ゲスト
(ka0000)
帰らぬ人
マスター:トーゴーヘーゾー

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2014/12/11 07:30
- リプレイ完成予定
- 2014/12/20 07:30
オープニング
「父さん聞いた?」
少女が慌てた様子で、家に駆け込んできた。
「ビルがまだ戻ってないという話だな」
娘の問いに、ラッセルが確信を持って応じる。
「うん。やっぱり、兄さんもなにかあったんじゃ……」
狩りのために山へ入ると、数日戻らないということはよくある。
そのため、ノーマンの帰りが遅れたとしても、それだけでは問題とはならなかった。
しかし、同様に山から戻らない人間がいたため、マリーの不安は増すばかりだ。
「俺も山に入って様子を見てくる」
「だめよ! 父さんは足を怪我したから、猟師をやめたんじゃない!」
娘の制止もラッセルを押しとどめるには至らなかった。
「なに、山のことはよく知ってる。無茶をするわけじゃない。危険だと思えばすぐに帰ってくるさ」
ラッセルがそう主張する限り、マリーとしては説得は困難だった。それを守ってくれれば、マリーにとっては充分なのだ。
「案外、足でもくじいて、助けを待っているのかもしれないぞ」
娘の不安を和らげるべく、軽口をたたくが、マリーの表情はこわばったままだ。
「……無事に帰ってきてね」
懇願するマリーに、ラッセルが笑みで応じる。
「あたりまえだ」
ラッセルが山に入った後、3人目の猟師が予定日を過ぎても降りてこなかった。
「放置しておくのはさすがに危険かもしれない。金はかかるが、ハンターズソサエティに捜索の依頼を出そう。くれぐれも、自分たちで捜そうとはするな」
村長のお達しを耳にして、マリーが唇をかみしめる。
「もう少し早く言ってくれればよかったのに……」
彼女の父はすでに山の中へ向かってしまったのだ。
状況を知らぬまま、ラッセルは山の中を歩き回っていた。ひどい焦りに追い立てられるように。
彼は、早々に一人を見つけ出していた。ビルという青年の死体である。
無惨に悔い殺された死体はばらばらに食いちぎられ、飛び散った血で真っ赤に染まっていた。
周囲にあったのは数頭の鹿の足跡のみで、ラッセルでも襲った獣を特定できなかった。
しばらくして、彼はとても残念な品を見つけてしまう。マリーが兄のために作った、木の玉を数珠繋ぎにした首飾り。
血塗られたそれが、結び目もそのままに落ちていたのだ。この状態で首からはずれるはずがないのに。
不安にさいなまれたまま、彼は血を滴らせているらしい鹿の足跡を追いかける。
うすうすと感じていた懸念が、やがて実体を持って彼の目に飛び込んできた。
毛皮を赤く染めた、3頭の鹿。
何よりもその鼻先は血にまみれていた。
少女が慌てた様子で、家に駆け込んできた。
「ビルがまだ戻ってないという話だな」
娘の問いに、ラッセルが確信を持って応じる。
「うん。やっぱり、兄さんもなにかあったんじゃ……」
狩りのために山へ入ると、数日戻らないということはよくある。
そのため、ノーマンの帰りが遅れたとしても、それだけでは問題とはならなかった。
しかし、同様に山から戻らない人間がいたため、マリーの不安は増すばかりだ。
「俺も山に入って様子を見てくる」
「だめよ! 父さんは足を怪我したから、猟師をやめたんじゃない!」
娘の制止もラッセルを押しとどめるには至らなかった。
「なに、山のことはよく知ってる。無茶をするわけじゃない。危険だと思えばすぐに帰ってくるさ」
ラッセルがそう主張する限り、マリーとしては説得は困難だった。それを守ってくれれば、マリーにとっては充分なのだ。
「案外、足でもくじいて、助けを待っているのかもしれないぞ」
娘の不安を和らげるべく、軽口をたたくが、マリーの表情はこわばったままだ。
「……無事に帰ってきてね」
懇願するマリーに、ラッセルが笑みで応じる。
「あたりまえだ」
ラッセルが山に入った後、3人目の猟師が予定日を過ぎても降りてこなかった。
「放置しておくのはさすがに危険かもしれない。金はかかるが、ハンターズソサエティに捜索の依頼を出そう。くれぐれも、自分たちで捜そうとはするな」
村長のお達しを耳にして、マリーが唇をかみしめる。
「もう少し早く言ってくれればよかったのに……」
彼女の父はすでに山の中へ向かってしまったのだ。
状況を知らぬまま、ラッセルは山の中を歩き回っていた。ひどい焦りに追い立てられるように。
彼は、早々に一人を見つけ出していた。ビルという青年の死体である。
無惨に悔い殺された死体はばらばらに食いちぎられ、飛び散った血で真っ赤に染まっていた。
周囲にあったのは数頭の鹿の足跡のみで、ラッセルでも襲った獣を特定できなかった。
しばらくして、彼はとても残念な品を見つけてしまう。マリーが兄のために作った、木の玉を数珠繋ぎにした首飾り。
血塗られたそれが、結び目もそのままに落ちていたのだ。この状態で首からはずれるはずがないのに。
不安にさいなまれたまま、彼は血を滴らせているらしい鹿の足跡を追いかける。
うすうすと感じていた懸念が、やがて実体を持って彼の目に飛び込んできた。
毛皮を赤く染めた、3頭の鹿。
何よりもその鼻先は血にまみれていた。
解説
●敵
鹿雑魔×3頭。
体長は2mほど。角がでかく、長さは1m、枝分かれした最大幅が2mはある。
細い木なら、へし折ってでも進むことが可能。
角で刺したり、後ろ足で蹴る。人間の足下に角を引っかけて、頭上へすくい投げたりする。
●状況
山の中で、遭難者の捜索と、その原因を排除するのが目的。
山の多くは森で覆われており、雪はなし。
遺体の持ち帰りについては、自由。遺体の損壊が激しいため、その点は考慮が必要。
現在の捜索対象は、ノーマン、ビル、デニス、ラッセル。
ラッセルを救えるかどうかは不明。
ある意味、一番重要なのが結果報告。それぞれの家族に対して説明する担当者を決める必要あり。
ノーマンには妹。ビルには年老いた母、デニスは妻と小さな男の子がいる。
鹿雑魔×3頭。
体長は2mほど。角がでかく、長さは1m、枝分かれした最大幅が2mはある。
細い木なら、へし折ってでも進むことが可能。
角で刺したり、後ろ足で蹴る。人間の足下に角を引っかけて、頭上へすくい投げたりする。
●状況
山の中で、遭難者の捜索と、その原因を排除するのが目的。
山の多くは森で覆われており、雪はなし。
遺体の持ち帰りについては、自由。遺体の損壊が激しいため、その点は考慮が必要。
現在の捜索対象は、ノーマン、ビル、デニス、ラッセル。
ラッセルを救えるかどうかは不明。
ある意味、一番重要なのが結果報告。それぞれの家族に対して説明する担当者を決める必要あり。
ノーマンには妹。ビルには年老いた母、デニスは妻と小さな男の子がいる。
マスターより
つらい報告をするのが前提なるので、全般的にシリアスムードが漂うかもしれません。
結果報告を笑って済ませるのは難しいと思いますが、山では自由に行動してください。
ストレスで胃を痛めるのは、ラストだけで充分ですから。
結果報告を笑って済ませるのは難しいと思いますが、山では自由に行動してください。
ストレスで胃を痛めるのは、ラストだけで充分ですから。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/12/18 05:21
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 シルヴェーヌ=プラン(ka1583) 人間(クリムゾンウェスト)|15才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2014/12/11 01:24:43 |
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![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/12/07 11:25:17 |