ゲスト
(ka0000)
愛する海を
マスター:三田村 薫

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 3~4人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2018/04/07 15:00
- リプレイ完成予定
- 2018/04/16 15:00
オープニング
●春の海
春の海は空気が違う。夏の海の、輝きをまとう明るい表情も美しいが、冬の海の、静謐で伏し目がちな姿もまた美しい。その眠るような冬を過ぎて、春の少し顔を上げたような、堪える寒さがゆるんだ時のやわらかさを湛える表情も。
エンリケはぼんやりと、浜辺に座って海を見ていた。たまに疲れるとここへ来る。別に入水したいわけではない。山の風景が好きなもの、川の表情が好きなもの、空の景色が好きなもの、それらと同じで、彼は海の顔を愛している。
規則正しく寄せては返す波。じっと見ていると、心身の疲労が洗われて、流されていくようだ。もう少し、もう少し。本当は一日座っていたい。朝日に照らされ、昼の日差しを跳ね返し、夕陽に赤く染められ、夜には全てを飲み込む宵闇を映すその姿を。
でも、そんな長居をするような準備はしていない。明日の支度もあるから、早く帰らないと。
彼は立ち上がった。そのとき、波の中で何かが見えた。赤くて大きなもの……。
「何だ……?」
それは波に乗ってこちらに転がって来た。エンリケは目を剥いた。それは、一抱えほどもある大きなカニだったのだ!
「な、何だ!? カニ!?」
大きなカニが存在することは知っている。知っているけれど、何かがおかしい。そのカニは、黒い何かを垂れ流しながら歩いている。そしてそのハサミの先端には、魚の死骸が突き刺さっていた。
「あわわわわわ……」
しかしそれだけではなかった。もう一つ、黒い大きな塊が波に乗ってやってくる。それはぱっかりと大きな口を開けていて……。
「サササササササメだー!!!!!!」
サメだった。複列の歯。とんがった背びれ。つぶらな瞳。どこからどう見てもサメだった。それはエンリケを見付けると、ぺっちぺっちと胸びれで砂浜を叩いてこちらに向かってくる。
「う、うわあああああああ!!! 誰か助けてくれー! サメだー!」
エンリケは逃げ出した。美しい女の顔を見ていたら、突然それが崩れたような、そんな恐怖。だが彼は愛するものを見捨てたわけではなかった。ハンターオフィスに通報した彼は思わずこう口走った。
「俺の愛、あの海を助けてくれ!」
●ハンターオフィスにて
「若いね」
ハンターオフィスの職員は、ことのあらましを説明すると微笑んだ。
「俺の愛、ときた。自然を愛するのは良いことだ。私たちにはそんな余裕はなかなか持てないからねぇ。そんなに美しい海なら見たいもんだよ」
それから一同をぐるりと見渡す。
「他にも確認されているのはサメらしい。陸でも平気で動いてるところ見ると雑魔なんだろうなぁ。くれぐれも注意してくれ」
春の海は空気が違う。夏の海の、輝きをまとう明るい表情も美しいが、冬の海の、静謐で伏し目がちな姿もまた美しい。その眠るような冬を過ぎて、春の少し顔を上げたような、堪える寒さがゆるんだ時のやわらかさを湛える表情も。
エンリケはぼんやりと、浜辺に座って海を見ていた。たまに疲れるとここへ来る。別に入水したいわけではない。山の風景が好きなもの、川の表情が好きなもの、空の景色が好きなもの、それらと同じで、彼は海の顔を愛している。
規則正しく寄せては返す波。じっと見ていると、心身の疲労が洗われて、流されていくようだ。もう少し、もう少し。本当は一日座っていたい。朝日に照らされ、昼の日差しを跳ね返し、夕陽に赤く染められ、夜には全てを飲み込む宵闇を映すその姿を。
でも、そんな長居をするような準備はしていない。明日の支度もあるから、早く帰らないと。
彼は立ち上がった。そのとき、波の中で何かが見えた。赤くて大きなもの……。
「何だ……?」
それは波に乗ってこちらに転がって来た。エンリケは目を剥いた。それは、一抱えほどもある大きなカニだったのだ!
「な、何だ!? カニ!?」
大きなカニが存在することは知っている。知っているけれど、何かがおかしい。そのカニは、黒い何かを垂れ流しながら歩いている。そしてそのハサミの先端には、魚の死骸が突き刺さっていた。
「あわわわわわ……」
しかしそれだけではなかった。もう一つ、黒い大きな塊が波に乗ってやってくる。それはぱっかりと大きな口を開けていて……。
「サササササササメだー!!!!!!」
サメだった。複列の歯。とんがった背びれ。つぶらな瞳。どこからどう見てもサメだった。それはエンリケを見付けると、ぺっちぺっちと胸びれで砂浜を叩いてこちらに向かってくる。
「う、うわあああああああ!!! 誰か助けてくれー! サメだー!」
エンリケは逃げ出した。美しい女の顔を見ていたら、突然それが崩れたような、そんな恐怖。だが彼は愛するものを見捨てたわけではなかった。ハンターオフィスに通報した彼は思わずこう口走った。
「俺の愛、あの海を助けてくれ!」
●ハンターオフィスにて
「若いね」
ハンターオフィスの職員は、ことのあらましを説明すると微笑んだ。
「俺の愛、ときた。自然を愛するのは良いことだ。私たちにはそんな余裕はなかなか持てないからねぇ。そんなに美しい海なら見たいもんだよ」
それから一同をぐるりと見渡す。
「他にも確認されているのはサメらしい。陸でも平気で動いてるところ見ると雑魔なんだろうなぁ。くれぐれも注意してくれ」
解説
●目的
浜辺に出た歪虚を討伐してください
●浜辺について
夏になると海水浴客で賑わう海ですが今は閑散としています。
横にかなりの長さがありますが、バトルフィールドとして縦10スクエア×横15スクエアとします。
●敵情報
カニ型雑魔:3体
甲羅の大きさが縦30cm×横50cm。足を広げた時の大きさは横に1.2m程度です。イソガニ系統の見た目をしています。
ハサミで挟む、殴るなどの攻撃を加えてきます。背中に固い殻を持っています。
四足歩行として扱い、背部への近接、射撃攻撃はダメージ量半分とします。ただしアクティブスキルなどで魔法の力を武器に付加している場合、防御無視などは等倍ダメージとして扱います。魔法は等倍です。
負のマテリアルを垂れ流して歩いています。
サメ型雑魔:3体
大きさは全長1.5m、高さ50cm。見た目はホホジロザメに似ています。
噛みついたり、尾びれでひっぱたいたりしてきます。
魚の形ですが雑魔であるため陸上でも問題なく行動できるようです。ひれで移動します。場合によっては跳ねてくることも。
瞬発がやや高いでしょう。
浜辺に出た歪虚を討伐してください
●浜辺について
夏になると海水浴客で賑わう海ですが今は閑散としています。
横にかなりの長さがありますが、バトルフィールドとして縦10スクエア×横15スクエアとします。
●敵情報
カニ型雑魔:3体
甲羅の大きさが縦30cm×横50cm。足を広げた時の大きさは横に1.2m程度です。イソガニ系統の見た目をしています。
ハサミで挟む、殴るなどの攻撃を加えてきます。背中に固い殻を持っています。
四足歩行として扱い、背部への近接、射撃攻撃はダメージ量半分とします。ただしアクティブスキルなどで魔法の力を武器に付加している場合、防御無視などは等倍ダメージとして扱います。魔法は等倍です。
負のマテリアルを垂れ流して歩いています。
サメ型雑魔:3体
大きさは全長1.5m、高さ50cm。見た目はホホジロザメに似ています。
噛みついたり、尾びれでひっぱたいたりしてきます。
魚の形ですが雑魔であるため陸上でも問題なく行動できるようです。ひれで移動します。場合によっては跳ねてくることも。
瞬発がやや高いでしょう。
マスターより
こんにちは三田村薫です。
人が死ぬシナリオが続いたのでたまにはギャグに振り切って……と。最初は文学風に始まっていますがギャグです。ギャグ戦闘シナリオです(大事なことなので二回言いました)。
思う存分暴れて頂ければ幸い。ご参加お待ちしています!
人が死ぬシナリオが続いたのでたまにはギャグに振り切って……と。最初は文学風に始まっていますがギャグです。ギャグ戦闘シナリオです(大事なことなので二回言いました)。
思う存分暴れて頂ければ幸い。ご参加お待ちしています!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2018/04/12 03:19
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 アリア・セリウス(ka6424) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2018/04/04 19:26:57 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2018/04/03 21:55:07 |