• 無し

【AP】導き誘うは凛音の先

マスター:一縷

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
易しい
オプション
  • duplication
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
プレイング締切
2018/04/09 19:00
リプレイ完成予定
2018/04/23 19:00

オープニング

※このシナリオは夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。

●音の鳴る方へ
 ふ、と気がつけば、見知らぬ場所。
「ここは、どこ、だ?」
 先程まで誰かと一緒にいた気がするのに。なにかを話した気がするのに。全く思い出せない。
 思い出そうと首を捻るも答えは出ず、なんとなく辺りを見渡す。
 白い霧。
 足元を見れば、薄っすらと道のようなものが見える。
「……どこまで、続いているんだ」
 それに、どこからともなく微かに聴こえてくる小さな、――これは鈴の音だろうか。
 考えるよりも先に足が動いていた。まるで、音色に導かれているかのように。


 どれくらい歩き続けただろうか。時間の感覚はない。
「……っ!」
 突然、背中から吹き抜けた風は、進むたびに一層濃くなっていた霧を巻き込んで去っていく。
 晴れた先に視線を奪われたのは、必然だと言えるだろう。
 無理もない。そこに、立っていたのは――。


「あー! みつけたー!」


 今は亡き、妹。 


「なん、で……」
「もー! どこに隠れてたの? おにーちゃん、隠れるの上手すぎるよ!」
 こちらの姿を見つけるなり走り出した女の子は、そのまま突進して抱きついてくる。
 ぷっくりと頬を膨らませて下から見上げる、大きな瞳。
 ぐいぐいと服の裾を引っ張る、小さな手。
 ああ、夢だ。これは、夢なんだ。
「ねえー、聞いて……っわぷ、おにーちゃん?」
 思わずその小さな体を抱きしめる。優しく、そっと。強く、ぎゅっと。
 夢でもいい。幻でもいい。
 妹は雑魔に襲われた死んだ。あの日、冷たく感じた体温は、今は温かい。
「……痛くないか?苦しくないか?」
「え?」
「いや、なんでもない」
 ――もう、なんでもいい。
 こうやって、もう一度、妹の笑顔を見れただけで充分だ。
「かくれんぼ、だったか?」
「そうだよ! 次は、おにーちゃんが鬼! ちゃんと10数えてね!」
 妹は元気に駆け出した。それを合図に目を瞑って10を数える。

 いーち。にーい。さーん―――。



 りぃん。



 ちょうど10数え終わった後に目を開けた瞬間、背後から響いた鈴の音。
 同時に、反対側から、もういいよーと元気な声が聞こえてくる。

 青年は歩みだした。
 一瞬の迷いもなく、『音』のする方へ――。



 ある日、山奥でふたつの白骨が見つかった。小さな骨と、大きな骨。
 発見者は語る。
 寄り添いあって繋がれた手の中には小さな鈴があったと。
 そして、人を呼び、再び訪れた時には白骨は跡形なく消え、その場には鈴だけが残っていたと。
 
 ――ああ、なんて。なんて不思議なお話しだろうか。



●夢売りの小鈴
『ああ、いらっしゃい』
 白い長髪を揺らしながら、着物に身を包んだ男性は振り返る。
 その手には紐が握られていて、その先にあるいくつかの小さな鈴。

 りぃん。りん。

 男性が動くたびに。話すたびに。
 小さく、でも、しっかりと鈴は音色を奏でる。

『さぁて、ここに来たってことは願いがあるんやろう? どないな夢をご所望や?』
 口角だけが上がった不敵な笑み。すべてを見透かしてしまうかのような瞳。
 その雰囲気に圧されて、導かれるように口にしたのは、なんだったのだろうか。
『聞き入れた。ほら、目ぇ瞑って、楽に……そうそう』

 りぃん。
 ひとつ。耳を澄ませば、道標となる『光』の音。
 りぃん。
 ひとつ。目を閉じれば、安らぎを与える『闇』の音。


『いい、夢路を。おやすみ』


 りぃーん。りりん。

解説

●依頼内容
これは【AP】のお話しになります。
お話しの中で死を選んだとしても、現実には何も影響しません。夢落ちです。
報酬は出ませんのでご注意ください。

夢売りの持つ小さな鈴の音がアナタを夢へと導き、誘います。
深い霧の先にいた人物は、アナタの記憶に深く刻み込まれた今は亡き存在。
死者は『闇』へと誘うでしょう。『光』は帰路の道標となるでしょう。
答えは、既にアナタがお持ちだと思います。

●状況
霧が晴れた時点からスタートとなります。
夢売りとの会話の記憶はありません。もしあったとしても、無いに等しい状態です。
ひとりひとりが個々に夢をみる為、他の方と遭遇することはありません。
もし、同行者がいらっしゃいましたら、【同行者名(ID)】を明記ください。

マスターより

初めまして。ご無沙汰しています。一縷です。
久々の【AP】シナリオ。心情メインの普段は書けないようなシナリオが大好きです。

今回は、鈴の凛音に導き誘われて夢をみる、不思議なお話し。
『闇』を選ぶも、『光』を選ぶもアナタ次第です。
では、いい夢をみてくださいね。

●プレイングについて
可能であれば、出逢う相手がどういった方なのか書いて下さい。
例:こう言うであろう、こういう態度を取るだろうetc…

PC口調or台詞を書いていただけますと、とても助かります。
また、ここだけは外せないorこれだけはしない、などありましたら一言添えてください。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2018/04/22 16:26

参加者一覧

  • 天鵞絨ノ空木
    白藤(ka3768
    人間(蒼)|28才|女性|猟撃士

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 一握の未来へ
    氷雨 柊(ka6302
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • 決意は刃と共に
    アーク・フォーサイス(ka6568
    人間(紅)|17才|男性|舞刀士
  • 望む未来の為に
    クラン・クィールス(ka6605
    人間(紅)|20才|男性|闘狩人
  • 黒鉱鎧の守護僧
    ユーレン(ka6859
    鬼|26才|女性|聖導士
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言