• 日常

芋でつかむチャンス

マスター:朝臣あむ

シナリオ形態
ショート

関連ユニオン
APV

難易度
易しい
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2014/12/14 19:00
リプレイ完成予定
2014/12/23 19:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

●アネリブーベ
 帝国第十師団の管轄都市「アネリブーベ」。
 囚人街を持つこの都市の周囲には、囚人を逃がさない為の高い壁と、幾つもの支柱と銅線が張り巡らされている。
 都市の中央には剣を天に伸ばしたような塔があり、アネリの塔が第十師団「マスケンヴァル」の本拠地になっていた。
 ここはそのアネリの塔の地下――
「おやっさん、この芋はどこに置くッスか!」
 ランプの灯りが煌々と照る地下で、肩までの金髪を揺らす少女が叫ぶ。
 両手には重そうな鎖、首には囚人の首輪、足首には鉄の重りが着いた彼女は、見た通り第十師団に管理される囚人だ。
「おう、こっちの脇に置いてくれ。それが終わったら別の芋を籠に入れて持って来てくれよ」
 少女の声にコック帽とエプロンを着けた厳つい親父が叫ぶ。その声に笑顔で手を振って、少女は芋が大量に入った籠を置いた。
「これで5個目ッスね。いつもよりかなり芋の量が多いッス」
 彼女が居るアネリの塔の地下には、戦闘には向いていないと判断された囚人が住む。とは言え、ただ住んでいる訳ではない。
 各々の能力に合った仕事を熟し、その上で刑期が終えるのを待っているのだ。
「おやっさん。こんなに大量の芋、どうするんッスか?」
「ああ、なんでも陛下に献上する料理を用意するとかで、ゼナイド様が取り寄せたそうだぞ」
「陛下に献上する料理?」
 頭にはてなマークを浮かべて芋を見る少女に、親父とは違う凛とした声が彼女の疑問に答えた。
「祭事を利用して贈り物をするらしい。毎年の事だけれど、陛下は食べ物は食べ物と思っておられるから、あまり効果はないのだよ」
「シロ!」
 声に振り返った瞬間、少女の目がパアッと輝く。そこに居たのは白銀の髪を膝まで伸ばした美少女で、首には少女と同じく囚人の首輪が嵌められていた。
「やあ、こんにちはだよ。ジュリ」
 シロと呼ばれた美少女は、自らがジュリと呼んだ少女に近付くと、にこやかに彼女の手元を覗き込んだ。
「良質な芋が揃っているね。あとはもう少し量があると良いのだけれど」
「まだ足りないッスか!? こんなに芋ばっか食うんスね、陛下は?!」
 決してそう言う訳ではないのだろうが、ゼナイド(kz0052)の中では「陛下=芋」と言う図式が成り立ってるらしい。
 それを知ってか知らずか、ジュリの言葉に肩を竦めたシロは、芋の籠を流し見る流れで彼女を見た。
「ところでジュリは参加しないのかい?」
「ほへ? 参加って何にッスか?」
「陛下の献上品だけれど、今回は公募を行うらしいのだよ。入賞者にはゼナイド様からご褒美が貰えるらしい」
 シロの話によると、陛下へ献上する食べ物は、いつも決まった物ばかりで、しかも陛下はそれを味わう事無く食べきってしまうらしい。
 勿論、美味しいとは言うらしいが「蒸かした芋に勝る物はない」と言うのが陛下のお考えだ。
「つまり、ゼナイド様は蒸かし芋以上の芋料理をご所望なのだよ。私もマスケンヴァルの料理番として何か出さなければならないのだけれど料理が苦手でね。もし参加しないのなら私を手伝って欲しいのだよ」
 シロはジュリが地下の低階層に配属が決められて以降、時折顔を覗かせるマスケンヴァルの料理番だ。
 主にゼナイドに出す料理に毒が入っていないかを確認する役目と言うのを、配属直後に彼女から聞いている。
「シロも大変ッスね。でも低階層のあっしじゃ出場は難しいんじゃないッスかね」
 地下に送られた囚人は、刑期を終えるまで外に出る事は出来ない。つまり献上品を決めるコンテストらしき物に出場する事は出来ないのだ。
「大丈夫だよ。ジュリが低階層に落されたのは、不必要な失言が原因だからね。君には戦闘能力があり、帝国は少しでも実戦に耐え得る人材が欲しい。よってジュリは4階層に戻れる可能性があるのだよ。そして今回の事はきっと君の階層を上げるチャンスになる」
 ジュリが低階層に落されたのはシロの言うように不必要な失言が元だ。
 彼女がアネリブーベに来たのは数か月前の事。タングラムに扮して義賊の真似事をしていた彼女を、ハンターが捕まえたのが切っ掛けだ。
 そしてアネリブーベに送られた彼女は、囚人刑期と兵役制度の確認を行う際、その場を訪れたゼナイドに向かって「ばばあ」と言った。
 結果、着任直後と言う異例の速さで、囚人兵にも満たない低階層へと落とされてしまったと言う訳だ。
「身から出た錆とは言うけれど、ジュリのはまさしくその類だろうね」
 クスリと笑ったシロに、ジュリの首が傾げられる。
「えっと、あっしが上に行ける可能性がある事はわかったッス……でも、それと参加の繋がりがわからないッスよ」
「参加方法は簡単さ。君は私とペアで出場するのだよ。そうすれば料理を会場に持って行けるからね。料理作成に際して、君だけで心許ないと言うのであれば協力者も用意するよ」
 どうする? そう言って笑った彼女に、ジュリは少し考えた後に「やるッス!」と頷きを返した。

解説

●ハンターズオフィス・IN掲示板
【急募1】皇帝陛下の喜ぶ芋料理作成のお手伝い
参加条件:料理上手
持参する物:芋料理のレシピ
集合場所:アネリブーベ
注意事項:アネリの塔にて料理を行う為、武器の持ち込み不可。
調理道具も全て塔内で貸し出す。

【急募2】皇帝陛下の喜ぶ芋料理
参加条件:悪意ない者
持参する物:芋料理
集合場所:アネリブーベ
注意事項:危険物の持ち込み不可。食べられない物も不可。

・審査員:ゼナイド
※皇帝陛下は試食に参加致しません

○提供される食材
・芋
・羊肉
・その他用意できそうな食材は提供可能
※安全性を考慮して食材の持ち込みは出来ません

●概要
アネリブーベで行われる「陛下献上芋会」に参加、もしくは参加者のお手伝いをするのが今回の依頼です。
【急募1】はジュリとシロのお手伝いで、【急募2】は自作の芋料理を提出する形で参加します。
最後に出来上がった料理を皆で食べる事も出来ますので、楽しみにしながら参加してみましょう。
また、ゼナイドからのご褒美は指定できませんので悪しからず。

●NPC
・ジュリ
タングラムを名乗って帝国貴族に盗みを働いていたエルフ。
「タングラムVSタングラム」で逮捕され、アネリブーベへと送り込まれた。
料理能力は高いのでかなり使える。
また、タングラム大好きなのでゼナイドが嫌い。

・シロ
自称「マスケンヴァルの料理番」。
膝まで伸びた白銀の髪が特徴の美人で、シロと言う名はジュリが勝手に付けたもの。
料理は超下手で味見くらいしか出来ない。あと力仕事もしない。

・ゼナイド
皇帝大好きの変態。今回は審査員で参上。

※白紙防止に「がんばる」だけでも先に書いておきましょう。

マスターより

こんにちは、朝臣あむです。
もしかしなくても非戦闘依頼はふぁなぶらでは初めてかもしれない!
と言うわけで、今回はお料理シナリオをお届け致します。
陛下を……と言うか、ゼナイドを唸らせる芋料理をぜひみなさんの手で!!

ちなみに朝臣は蒸かした芋好きです!

皆様のご参加とプレイングを心よりお待ちしております♪

関連NPC


  • ゼナイド(kz0052
    エルフ|15才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2014/12/22 08:05

参加者一覧

  • もえもえきゅん
    エハウィイ・スゥ(ka0006
    人間(紅)|17才|女性|聖導士
  • 希望の火を灯す者
    ドミノ・ウィル(ka0208
    ドワーフ|20才|女性|闘狩人
  • 凶獣の狙撃手
    シルヴィア=ライゼンシュタイン(ka0338
    人間(蒼)|14才|女性|猟撃士
  • 純粋若葉
    ミュオ(ka1308
    ドワーフ|13才|男性|闘狩人
  • 光森の太陽
    チョココ(ka2449
    エルフ|10才|女性|魔術師

  • Bridget・B(ka3117
    人間(蒼)|21才|女性|疾影士
依頼相談掲示板
アイコン 相談用。
ドミノ・ウィル(ka0208
ドワーフ|20才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2014/12/11 07:47:18
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/12/11 23:45:09