果たして今年はどんなクリスマスになるのか、楽しみにしている人々も多いようだった。


 ミネアは発行されたばかりのイベント開催許可証書を胸にして喜びをかみしめていた。
「やった♪ これでハロウィンの時にちゃんとできなかった創作芋料理コンテストができるっ」
 ハロウィンの時に、ピースホライズンを中心に食品商として商売をし始めることになったミネアが心残りになっていたのは、企画に上がっていた芋料理コンテスト見届けられなかったことだった。クリスマスを間近に控えたこの時季に、そのコンテストを今度は自分の手で開催できるというのは、自分の頑張りが形になったという証でもあり、同時に商人への足がかりを作ってくれた人々への恩返しができると考えていたからであった。
「さて、早速呼び込みしなきゃね」
 もう既にビラは準備済み。
 主婦にはクリスマス用の新しい料理を作る機会にして家族と共に楽しんでもらい、観客には審査として味を楽しんでもらう。
 芋が売れれば今まで関わってくれた農家の人達みんなが潤う。そしてみんなの笑顔を作る手伝いができたら自分も幸せだ。一石二鳥どころか、三鳥、四鳥を狙える。もうミネアは希望で体のウズウズが止まらないほどだった。
「今度、芋料理コンテストをやりまーす。参加者お待ちしております~! 今度はクリスマス用のお料理、作ってみませんか? 審査として来ていただいた皆さんにも食べていただきます!!」
 ハロウィンで一度形にはしているのでノウハウはある。周知もしているから前回は間に合わなかった人も今回は参加して賑わってくれる。
 はずだった。
「いや、やめときます……」
「あー、うん。考えとくわ」
 何故だろう。観に来るという人はそれなりにいたが、コンテスト参加者が集まらない。料理好きな主婦たちはビラを見ると、途端に顔を曇らせるのだ。ビラの中身に問題があるのか、何度も見直したが取り立てて悪いところがあるようには見えない。
 夕暮れになっても、参加者がほとんど集まらず、ミネアは途方に暮れながら歩いていた。少し泣きたくなったが、ここで挫けたらイベント開催を許可してくれたピースホライズンの市長さん、期待をもっていい芋をたくさんくれた農家さん、会場設営などに協力してくれると約束してくれた商会さんにも迷惑がかかる。負けるわけにはいかない。でも、笑顔を作るのが少し辛くなっているのは事実だった。
 主婦がダメなら、コックさんとかにもお願いしてみよう。忙しいんだろうけど。一人くらいはお店の宣伝を兼ねて参加してくれるかも。
 藁にもすがる気持ちで、ミネアは料理店に入ってお願いしてみることにした。
「……本気でやるの?」
 その店のコックは、ビラをまじまじと見つめた後、そう言った。
「あの、何か、悪いこと書いてます? その、私、さっぱりわからなくて……ごめんなさい」
「あ、いやぁ。企画はいいと思うけどね。前回の芋料理コンテストの時に審査荒らしが出たんだよ。あれはもうひどくて、みんなもう二度とやるかっ、ってなったんだよ」
 審査荒らし?
 そういえば、自分は企画を売り出した後は農村を回っていたので詳しい話は知らなかった。後援してくれたピースホライズンの商会からは盛大に開催されたという報告を聞いていたが、参加者たちはそう思っていないようであった。何のことかわからないという顔のミネアにコックは教えてくれた。
「審査をした観客の中にね、ひどいのが2人いたんだよ。
 一人は『悪食のエウリィ』。とにかくものすごい大食漢でね。一人で料理を食べまくるんだ。食いっぷりはいいんだけど食べ方は汚いし、しかも極端な味音痴で、ジョークで作ったゲテモノでも平気に食べて美味しいというものだから、他の観客から彼の食べた種々の料理にも偏見が及ぶしね。ゲテモノと同じ扱いをされて憤慨する参加者が続出したんだ。
 もう一人の『微食家のシャーナ』はエウリィの真逆で、美食家と自称して、とにかくケチをつけまくってさ。一口だけ食べてイヤミ満載の酷評をした後、目の前で料理を捨てるんだよ。傷ついた人は多いと思うよ。少ししか食わないし、評価も微妙だからみんな微食家って呼んでるよ。この二人のせいで料理を出す側の大半はもうやらないってさ。素材がありふれた芋料理って限定しているから、いくら食べてもいいだろうし、ケチのつけようもいくらでもある、って目を付けられたんだと思うけどね。他の料理コンテストならそうならなかったんだろうけど」
 そういう事か。ミネアはようやく主婦たちが敬遠をしていた理由がわかった。
 それと同時に、怒りがふつふつと沸いた。ミネアは商売を始める前までは料理店で働いていたのだ。料理を台無しにされた人の気持ちはよくわかる。ましてや芋料理だからって、多少の無茶は許されると思っている考えが許せない。
「というわけで、同じ形式ならみんなやらないんじゃないかな」
「……わかりました。ありがとうございます」
 ミネアは怒りで顔を真っ赤にしていたが、コックにひとまずお辞儀して出て行った後、ぼそりと呟いた。
「芋料理の奥深さを思い知らせてやる……!」
 


「それでね。コンテストを2回に分けたの。最初の審査員はその二人を特別ご招待して、本番である後の料理コンテストに迷惑かけさせないように、仕留めるの!」
 ハンターオフィスの受付にて。ミネアの息巻く様子に受付員は若干対応に困っていた。
「芋はベーシックな素材だけど、その分バリエーションが豊富なの。胃が破裂するくらいの種類で勝負すればきっと勝てる。その為にもっと手数が必要なんです。私も料理を作るんだけど、ハンターさんにも手伝ってもらいたいんです」
 普通に美味しい料理を考えてくれ、という依頼なら時々受け付けるが、人を倒すのに料理を使うって。
「本当は『料理ってこんなに心温まるいいものなんだ』って思わせたいけどね。今回はまず……ぶっ倒す。人々のクリスマスの為に!!」

解説

●目的
 創作芋料理コンテストに料理人として参加して、料理を作ります。
 そこでヒドい審査をする二人の審査員エウリィとシャーナを、一般が参加する本番のコンテストに出られないようにすることが目的です。

●成功条件
 本番のコンテストに参加する人達が楽しんでもらえれば、それで成功です。
 その為の手段として、本番に参加できないほどにお腹を満たす、人を傷つけないように改心させる。などが考えられます。
 次回以降も参加者を困らせないようにできたら、大成功です。

●有利になるスキルや設定
 基本は料理を作ることですので、調理スキルや、よく料理を作っていると考えられる設定があれば有利に働きます。
 一撃で相手を卒倒させる闇料理で相手を行動不能にする場合は、スキルは関係ありませんし、説得する場合はむしろ交渉系スキルが有利になります。

●料理素材
 ミネアは食品商が本業なので、大抵の品物は彼女が準備してくれます。調理器具もだいたい全部あります。
 名目は芋料理コンテストなのでメイン素材はジャガイモを使ってくれると嬉しいです。

●本番コンテストについて
 昼にこのシナリオのコンテストが開催され、本番は4時間後。夕方です。
 本番にも参加するということにしていても問題ありませんが、本番はリプレイに描写する予定は今のところありません。

●審査員について
悪食のエウリィ……大食漢でゲテモノ食らいの男。四本足なら椅子ですらかじりつき、10人前くらい平気で食べます。しかも数時間で消化してしまいます。なんでも美味しいと言いますが、たぶん味はわかっていません。普段は路上生活している笑顔の可愛い男の子。

微食家シャーナ……酷評家の女性。どんなものでも大抵一口しか食べず、残った時間は延々ヒドい論評を展開して後は捨ててしまいます。昔は踊り子をしていたのですが、ピースホライズンで大当たりし、成金になっちゃった人。

マスターより

 美味しい料理で「うーまーいーぞー!」と謎の怪光線を口から発射させるか、一撃必殺の闇料理を作るか、満漢全席で3日3晩おもてなしするか、改心させる交渉シナリオになるか、皆さんの力ですごく変化します。(ミネアは一応、満漢全席作戦を予定していますが、別作戦でも問題ありません)
 クリスマスのお祭り騒ぎを先駆けて。これから賑やかになっていくピースホライズンを楽しみましょう。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2014/12/19 10:58

参加者一覧

  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • 龍盟の戦士
    藤堂研司(ka0569
    人間(蒼)|26才|男性|猟撃士
  • 英雄譚を終えし者
    ミリア・ラスティソード(ka1287
    人間(紅)|20才|女性|闘狩人
  • 超☆嗅覚
    狛(ka2456
    人間(紅)|17才|男性|霊闘士
  • 力の限り前向きに!
    シアーシャ(ka2507
    人間(紅)|16才|女性|闘狩人
  • それでも尚、世界を紡ぐ者
    リリア・ノヴィドール(ka3056
    エルフ|18才|女性|疾影士

  • 巽・レガレクス(ka3318
    人間(紅)|19才|男性|霊闘士

  • 堂島 龍哉(ka3390
    人間(蒼)|28才|男性|猟撃士
  • いつか、その隣へと
    ティアンシェ=ロゼアマネル(ka3394
    人間(紅)|22才|女性|聖導士
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
依頼相談掲示板
アイコン 【相談卓】芋農家の朝は早い
ミオレスカ(ka3496
エルフ|18才|女性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2014/12/11 23:57:27
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/12/07 22:55:14