• 落葉

【落葉】優しき剣魔達と哀しき死者に誓いの酒を

マスター:ことね桃

シナリオ形態
イベント
難易度
易しい
オプション
  • relation
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
無し
相談期間
5日
締切
2019/01/01 22:00
完成日
2019/01/16 13:56

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●痛みを忘れるために

『……眠れん』
 フリーデリーケ・カレンベルク(kz0254)は苦々しげに呟くと、鉄パイプでできたベッドからぎしりと巨躯を起こした。
 彼女は精霊である。本来は寝る必要もないし、モノを食べる必要もない。信仰さえあれば十分に身体を維持できるのだが、あの戦いの日から心が疼いて仕方がなく……その疼きを抑えるために幾度もベッドの上で目を閉じていた。
 帝国軍から部族を守ろうとした勇敢な若き勇者たち。家族を逃がすべく震える腕で鍬を持って立ち向かってきた男。子供を抱きかかえて「この子だけは」と地に額を押し付けて懇願した母親。そのいずれも巨大な斧で殺めてきた自分。
 あの怨念の群れの中に自分が討った無辜の民がいたのだろうと思うと、胸が痛み――それを忘れるための鎮痛剤として眠りを求める己の弱さに腹が立つ。剣魔でさえ死者から目を逸らさず、手段は誤っていても彼らを慰め続けたというのに!
 ベッドとサイドテーブルしかない殺風景なコロッセオの自室。もとは物置部屋だったそこを彼女は生前生活の場にしていた牢獄に似ているからと、積み荷を放り出して寝室に作り替えている。そんな石打ちっぱなしの壁を蹴飛ばすと、フリーデは夜の街にふらりと向かった。

 夜の街は多くの人で溢れていた。聖輝祭だけではなく、ラズビルナムの脅威が消え去り平穏に新年を迎えられる――それは多くの帝国民にとって幸福なことなのだ。
 特にリアルブルーから避難している人々にとっては2度目の受難を避けることができたのだから嬉しいことに違いはない。少しでも帝国の文化に馴染めるようにと買い物に興じる姿をちらほらと見かける。
『ハンター達は多くの人々を助けたというのに、私は……』
 もっとも、そればかりはどうしようもない。精霊は転移門を使えないのだし、信仰から離れれば戦闘能力も自然と落ちていく。人々を救いたいと願っていても、その力が及ぶのはほぼ帝国領の中のみだ。
(邪神ファナティックブラッド……その脅威から私は本当に民を守れるのか?)
 大きな手を見つめるも、答えは出ない。フリーデは喧騒から離れるべく、通いなれた酒場のドアを開いた。


●めぐりあわせ

 ドアを開いた途端、木と酒の香りが鼻をつく。普段より人が多い――中には何がおかしいのか大声で笑いながら酒を呷る男もいる。
 今日は日が悪そうだ。そう背を向けた時に、聞きなれた声が聞こえた。
『おや、姐さん。あんたは呑みに来たのかい?』
 振り向けばそこにはドレスを纏った精霊ローザリンデ(kz0269)が煙管を吸いながらカウンターに肘をついていた。
『ローザリンデ……』
『アタシは呑めない身体なんだけどさ、ここの光は心地よくてね。今日の分の浄化が無事終わったから休憩に来たってわけさ』
 たしかに暖色系の明かりは柔らかで、夜闇に煌めく街灯よりも心が温まりそうな気がする。
 フリーデはローザの隣に座ると『いつもの』と店主に告げ、大きなグラスに並々と注がれたそれを一気に呷った。
『旨いのかい? それは』
 興味津々といった様子でのぞき込むローザにフリーデが苦く笑う。
『所詮安酒だ。旨くはないが酔いはする』
『どうせ呑むなら旨いものを選べばいいだろうに。変な話だねェ』
『旨いものは良い値がついている。友人の墓を造り直してやりたくてな。自然とこればかりだ。それに酔って思考を止めたいのだ、自分は』
『ふぅん……』
 ローザはその言葉に興味を示さず、目の前のナッツを供え物として吸収しては再び煙管を咥えた。
『アタシは朝になればまたラズビルナムを浄化する。かつての剣魔の真意を知るにはまだ浄化を繰り返して研究者が入れるようにしなきゃならないしね。あんたはどうするんだい?』
『そうだな……雑魔が出るのなら随行しよう。戦うしか能がないし……戦えば、民のためになっていると思い込める。心が……痛くなくなる』
『……』
 ローザはそれに答えることなく、灰皿に灰を落とした。食事をしにきたのか、家族連れがカウンターにちょこちょこ座り始めたのだ。
『まァ、好きにすればいいさ。ただこれだけは言っておく。自己犠牲で人が救えると思ったら大間違いだ。あんたの友達も言っていたんだろう? 自分を大切にしろと。……そうでなきゃ、あんたを想う人を傷つけることになるんだよ。昔のアタシのようにね。今のあんたに必要なのは責めることではなく、かつての過ちを繰り返さずに生きて世界を守ることだ。違うかい?』
 そう言って、ローザはカウンター傍の壁に背を預けた。煙管はいつの間にか手から消えている。彼女はそれ以上の会話を拒むように目を伏せると、店内に流れる静かな音楽に耳を傾けた。


●ケーキがいっぱい!!

 フリーデとローザの会話が進む中、花の精霊フィー・フローレ(ka0255)は大きなバスケットにたくさんの掌大のタルトを詰めて自然公園から駆け出した。
 ケーキ屋さんバトルロイヤルで販売を手伝うさなか、読んだレシピ集から覚えた一品を仲間達と一緒に焼いたのだ。帝国を救ってくれたハンター達に感謝を伝えるために。
「コレダケアレバ皆ニ渡セルノ!」
 ニコニコしながら走っていく、身体に花を無数に飾ったコボルドの姿にリアルブルーの人々は驚くばかり。
 そこにふと、精霊の匂いがする酒場があることに気がついた彼女はドアをトントンと叩いた。木の香りにうっとりするフィー。
 すると店主がドアを開き、彼女から事情を聞いた。どうやらこのコボルドは精霊で悪意もないようだし、店の中にいるハンター達に小さなケーキを渡すぐらいなら問題ないだろう。そう受け入れる店主。
 フィーは傍にいたハンターにとことこと近づくとバスケットからタルトを差し出してにっこり笑った。

リプレイ本文


 アウレール・V・ブラオラント(ka2531)は小雪が舞う中、心身の痛みに耐えて歩いていた。
 今の彼には孤独が何よりの毒だ。
(悍ましいものを見た。何より悍ましいのは、あれが人の悪性ということ。人は常に誰でも前を向けるわけじゃない。ああいうものを前にして、心底救いきれる自信がない。ああ、誰でもいい。今は話し相手が欲しい)
 生者への悪意を力とし、宿主を呑み込んだ死者達。その怨念を思い出して俯くも、辺りを見回せば丁度暖かそうな酒場がある。彼は迷うことなく店に踏み入った。
 その時、彼は友人のツィスカ・V・アルトホーフェン(ka5835)を見とめた。彼女もアウレールに気がつくや慌てて駆け寄る。
「その傷はどうなさったのですか? お休みになった方が!」
「いや、構わない。先日の戦で受けた傷が少し深くてな、じきに治るから気にするな」
 アウレールはツィスカ好みの酒を2つ注文すると窓際の席に身を寄せた。
「それならば良いのですが。ああ、でもようやく帝国を取り巻く大きな災禍が振り払えましたね。今はただ、犠牲者達の魂が、健やかに天に召されることを願います」
 彼女がアウレールを労うべく口にしたその言葉はあまりに純真だ。しかし彼はその優しさに触れたことで、怨念の業を口にしなかった。過ちさえ繰り返さねば新たな怨念も生まれまいと考えながら。
 その時、酒杯が届く。アウレールは笑みを作り、それを手にした。
「……そうだな、彼らのために献杯しよう」
「ええ。平和な世界への旅路を祈ります」
「優しい世界に根差せるように」
 2人は窓越しに夜空へ献杯すると、静かに口をつける。身体が熱くなると同時にアウレールが表情を和らげた。
「貴女と話してつくづく感じたよ。私も悩んで落ち込んでばかりもいられないと」
 小首を傾げるツィスカ。アウレールは先ほどまでの憂いを断ち、空を見上げた。
「せめて前を向いて、これからも術を考えなければな。帝国の過去に纏わる戦いは終わった。ならば後は未来にむけて戦うだけだ。そうだろう? ツィシィ」
 彼にいつもの強気な彩が戻る。ツィスカは友人のまっすぐな瞳に深く頷いた。


 エステル・クレティエ(ka3783)はフィー・フローレ(kz0255)と再会すると優しく抱きしめた。
「フィー様、お元気で何よりです。公園の皆様もお元気ですか?」
「ウン! 皆デ色ンナオ仕事シテルノ」
「それは素敵ですね。いつかまた皆さんとお会いしたいです。……あら、そのお荷物は?」
「皆ニプレゼントナノ!」
「まぁ、タルトが沢山。自然公園の皆さんで作られたのですか?」
 そこでエステルが持ち帰り用の小箱や紅茶の用意を提案する。白樺(ka4596)も事情を聞くと目を輝かせた。
「シロもお手伝いさせて♪ シロも戦いに行けなかったから『ありがとう』の気持ち、一緒に届けさせてね♪」
「ワーイ、大歓迎ナノ!」
 そこでエステルが茶葉を購入。白樺は雑貨屋で小箱を買い、タルトを詰めた。
 だがその最中、白樺はフリーデリーケ・カレンベルク(kz0254)とローザリンデ(kz0269)の物憂げな顔を見て胸を痛めた。
(フリーデとローザ、いつも笑う必要なんてないけど辛い気持ちはヤなの。ちょっとでも心が軽くなるように、シロの気持ち届いたらいいなあ)


「あら、こんな夜にフィーが出歩くなんて珍しいわね。元気?」
 酒場に立ち寄ったマリィア・バルデス(ka5848)はタルトを配るフィーの姿に笑みを向けた。
「ウン、マリィアニモアゲル。イツモアリガト!」
「あら、ありがとう。フィーはいつも元気で偉いわね。さすがは花の精霊。……そういえば精霊達は皆元気? 連絡は取ってる?」
「ウン、オ手紙オ手紙」
 フィーの大きなポケットから花の絵や押し花、新しい花の種を包んだ紙が次々と現れる。
「マリィアノオ花、今年ハ帝国ノ色ンナ場所デ咲イタノ! イツカ見ニ行キタイ」
「そうね、仲間の居場所を知っているならハンターに護衛を頼んで行ってみたらどうかしら。お花が咲く頃に」
「ウン、マリィアト皆トオ花見シタイ!」
「例えフィーが行けなくても、場所さえわかれば私達が手紙を運ぶわ。だから春を楽しみにね」
「ウン。約束ダヨ、マリィア!」
 マリィアはフィーの尻尾が振り回されているのを見るや、その純粋な笑顔に――思わず彼女を強く抱きしめた。


 キヅカ・リク(ka0038)は高瀬 未悠(ka3199)と来店すると、カウンター奥側の空席に気がついた。
 というのも最奥でフリーデが黙々と酒を啜っている。だが未悠はフィーのタルトをフリーデに屈託ない笑顔で差し出した。
「お久しぶりね。良かったら一緒に食べない?」
『未悠か、久方ぶりだな。ありがたい』
「良かった。こちらは私の弟分のリク。ラズビルナムの決戦にも参加したけど、顔を合わせてはいないのよね?」
 リクは未悠に手を引かれフリーデの隣に座った。
「初めまして、僕はキヅカ・リク。初対面同士だけど、折角だし気兼ねなく話そう」
 そんな好青年に緊張するフリーデ。未悠はリクの隣に座ると「タルトに合うワインを3つ」と店主に告げ、2人を気遣う。
「ねえ、今の貴女は甘えたいのに甘えられないって顔してる。今夜だけは素直になってもいいんじゃない?」
『甘えなど……』
「何でもいいのよ。愚痴でも我儘でもね」
 するとフリーデが重く口を開いた。
『……私は邪神と戦いたい。戦でしか役に立てぬからな。だが、精霊は転移門を使えんし、信仰の源から離れると力を失うのだ』
 俯くその様にリクは勘付いた。
(ああ、多分、彼女は戦争を『自分だけの罪滅ぼしの場』と思い込んでいるんだな。報告書で読んだ通りだ)
 彼はフリーデに向き合う。
「ね。戦場が君ひとりの場所じゃないってことはわかってる?」
『……力不足なのは認めよう』
「そういう意味じゃない。力ではなく、ここの問題」
 右の親指で心臓を示すリク。フリーデが訝しげにそれを見る。
「わからない……そっか」
 その呟きと同時にリクはフリーデの頭へ己の額を叩きつけた。
『っ!』
「リク! 何をするの!?」
 未悠が諫めるも、リクの表情は険しい。
「表に出ろ」
 リクが外に駆けだす。フリーデは怒りを露わに彼を追う。――やがて大通りの中央でリクが盾を構えた。
「一回だ、一回。全力で叩き込んでこい」
『はっ、後悔するぞ』
 その声と同時に戦斧が出現した。
「やめなさい、2人とも!」
 未悠が叫ぶもリクの盾へ一直線に振り下ろされる斧。しかし操牙で浮遊した盾に勢いを殺され、大盾は無傷。むしろフリーデが攻性防壁で弾き飛ばされる。唖然とするフリーデにリクが手を差し出した。
「突然すまなかったね、でも僕らだって君の隣に立てる。一緒に戦えるって証明したかったんだ。……どうか、僕らを信頼してほしい」
 そこに騒動を見守っていたツィスカが現れ、未悠と共にフリーデを起こした。
「フリーデ殿、私自身も迷っている所はありますが、言わせてください。多くの民を救えるのは自分と拘るべきではないと。今の己が出来得ることをすればいい。どうか私達を信じて頼ってください」
 未悠が頷き、リクとフリーデの間に立つと取り持つように2人の手に己が手を重ねた。
「貴女は十分過ぎるくらい頑張ってる。もっと自信を持って。リクも頑張ってるわよね、偉いわ。さぁ、ここにずっといたら風邪をひいちゃう。お店に戻りましょ」
 リクはその言葉に頷くと、フリーデの手を引いた。


 店内に戻ったフリーデはすぐにカウンターで酒を呷った。現実と思いやり溢れる言葉が心に重く響いたのだ。
 そんな彼女の背に何者かが圧し掛かる。
『この重み、アルマだな?』
「大正解、フリーデお姉さん! ……わぅ? お元気ないです? おみみもむです?」
 アルマ・A・エインズワース(ka4901)が耳を差し出すも、フリーデは俯くばかり。
『……私は内面も中途半端だと思ってな。この前の戦でもそうだった』
「で、でも歪虚さんの中に皆さんそのままの方がダメだったです。憎しみと苦しみでいっぱいに……」
 そんな2人に紅茶を淹れつつ、エステルが優しい声で言う。
「フリーデ様。忘れられない後悔はあると思います。でもそれに捕らわれていると、その方の魂も捕らわれてしまいますよ? 新しい命で降り立つ時にこの世界が少しでも住みよくあるように。私はそうあって欲しいです」
『それは、そうだが』
 無意識にフリーデがロケットを握りしめた瞬間、ふとアルマの声からあどけなさが消えた。
「フリーデさん。忘れられない、って思える貴女だから、必要だと僕は思うですよ」
 お姉さんではない、対等な呼び方。フリーデの胸が高鳴る。
「忘れずに、それも持って先に進むです。いっぺんはだめなら、僕らに分けてください」
『一人で立ち向かう必要はないと?』
「フリーデさんの背負うもの、僕も一緒に背負います。そうすれば前が見えるはずです」
『そうか……友と一緒なら、寂しくないな』
 ロケットから手が離れる。その小指にアルマの小指が絡みついた。英霊が、赤面する。
「うん、これは約束です。そうだ、いいこなのでご褒美あげるです!」
 アルマはいつもの調子に戻ると店主に最高級の酒を出すよう注文した。しかしこの店の酒は種類が限られているらしい。
「んー。もっと美味しいお酒があれば、です」
『いや、お前と呑めるだけで十分だ。酒は呑む相手も重要だからな。……今日こそ眠れるかもしれない』
「わふ。フリーデさん、眠れないなら一緒に寝るです?」
 後ろから抱きしめる腕の力が強くなる。フリーデはそんな彼の頭を笑いながら撫でた。

 一方、キャリコ・ビューイ(ka5044)は何かを決意し店主へ声をかけた。
「ステージを借りるぞ、マスター」
 彼は長髪のウィッグを被り、なんとワンピースドレスにピンヒールを纏っている。そして艶やかなメイクと無駄毛処理を施したものの、精悍な体はやはり男性のもので。
 不審そうに客が囁く中、キャリコが口上を述べる。
「レディース&ジェントルメン。『Alcalion』のハンターで猟撃士をしているキャリコでーす。キラッ☆」
 いつもの平坦な声と決めポーズ。アルマがずるっと椅子から滑り落ちた。
(きゃ、キャリコさん……また?)
 ――アルマとキャリコは仲間と過去にバンドを組んでいた。メンバーの殆どはビジュアル系に属する衣装を着たのだが、その中で彼が唯一空気を読まず女装していた事実が記憶に新しい。
 キャリコは飾りとして置かれていた旧いピアノのカバーを外すと真顔で観衆を見回した。
「ちょっと、友人を元気づけるために一曲歌わせてもらう……俺の歌を聞けぇっ!!」
 静かな声の最後に突然のシャウト。誰もが手を止めて彼を見つめた。
 嘗てキーボードを手掛けていた彼の弾き語りはピアノの未調律ゆえに時折音が外れ、歌も特別に上手いわけではない。
 だが柔らかなピアノの響きから始まり、次第に傷ついた者へ力を与える詞を乗せてクライマックスを迎えると……気がつけば誰もが見入っていた。優しくも心を強く支える言葉、そして曲の壮大な展開に心を奪われたのだろう。
(……どうだ、俺の歌は)
 フリーデに視線を送ると、彼女は泣いていた。
『いい歌だな。それに奴は己の歌を皆に聴かせるためにあんな恰好まで……覚悟を決めた漢とはあそこまで強くなれるのか』
 何か勘違いしているが、それはそれで。キャリコは観客の歓声を浴びながら撤収すると、フリーデやアルマと呑もうと決めていた酒を持ち出した。


「今回はお疲れ様! 啓一さんの作戦は当たりだったし、セレスさんも活躍してて、アルトちゃんは凄かったし! 本当にお疲れ様だよ!」
 立ち飲み席で満面の笑みを浮かべたのはリューリ・ハルマ(ka0502)。しかし仲間の数を確認すると彼女は表情を曇らせる。
「あ、でもまだセレスさんがいないのか。出来立てを皆で食べたいのに」
 そんな彼女が所属するチーム【月待猫】は先の決戦で大きな戦果を上げている。特にアルト・ヴァレンティーニ(ka3109)は増援を5秒ごとに壊滅させるという神業を披露した。しかし当のアルトは春日 啓一(ka1621)を真摯な瞳で見つめる。
「その前に。啓一君、私的には君が今回の功労者だ。私自身だったら、スケルトンはついで程度にしか倒さなかっただろう。今回の勲章の半分は君のものだ。ありがとう」
「いや、それはアルトやリューリやセレス、他のハンターもいたからだ。俺が胸を張れることじゃねえ」
 勲章はやはりアルトだけのもの、啓一は思う。そして拳を固く握りしめた。
(今日、俺はハンターとして一線から身を退く。俺は周りの強さについていけていない。足手纏いは、御免だ)
 彼が密かに別れを決意したその瞬間。アルトが突然悲鳴をあげ、どっと尻餅をついた。
「まだまだ甘いね」
 得意げな声と共に無の空間から現れたのはセレス・フュラー(ka6276)。隠の徒とナイトカーテンで姿を消した彼女はアルトの後ろに潜み、話が一段落ついたところで必殺膝カックンを極めたのだ。
「せ、セレス君! 君という人はっ」
 真っ赤な顔のアルトにセレスが笑う。
「ごめんごめん、だってこういう時でもなきゃ成功しないからさ」
「だからって!」
 唇を尖らせるアルトの手を引きつつリューリが笑いをかみ殺している。啓一は話を切り出すことを諦め、苦笑を浮かべた。
 ――やがて注文した料理が運ばれてくる。アルトがしみじみと呟いた。
「たまにはチームでこういう時間を持つのも悪くないな」
「そうだね。また皆でこういう風に食事とか出来たら良いね!」
 リューリがサラダやスープを人数分の小皿に移しつつ頷く。アルトはそれを皆に手渡した。
「リューリちゃんもセレス君も毎度危ない戦場についてきてもらってすまない。特にリューリちゃんには駆け出しの頃から何度も一緒に着いてきてもらって本当に感謝してる。セレス君も付き合いは長くないはずなのに十年来の親友のように息の合った支援で助けられているよ」
 セレスはその言葉に頬を掻くと、飄々と一口大のコロッケを口に放り込んだ。
「ま、何はともあれみんなお疲れ様。帝国内の問題も粗方片付いたかな。落ち着いて新体制への移行を進められるってもんさ。願わくば新たな問題が出ないといいねえ」
 啓一もウィスキーのグラスを傾ける。
「俺は精霊や亜人との諍いが収まりつつある分、良くなると信じてる。とりあえずはお疲れさん。皆のおかげで今回も無事帰ってこうやって祝えることに感謝だ」
 その時、フィーがタルトを4つリューリに手渡した。
「これ手作り?」
「ウン、イッパイ練習シタノ。皆ヘノオ礼!」
 胸を張るフィー。リューリは明るく笑った。
「ありがとう。料理楽しいよね! 色々作れるようになるともっと楽しいよ!」


蓬(ka7311)はフルーツジュースを受け取ると、ローザに明るく声をかけた。
「ローザリンデさん、こんばんは」
『ああ、蓬。この前の戦の傷は大丈夫かい?』
「ええ、無事に傷跡も消えました。それより今日は御礼を。帝国内の一連の事件で出会い、共闘してくださった事に感謝します」
『いや。あんた達のおかげでアタシは救われ、精霊達も民主化の流れに乗ることができたんだ。こっちこそありがとね』
 笑うローザ。そんな彼女に蓬が真剣な表情になり現状を尋ねる。
「ところで森の浄化はどこまで?」
『今のところ遺跡周辺が危険で一般人が自由に入るには時間が必要だ。でも森の端に少しずつ鳥や獣が戻り始めているよ』
「それはよかった。ローザリンデ様はあの森をどうされたいのですか?」
『そうさね、リンのようにあそこが故郷の精霊や亜人は多い。いつでも誰でも帰れる安全な森にするのが目標さ』
「そうですか、故郷に……」
 そんな中、店内の音楽が途切れた。どうやら楽器の弦が切れたらしい。蓬は持参したフルートを持つと瞳を輝かせた。
「ローザリンデ様、どんな音楽がお好みですか? 私、即興で演奏します」
『へえ、それじゃ森に吹く風のような曲を頼むよ』
「わかりました。それでは」
 蓬が紡ぐ風の音色。それは小鳥の囀りと葉が風で揺れる様を表現した穏やかな曲だ。ローザは『この曲があの子の願う自然なんだね……』と心地よさそうに耳を傾けた。


 岩井崎 メル(ka0520)は店の最も端にあるテーブルにひとりで陣取った。
「お客様、ご注文は?」
 給仕に彼女は「連れが来るんだ。弔いと祝いに合いそうな、温かい飲み物を3つ頼むよ」と答える。
「かしこまりました。では保温用のマグに」
「それは嬉しいね。今日は特別冷えるから」
 メルは給仕を見送ると華奢な指を組む。
(クリピクロウズ……永い間彼女は一人で頑張ってたんだよねぇ。あの『一人たりとも忘れたくない』って意思を私は継げるかね、ツィカーデ。や、君もどっかで頑張ってるんだろう。私もしんみりしちゃいられない。これは少し格好つけた、決意のお酒さ)
 届いたマグはぬくもりに溢れている。
(このぬくもりがクリピクロウズとツィカーデに届くように。私も精一杯頑張ってみるよ、君らに負けないように)
 彼女が祈りを捧げた時、別の祈りの声が聞こえてきた。
「どうにか無事に片付きやがりましたが、犠牲は大きく……倒れて逝った者達に。光よ、憐れみたまえ」
 多くの食べ物と酒を前に十字を切るのはエクラ教修道女シレークス(ka0752)。
 そこにアリア・セリウス(ka6424)が紙束を手に立ち寄る。
「祈りの途中?」
「や、これから食事ですが何か?」
「良かった。作詞に協力してほしいの。あの戦を体験したハンターの多様な正義や価値観を聞いて、正しい救いが一つだけではないこと。悩み、傷ついても明日へ駆ける詩を紡ぎたいから」
「んー。わたくしは今回の一件は色々と思うところはあれど、滅びてしまえば後は安らかに眠ってくれることを祈るのみ。エクラ教修道女として、眠りし魂達に祈りを捧げるのみでやがります」
「そう。修道女として、ね」
 そこにメルが顔を出した。
「あの戦を歌にするの?」
「ええ。良ければ貴女の言葉も聞かせて。途絶えた想いを呪いではなく、継承の導とするために。貴女も知っているはず。この舞台と物語に触れられなかった帝国の民が何れ、この国を決めていくことを」
「なるほど、歌で民に真相を伝えるってことか」
「そう……何も知る術がなく、何も選べない。それが本当に救うべき弱者。けれどいずれ、彼らの命と想いが繰り返す呪いの輪廻を継承の先にて断ち、救済者さえも救う刃となるように」
 既にアリアは幾人ものハンターによる言葉を綴っている。メルは正直に感情を吐露することにした。
 と、その時。ひとりの酔っ払いがシレークスに近づくと彼女の肩を無造作に掴んだ。
「へえ、修道女もこんな店で大酒を飲むんだ? いいご身分だな」
 彼女は誇りである豊かで健康的な身体を不埒に触れる男に――周りに見えないように、十分な手加減込みで顎を打った。だらしなく倒れる男。シレークスは給仕が慌てて駆け寄ったところ、素知らぬ顔で「飲み過ぎは体に毒でごぜーます」と言ってジャガイモ料理に舌鼓を打った。


 未悠は例の騒動後に何杯か楽しく酒を嗜んだものの、ある瞬間突然気持ちが昂り涙を零した。
「私ね、弱い自分が大嫌い。また失ったらと思うと怖くて堪らないの。……それに死ぬのも怖い。大好きな人たちに会えなくなるもの」
 酒によって曝け出されたのは優しさゆえの恐れ。リクが彼女の頭を優しく撫でる。
「未悠、僕は知ってる。未悠が憧れに近づくために必死に前に立ち、いつも誰かを心配する優しさを。それは弱さじゃない、優しさなんだ。だから、今の頑張っている自分をもっと好きになって」
「ありがとう」
 リクの励ましで昂りが落ち着いたのか、未悠はグラスを除けるとカウンターで静かに寝息を立て始めた。
「暖かいとこで寝せないと」
 リクが未悠に手際よくコートを着せる。そこにエステルが駆け寄り、小さな紙袋をリクに渡した。
「精霊様のタルトです。ゆっくり休むよう未悠さんに伝えてください」
「ありがとう。きっと喜ぶよ」
 そう言って、リクは未悠を背負って帰っていった。

 その直後に来店したのはボルディア・コンフラムス(ka0796)と八島 陽(ka1442)。2人はカウンター席に座ると酒を注文した。
「フリーデ、献杯しよう。クリピクロウズと怨念になった弱き魂達に」
「オレも付き合わせて。少し思うことがあるんだ」
 ボルディア、陽、フリーデの3人がグラスを静かに捧げ持つ。ボルディアは剣魔に心の中で語りかけた。
(クリピクロウズ、俺は弱ェ奴等を救おうとしたテメェを間違ってると思わねえ。けど逃げるより、もっといい方法があったんだぜ。……けどま。今は、お前の魂が安らかに眠ることを祈ろう)
 陽はグラスを置くと芋と魚のソテーを肴に今年を振り返った。
「リアルブルーでのアプリ蔓延も原因は弱者の妬み、ルサンチマンだった。覚醒者は強くなるか工夫すれば先を考えられる。でも、そうでない人は行き詰った」
『リアルブルーで似たような事件があったのか?』
「スマホで覚醒者になれると美味い話が出回ったんだ。でもそれは登録者を契約者にする罠。歪虚との戦を決意した力なき人々が騙され、世界中が混乱に陥ったんだよ」
 陽の答えにボルディアが「ま、今はその多くが人間に戻ってるから安心しな」と付け加えた。陽が続ける。
「両者が分かたれたのは偶然だけど、亀裂が生じた。歪虚はソレを広げただけ。こっちでも様々な亀裂はあれど歩み寄りで解決に向かったことがある。一進一退でも継続が大事なんだ。このタルトのように」
 精霊のタルトを口にする陽。塩の効いたソテーで辛くなった舌が和らいでいく。
「人生は涙の塩味と笑顔の甘みの重ね合い。進み続ければこのタルトのようなご褒美に出逢ったりもするのにね……」
 陽の言葉に考え込むフリーデの背をボルディアが軽く叩いた。
「なぁ、フリーデ。よく『死人にゃ勝てねえ』って聞くが、あれは俺は嘘だと思うんだよ。所詮死人は死んじまったら全部終わりだ。死者の呪いってのは、単なる生者の思い込みだ。生きてるヤツが、死人を敵にするのさ」
『死人を、敵に?』
「過去を振り返るのは大事だ。だが、過去にとらわれ過ぎて今を見失うんじゃねぇ。それ以上に今は大切なものがあんだろ?」
 その問いに頷き微笑むフリーデ。ボルディアは「おう、それでいい」と豪快に笑った。


 白樺はハンターにタルトが行き渡ったのを確認すると、馴染みの精霊に挨拶に向かった。
 ランプの下で静かに目を閉じているローザにまずは一言。
「ローザ、おかえりなさい。無事に帰ってきてくれてありがとうなのっ」
 満開の花のような笑顔で抱き着く白樺。その頭をローザが冗談を交えつつ撫でる。
『白樺、あんたこそ無事でいてくれてありがとうね。作戦中は忘却の波動であんたがアタシのことを忘れないかずっと心配だったよ』
 そして白樺はフリーデの背にも明るく声をかけた。
「フリーデも、皆を護ってくれてありがとなの♪」
 しかし返されたのは彼の声を拒むように振る手。だが白樺は挫けない。
「フリーデ、過去を忘れないのは大事。でもそれ以上に未来を見つめることを忘れないでね!」
『……了解』
「ん、よかったの」
 よく見ればフリーデの頬が真っ赤だ。感謝の言葉に照れているだけなのだ。
 時はそろそろ10時。彼は店主に帰宅するよう勧められると素直に帰路についた。

 その頃、フィロ(ka6966)が来店した。フリーデが傷の深い彼女を見るなり声を荒げる。
「フィロ! その傷は!?」
「先頃、歪虚との戦いで。でも近日中には修復が完了します。それよりフリーデリーケ様、本日はどうなさったのです? 可愛いお顔が台無しですよ?」
 今日のフリーデは感情を荒ぶっており、頬が涙の跡で白く浮いていた。
 フィロは店主から蒸しタオルを借りると、彼女の顔を拭い「はい、綺麗になりました」と微笑む。
『ありがとう……でも私は……』
 褒められる途端に萎縮するフリーデ。フィロはその怯えた瞳に目線を合わせた。
「フリーデリーケ様、貴女は今、目標を掲げて進んでらっしゃいます。だからこそ貴女の周りにハンターが集まるのですよ。ご自身を卑下してはなりません」
 その声はとても穏やかで、フリーデはまた泣きそうになる。そんな彼女を和ませようとフィロは店主にワインを数種注文した。
「知人にワインを贈ろうと思いましたが私はお酒の善し悪しが分からなくて。フリーデリーケ様、飲み比べて選んでいただけませんか?」
『……そうだな、まずはエルフハイムやドワーフのもとで造られた酒がいい』
 フリーデはそう言い、グラスに口をつけた。フィロの優しい心に感謝しながら。


 白樺が帰宅した頃、濡羽 香墨(ka6760)は半ば恋仲の澪(ka6002)に突如告げた。
「澪、フィー……今日は『さよなら』を言いに来た」と。
 フィーが唖然とする一方、澪は奇妙なほど冷静に別れを受け入れている。
(最近の香墨の顔を見る度に覚悟してた。旅立ちが迫ってると)
 そんな友に香墨が訥々と事情を告げる。
「今まで色々経験して。人への憎しみが薄れた。ひとりで考える時間が、欲しくなった」
 その言葉にフィーが涙を零す。
「フィー、泣かないで。香墨は自分のために旅立つのだから。……香墨。貴女はどこに?」
「まずはラズビルナム。剣魔に本物の鎮魂歌を捧げたい。悼む者として。その後はまだ決めてないけど」
「そう。必ず帰ってきて」
「ん、必ず。みんな。今までありがと。幸せだった。ただ精霊達のこと、心配だから。……澪に。おねがいしたい」
「精霊達は必ず守る。任せて」
 そこで澪はようやく笑みを作った。
「フィー、あなたのタルト美味しかった。もうひとつ、香墨に渡していい?」
 頷くと震える手で小箱を香墨に渡すフィー。そして澪と香墨は存分に抱き合った。
「……待ってる。離れていても想っている。香墨に出逢えて幸せだった。ありがとう」
 その直後、店主が彼女達にも帰宅を勧めたが様子を悟り「奥に客室がある。そこで休んでから帰りな」と不器用に言った。
 ――どうしようもない切なさ。しかしそれを越えねば比翼連理の少女達は大人になれない。
 最後の夜、香墨と澪はベッドの中で両手を重ねた。


「お久しぶりです、フリーデリーケ。リューもあの戦い以来ですか」
 多由羅(ka6167)が訪れたのは吹雪が止んだ頃。フリーデはリュー・グランフェスト(ka2419)と酒を酌み交わしていた。
『久方ぶりだな、変わりないか』
「ええ、常に全力で斬り合っているのですが」
 多由羅が残念そうに首を横に振る。そんな彼女もまた、カウンター席に座った。
「あの時はクリピクロウズが歪ながらも人を想っていたと思いませんでした」
「あれは完全に怨念に乗っ取られていた奴だったからなぁ」
 リューが多由羅の分も酒を注ぐ。その時、フリーデの横顔に多由羅が妖艶な視線を送る。
(今はフリーデリーケと酒を酌み交わせる仲に成り得た。それでも彼女と戦場で出会えたなら……世が世であればと思います)
 そんな中、リューはグラスを呷るとフリーデに向き合う。
「そういえばお前は自分を『戦うしか能がない』と言うよな。俺も神器を預かっているに過ぎないただの剣士だ。それでもその力で誰かを救いたいと思ってる。不器用だろうが想いは変わらない」
『お前ほどの剣士でもか』
「だが俺が剣を振るうのは最終的に自分の為なんだよ。『誰かの笑顔が見たい』『誰かの涙を止めたい』という自分の願い。結局俺は俺の為に剣を振る。誰かの為なんて気を張ると潰れちまうぜ?」
 その時、多由羅は考え込むフリーデの両肩を掴むとぐっと自分に顔を向かせた。その瞳は真剣で、フリーデが押し黙る。
「過去を経て今の貴方がある。過去を悔いるなら、今の貴方を救えばいい。戻れないのなら、そうするしかないでしょう?」
『自分を救う……それは可能なのか?』
「それは貴方次第。ただ、私は楽しめそうな貴方に他所で死んでほしくないのです」
 多由羅がくすりと笑った。いつか来る日があればこそ、生きてほしいと。


 いよいよ閉店が迫る中、スーツ姿の男がこの店に立ち寄った。
 Gacrux(ka2726)が頬杖を突くフリーデに「お隣、構いませんか」と問えば『拒む理由がない』と返って来る。
「っと……俺が剣魔を追及した時、傍で守ってくれましたよね。感謝します」
『瀕死とはいえ四霊剣だ。お前に何かあっては困る』
「……背負うものがまだあるのですね」
 隣に座る盟友が無言で浮かべた苦い笑顔に彼は思う。
(フリーデが怨念と戦ったのは瘡蓋を剥がすようなもの、か……)
 Gacruxはフリーデの手に自分の手を重ねた。体温のない手に微かなぬくもりが伝わる。
「俺達の為に戦ってくれて、ありがとう」
『……っ、私には感謝など……』
「しかし貴女はいつも何かの為に生きてきた。では、貴女が望む幸せの形は何なのでしょう。御自身の心を認めれば、少し楽になるかもしれませんよ」
『幸せ……私にはわからない』
「でもこの時代で仲間が出来た。そして俺は貴女を信頼し、盟約を結んだ。……自責は終わりのない拷問、信徒が求めるばかりでは貴女の心が擦り減ってしまいますよ。貴女の旅はまだ続くのですから、自愛を。それと気休めにはなりましょう。此を」
 そう言ってGacruxが一枚の護符を差し出した。免罪と守護の力を持つ「クリミナルローズ」。
『いいのか、貴重な品を』
「貴女には貴女の望む生を。俺はそう望んでいますから」
 フリーデは盟友の微笑みに、心に灯火が灯ったような気がした。
 きっと今日は仲間達に与えられた優しさで温かい夢を見られるに違いないとも思いながら。

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MVP一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸ka0038
  • ボルディアせんせー
    ボルディア・コンフラムスka0796
  • 真実を見通す瞳
    八島 陽ka1442
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェストka2419
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacruxka2726
  • 自在の弾丸
    キャリコ・ビューイka5044
  • 紅の月を慈しむ乙女
    アリア・セリウスka6424
  • 比翼連理―翼―
    濡羽 香墨ka6760
  • 絆を紡ぐ少女
    ka7311

重体一覧

参加者一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 元気な墓守猫
    リューリ・ハルマ(ka0502
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • 「ししょー」
    岩井崎 メル(ka0520
    人間(蒼)|17才|女性|機導師
  • 流浪の剛力修道女
    シレークス(ka0752
    ドワーフ|20才|女性|闘狩人
  • ボルディアせんせー
    ボルディア・コンフラムス(ka0796
    人間(紅)|23才|女性|霊闘士
  • 真実を見通す瞳
    八島 陽(ka1442
    人間(蒼)|20才|男性|機導師
  • 破れず破り
    春日 啓一(ka1621
    人間(蒼)|18才|男性|闘狩人
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェスト(ka2419
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • ツィスカの星
    アウレール・V・ブラオラント(ka2531
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • シグルドと共に
    未悠(ka3199
    人間(蒼)|21才|女性|霊闘士
  • 星の音を奏でる者
    エステル・クレティエ(ka3783
    人間(紅)|17才|女性|魔術師
  • 曙光とともに煌めく白花
    白樺(ka4596
    人間(紅)|18才|男性|聖導士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • 自在の弾丸
    キャリコ・ビューイ(ka5044
    人間(紅)|18才|男性|猟撃士
  • アウレールの太陽
    ツィスカ・V・A=ブラオラント(ka5835
    人間(紅)|20才|女性|機導師
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 比翼連理―瞳―
    澪(ka6002
    鬼|12才|女性|舞刀士
  • 秘剣──瞬──
    多由羅(ka6167
    鬼|21才|女性|舞刀士
  • 風と踊る娘
    通りすがりのSさん(ka6276
    エルフ|18才|女性|疾影士
  • 紅の月を慈しむ乙女
    アリア・セリウス(ka6424
    人間(紅)|18才|女性|闘狩人
  • 比翼連理―翼―
    濡羽 香墨(ka6760
    鬼|16才|女性|聖導士
  • ルル大学防諜部門長
    フィロ(ka6966
    オートマトン|24才|女性|格闘士
  • 絆を紡ぐ少女
    蓬(ka7311
    人間(蒼)|13才|女性|猟撃士

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