【初夢】月を探して ~迷いの森の喫茶店~

マスター:DoLLer

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~10人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2015/01/04 09:00
完成日
2015/01/11 07:27

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

 迷いの森はいつでも真夜中。だけど決して真っ暗ではありません。お空にはお月様がニコニコ黄色い明かりを届けてくれます。たくさんの木々には妖精さんが光の粉を取らして飛んでいるし、木々に実る果実は淡く色とりどりに照らしてくれます。地面では、ほら。妖精の粉を受けたキノコがぽんっと笠を開きます。ちょろちょろ流れる小川はそんな明かりをいくつも運んでキラキラ輝き眩しいくらい。
 そんな森のど真ん中で、喫茶店『月の雫亭』はひっそり営業をしています。
 大きな樫の木のうろ二つから、煌々灯りが漏れていて、その間にある大きな口に見えるのが入り口の扉です。ゆっくりあけると、扉から伸びたスズランが、チリリン、リリンとかわいらしい音を立てて皆さんの来訪を知らせます。

「やぁ、いらっしゃい。よく来たね」
 長い金髪を一束にしたお兄さんが、にっこり微笑んでお迎えしてくれます。全部が樫でできていて、温かい木の色。お兄さんが「さぁどうぞ」と言うと、お部屋の床からぽむっとキノコが生えてあなたの椅子になります。それともユリからできた揺り椅子がお好み? 内側に伸びた枝に座ることもできますよ。
 迷って迷ってくたびれたあなたにいい香りが教えてくれます。少し休んでいかれてはいかが?
 と思ったその時でした。
 眩しいくらいの明かりがドンドン弱くなって。ふわっふわっと消えてしまいます。
 あれれ、今日はもうおしまい?
「これじゃのんびりお茶が飲めないじゃないか」
 窓際でお茶を飲んでいたタキシード姿のクマさんは残念そうにそう言うと。懐にしまっていたオイルライターを出して火をつけて照らしてくれました。その火をお兄さんがそっとランプに移し替えます。
「君は暗闇(Black)の中で磨かれる(Blash)。さあ輝いて(Flash)」
 その魔法の言葉で火は煌々として喫茶店を広く照らしてくれるようになりました。
「残念なことですが、今日は月食のようです。どこかの食いしん坊がお月様を食べてしまったようで」
 外を覗くと確かにあんなに明るかった森も真っ暗。みんな眠ってしまっています。
「なあに。ツキ(Moon)はすぐやってくるさ。ツキ(Luck)は巡ってくる、っていうじゃないか」
「でもお月様がいないと日曜日から進みません。いや、めでたいことですけど、明日に進めません」
 お兄さんの言葉にクマさんは微笑みました。
「ツキは呼ぶもの、幸せは見つけるもの、とも言うね」
 なるほど。とお兄さんはポン、と手を叩くと、あなたの方に向き直りました。
 月を呼ぶの? どうやって?
「なぁに。コツが分かればすぐさ」
 クマさんの言葉にお兄さんも頷き、お茶の葉が詰まったビンを取り出して言います。
「あなたの見つけた幸せがツキに変わります。そして新たな月になります。その幸せを少しいただければ美味しいお茶にもなるんですよ。ここでしか飲めないお茶の為にも、迷いの森の為にも、見つけてきてもらえませんか?」

リプレイ本文

●ここ、どこ?(Where here?)
「どこだここ? 部屋で寝てたはずなのに」
 須藤 要(ka0167)は戸や窓の外を見ては戸惑いの声をあげます。同じく迷いこんだシェリー・カートライト(ka3502)も不思議そうにはするけれど、どこか見覚えのある様子。原風景なのかしら?
「故郷のイギリスでは妖精郷に伝わる話があったけど。うん、きっとこんな感じなんだろうね」
 ユリアン(ka1664)はもっともっと見知った様子。
「伯母さんに聞いた通りの所だ……懐かしいな。近所の森に探しによくでかけたっけ」
 それぞれの言葉を聞いてみんな互いに顔を見合わせます。知らない場所なのに。どことなく知っていて。見合わせる人達も知らないようで知っている人達ばかり。ユキヤ・S・ディールス(ka0382)はぽつりと呟きました。
「近くて遠い……不思議なところですね」
 その言葉に要さんも落ち着いてきました。怖さもみんなで分かち合えば、ちょっとしたお祭りに思えてきます(Fear so fair. It's fair)。
「それにしてもお月さんを食べちゃうなんてすっごくお腹へってるんかなぁ?」
「ふわふわもっちり、美味しそう。仕方ないよね、しょうがない」
 真っ暗になった空を見上げてミィナ・アレグトーリア(ka0317)が小首をかしげると、クレール(ka0586)もうんうん頷きます。その様子にアリオーシュ・アルセイデス(ka3164)も同じこと考えている、とくすくす笑いました。おっといけない。ふわふわもっちりしたお月様を想像すると唾が出てきます。
「とりあえず幸せを探さないといけないね。美味しいお茶の為にも」
「幸せ、ですか。それなら、私はもう持っています」
 記憶を失ったことのあるマリエル(ka0116)は、こんな環境にもいち早く慣れてしまい、キノコの腰かけにちょこんと座って胸に手を当てていました。
「私には記憶がありません。自分が何者か判らないと怖くなったり、分かち合える思い出もないと悲しくなった時がありました。でも、私は私でいいんだよ。友達なんだよ。と言ってくれる人がいて……これってとても幸せなことだと思います」
 マリエルさんの胸は温かさでいっぱい。優しさがお日様のように輝いています。
「こりゃ素晴らしい。お空に掲げたら、きっと夜が明けてしまうだろう」
 タキシード姿のクマさんはその輝きを見てにっこり。そして小瓶を取り出すと、その大きな手の先にある小さな爪をスプーンにして、一匙いただきます。
「それだけでいいんですか?」
「全部いただいたらあなたの中で輝きが失われてしまいますよ。大丈夫。これだけでもとても明るい。水面の輝き、瞳の光彩のようにいいスパイスになります」
 お店のお兄さんの言葉にマリエルはドキリ。幸せが輝きを失ったらどうなってしまうのでしょう。慌ててマリエルさんは輝きを胸にしまい込みます。
「何気ない幸せを見つけることも大切みたいですね」
 ヘザー・S・シトリン(ka0835)は胸に手を当ててそう言いました。ヘザーさんも何物にも代えがたい幸せをもっています。マリエルさんのお話を聞いて、クリムゾンウェストに来れて、見失った月を再び見つけた幸せを強く感じています。その思いは溢れそう。だけど、やっぱり輝きを失うのは怖いかも。
「じゃあ、みんなで探しにいこうか」
 ユリアンさんの掛け声に皆は頷きました。
「それぞれのツキを(Each one lucky)、あの空に届けるために(Reach the sky)。空まで行く方法は心当たりがある。任せておいてくれ」
 シャーリーン・クリオール(ka0184)はウィンクひとつして、胸をトントンと叩きました。
「できあがったら、お菓子にしてみて食べ比べてみたいのん。月を食べた食いしん坊さんと一緒に楽しみたいのんよ~」
「それじゃ、ブラックコーヒーもお忘れなく」
 ミィナさんの提案にシェリーさんが付け加えました。お菓子作りに自信のある人とそしてお店のお兄さんは任せてください。と言ってくれました。
 はてさて、どんなツキが集まるのでしょう。

●優しさ、探して(find kind)
 お店のお兄さんにマリエルさんの幸せを一欠け、ランプに入れてもらい、それを明かりにしてみんな進んでいきます。月のない夜の森は真っ暗。みんな暗く沈んで、明かりがなければ闇に溺れてしまいそう。小さな明かりだけが大切。
「こういうの希望の灯っていうんだろうね」
 ユリアンさんの言葉に、マリエルさんは少し恥ずかしそう。火の元は彼女の幸せですものね。
「月のない夜空も好きですけどね。数多の星が囁く姿が、幾多の出会いを思い起こすんです。この空の下にいることができて良かったなって。
 月の輝く夜空も好きなんですよ。幾多の月が巡る姿は、数多の空でも同じなんだろうなと。どの空の下にもつながっているんだろうなって」
 ユキヤさんはそう言うと、星だけの夜空を見上げました。そんなユキヤさんの言葉が嬉しかったのでしょうか。星がキラキラ輝いたかと思うと、どんどんと大きくなっていきます。それも一つや二つではなく、三つ四つ……いっぱい!
「流れ星なのん!」
 ミィナさんが両手を広げて高く空に突き出します。あれだけたくさんの大きなお星さまがあれば月になってくれるかもしれません。だから地に落ちる前にすくってあげないと。
「ひゃっ」
 しかし、お星様の速いことったら。雨のように目の前を一筋の光が降り注いだかと思うと、もう地面で弾け、七色の小さな粒となって飛び散ります。それを手にした要さんは記憶のどこかで同じものを見たようなと首を傾げ、もしかしてと口に含みます。
「あまっ、これ金平糖だ」
「金平糖の流星群か。空は美味しいものでいっぱいなんだね」
 アリオーシュさんは七色の星によって飾られていく森を眩しそうに見ていました。クリスマスのその時より尚明るい飾り付け。暗闇の中で心細かった時に、小さな記憶が蘇ります。あの時は、そうだ。月の卵を探しに行ったんだっけ。
「アリオーシュさん? アリオーシュさん!」
 ヘザーさんが瞬きしたその後には、背の高いアリオーシュさんはいませんでした。そこにいたのは綿を敷き詰めたバスケットを手にした少年。でも顔も瞳も確かにアリオーシュさんです。
 星は次々降ってくるし、アリオーシュさんは小さくなるし。ああもう、どこもかしこもオカシなことだらけ!
 みんなが慌てる中で、ヘザーさんは子供のアリオーシュさんに話しかけます。
「その籠で星を集めて。大丈夫。加護があるから」
 戸惑うアリオーシュさんに確信をもってそう言います。どうしてかしら。顔も形も違うのに。ヘザーさんには再開した幼馴染と顔が被ります。多分、星が囁いているからかしら。
 月が見つらないあの夜に。迷ってしまったのは彼だけじゃない。ヘザーさんは思いました。でもヘザーさんは彼を見つけました。アリオーシュさんの大切な人も彼を見つけているんだって思えます。だから。
 アリオーシュさんが籠を天に掲げました。すると今までバラバラと降り注いでいたお星さまは、彼の籠に吸い込まれるように集まってきます。流星雨が治まるころにはもう籠のとってが見えなくなるほどに輝く星々でいっぱいです。
「これは料理のしがいもあるね。星屑をしぼれば香油ができそう、煮詰めれば天の河のミルクができそうだね。さてどうしたものか」
「なるほど、それなら道具が必要ですね。お星様があれば道具だって簡単に作れますよ!」
 シャーリーンさんが腕まくりをしていると、クレールがお星様を一つ手に取って元気にそう言いました。道具を作る? 確かに道具は必要です。煮詰める鍋もいるし、それを温めるには窯もいります。あの喫茶店に戻って借りようかと思っていたところでしたが、クレールさには名案があるようです。
「私の夢は親方(Meister)になること、さあ私の星は(My Star)、素敵な作品になるでしょう(may sterling)!」
 クレールさんの言葉で眩しい星の光がふわっと消えたかと思うと、そこには数々の調理道具の姿が出てきます。どんな星もクレールさんのアイデアにかかればできないものはありません。
「道具も、素材もできたし、後は……卵かな」
 素材と道具を確認していたシャーリーンさんが漏らします。卵なら森の中なんだから……みんなは辺りを見回して気づきました。輝きはたくさんあるけれど、鳥の声はまだ聞いていません。森は深い闇の中。鳥さんもきっと眠っているんです。
「寝ている鳥さんからは卵をわけてもらえないです、よね?」
 マリエルさんの言葉に皆頷きました。どうしたものかと考えあぐねていたところ、要さんがぼうっと空を眺めて言いました。
「空には飛んでないのかな? こんな世界だから、雲の上にも巣作りしているんじゃないか? 雲はふわふわしてるし」
「それはあるかもしれない」
 要さんの言葉に頷いたのはユリアンさん。空を見上げれば星明かりを受けて、ぼんやり輝く雲がいくつもあります。
「風に乗って、虹を登ってあの雲の上まで行ってみるよ」
「そうなん? うちもいきたいんよ~。だって雲、おいしそ……」
 両手いっぱいに落ちてきた星を抱えたミィナさんが一緒に行ってくれることになりました。ほっぺに光る金平糖の欠片、ついてるよ?
 しかし、ここは深い森の中。風は木々の隙間を緩やかに吹く程度。なかなか空まで吹きあげる風が見当たりません。
「それなら私の幸せに乗っていくといい。あの宇宙(そら)を眼下にしたこともあるんだ」
 シャーリーンさんはそう言うと、クレールさんに耳打ちをしました。それを聞いたクレールさん、目に星を浮かべて楽しそう。さっそく星を一つ、大きな壺に仕立て上げます。
「なに、これ?」
「揚げ物をする道具だけどね。フライヤーっていうのさ。大空を飛ぶものと同じ名前」
 なーるほど。
 シャーリーンさんは星を絞って香油を満たします。アリオーシュさんが重たくなった籠をよたよた運んで、星屑をその中に注ぎ込みます。壺がみるみる輝きに満たされて。
「さあ、天まで昇れ!」
 クレールさんの掛け声と共に、フライヤーが光の奔流と共に浮き上がりました。ユリアンさんはすかさずミィナさんを片腕で抱かえると軽々とフライヤーの上に乗ります。
「雲をからっと揚げるのもいいかもしれないのん。パリパリの食感がおいそうなのん」
「から(空)っとしたら、雲なくなるんじゃないかな?」
 バランスを取りながら、フライヤーで空を飛びユリアンさんは森の上まで飛び出ます。そして一陣の風を肌で感じると、手狭なフライヤーから飛び出てあとは風の波をうまく乗り継いで雲までたどり着きます。まふまふの光る雲の上に着地するとミィナさんは両手両足を伸ばして雲の上で大の字に。さっそくいただきまーすなのん♪
 パクリと口にふれるそれはあったかお布団。口の中もふわふわほこほこ。でも、急に雲が震えだすものだから味わってもいられません
「くすぐったい!」
 雲が喋った! 驚くミィナさんの横でユリアンさんは軽々隣の雲に移っていたのでその姿をちゃんと見ていました。光る雲だと思っていたのは丸まっていた羊さんでした。綿雲にくるまってぐうぐう寝ていたのでした。
「君が月を食べたんだね」
 その毛並みは艶々、黄金色に輝いています。ユリアンさんの指摘に狼さんはこくりと頷きました。
「今度、俺たちが新しい月を作るんだ。その為に月の卵になるものが必要なんだけど。もし手伝ってくれたら君にも美味しい月を分けてあげるよ」
「本当? 手伝う、手伝う! この金色の毛をね冷やし固めたら(Chilled)、月の卵(Child)になるから。夜風にあたろう。さぁ行こう」
 羊さんはそういうと空を走り出します。あまりに突然のことでミィナさんは羊さんから振り落とされてしまうのをユリアンさんは風を蹴って助けました。ですが、地面までそれほど距離がありません。
 危ない!
 ユリアンさんの視界がくるりと回転します。頭を地面にぶつけたかと思ったのに、あれれ、普通に立っています。
「フライを扱う時には、やっぱりこれが必需品だね」
 シャーリーンさんが微笑んで、フライ返しをくるくると回していました。

●巡る物語よ(Ring Tale)
 できあがったのはふんわりとした黄色いシフォンケーキ。真ん中の穴にはみんなの幸せの輝きをちょっとずつ詰め込んで、できあがり!
「うん、これにはやっぱりコーヒーがよく合うと思うの」
 メイドスタイルのシェリーさんは夜空の一番昏いところを白いエプロンで包み込みその裾にサーバーを入れて、きゅっと絞るとトロトロいい香りのコーヒーが生み出されます。少し星屑が混じったかしら。黒の中に浮かぶキラキラ輝きをぢぃっと見つめるとカチューシャのネコミミがぴくぴく動きます。
「そのネコミミ、動くんですね」
「付けてみる?」
 鋭い鑑識眼のまま、シェリーさんはユキヤさんを見やります。思わずユキヤさんの好奇心がうずうず。
 ……。
「似合ってますよ~」
 ヘザーさんはネコミミユキヤさんの姿をにこにこ微笑んで手を叩いて褒めそやします。
「じゃあ、ヘザーさんもどうですか」
「むしろ、みんなでやるべきですよねぇ」
 ヘザーさんはさらっと全員巻き込みます。要さんなんかは慌てて逃げようとしましたけれど。
「や、やめろっ。夢なら早く醒めてくれっ!!!」
 ネコミミは一度生えたらしばらくは元に戻りません。要さんのブチのネコミミは付けたその瞬間からもう萎れています。
「うんうん、アリオーシュくんにはぴったりですよ」
「そうかな?」
 少年のままの姿のアリオーシュさんは困った顔。彼の籠にいれた星がふるふる輝きます。お兄ちゃんとっても良く似合う! そう言ってくれているようです。見回してみればお店のお兄さんはシャム猫な耳が。クマさんはもこもこアビニシオン……。
「クマにネコミミってどうなのさ!? 耳4つだし!」
「はっはっは、お茶会の基本はね、楽しむものなんだよ。お菓子とオカシなことはかかせないからね」
 要さんのツッコミにもクマさんは鷹揚です。
「さぁ、ユリアンさんも……」
「い、いや、ほら、新たな月を先に届けないとね! ってあー、羊さん!!」
 ユリアンさんが指さした先には、羊さんが出来立てのシフォンケーキをもぐもぐ。空に浮かべる分までもう食いついているものですから、大慌て。そんな中でもお店のお兄さんもニコニコ笑うばかりです。
「ははは、今年は羊さんが年のシンボルになりますね」
「あわわわ、もう材料ないですよ?」
「まだ食べてない料理をくっつけて補修できるでしょうか」
 慌てるクレールさん、自分のお皿にとっておいたケーキで埋めようとするマリエルさん。
「一度焼成したものはつながらない。もう一度、イチから作り直さないと……」
 かじられた月のシフォンケーキをみてシャーリーンさんはがっくり肩をおとします。材料はもうほとんど残っていません。小さな月になってしまうかも。
「そうかな? 月はツキなんだろ?」
 萎れていたネコミミをぴんと立てて、要さんが言いました。
「ここにみんないるだろ? みんなでいること、みんなと繋がっていることも幸せだと思うんだ。目が覚めたらもう触れ合うこともない距離の間柄になるかもしれないけれど、みんな今ここにみんな集まっているんだから。つながらないものが繋がっているんだから」
「そうだね。言葉は鍵だ。秘密の扉を開ける鍵は……みんなが持っている。それを集めることで大事な物が見つかるっていう話もあるからね」
「じゃあ大切なのは、一体感よね?」
 シェリーさんはネコミミカチューシャを持ってユリアンさんににじりよります。これはもう仕方ありません。

 みんなで輪になって語りましょう。月を囲って話しましょう。
 あなたの幸せは?
「今ここにいることですね。私を私だと認めてくれる。私は今日も幸せでした」
「みんなと一緒になってここにいることかな。なんだかんだで幸せなんだろうな」
「空を飛ぶこと。料理をすること。夢はかなえられた。僥倖だね」
「ここに存在できたことでしょうか。雨の日も嵐の日もきっとと思える明日を見出せることです」
「もちろん親方になることですよ。色んなもの今日も作れました!」
「彼にまた出会えたことかな。それから毎日幸せです」
「仲間ができた、家族を思い出した、風に乗った。色んな事が幸せなんだよな」
「月はいつでも見ていること。星が月になること。思いが星に宿っていることを」
「おいしいコーヒーと甘いケーキ。それからオカシな仲間がいることね」
 みんなの願いが輝くよ。多少の食べた跡もご愛嬌。輝きは欠けた部分をつないでくれます。

 リングテイルは繋がる物語。くるりと巡って元通り。月が巡れば新しい一年がやってきます。
 空は元通りの月明かり。明けたよ。闇夜が明けたよ。
 あけましておめでとう。

 月は今日もあなた達のおかげで空を巡ります。

依頼結果

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MVP一覧

重体一覧

参加者一覧

  • 聖癒の奏者
    マリエル(ka0116
    人間(蒼)|16才|女性|聖導士

  • 須藤 要(ka0167
    人間(蒼)|13才|男性|疾影士
  • 幸せの青き羽音
    シャーリーン・クリオール(ka0184
    人間(蒼)|22才|女性|猟撃士
  • 幸せの魔法
    ミィナ・アレグトーリア(ka0317
    エルフ|17才|女性|魔術師
  • 遙けき蒼空に心乗せて
    ユキヤ・S・ディールス(ka0382
    人間(蒼)|16才|男性|聖導士
  • 明日も元気に!
    クレール・ディンセルフ(ka0586
    人間(紅)|23才|女性|機導師
  • 縁結び料理人
    ヘザー・S・シトリン(ka0835
    人間(蒼)|20才|女性|聖導士
  • 抱き留める腕
    ユリアン・クレティエ(ka1664
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • 誓いの守護者
    アリオーシュ・アルセイデス(ka3164
    人間(紅)|20才|男性|聖導士
  • 可愛いモノが大好き♪
    シェリー・カートライト(ka3502
    人間(蒼)|20才|女性|機導師

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 月を求めてご相談
クレール・ディンセルフ(ka0586
人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2015/01/04 08:03:52
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/01/04 08:02:48