【港騒】強行突破のマドリガーレ

マスター:樹シロカ

シナリオ形態
シリーズ(続編)
難易度
難しい
オプション
  • relation
参加費
1,800
参加制限
-
参加人数
3~6人
サポート
0~2人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2018/11/13 22:00
完成日
2018/11/26 02:27

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●駐屯地の事件

 潮の匂いが強くなった。日が落ちて風向きが変わったらしい。
 ポルトワール駐屯地の一室で、同盟軍中尉メリンダ・ドナーティ(kz0041)はペンを止めて窓の外を見る。
「もうこんなに暗くなっていたのね」
 書類を畳んで封筒に入れ、封をする。
 宛名は、ヴァリオスにある同盟軍本部のイザイア・バッシ名誉大将。
(結局、巻き込んでしまったわ)
 ため息が漏れる。できればあのご老体に、心労をかけたくはなかった。
 しかし今回の件で、完全に信用できる有力者が他に思い当たらない。
 ポルトワール海軍駐屯地の責任者でもあるモデスト・サンテ少将は信用できる人物だが、陸軍の有力者と直接やりあうのは様々な面で問題があった。

(伏魔殿……本当にそうね)

 先日の「取引」の相手だった男は、どこかへ行方をくらませた。
 サリムという男が逃げ込んだ店は陸軍のたまり場のようだったが、予想通りというべきか、街の顔役ヴァネッサ(kz0030)によるとサリムが出て行った形跡はないという。
 ネスタ大佐は怪しい。
 だが状況証拠をいくら並べても、大佐にたどり着かないのだ。

 卓上ベルでメッセンジャーを呼んだ。ほどなくしてノックの音が響き、扉が開く。
「遅い時間になってしまってすみません。これを……」
 顔をあげたメリンダが、唇を引き結ぶ。
 即座にベルを激しく鳴らし、同時に椅子を蹴って立ち上がると、隣室へ向かって駆け出した。
「誰か! 侵入者です!!」
 だが、相手はメリンダよりも足が速い。
 強い力で肩を掴んで引き戻され、口元は大きな手のひらに塞がれた。
 咄嗟に思い切り歯を立てる。
「チッ!」
 相手は舌打ちしてメリンダを突き飛ばした。
 すぐに床から体を起こし、偲ばせていた拳銃を抜いたメリンダだったが、強い衝撃を受けて再び倒れ伏した。
(スタンガン……違う、これは覚醒者の……)
 それでも気丈に、薄く開いた眼で侵入者を睨む。
「あなた……サリム……」
 それきり、視界は闇に覆われていった。

●怒れる人々

 ヴァネッサの息のかかった店でハンターを待っていたのは、酒場『金色のカモメ亭』を営む、ジャン=マリア・オネスティだった。
「夜に呼び出してごめんなさいネ。アタシの店だといろいろ都合が悪いコトもあってね。まあ座って」
 ハンター達が腰を落ち着ける間も惜しむように、ジャンは真剣な表情で話し始めた。
「メリンダが拉致されたらしいの。力を貸してくれない?」
 ハンター達は顔を見合わせる。

 今日の夕方。海軍駐屯地の一角で、メッセンジャーボーイが気を失って倒れているのが見つかった。
 その少し前に呼び出しベルが何度か鳴っていたのを聞いた者がおり、各部屋を確認したところ、メリンダの使っていた部屋には争った跡があり、窓の鉄格子が壊れ、当人の姿は消えていた。
 軍の施設内のことなので監視カメラ等も調べられたが、賊の姿は全く残っていなかった。
 ただすぐ近くの路上を、猛スピードで走り去る魔導トラックを見た者がいる……。

 これがあらましだった。
「なんでこんなことをアタシが知ってるか不思議よネ。ええ、教えてくれた人がいるのよ」
 ジャンは苦虫をかみつぶしたような顔で言った。余程好かない相手らしい。
「ついでに逃げ込んだ先も、犯人の予想もネ。でも軍はすぐに動けない」
 ジャンが肩をすくめた。
「で、アタシひとりでも助けに行くつもりなんだけど、協力をお願いできないかしら?」
「許せないわね!」
 突然女の声が割って入る。女はニルデという商人だ。
「あいつでしょ? ネs」
「待った!!」
 ジャンがニルデの口元を手で覆うと、耳元に小声で言い含める。
「アナタも危ないんだからネ! わかってる!?」
 ニルデはジャンの手を振り払い、ハンター達を見渡した。
「私も危ない目に遭ったからよ! このまま黙ってなんていられないわ。このお金も使ってちょうだい!!」
 どかっ。
 先日の金の延べ板をテーブルに叩きつけた。
「あの、私も手伝わせてください!」
 マネッティ曹長が身を乗り出した。
「私にお金は出せませんが。大佐の私邸なら内部のことはわかります。是非!」
「しーっ!」
 ジャンが制すると、赤毛の大男は可哀そうなほど身体を縮めて腰掛ける。
 苦笑いを浮かべたヴァネッサが、ハンター達を見渡した。
「ま、そういうことなんだよね。このままゲス軍人にいいようにされたままってのは性に合わないし。私達に雇われてくれないかい?」

●とある屋敷にて

 メリンダは椅子に縛り付けられたまま、件の男と対面した。
「随分と乱暴なお呼び出しです、ネスタ大佐」
「この状況で気丈なことだ。女性にしておくのは惜しいよ、ドナーティ中尉」
 立派な髭、短く刈り込んだ黒い髪、中肉中背の50がらみの男の黒い瞳が、メリンダを尊大に見下ろしている。
 その手には、メリンダの部屋に(わざと)置いてあったリアルブルー産の発信機――ニルデがスーツケースから見つけたものだ――と、白い封筒があった。
 メリンダは内心、大佐が思いのほかうまく罠にかかったことにほっとした。
 何もかもグレーの現状を打破するには、本人が「なにか」やらかしてくれるのが一番早い。
「これをどうするつもりだったのかね」
 大佐が白い封筒を指に挟んだ。
「それが届くことに意味はありません。届かないことに意味があるので」
 要件は既に送ってあったのだ。白紙の手紙が届いたら手続きを止めてほしい、と添えて。
 大佐は色々と察したようだ。
「成程。まだ時間はあるという訳だな」
 ネスタ大佐はしばし考えこむと、メリンダに向き直る。
「どうだねドナーティ中尉。君の胆力、行動力、気に入ったよ。私の仲間にならんか」
「仰る意味が分かりかねます」
「兵士が無駄死にするのを、私達はやめさせたいのだよ」
 真面目な軍人が、歪虚の事件に出動して、真っ先に殺される。
 同盟でその役割を多く担うのは、警察のような役割に就き、何かと低く評価される陸軍だ。
 ネスタ大佐はそれが我慢ならないという。
「だから、薬で怖さを忘れた一般人を初期対応にあたらせようとしたのですか」
「一般人ではない。何の役にも立たないゴロツキどもだ」
「それは軍が判断することではありません!」
 メリンダの口調は厳しかったが、内心の悪寒は否定できなかった。
 大佐の目は、完全に狂信者のものだったのだ。

リプレイ本文


 話を聞いて、マチルダ・スカルラッティ(ka4172)が目を見張る。
「メリンダさんが大変だっ。すぐに助けに行かなきゃ」
「いきなり乱暴な手に出てきたな」
 トルステン=L=ユピテル(ka3946)はそう言って頭を掻いた。
「こんなの公になったらタダじゃ済まないだろーに。うまく誤魔化す自信があるのか、あるいはそんだけ追い詰められてんのか」
 疑問のような独り言、トルステンの頭の中では事象の断片を繋ぎ合わせる作業が始まっている。
 パトリシア=K=ポラリス(ka5996)はぎゅっと目をつぶった。
「メリンダは告発するタメの「証拠」を探してた。きっとそうネ」
「たぶんそうだろーな。この前は腹を括ったみてーに見えたし」
 トルステンはそのときのメリンダの表情を思い出す。
(だからって、無茶しすぎんだろ。助けには行くけどよ)
 マチルダがふたりのほうに顔を向ける。
「でも大佐の家なら証拠を探す絶好のチャンスじゃないかな。メリンダさんの努力に報いなくっちゃ」 
 ジャンと同じく、パトリシアもすぐにでも助けに行きたいと思う。実際に、事態は急を要する。
 だが……いやだからこそ、ひとまず落ち着いて考える必要があった。
 ゆっくり、深く、湧き上がる感情の波を押さえるように深呼吸を繰り返す。
「うん。お助けは勿論、ソノもう一手先、を」

 ヴァージル・チェンバレン(ka1989)がジャンに尋ねる。
「情報元は、例のフィンツィ少佐か?」
「隠す必要もないわネ。そうヨ」
 ジャンが肩をすくめて見せる。
「ということは、少佐自身がメリンダを処分したいわけではなさそうだな」
 だが妙な動きばかりする男だ。腹の底で何を考えているかわからない。
(陸軍に介入するのは避けたいから、メリンダ個人がハンターに依頼して勝手に動いた、という方向で解決するつもりか?)
 だがメリンダが今回の件を、表立ってハンターに依頼するとは限らない。そういう不確定要素を残すタイプではなさそうだ。
「寧ろ処分したいのは、ネs」
「しーっ!!」
 ジャンが身を乗り出し、ヴァージルに顔を寄せた。
 役犬原 昶(ka0268)が拳を自分の手のひらに叩きつけた。
「行き先が分かってるなら話は早いぜ。行ってメリンダを確保して、そいつは捕まえりゃいいんだろ!」
 シンプルイズベスト。昶はもう臨戦態勢だ。
 ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784)も、今にも椅子を蹴って飛び出しそうな気迫をみなぎらせる。
「只でさえ陰で悪い事してるの許せないのに、メリンダさんまでさらうなんて、ぷんぷんなんだからっ!!」
 かわいい顔でめいっぱい厳しい顔をするルンルン。
 でもちょっと、囚われのお姫様を救出する正義のニンジャっぽくていいかも……などと思っていたりもする。

 だが飛び出す前に、やらねばならないことがあった。
 マチルダがマネッティの前に紙を広げた。
「大佐の家の間取りを憶えてるだけ、建物ごとに描いてね、監禁場所や抜け道なんかもわかる分は全部」
 マネッティが困ったような表情になる。
「全部、ですか? いや実際には監禁されていた状態ですから、そういう形で思い出すのは難しいのですが」
 現地に行けば、壁の色、建物の匂い、そういったものから「右に行けばキッチン」「左に行けば階段」などという形で思い出すだろう。
 だが建物全体の構造が分かるわけではない。そういう訓練を受けた者なら話は別だが。
「だけど連れてくのはちょっと危なすぎるんだ」
 トルステンがぶっきらぼうに呟いた。
 足手まといだと相手に言い切ることも、本人の熱意を無下にすることも、本意ではないのだ。
 ヴァージルは年の功か、そこを踏み切った。
「マネッティ、正直言って保護する対象が増えるのはリスクが大きいんだ。わかってくれ」
 そう言われれば、軍属だったマネッティとしては理解して引き下がるしかない。
 あまりあてにならないかもしれない、と言いながら、覚えている限りの図面を描きだした。
 マチルダはほっとして、マネッティの作業を見守る。
「監視カメラとか警報は入ってない?」
「ありません。そういう機械を個人的に手に入れるのは難しいですから」
 クリムゾンウェストではまだ珍しい機械だ、つけていれば「普通の家ではない」と却って注目を集めかねない。
「そういえば、基地の監視カメラにはメリンダさんを狙った犯人が映ってなかったのよね。疾影士かな?」
 成り行きを見守っていたヴァネッサが、首をかしげる。彼女も疾影士だ。
「なんで疾影士?」
「『隠の徒』があるから」
「監視カメラには普通に映るさ。気配を消すってのは、人間が気にしなくなるって意味だ」
 ヴァネッサが右手で指を鳴らす。皆の視線が集まった瞬間、テーブルの上に伏せていた左手に隠しナイフの刃が現れた。
「ほら、ナイフに気づくのが一瞬遅れるだろう? でも戦闘ではこの一瞬で勝負に出られる」
 笑いながら刃をしまう。
「例えばサリムなら、魔導機械を使っていたから機導師の可能性はある。事前に使い方を教わっていれば、監視カメラだって操作できたかもしれない」
 そもそもリアルブルー人なら、元の世界の経験で知っている可能性もある。
「ま、誰がやったか決めつけるのも危険だけどね。で、うちの連中はどうすればいい?」
 ヴァネッサは楽しくて仕方がないという表情で、ハンター達を見回した。
 

 それから少し後のこと。
 夜陰にまぎれて、ルドルフ・デネボラ(ka3749)とヴァネッサの手下たちが路地裏を駆け抜けていく。
 マネッティやその部下たちも、突入に同行できないならせめてこちらにと、加わっている。
「何処までやって良いのかな。軍の施設に花火でも打ち込みますか?」
 ルドルフが冗談半分で尋ねると、ヴァネッサの手下が首を振った。
「やめておこう。軍そのものが目的だと知られない方がいい」
 案外まじめな男のようだ。
「じゃあ偽の通報で混乱してもらいましょうか」
「任せて頂戴!」
 鼻息荒く首を突っ込んだのは女商人ニルデだ。
「だーれーかー!! 火事よおおおお!!!」
 ものすごい声である。
 こういう場合は泥棒より火事のほうが人を集めやすいというのは、クリムゾンウェストでも同じらしい。
 ルドルフとヴァネッサの手下は苦笑いで発煙手榴弾を物陰に設置し、更に声を張り上げた。
「火事だ!」
「早く逃げろ! 煙がすごいぞ!!」
 そして一同は入り組んだ路地へ飛び込んでいく。
(ステンもパティも、無理するなよ?)
 ルドルフは友人たちの身を案じつつ、建物の隙間から空を見上げる。そこにはふたつの月が静かに輝いていた。

 ネスタ大佐の隠れ家へ向かった本隊は、住人のいない屋敷の塀の陰で待機していた。
「皆、楽しそうで何よりだ」
 部下からの通信を受けて、ヴァネッサが囁いた。
 火事に泥棒、ひったくりに喧嘩。
 いずれも「フリ」である。だが治安維持を担う者たちは、そこへ駆けつけなければならない。
 怪しまれない程度に軍を引っ張りまわすという作戦は、うまくいっているようだった。
 昶が大きな体に似合わぬ素早さで塀の低いところを乗り越えて、戻ってくる。
「ダメだな。どこもしっかり鍵がかかってる。マネッティの言う通り、監視カメラはなさそうだが」
「建物の見当はついた。恐らくこれだろう」
 ヴァージルはマネッティが書いた何枚かの図面を見比べ、当たりをつける。
 その図面によれば、玄関ホールの右手が食堂で、その奥のキッチンに地下室の入口があるようだ。
「んじゃルンルン、行くか」
「監視カメラがないなら、朝ごはんの前に終わっちゃうのです!」
「ヴァネッサ姐さんも手伝ってくれんだろ」
 トルステンの小声での確認に、ヴァネッサが片目をつぶる。
 この3人が遊撃班になる。
 ルンルンはネスタ邸の門扉に忍び寄ると、壁歩きで高い塀を乗り越え、姿を消した。
 やがて門扉が音もなく開く。中からルンルンの笑顔が覗いた。
「潜入工作はニンジャにお任せです!」
「ありがとネ、クノイチさん!」
 ジャンが投げキスを送り、門の中へ。
 内部は玄関へ向かう小道沿いに植え込みがあり、身を隠すにはもってこいだ。
 ルンルンは全員が通ったことを確認し、静かに門を閉じる。
「改めてみると、結構広い庭だな。しかもあちこちに繁みがあるし」
 トルステンが言うとおり、なかなか凝った作りの庭で、隠し出口を作るにはもってこいだ。
「悪いことしてる人なら、前のお酒の時みたいに絶対逃げ道用意してるはずだもの。そちらをお任せしちゃいますね」
「ま、しょうがねー。手分けしてそれらしいモン探すか」
 互いに連絡を取れることを確認し、それぞれ別々の方向へ消えていく。

 ジャンを含めた残りの全員が、メリンダ救出班だ。
 マチルダは地下室があると思われる辺りを確認に行く。
 建物の一番下、本来は基礎が見えている部分に、細い明り取りの窓らしきものがあった。だが内部を覗くにはこちらが腹ばいで顔をくっつけなければならない。さすがに気付かれるだろう。
 マチルダはパルムにクッキーを示し、真剣に語り掛ける。
「いいかな、あの場所から中を見ていて。出来事は全部覚えておいてね。後でこのクッキーをご褒美にあげるからね」
 元々好奇心の強いパルムは、マチルダが指示した通り、窓が見える植え込みの陰に消えていった。
(うまくいくといいんだけど)
 そうして屋敷の玄関に戻ると、ヴァージルがピッキングで開錠に成功したところだった。
「電子ロックが普及していないのは助かるな」
 親指を立てて成功を知らせると、パトリシアが「生命感知」で感知した生命体の配置を地図で示す。
「ココとココ、あとは地下に反応アリ。それカラ、建物の中、別々にふたりが歩いてるようなカンジね。ネズミさんじゃないといいんだケド」
 10cm以上の生命体をすべて拾うため、じっとしている人間と大ネズミの区別はつかない。
 だが動く方向やスピードなどから、おそらく人間であろうと思われるいくつかの反応は分かった。
 マネッティの地図が正しければ、見回り以外の用心棒は食堂にいるようだ。
「では行くぞ。入ったら右だ」
 ヴァージルが扉を慎重に開く。
「先に行く。用心棒は任せろ」
 昶が開いた扉から身体を滑り込ませた。

 内部は静かだった。見回りの足音は、ちょうど建物の左側へ向かっている。
 昶は玄関ホールを抜けて、右手の扉に身体を寄せた。
 誰かの話声がするが、何を話しているかはわからない。
「俺が用心棒を引き受ける。気にせず先に行ってくれ。メリンダのほうがまずいだろ」
「雇われさんたち、数が多いノネ。パティもおたすけするのヨ!」
 昶とパトリシアは、一気に扉を開くと身を躍らせた。
 蝋燭がともる部屋の中、テーブルを囲んで談笑していたほぼ全員が一斉に立ち上がる。男が3人と、女が1人だ。
 ひとり座ったままでこちらを見たのは、ハンター達も知っている人物だった。
 パトリシアが、黒髪の男に視線を止めた。
「サリム、またアナタなのネ」


 最初は、ジャンの店で。そして密造拠点で。その後も姿を見かけた、陸軍とつながりがあるらしいハンター崩れの男サリム。
 他の連中が此方へ駆け出そうとするのを手で制し、顎をしゃくる。
 どうやら地下室への入口を警戒するよう示したようだ。
「またあんたらか。よくこんな茶番に付き合ってられるな。お、今日はマスターも一緒か」
 サリムが口元を歪め、皮肉な笑みを浮かべる。ジャンが鼻を鳴らした。
「茶番とはどういうことだ」
 ヴァージルはさりげなく魔導スマートフォンを通信状態にする。
 外にいるトルステンが受けていれば、駆け付けた陸軍と遭遇した際に、証拠にできるかもしれない。
「およそのことは分かってるんだろう? あんたら真っ当なハンターに実害はない。安い値段で体張るようなネタでもないだろうに。そういう趣味があるってんなら別だが」
 パトリシアはサリムの近くの用心棒たちを観察した。男のひとりが、先日の「取引」に現れた相手だと気づく。
(覚醒者……軍のヒト? それトモお薬を飲んだヒトかな?)
 さっき「生命感知」で確認した、見回り役の行動も気になる。
 メリンダの身柄の確保のためにも、地下室へ急ぐ必要があった。
「パティ達ハ、ハンター。みんな大好き美人報道官メリンダをさらった悪い奴をやっつけに来たんダヨ? 邪魔されなかっタラ、戦わナイんダヨ」
 雇われのハンター崩れなら、この意味が分かるはずだ。
 報酬に頑張る価値がないと思えば、やる気もなくなるだろう。
「ま、確かに、怪我しちまったら割に合わんな」
 相変わらず皮肉な笑みを浮かべたまま、サリムはハンター達を眺める。
 ヴァージルはサリムの意図を探ろうとして、その目を見返す。
「お前の言う通り、ハンターが死んでも事故で片付けられるが、軍所属のメリンダに何かあると後々面倒だぞ。お前たちの雇い主は、頭に血が上ってるんじゃないのか」
「かもしれん。折角、自分の長年の夢が実現する寸前で、あの女中尉さんに邪魔されてるわけだしな」
 サリムは感情のこもらない笑い声をあげた。

「サリム。あなたハ、どこマデ知ってるノ?」
 パトリシアが尋ねた。
「あなたハ他の雇われさんとハ違う目をしてる。フィンツィ少佐のお友達? それトモ……あのネ、後先考えないで、こゆのに加担する人ニハ見えなくテ」
「そいつは見る目がないぜ、お嬢ちゃん」
 サリムの口元から笑みが消える。
「俺はハンターオフィスで仕事を受けるのをやめた。訳の分からん世界で訳の分からん連中と戦うのに、見合った報酬か? そう思ったからな」
 訳の分からん世界。サリムはどうやら転移者らしかった。
「俺は俺の味方だ。その時点で一番条件のいい雇い主を選ぶ」
「そんな風だといつか信用を無くすんじゃないかな」
 マチルダの声が静かに、だが鋭く突き刺さる。
「そうかもな。だが依頼主は今のところいくらでもいる。――ま、とにかく」
 親指で背後を示して、また歪んだ笑みを浮かべた。
「今のところ、あんたらと本気で戦うだけの報酬はもらってねえ。俺は何も見なかったってことだ」
 男のひとりが声を荒げる。
「おいサリム! 裏切るのか!」
「裏切る? いつから味方だと思ってた?」
 サリムの乾いた笑い声が響いた。男が舌打ちすると、身を翻す。
「お前ら、ここを防げ」
 そう言って身を翻した男がすぐに足を止め、ふらふらとその場に崩れ落ちた。続けてもうひとり。
 マチルダがほっと息を吐く。
「よかった、今回は効いたみたい」
 眠りに誘う光に包まれ、男はいびきをかいている。
 対策を講じていない相手、遮るもののない空間では、「【LA】Locus Apricus」の睡眠効果はかなり期待できる。
 だが稀に耐性の高い者もいる。
「何を寝てるんだ!」
 残るひとりの男が仲間を蹴り飛ばそうと足を上げたところを、昶の「ファントムハンド」がとらえて引き寄せた。
「悪いな。しばらく静かにしててくれよ」
 昶が抑え込み、手早く猿轡を噛ませて縛り上げた。
「じゃあ後はよろしくね」
 マチルダはその隙に、地下室へ続く扉を開いた。ジャン、そしてヴァージルも続く。
(サリムを信用できるのか? まだ判断するには早いと思うが)
 だがここでの騒ぎは、すでに地下に響いているかもしれない。今は時間が惜しい。

 サリムは3人が片付いたところで立ち上がると、パトリシアと昶を見る。
「俺は一足先に帰らせてもらう。女中尉さんの部屋には、大佐と腹心の部下が3人ついてる」
 そこでサリムは、ネスタ大佐達の計画について語った。
 密輸したリアルブルーの戦闘薬(興奮剤)を、薬に耐性のないクリムゾンウェスト民に使い、歪虚の初期対応に当たらせる。
 使い捨ての駒となる人物には、ダウンタウンで暴力を振るうようなゴロツキを選ぶ。
 適正な薬の量は、何度かの実験でおよそ掴んでいる――。
「それが正しいとか間違ってるとか、俺にはわからん。別にこの薬で死人が出ても、俺の知ったことじゃない。そんなので死ぬ奴は、どうせ他の理由で死んじまう」
 サリムは机の上に置いた、小さな箱を指先でつついた。中に例の薬が入っているらしい。
「ああ、中の連中は俺とは違うガチガチの軍人だぜ。連中は本気で自分の正義とやらを信じていて、そこから外れた奴は全部クズだと思ってやがる」
「ありがと、サリム」
 パトリシアのほうをちらりと見て、サリムは食堂を出て行った。


 一行は足音を忍ばせ、階段を降りる。2人がどうにか並んで通れるぐらいの幅だった。
 暗い通路も同じぐらい狭い。突き当りの扉に近寄ると、ジャンは耳を押し当てる。
 部屋を指さし頷くと、ロッドを構えた。
(行くわヨ?)
 マチルダが魔導スマートフォンを音がしないように叩く。ヴァネッサに送った、突入の合図だ。
 向こうからも合図が帰ってくる。
 ジャンのロッドが輝くと、扉が蝶番から外れて向こう側に倒れた。それを踏み越えて飛び込んだジャンが、身構え、踏み込む。
 内部には左手にメリンダが椅子に座っており、その正面に髭を蓄えた大柄な男が立っていた。
「ネスタ大佐、そこまでヨ!」
 ジャンの声に、髭の男が厳しい表情の顔を向ける。
 その周りを囲んでいたひとり、士官用の軍用コートを纏った女が、ジャンに向かって無言のまま符を投げた。
「ジャン!!」
 メリンダの悲鳴のような声が響く。
「しまっ……!」
 ジャンがその場で凍り付く。「地縛符」だ。ジャンの身体が入り口ををふさぐ形になる。
「緊急事態だ、すまん!」
 昶がジャンの首根っこをとらえると、その場から引きずって動かした。
「目をつぶってて、メリンダ!」
 パトリシアが「五色光符陣」の結界を作り出した。あふれる光がそこにいる者の目をくらませる。
「なんだ、お前たちは!!」
 ネスタ大佐が目をつぶったまま慣れた動作で銃を取り出し、メリンダに突き付けた。
 全体の様子を見るため一歩下がっていたマチルダが、再び眠りに誘う「【LA】Locus Apricus」の暖かな光で部屋を満たす。
 大佐と女が膝をつくと同時に、メリンダもがっくりとうなだれるが、それは仕方がない。
 だが一番奥の金髪の男は結界も、眠りの霧も回避し、魔導銃を構えながら前に出る。別の赤毛の男が大佐を抱えて素早く奥へ運んだ。
 一息にヴァージルが距離を詰める。
 銃弾を聖盾で受け止めると、その陰から返す刃を相手の横腹めがけて繰り出す。
「若い女を誘拐して監禁とは、あまり褒められた行為じゃないとは思わんか」
 相手は無言のまま、分厚い刃のナイフで斬りつけてきた。
 精鋭と呼ばれるだけあって、スピードも重さもなかなかのものだった。
 狭い空間での息詰まる戦いに、敵も、味方も、互いの仲間を傷つけることを恐れて手が出せない。

 その頃、建物の外ではヴァネッサが隠し通路の入口を見つけていた。
 鍵は内側からかかっているらしく、薄い金属の板を器用に差し込んで掛け金を外す。
「間に合ったみたいだね」
 魔導スマートフォンから入る突入の連絡に、ヴァネッサは軽く画面を叩いて返事を返した。
 トルステンは門から悠々と出ていく人影を見送り、思わず呟く。
「ほんとに大丈夫なのかよ」
 どちらの味方でもない、とサリムは言っていた。
 だが実際は、フィンツィの指示を受けて潜入工作に当たっているのではないかという疑念が消えない。
(だがその割には、ちっと直接的な行動しすぎなんだよな……)
 トルステンは疑念を振り払い、まず目の前の事柄を片付けることにした。
 愛用の銃を構えると、一番近い場所の鎧戸を撃つ。
 蝶番が吹き飛んで外れ、鎧戸は重い音を立てて地面に落ちた。
「では私は……ジュゲームリリカルクルクルマジカル……ルンルン忍法三雷神の術! 今出でよ、めがね、うくれれ、おいーっす」
 ルンルンは窓から見えるように「御霊符」で式神を呼び出し、灯火の水晶球で照らし出した。
 しばらくすると裏口の方向から男がふたり姿を表した。警戒しながらそちらへ向かう。
「しばらくそこで遊んでてくださいなのです」
 式神が木々の間に消えていくと、男たちもそれを追って行った。すぐ後に騒ぐ声が聞こえる。仕掛けておいた「地縛陣」にかかったらしい。
 ヴァネッサが上手くやった、というように片目をつぶって見せた。
「これだけ騒げば、囲まれたと思うだろう。後はここで待ち構えるだけだ」
「どっちが先に来るか、わかんねーけどな」
 陸軍の治安部隊と、建物からの脱出者と。トルステンはスマートフォンからの音に耳をすます。

 ヴァージルと金髪の軍人との攻防が続く。
 その間に、パトリシアがメリンダを部屋の外に連れ出した。
 大佐の部下は奥へ向かった。そちらに脱出口があるのだろう。ならばマネッティの書いた図面とも一致する。
 ヴァージルが敵を引き付けながら、さりげなく移動。道が開けた瞬間を狙って、昶とマチルダが前に出る。
 それを見て、赤毛の男が壁の一角を軍靴で思い切り蹴飛ばすと、壁が開いて出口が現れた。
(逃げちゃう。でも敵を巻き込む攻撃だと、大佐が危ないかも)
 マチルダは攻撃ポイントを探った。
 ここで仮に大佐が死亡すれば、一連の事件を追及する手段も絶たれてしまう。
 そう思った瞬間、大佐を担いでいた男が怒りの声を上げた。
「貴様、何をする!!」
 いつの間にか目を覚ましていた女性兵士が、符を手にしていた。
 無言のまま駆け寄ると、突然何かに弾かれたようにその場でよろめく。
 赤毛の男は大佐を守るため、ディヴァインウィルで接近を阻んだらしい。
 女は無言のまま符を放つ。無数の刃となった符は、赤毛の男の背中に突き立った。
「こ……いつを、押さえろ! 反逆だ! ハンターは放っておけ!!」
 大佐を抱えている男は背中から大量の血を流していた。
 それでも背中を女に向け、大佐を庇いながら膝をついている。
 大男を抱えて逃げるだけの力が出せず、ディヴァインウィルで接近を阻むことを選んだのだろう。
 女は無造作に次の符を取り出した。その身体が突然ぐらりと傾く。
「くそっ、とかげの尻尾切りなんてさせねぇぞ」
 昶の「ファントムハンド」が女を引き寄せていた。
 当たってほしくない予測は当たる。
 精鋭3人が大佐と志を同じくする者ならば、もっと別の「誰か」とも通じていることは不思議ではない。
 この女性兵士は大佐を守る振りをして、いざと言うときに口封じする役目を負っていたのだろう。
 女が振り向くが、その目は昶を見ていなかった。それでも間髪おかず、開いた手に持っていた拳銃で昶を撃つ。
「くっそお!!」
 昶は肉薄し、「ワイルドラッシュ」の連撃を叩きこむ。
 女はここで死ぬことすら厭わない。それが分かるからこそ、余計に腹が立つ。
 こんなことをさせる誰かに。こんなことを選んだ女に。

 そして決着がついた。
 女が自決しないようにマチルダが眠らせたのだ。
 それからマチルダは倒れた赤毛の男の身体の下に手を差し入れ、ネスタ大佐の様子を確認する。
「大佐は眠っているだけだから大丈夫。こっちの男の人も、まだ息はあるね」
「こちらも片付いたぞ」
 ヴァージルが戦っていた相手を床に抑え込んでいた。男の乱れた金髪から覗く目は、半ば呆然と、仲間を撃った女を見ている。
 そこに外からの空気が流れ込んできた。
「あー、お疲れ。今、軍隊が来たんで話をつけた。玄関から入ってくるってさ」
 奥の通路から、トルステンが嫌悪感も露わな顔を覗かせていた。
「ホント、なんなんだ。この連中は」
 そう言ったものの、問いに答えは求めていない。答えが得られたとしても、心が晴れることはないだろう。


 駆け付けた同盟陸軍の一団が、敷地中に散らばった。
 持ち込んだ明かりを灯し、雇われのハンター崩れたちの身柄を手際よく確保する。とはいえ、全員がハンターによって無力化されているも同然だったが。
 地下室に降りてきた壮年の将校が、メリンダを見つけて安堵の声をあげた。
「ドナーティ中尉、無事だったか!」
「部長!? どうしてここへ」
 メリンダの告発を受けたイザイア・バッシ名誉大将が、約束の期限に届かない「白紙の手紙」の意図を悟り、メリンダの上司を連絡役としてよこしたのだった。
「全く、無茶が過ぎるぞ。無事だったからよかったようなものの」
 そういった後、ハンター達に見事な敬礼をしてみせる。
「私は同盟軍広報部のガラッシと申します。この度の協力、誠に有難うございました」
 それから何かに気づいて目を丸くする。
「……きみは、確か……オネスティ大尉か?」
「ハァイ。でもそういう無粋な呼び方はやめて頂戴。今は善良な一市民なのヨ」
 ジャンがいかにも迷惑そうに手を振った。

 ガラッシの身分保証もあり、現場の検証はスムーズに進む。軍の重鎮であるバッシ御大の直々の使者となれば、それも当然だろう。
 食堂に集まり待機していたハンター達に、メリンダが深々と頭を下げた。
「本当に、ご迷惑をおかけしてすみませんでした」
「無事でよかったですよ。でもちょっと無茶しすぎかなってカンジもしちゃいますけど」
「無茶しすぎっつーか。ひとりであれだけの相手を叩きのめす気だったワケかよ」
 ルンルンとトルステンがからかうように言った。こういう場合、多少は咎められたほうが気が楽になるものだ。
「いえ、さすがにそれは……。名誉大将のお力を信じていましたので」
「メリンダ、自己犠牲で全てを解決しようと思っちゃダメよ。結局他人に迷惑をかけることになるんだからネ」
「……すみません」
 ジャンの指摘はメリンダの痛いところを突いたようだ。
 マチルダがそこで、確保していた小さな箱を机の上に置いた。
「あ、そうだ。これサリムが置いていったんだけど」
 それからサリムの言ったことや行動を説明した。
 メリンダは箱を開き中身を確かめる。そしてマチルダの話を聞き終えてから、ネスタ大佐の言葉を伝えた。
「つまり今回の件は大佐の暴走だとしても、基本的な考えに賛同する者が他にもいる。そういうことなんだな」
 ヴァージルは、フィンツィ少佐の感情を読み取れない顔を思い浮かべた。
「さて、どこまで辿れるんだろうな」
 複数の靴音が階段を上がってくる気配に、ヴァージルが皮肉な笑みを浮かべる。
 ネスタ大佐が、両脇を兵士に固められて地下から出てきたのだ。

 メリンダを鋭い目で睨みつけたが、それも一瞬のこと。背筋を伸ばし、飽くまでも堂々と食堂を通り抜ける。
 パトリシアがひとりごとのように呟いた。
「ネスタくんも、仲間を亡くすの、辛かったネ……」
 ある意味、部下想いの良い上司だったのかもしれない。
「ほいデモ、パティはネ。2つの世界の関係を歪めるモノを見逃すわけにはいかないんダヨ」
 悲しみは理解できる。だがそれを掃うために新たな悲しみを生んでは、意味がない。
 真っすぐな瞳に、強い意志の光が宿っていた。
 不意に大佐が足を止める。
「世界は既に歪んでしまった。我々は手の届く範囲のものを守らねばならんのだ」
 返事を待たずに歩き出すと、今度こそ振り向くことなく立ち去った。
 その先から、兵士が担架を運んで駆け込んでくると、地下へ降りて行く。
 入れ違いにガラッシがなんとも言えない顔で上がってきた。
「何かあったんですか」
 メリンダが尋ねる。ほぼ確信に近い質問だ。
「……ネスタ大佐暗殺未遂犯が、いや、少なくともその容疑者が、自決したのだ」
「だから軍なんて嫌いなのヨ!」
 ジャンが強い調子で吐き捨てた。
 重苦しい屋敷を出ると、空は既に白みかけていた。
 ヴァージルがあることに気づいて、トルステンに尋ねる。
「ヴァネッサの姿が見えないが、どうしたんだ」
「あー、姐さんは軍人とは相性が悪いからって、先に帰った」
「そうか。また飲みに誘い損ねたな」
「その怪我で飲みに行くつもりだってーの?」
 敵の猛攻を引き受けたヴァージルの身体には、無数の生々しい傷が見えた。
「知らんのか? 飲んだ方が治りが早いのさ」
「へー、そりゃ残念だったな」
 トルステンは呆れて、ヒールを使おうとした手を止めた。
 ある意味、怪我はヴァージルの勲章のようでもあったから。
「……あ」
 道の先からやってくる友人の顔を見つけ、トルステンの表情が明るくなる。
 マネッティとその仲間も一緒だった。
 彼らの顔に朝日が当たり、その表情もまた輝いて見えた。


 ハンター達によって、ひとつの事件が終わった。
 そして、救われたものは確かにあった。
 ネスタ大佐の言う通り、この世界はもう歪んでいるのかもしれない。
 ――それでも貴方達に救えるものはある。
 クリムゾンウェストの夜明けの光は、それを示しているようだった。


<了>

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参加者一覧

  • 師を思う、故に我あり
    役犬原 昶(ka0268
    人間(蒼)|27才|男性|霊闘士
  • 俯瞰視の狩人
    ヴァージル・チェンバレン(ka1989
    人間(紅)|45才|男性|闘狩人
  • Q.E.D.
    トルステン=L=ユピテル(ka3946
    人間(蒼)|18才|男性|聖導士
  • 黎明の星明かり
    マチルダ・スカルラッティ(ka4172
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 忍軍創設者
    ルンルン・リリカル・秋桜(ka5784
    人間(蒼)|17才|女性|符術師
  • 金色のもふもふ
    パトリシア=K=ポラリス(ka5996
    人間(蒼)|19才|女性|符術師

サポート一覧

  • ルドルフ・デネボラ(ka3749)

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 質問だよ。
マチルダ・スカルラッティ(ka4172
人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2018/11/08 07:39:10
アイコン 相談卓
役犬原 昶(ka0268
人間(リアルブルー)|27才|男性|霊闘士(ベルセルク)
最終発言
2018/11/13 22:02:25
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2018/11/11 17:55:43