ヴァウラン ~騎士アーリア~

マスター:天田洋介

シナリオ形態
シリーズ(続編)
難易度
難しい
オプション
参加費
1,800
参加制限
-
参加人数
4~8人
サポート
0~8人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2018/05/10 07:30
完成日
2018/05/23 08:07

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 グラズヘイム王国の南部に伯爵地【ニュー・ウォルター】は存在する。
 領主が住まう城塞都市の名は『マール』。自然の川を整備した十kmに渡る運河のおかげで内陸部にも関わらず帆船で『ニュー港』へ直接乗りつけることができた。
 升の目のように造成された都市内の水上航路は多くのゴンドラが行き来していて、とても賑やかだ。
 この地を治めるのはアーリア・エルブン伯爵。オリナニア騎士団長を兼任する十七歳になったばかりの銀髪の青年である。
 妹のミリア・エルブンは幼い頃から政において秀才ぶりを発揮している。
 過去に事故と発表された長男ドネア・エルブンの死因だが、実は謀反に失敗して命を落としていた。そのドネアが歪虚軍長アスタロトとして復活。謀反に関与していた元親衛隊の女性ロランナ・ベヒも歪虚の身となって現れる。
 兵器輸送ゴンドラの沈没事件、領地巡回アーリア一行襲撃事件、穀倉地帯における蝗雑魔大量発生等、アスタロト側が企んだ陰謀は、ことごとくハンター達の力添えによって打ち砕かれる。
 ネビロスは運河の湧水個所を狙う作戦を立てたが、騎士団とハンター達を前に敗北。最後の時を迎える。
 アスタロトから招待状が届き、アーリアは晩餐の席へと赴く。アスタロトの発言はわずかな同情を引いたものの、傲慢に満ちあふれていた。


 ある日、伯爵地ニュー・ウォルターの北東部に大量の水が溢れだす。湖と化した大地の中央に、突如として城が浮きあがった。
 湖中央に聳える城の上空では、常に歪虚や雑魔が舞う。城は民の間で噂となり、自然とアスタロト城と呼ばれるようになる。
 三度の戦端がひらかれたものの、一進一退の状況。陸路で船を湖へと持ち込んだものの、小島まで辿り着くことは叶わなかった。
 湖は歪ながら直径三km円といった広さ。水深は深いところで十メートル前後。アスタロト城は直径六百m円の小島の中心に建てられている。
 ハンター達が敵投石機を破壊。おかげで領地混合軍は小島への上陸を果たす。またハンター達が、壁向こうの罠を明らかにしてくれたおかげで、有利な作戦が立案された。
 アスタロトの瞬間移動による急襲を受けたときもあるが、ハンター達の奮闘によってアーリアの命は守られる。
 B城塞突破の前に領地混合軍は足止めを食らった。湖全体に濃霧が発生したのである。
 特殊能力の雑魔によるゲリラ戦に悩まされたが、撃退。霧が晴れたとき、修理済みの投石機で攻撃。B城壁の一角を崩して突破口を開いた。
 長い日々の後、再び霧が薄れて城内攻略の機会が訪れる。ハンター達とアーリアは突撃し、アスタロトが待つ最上階へと辿り着く。
 アスタロトが言葉にしたのは、嘲笑と煙に巻くような侮辱ばかり。愉悦の表情を浮かべたまま、転移で姿を消してしまう。
 勝利と思われたが、それは敵側の布石に過ぎなかった。城の小島が突如として動きだしたのである。
 小島の正体は超大型亀。ヴァウランと名づけられたそれは、城塞都市マールを目指す。アーリアはハンター達と力を合わせて、ヴァウランの左前足破壊に成功する。
 ヴァウランの治癒力は非常に高い。足止めに成功しても、常に砲撃する状況が続いていた。
 終わりの見えない戦いに思えたが、アーリアはアスタロト討伐の好機と捉えた。自らを囮にした戦闘の末、アスタロトに瞬間移動を使わせる。
 待ち伏せしていたハンター達が、ヴァウランの体内に帰還したアスタロトを猛撃。退路を断たれたアスタロトは、瘴気の塵となって消え去るのだった。


 超大型亀ヴァウランの甲羅は、歪ながら直径六百m前後の広さ。アスタロト討伐を果たした現在でも、未だ伯爵地【ニュー・ウォルター】の脅威だ。
 厚い土層は崩れ落ち、甲羅の三分の二ほどが露わになっている。そしてアスタロト討伐の際に発生した地団駄の衝撃によって、甲羅にはいくつもの亀裂が。隙間からは黒い蒸気のような瘴気が、絶えず立ちのぼっていた。
 アスタロトとの戦闘からかなりの日数が経過して、領主アーリアの傷はようやく癒える。ヴァウランが望める高台の拠点にて、毎日のように作戦会議が開かれた。
「以前にハンターの有志から、CAMの投入を提案されたことがある。非常に有効ではあるのだが、それは最後の手段にしたいというのが私の考えだ。領民を安心させるためにも、我ら騎士や兵の意地を見せなくてはな」
 アーリアは臣下の意見も採り入れた作戦の概要を説明する。
 ヴァウランの残り足三本を吹き飛ばしても、それで退治したとは到底いえない。
 甲羅は非常に硬く、これまで貫通可能な攻撃方法は思いつかなかった。しかし甲羅に亀裂が走った現在は違う。
 亀裂が弱点になり得るのは明白だが、ヴァウランの全高は高台でさえ凌駕する。甲羅を俯瞰することは叶わない。曲射での砲撃で損傷させられればよいのだが、計算したところ難しいとの結論に至った。
「爆薬を仕掛けた亀裂に直射の砲撃を浴びせかけて、ようやく戦果があがるだろうといったところだ。新たに左後足を千切り取れば、左前足と合わせてヴァウランが横倒しになり、甲羅の上面が高台から露わになるはずだ。一斉砲撃のために砲台の数を増やし、できれば鉄杭用に改造した投石機も設置しなければならない。ただ……」
 言い淀んだアーリアが、あらためて口を開く。
「ただ、あのアスタロトの置き土産だ。不慮の事態が起こり得るかも知れない。それが何なのかはわからないが、そのためにハンター達に待機してもらう」
 ヴァウラン討伐を果たせれば、アスタロトが残した脅威は一掃したといってよい。
(巨大さがヴァウラン最大の武器だ。足止めさえすれば、封じ込んだといっていいはず。しかし何なのだ。この不安は……)
 会議の終了直後、アーリアは息を呑んだ。翌日から着々と準備が整えられる。作戦決行はハンター一行が到着した翌日に予定されていた。

リプレイ本文


 超大型亀のヴァウランを倒すための作戦準備が、着々と行われていた。
 丘陵からの左前足への砲撃は継続中だが、それだけでは足りない。ヴァウランを横倒しにするためには、左後足も破壊することが不可欠である。それを成して、ようやくヴァウランの甲羅上面が、拠点の丘から望めるようになるだろう。

「さて、随分と大きな置き土産を残してくれたものだ。片付けるにしても、これは容易にはいかないな」
「全くこんなのを残していくなんて、早く処分しないとだね」
 ロニ・カルディス(ka0551)と弓月 幸子(ka1749)は、通信網の再確認を行う。仲間が所有する各通信機器による伝達に、隙がないかを確かめた。
 いざというときにはミグ・ロマイヤー(ka0665)の連結通話に頼ればよいが、あらかじめ理解しておくことは非常に大事だ。

 ディーナ・フェルミ(ka5843)とアーリアは野外を歩きながら、自分達の要望や計画内容を話す。
「範囲五百mのトランシーバーなら連絡が届くと思うの。歪虚がどこからどれだけ湧き出すか、最前線で戦っていると見えないの。砲撃で全部吹き飛ばすのが有効か、そこにハンターを置くのが有効か、指示してほしいの」
 丘陵の端に立ったディーナが、望めるヴァウランを指さす。
「わかった。各隊の通信係にトランシーバーは持たせてある。命令伝達の方法はいくつかあるが、無線連絡からの指示に重きを置くよう、通達を出しておこう」
「退治したらニュー・ウォルターでのお祭り、期待してるの」
 アーリアに微笑んだディーナは準備のために、その場から離れる。入れ替わるようにやってきたのは、レイア・アローネ(ka4082)とミオレスカ(ka3496)だ。
「あれがヴァウラン、か……。小隊仲間から聞いていたが、これほどにでかい亀がいるとはな。こんなものがいてはおちおち休むこともできないだろう」
 レイアがヴァウランを間近で眺めたのは、これが初めてである。
「登場からして、神出鬼没でしたし。ここは頑張って、退治してしまいましょう。今度は土の中に潜られたら、地震源になるかもしれません」
 ミオレスカは振り向きざまに、アーリアの顔を見あげる。
「地中深くに潜られてしまう可能性は、会議の中でも危惧されていた案件だ。歩みを止めるための必然とはいえ、前足が一本ない状況を維持してきたからこそ、未然に防げただけかも知れない。万が一、砲撃が中断してしまった場合、悪夢が正夢になるかも知れないな」
 アーリアの発言を、ミグは離れた位置にある砲台に腰かけながら聞いていた。
(ここの領主様がCAMを使おうとせんのが毎回解せぬのであるが、これはもう仕方のないことなのかもしれぬなぁ)
 自明の理として、大型敵の処理について多少の経費がかかっても、ユニット兵器を使った方が手間も時間も節約できるというのが、ミグの意見だ。アーリアの作戦に納得したわけではなく、旧態依然なものの考え方としか受け取れない。領民にバカを晒していると、彼女は心の中で呟いた。それでも因縁を精算すべく、まずは砲台の点検整備を手伝う。

「アーリア、ここにいたのか」
「どうかされたのか?」
 鳳凰院ひりょ(ka3744)はヴァウランの亀裂に関する資料を見せて、アーリアに作戦の修正を提案した。他にも砲弾補充の手配段取り等、人員確保の確認を怠らなかった。

 フライングスレッドで丘陵から飛び立ったレイアが、高空から見下ろす。
「近くに町はないが、さすがにここから眺める限りは遠くに望めるな。森林もかなりある」
 レイアはヴァウランや周辺の様子を頭の中に叩きこんだ。それらは地上に降りてからマッピングセットに記録しておく。

「手伝ってもらえたら、助かるのだが」
「どうかしたのか?」
 南護 炎(ka6651)が大岩に座りながらヴァウランを眺めていたとき、ロニに声をかけられる。
 ロニが肩に担いでいたのは、斧とチェーンソーだ。アーリアが事前に用意したものだという。事情を聞いた南護炎は承諾して、一緒に丘陵を下りていく。

 やがて日が傾いて、篝火が焚かれるようになる。誰もが夜遅くまで準備に追われたが、万全で戦いに望むために徹夜した者はいない。
 作戦室の椅子に腰かけたアーリアは、真夜中に響く砲撃音を耳にする。「領民の眠りを妨げようとするこの響き、まるでアスタロトが残した呪詛のようだ」苦しみが混じる物言いで、呟いたのだった。


 夜が明けて、アーリア側が動きだす。
「ヴァウランの殲滅開始」
 指揮のアーリアが自ら無線で全体に命令。それに合わせてラッパが吹き鳴らされた。ヴァウランの左後足に狙い定めて、平地に設置された六基の砲台が一斉に火を噴く。
「全弾命中なんだよ」
 弓月幸子が双眼鏡で眺める限り、ヴァウランの左後足についた傷はほんのわずかだ。しかしそれは巨大さ故の錯覚のせいで、実際にはそれなりの部位が吹き飛んでいる。
 地上へ落ちる前に肉塊が瘴気の塵と化して、宙に散っていく。別の砲台六基から放たれた砲撃も命中。砲撃は地上設置の二つの班によって、交互に行われた。
 弓月幸子は朝早くから昼食の準備に取りかかっていた。
「ボク大好きな、ハンバーガー。お肉も食べて元気をだしてもらうんだよ」
 長丁場の戦いなので食事も大切な任務の一つである。調理班と一緒に、鉄板でパテを焼いていく。一定数が完成する度に荷馬車を出して、騎士や兵士に配給した。
「射角修正、上三度じゃ」
 ミグは砲撃の手助けをしていたが、今のところスキルは使わなかった。左後足を千切り取るのは序盤。甲羅上面への砲撃が始まって、ようやく本番だと考えていたからだ。
「予備の砲台も用意できるから、調子が悪ければ早めにいってくれ。すぐに交換するよう手配しよう」
 鳳凰院は砲兵とのやり取りを密にとった。使われる主な砲弾は、主に榴弾だ。内部に炸薬が仕掛けられているので、扱いに慎重さが求められる。早め早めの行動が、失敗を少なくする唯一の方法だ。
「なるほど。通常で、このぐらいの威力なのですね」
 ミオレスカは弓月幸子から借りた双眼鏡で、砲撃の瞬間を観察した。以前の記憶と擦り合わせて、脳内で再構成。甲羅を狙ったときに、どのタイミングでスキルを使うのかシミュレーションをしておく。

 ロニは砲撃が始まった頃、ヴァウランの右側方面にいた。
「今のところ、地団駄の兆候なしだ。自壊してくれるのなら、そうなったほうがいいのかも知れないが……」
 ロニは無線でやり取りしながら不安を感じる。ヴァウランの体内で目撃した雑魔の復活が脳裏にこびりついて離れない。
 現在、兵士の一部を借りて、ヴァウランの外周付近に生えている大樹を切り倒している最中だ。木柵や逆茂木、土嚢等でバリケードを築くのは一部に留めて、アーリアの代替え案に乗っかった。
 甲羅の上面への攻撃が始まるまでに、どれだけヴァウランを囲めるかはわからない。しかし、やれるだけはやっておこうと、自身もチェーンソーで大樹を伐っていく。
「アスタロトめ。でかい土産を残していったものだ」
 ロニに頼まれた南護炎はバリケード作りに手を貸していた。「倒れるぞ! 気をつけろ!!」チェーンソーを止めて大声をだし、周囲の者達に注意を促す。ミシミシと鳴っていた大樹の幹が、ゆっくりと倒れていく。
 ディーナもバリケード作りを手伝った一人だ。
「体内で戦ったときみたいに雑魔がたくさん現れても、十分に役立つはずなの。ヴァウランの中で目覚めた雑魔は寝ぼけた感じだったから、こんなに太い倒木を乗り越えるなんて、きっと無理。元気になるまでの時間稼ぎとして、十分に役立つはずなの」
 ディーナは作業の途中、バリケードの有効性に半信半疑の兵士達を説得した。

 午後一時過ぎ。ヴァウランの左後足から、繊維の束が切れていくような不快な音が響く。数分の間を置き、大量の黒い瘴気が左後足の根元から吹きだした。千切れた左後足が徐々に傾いていった。地面へ倒れたとき、その衝撃に驚いたせいか森の野鳥たちが一斉に飛び立つ。
 左側の支えすべてを失ったヴァウランは、大きく姿勢を崩す。緩慢な動きのように見えて、実際には凄まじい速度で、左側面部分から大地へと倒れこむ。凄まじい地響きを立てて、土埃を巻きあげた。
 漂う埃と瘴気によって、ヴァウランの姿がどの方向からも目視できなくなる。十数分が経過して、ようやく薄らいできた。
 丘陵のアーリアが双眼鏡を覗いて「これで、やりようがある」と言葉にする。ヴァウランの甲羅の上面が露わになっていた。


 甲羅に被っていた数十mにも及ぶ土層がずり落ちて、ヴァウランの下方に小山が出現する。アスタロト城のみが甲羅中央に残り、亀裂と合わせて、まるで杭が打たれたかのような不思議な景色が眺められた。
「ここからでは射角がとれぬのぅ。下がるのじゃ!」
「私が先導しますので、移動予定地までついてきてください!」
 アーリアからの無線連絡を受け取ったミグとミオレスカは、砲撃二班に移動の指示をだす。杭抜きして砲台の固定を解き、牽引用の馬達を繋げていく。緩やかではあるものの、高低差二十mはある小丘の頂まで十二基を運ばなければならなかった。
 ミグは魔導バイク、ミオレスカは愛馬に跨がって上空を見あげる。拠点からの攻撃はすでに始まっており、砲弾や杭が宙に弧を描いて飛んでいく。次々に甲羅へと命中していた。
 移動した小丘の頂には、倒木のバリケードの他に、貨物コンテナや土嚢によってバリケードが設営されている。
 印がつけられていた位置に各砲台を固定。砲撃は再開された。
 ミグとミオレスカが砲手として、それぞれ一基を預かる。改めての一射目は通常砲撃だ。照準の誤差修正を施していく。
「ミグにかかれば、朝飯前なのじゃ」
 爆薬を仕掛けた亀裂の辺りには、赤いペンキで的が描かれていた。ミグは機動の徒と解放錬成で砲台を強化。狙い澄ませて砲撃。砲弾の軌道を目で追う。
 殆ど同時にミオレスカも砲撃を行った。「軌道修正もお手の物です。外しませんよ」シャープシューティングとハウンドバレットにより命中率を高めた砲弾が空中へ。剥がれかけた甲羅を弾き飛ばしながら的を目指す。
 二つの砲弾がそれぞれ別の亀裂へと吸い込まれる。数秒後にどちらも大爆発。火焔が噴きだしたのと同時に、亀裂が凄まじい勢いで延びていった。
 次弾装填後、追い込みの三射目が撃たれた。他の砲手達も周辺に当てたことにより、甲羅が剥離する。次々と破片が落下していく。

 拠点の丘陵においても、砲撃は続いていた。
「順調に壊れているが、まだ変わった何かは起こっていないな」
 鳳凰院が弓月幸子から借りた双眼鏡を覗いて、甲羅の亀裂を辿っていく。
「みなさんの言うとおり、ヴァウランの内部に雑魔が潜んでいるのであれば、そろそろだろう」
「そうならなければいいが、おそらく悪い予感は当たるはずだ」
 アーリアと鳳凰院が話していると、レイアが姿を現す。鳳凰院と交わした約束通り、倒木によるバリケード作りを切りあげきたのだという。
「ひりょ、砲撃の手伝いをするために来たのだが、どの砲台を?」
「では、そちらの三番を。俺は四番を担当しよう」
 レイアと鳳凰院はそれぞれの砲手と交代した。次弾装填が終わり、照準を微調整。二人とも撃つ前にソウルエッジを付与する。
 魔力の込められた砲弾が、ヴァウラン目指して飛んでいく。人頭よりも何倍もある砲弾が、甲羅に届く頃には豆鉄砲のように感じられた。
 どちらの砲弾もペンキの的中央に吸い込まれていき、亀裂に仕掛けられた爆薬に引火。榴弾としての威力に加えて、爆発の勢いが周辺の甲羅を内側から捲りあげる。他所の砲台から放たれた砲弾の成果と合わせて、亀裂はより複雑に甲羅全体を覆っていった。
「どうだ、ひりょ。内側から何か現れたか?」
「いや、今のところはなしだな。続行しよう」
 一時的に砲撃音が鳴りやんだとき、レイアと鳳凰院は無線で連絡を取り合う。
(果たして、俺達の勘違いなのだろうか?)
 鳳凰院は今一度、双眼鏡で眺める。亀裂の隙間から雑魔が溢れるような兆候は、今のところ覗えなかった。

 バリケード作りは、攻撃が続けられた今も続いている。丘陵や崖によって自然の防壁になっている区間も含めて、ヴァウランの全周四分の三までを取り囲んでいた。
「このまま倒せたのなら、それはそれで、ありなのだが」
「バリケード作りが徒労に終わったとしても、ヴァウランを倒せればそれでいいの。でも……」
 倒木を運ぶロニやディーナと同じ不安を、誰しもが胸に抱いている。あの傲慢なアスタロトの忘れ形見が、この程度の嫌がらせで死にゆくはずがないと。
「ちょうどいい肩慣らしだ! 戦いの出番が来たら教えてくれよ。木を伐るのに夢中だからな」
「ひりょさんからの連絡が来たら、すぐに知らせるんだよ」
 南護炎が倒したばかりの大樹を、弓月幸子と兵達が力を合わせて運んだ。樹木の並びは延々と続いていたが、反対側の端はまだ眺められない。
 刻々と時間は過ぎていく。夕暮れ時には甲羅の約十分の一が剥がれ落ちて、肉のような内側が覗けるようになっていた。
「……いた! 間違いない!!」
 鳳凰院は肉の内部から這いだそうとしている雑魔の蠢きを見つけだす。
「こういうときのために、あれがあるのじゃ」
 小丘から丘陵に移動してきたミグが、命令伝達に洩れがないよう連結通話を使う。
「ヴァウランの体内に雑魔が埋もれているのを確認した。待機の各班は討伐に全力を傾けるよ。日が暮れるまでに、篝火の準備を忘れるな」
 通話機器によって、アーリアの命令が全軍に伝わった。
 倒木のバリケードには、すでに大量の油が撒かれている。春になって緑が芽吹いたものの、雨降りの日は少ない。多くの樹木は冬枯れを引きずっていた。
 伐ったばかりの生木ではあったが、点火には苦労せずに枝葉が燃え盛る。わずかな間に炎が広がっていく。
 アーリアが丘陵から見下ろす。ヴァウランを取り囲もうとする火焔の筋が、夕闇に浮かびあがっていた。


 夜になっても砲撃音は鳴りやまず、戦いは激しさを増していた。
 甲羅の約三分の一が月光に照らされる最中、雑魔の出現を抑えるために、爆薬の的を狙うのは一時中止となる。各砲撃班は雑魔が埋まっていそうな露出部分を標的に定めた。

(今のところ、それほどの数ではありませんが)
 小丘に残ったミオレスカは、砲手としてシャープシューティングの維持に努めていた。
 ヴァウランの体内から這いだしてくる雑魔は今のところ、軍の力のみで倒せる程度の数だ。それも長くは持ちそうもない。今は地獄の釜の蓋が、わずかに隙間を空けただけ。蓋が外されるのは時間の問題だと思われる。

「わかったのじゃ。事前の計画の通り、ヴアリケードは完全には閉じず、一個所だけ開けておいて欲しいのぅ」
 丘陵で砲手を務めていたミグは、装弾の合間にバリケード設営中のロニと無線連絡を取った。通話を終えたとき、大量の雑魔が這いだそうとしている露出部分に気づく。装弾完了になったところで、マテリアル込めの砲弾を命中させた。
「こちらが押しているとはいえ、嫌な空気だ」
「雑魔がどれだけヴァウランの体内で眠っているのか、未知数だからな。例えば数百が一斉に目覚めて、四方八方に散らばったのなら殲滅は難しい。そうなればこの伯爵地は、長く苦しめられることになるだろう。傲慢なアスタロトの嫌がらせは、今も続いているということだ」
 砲手を担当するレイアと鳳凰院は眼下の戦いを眺めて、冷静に状況の変化を読み解いた。

 その頃、バリケード作りの一同は、最後の追い込みに入っていた。
 篝火と化した倒木は枝葉の炎が幹に移り、全体が燃え盛っている。幹の太さからいって、明け方までは確実に持ちそうな気配だ。
「あと、五本だ! それで間に合う!」
「わかったですの! もう少しですの!」
 ロニのかけ声にディーナが応える。酷使したせいでチェーンソーは、すべて壊れてしまった。斧を持つロニの両手は血豆が潰れて、真っ赤に染まっていた。
「任せろ! これが終われば雑魔との戦い! 一匹残らず叩き切ってやる!!」
 南護炎が伐った大樹が地面へと倒れる。
 兵達が倒れたばかりの大樹に駆け寄って、細めの丸太であるコロを地面との間に差しこむ。馬達と倒木を縄で繋げて移動させ、並びの一本に。必要な本数は残り四本となった。

 無線で鳳凰院からの連絡を受け取った弓月幸子は、魔導バイクへと跨がった。
「ボク、先にいってくるんだよ。たくさん出現したらしいから、まとめて屠ってくるね!」
 大声で仲間達に伝えて、アクセルを吹かす。バリケードとヴァウランの狭間にある緩衝地帯を走っていると、雑魔の群れと遭遇する。
 横倒しになっているヴァウランの側には、土層が積もって小山が出現していた。落下してくる蜥蜴雑魔は、まず小山に落ち、斜面を転がり、止まったところで立ちあがる。目覚めたばかりの蜥蜴雑魔は、まるでゾンビのようにフラフラな歩き方だ。
 接近する強烈なライトの輝きに、弓月幸子が目を細める。やがて鳳凰院が乗る魔導バイクだとわかった。
「幸子、あれをぶっ放すといい」
「そうさせてもらうんだよ。しばらく守ってね」
 バイクから降りた弓月幸子が使ったのは、エクステンドキャスト。無防備になる彼女を守るために、少し離れた位置で鳳凰院はソウルトーチを使う。
 炎のようなオーラを纏った鳳凰院へと蜥蜴雑魔が吸い寄せられていく。まもなく弓月幸子の頭上に、メテオスウォームの火球が出現した。
 鳳凰院が急発進で去った場所に、次々と火球が降り注ぐ。集まった数十の蜥蜴雑魔をまとめて殲滅。生き残った個体に狙われたものの、鳳凰院が守りの構えとケイオスチューンを駆使して凌ぎきる。軍の一部隊のところまで連れていき、優勢になったところで、一気に倒す。百近くいたはずの雑魔だが、周囲に動く個体はいなくなった。
 しかし、ヴァウランの亀裂から新たな雑魔がこぼれ落ちてくるのは止まっていない。
「俺が散らばっている雑魔を引きつけてくる。そこを狙ってくれるか?」
「わかったよ。気をつけてね」
 鳳凰院は、弓月幸子に見守られながらバイクを発進させた。ヴァウランの周囲を走りながら、雑魔の目前を横切っていく。ソウルトーチも活用し、炎のようなオーラで盛大な囮と化した。追跡してくる雑魔は徐々に増えていき、十数分後にはかなりの数となる。
 鳳凰院は騎士達に護衛されている弓月幸子のところへ帰還。メテオスウォームの火球が、雑魔の群れを焼き尽くしたのだった。

 ロニから無線連絡を受けたミグは、ミオレスカやレイアと一緒に、閉じていないバリケード周辺へと辿り着く。
 バリケードは完成。ヴァウランへの砲撃は順調だが、雑魔の這いだしによって、予断を許さない状況に陥っていた。
 南護炎が振るう剣が、飛び立とうとしていた鳥形雑魔の片翼を切断。振り向きざまにもう一体の胴体を両断する。
「歪虚を断つ剣なり! 一匹残らず叩き切ってやる!」
 不幸中の幸いだったのは、目覚めたばかりの鳥型雑魔も、すぐには活動出来なかった点だ。蜥蜴雑魔のように地面へ落ちてから、ようやく本調子になっていく。上空に逃げられたら厄介なので、他よりも優先して倒していった。
「程度を知らぬ奴だ! こんなもの死にフラグにも、なりはしない!」
 雨のように鳥型雑魔がまとめて降ってきたときには、次元斬で屠る。
 次の瞬間、巨大な塊が南護炎のすぐ側に落ちてきた。炎に照らされて闇から浮かんだそれは、喩えるのならば巨大なドードー雑魔であった。
 ドードー雑魔の嘴攻撃を避けつつ、南護炎は攻撃に転じる。剣心一如で戦いながら、気息充溢も使う。
 落下してきた鳥型雑魔がドードー雑魔の頭部にぶつかったとき、隙が生じる。「ここだっ!」南護炎は縦横無尽に動き回り、全周から斬撃を浴びせていく。
 止めは喉元への突きだ。南護炎が聖罰刃を抜いたとき、ドードー雑魔は瘴気の塵となって崩れていった。

「あそこの亀裂なら辿り着けそうなの。行ってくるの!」
 状況を見守っていたディーナが、仲間達に声をかけてから、魔導バイクのアクセルを吹かす。
 魔導バイクのライト照射が小山を捉えたところで、それまで上げてきたギアを落とした。ウィリー気味で加速しながら斜面をのぼっていく。頂を跳び越えて、甲羅上面に着地。そのまま亀裂の内部へと進む。
 月光が当たらない暗がりの亀裂なので、砲弾が当たる可能性は少ない。ヘッドライトで奥を照らしてみれば、闇の中に蠢くものがある。
「勘が当たったの。ここより先には通さないの」
 ディーナは深呼吸をして、蜥蜴雑魔の群れが近づくのを待った。ここぞというところでセイクリッドフラッシュによる光の波動を浴びせかける。まるで陽光を浴びた吸血鬼の如く、数多の雑魔が黒い塵と化していく。
 三度ほど繰り返していると、騒がしい足音が急速に近づいてきた。
 蜥蜴雑魔等を蹴散らしながら近づいてきたのは、全長五m前後の大猿雑魔だ。セイクリッドフラッシュを浴びせかけても怯まない。咄嗟に発進させて、魔導バイクごと猿雑魔の股の間を潜り抜ける。アクセルターンで向きを変えて睨み合う。フォースクラッシュを付与し、ホーリーメイスで打撃。今度は壁走りで、大猿雑魔の側をすり抜けた。
 三度目はうまくいかず、魔導バイクから弾きとばされる。しかし敵の右目に深い傷を負わせた。ホーリーヴェールはその都度付与していたが、それだけでは凌ぎきれず、傷を負う機会が増えていく。
 フルリカバリーで回復。迫る拳を躱しながら、大猿雑魔の右膝の裏を叩いて転がした。大猿雑魔の背中の上に立ち、連続セイクリッドフラッシュ。自らに集ろうとする蜥蜴雑魔の群れごと、完全に倒しきるのだった。

 フライングスレッドで浮かんだレイアは、ディーナとは違う別の亀裂へ。兵から借りたランタンを灯して、徒歩で奥へと進んでいった。
(ここで逃がしてしまっては、領民達に被害が及んでしまう。それだけは防がな……あれだな)
 レイアが甲羅亀裂の凹みに身を隠す。二十m先は肉壁の体内だ。理由はわからないが、たくさんの蜥蜴雑魔が一個所に留まっている。目覚めてから時間が経っているようで、どの個体もはつらつとしていた。
「しまっ!」
 レイアは四体の蜥蜴雑魔と目が合ってしまう。魔導剣を抜き、薙ぎ払いでまとめて傷を負わせる。その上で大きく踏み込み、刺突一閃によって三体を貫く。残る一体も倒して、レイアは深呼吸する。ソウルトーチ付与の身体を、蜥蜴雑魔の群れに晒しながら叫んだ。「お前等は負け犬、いや負け蜥蜴だ!」と。
 一斉に追いかけてくる蜥蜴雑魔の群れ。レイアはフライングスレッドで浮上して、亀裂の外へと誘いだす。甲羅の上面は六十度前後の斜面で、這ってならよじ登れる。蜥蜴雑魔に追いかけられながら、レイアが目指したのは、赤い的が記された爆薬設置済みの亀裂付近だ。
「私はここだ。早く来い!」
 レイアはソウルトーチをかけ直して、蜥蜴雑魔の群れを誘う。「私のいる赤的の位置がわかるだろうか。かまわずに撃ってくれ」無線で砲手の誰かに頼むのを忘れない。
 近づく蜥蜴雑魔をいなしていたレイアの耳に、風斬り音が届く。砲弾だと察した彼女は、フライングスレッドで急速離脱。砲弾が亀裂に吸い込まれて、大爆発が巻き起こる。
「これでかなりの数を減らせただろう」
 無事に地上へ降りたレイアは、地上での戦闘に参加するのだった。

 閉じていないバリケードの周辺は、実質的な最終防衛ラインとなる。軍の兵や騎士が集まる中、ロニ、ミグ、ミオレスカもこの場に陣取った。
 ヴァウランとバリケードの緩衝地帯で繰り広げられる戦闘では、常に頭上に注意しなければならない。大抵の肉塊は落下の途中で瘴気の塵と化してしまうが、甲羅の破片は維持したまま落ちてくる。這いだしてきた雑魔等もそうだ。
 各個撃破で凌いできたものの、雑魔の数が増えてくると、そうはいかなくなる。覚醒した蜥蜴雑魔もいるようで、連携で攻められる場面も増えてきた。
「これはまずいな」
 事態を察したロニが呟き、現状を打破するために仲間達と助け合う。まずは広範囲に効くレクイエムを使って、雑魔等の動きを阻害した。
「これは絶好の機会よのぅ。そなたら、死にたくなければその場から動かぬことじゃ!」
 ミグはミグ回路を働かせた上で、アイシクルコフィンを使用する。
 数え切れないほどの氷柱が現れて、敵へと一直線に飛んでいく。穴だらけになった雑魔等が消滅。倒した数があまりも多くて、瘴気の黒い塵が広範囲に漂う。
 敵数が減れば、対処もしやすくなる。
 バリスタ「プルヴァランス」を手にしたミオレスカは、目覚めたと思しき活発な雑魔を優先して倒していく。フォールシュートで敵の頭上に矢の雨を降らせながら。
「これで、少し落ち着けばよいのですが」
 ミオレスカがそういった矢先、欠片というには大きすぎる甲羅の一部が大地に突き刺さった。こびりついていた肉塊から、新たな蜥蜴雑魔等が這いだしてくる。
 それだけならば想定の範囲内だが、ミオレスカは別の個体に目を丸くして驚いた。ヴァウランを縮めたような、全長十五mほどの小ヴァウランが現れたのである。
「あれって雑魔でしょうか? それとも歪虚? もしかして別の生き物?」
 ミオレスカは戸惑いつつも、バリスタを構えた。放った一矢は、小ヴァウランの甲羅に突き刺さる。「固い」と呟いて、次に高加速射撃を使う。放たれた矢は先程よりも深く突き刺さり、甲羅に亀裂を生じさせた。
「蜥蜴雑魔は軍の部隊に任せよう。小さなヴァウランに集中するぞ!」
 ロニはプルガトリオによる無数の闇の刃を放つ。それによって小ヴァウランと蜥蜴雑魔の群れを、その場に縫い止める。兵や騎士達が突進。蜥蜴雑魔の群れに刃を突き立てていく。遠くの個体には矢や銃弾が放たれた。
「確実に屠るには、あの頑丈そうな甲羅を破壊してからのほうがよさそうじゃ。そなた、頼めるかえ?」
「ま、任せてください。なんとかします」
 ミグの頼みに戸惑いながらも、ミオレスカが奮起する。
「今のうちだ!」
 ロニがレクイエムやプルガトリオを駆使して、小ヴァウランの動きを止めてくれた。
(落ち着いてやれば、大丈夫)
 ミオレスカは遠射で甲羅を集中的に狙う。高加速射撃で威力を高めて、甲羅に当てていった。
 察したロニが愛馬で駆けだす。ミオレスカの位置から甲羅が狙いやすいよう、ロニは自ら囮となって小ヴァウランの注意を引く。
 ミオレスカは好機を見逃さない。小ヴァウランの甲羅に矢を突き刺していく。そして六本目が胴体を貫いた。同時に甲羅全体がバラバラに砕け散る。
 頑丈な甲羅がなくなって、小ヴァウランは無防備となった。
「これでどうじゃの。馬鹿でかい図体でも、芯まで効くはずじゃ」
 ミグのアイシクルコフィンによって出現した数え切れない氷柱が、小ヴァウランの身体を穴だらけにした。
 ぐらりと倒れた後で、小ヴァウランが地団駄を踏む。それは本物よりも小規模だったが、間違いなく大地を揺らした。最後の足掻きであり、やがて瘴気の黒い塵となる。
「倒せてよかったです。もしもあれが地中に潜り込んだのなら、大変なことになっていたかも知れません」
「あの個体で終わりとは限らぬのぅ。注意しておかねばな」
 ミオレスカとミグは声を掛け合う。戻ってきたロニと喜び合い、再び雑魔との戦いに身を投じた。

 午前零時を回った頃から、ヴァウランの体内から現れる雑魔との消耗戦になる。
 永遠に続くと誰もが錯覚しかけたが、日の出の頃には決着がついた。砲撃によって三分の一が吹き飛んだヴァウランが崩れ落ち、少しずつ瘴気の塵に戻っていく。
 アーリアは野外で見守り続ける。丸一日が経ち、すべてが消えてから彼は呟いた。「アスタロトの呪詛は、これで聞こえなくなった」と。

依頼結果

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MVP一覧

  • 伝説の砲撃機乗り
    ミグ・ロマイヤーka0665
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカka3496
  • うら若き総帥の比翼
    ひりょ・ムーンリーフka3744

重体一覧

参加者一覧

  • 支援巧者
    ロニ・カルディス(ka0551
    ドワーフ|20才|男性|聖導士
  • 伝説の砲撃機乗り
    ミグ・ロマイヤー(ka0665
    ドワーフ|13才|女性|機導師
  • デュエリスト
    弓月 幸子(ka1749
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
  • うら若き総帥の比翼
    ひりょ・ムーンリーフ(ka3744
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人
  • 乙女の護り
    レイア・アローネ(ka4082
    人間(紅)|24才|女性|闘狩人
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • 覚悟の漢
    南護 炎(ka6651
    人間(蒼)|18才|男性|舞刀士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 質問卓
ひりょ・ムーンリーフ(ka3744
人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2018/05/08 13:52:47
アイコン ヴァウラン殲滅戦
ひりょ・ムーンリーフ(ka3744
人間(リアルブルー)|18才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2018/05/10 00:18:36
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/05/08 23:19:13