• 東幕

【東幕】恩讐越想

マスター:赤山優牙

シナリオ形態
イベント
難易度
難しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/03/12 22:00
完成日
2019/03/27 07:08

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

※このシナリオは(赤山比で)難易度が“超”高く設定されています。貴方の大事な装備アイテムの損失、重体や再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
なお、登場するNPCも、皆様と同様、重体や再起不能、死亡判定があり、容赦なく判定されます。

●戦士、立つ
 とある療養室のベッドで、長い黒髪が特徴的なスレンダーな女性がリアルブルー製のライフルを丹念に確認していた。
 静寂に包まれた中、ガチャンと機構を動かす音が響く。
「悪いけど、止めても無駄よ。私はね、根に持つタイプなの」
 ベッド脇で簡易椅子に座っている息子に呼びかけた。
「……母さんがどうしても行くなら、止めないよ」
「親友を殺されて、このまま黙って死ぬなんて私にはできない」
 元強化人間であった星加 籃奈(kz0247)とその息子である孝純の二人の元に届いた、ある女性の戦死連絡。
 最期の時をゆっくりとベッドで待っていた籃奈にとって、その知らせは衝撃的であった。
「知ってるよ。母さんも、父さんも『戦士』なんだって」
 諦めたように孝純は言う。
 家庭の事が二の次ではない。やらなければならない想いがある。それだけだと。
 それに、“最後のお別れ”は既に済ましているつもりだった。母親が戦場に行って帰ってこなくとも、孝純には、その覚悟ができている。
 いや、むしろ、ベッドの上で枯れるように最期を迎えるよりも、母親が望むのであれば、戦って最期を迎える事を尊重したい。
「……ありがとう、孝純」
「最期の出撃なんだから、ちゃんと勝ってきてよ」
「当然だ」
 ライフルをベッドサイドテーブルに置くと、息子に腕を伸ばした。
 ギュっと力強く抱き締める――これが、親子の分かれとなるから。
「僕は出先機関を片付けてくるから、リゼリオまでは一緒だよ」
「あぁ……孝純。最後に、至らない母親からのお願いを聞いてくれるか?」
「母さんは、僕にとって最高の母親だよ」
 頷きながら笑顔で応えた愛する息子に籃奈はゆっくりと告げる。
「生きて。父さんや母さん、牡丹の分も……。孝純には、その為の力も、想いも、あるのだから」

●アルテミス小隊、東方へ
 東方での大事件の知らせはアルテミス小隊にも届いていた。
「…………」
 思い詰めた表情で、紡伎 希(kz0174)は戦闘結果の内容を記した報告書を見つめていた。
 何か、言葉を発せようとするが、その都度、言葉にならず、閉じる。
 そんな事を随分と長い時間、繰り返していた。
 騎士ノセヤは、希の姿を見守る――戦死者名簿の中に、彼女と関わりが深い人物が多数含まれていたのは知っていたから。
(……こんな時は、なんて声を掛ければいいんですかね、ソルラ先輩……)
 心の中でノセヤは今は亡き先輩の姿を思い浮かべながら呟く。
 その時、部屋の隅に置かれていた巨大な棺桶のような鞘がカタっと動いた気がした。
「……私は、私は、決して絶望しません」
 小さく、それでも力強く、希は言葉を発した。
 ノセヤは内心、ホッとする。落ち込んだまま塞ぎ込んだらどうしようかと思っていたからだ。
「現状、王国は他国へ援助を出していられる状況ではありません。しかし、辺境のドワーフ王が東方に出向いたという情報もありますので、王国としても何もしない訳にはいきません」
「……つまり、東方に兵を出すという事でしょうか?」
「正規兵を送り込むのは流石に無理がありますが、東方に義理がある者や一部の鬼達は志願しているので、彼らと共にアルテミス小隊として出撃して欲しいのです」
 要は外交上の問題という事だろう。
 ただ、スメラギ(kz0158)と交流があるシスティーナ・グラハム(kz0020)女王の事だ。
 国内に影響を大きく及ぼさないようにしつつ、派兵の手段を考えたかもしれない。
「リゼリオで義勇兵らと共に部隊を編成。憤怒討伐への出撃を命じる」
「畏まりました。アルテミス小隊、出撃致します」
 決意と共に希はノセヤからの命令に答えた。

●憤怒本陣最深部
 玉座の間に押し込められたような形で狐卯猾が佇んでいた。
 予想通り、ハンターや幕府軍などの人間達が押し寄せてきている。
「良い動きね。でも、今更よ。ここをしのぎ切れば、もう障害は無い」
 幕府軍にまとまった兵力はないはずだ。
 つまり、攻めてきているのは烏合の衆であり、東方に僅かに残された戦力に過ぎない。
 返り討ちにすれば、暫くは、静かになるだろう。その隙に負のマテリアルを回復すればいいのだ。
「力が回復すれば、人間共の及ばない所でゲートを開く方法を模索すればいいだけ」
 例えば、憤怒本陣の南に広がる広大な大地……とか。
 機会はいくらでもあるのだと自身を落ち着かせる。
「一先ずは、人間共を追い払う方法ね」
 そう言いながら、狐卯猾は周囲の壁や床に魔法陣を描き始めた。
 ここは憤怒本陣である。地形の利は憤怒側にあるのだ。
 溢れ出てくる負のマテリアルを用いて“凶術”を組む。
「……私にも影響はあるけど、ここまで来たのだから、憤怒らしく“殴り合い”なんてどうかしらね」
 前回の戦いでは厄介な術に押され気味になった。
 だから、それらを防ぐ手段として、“凶術”を使う事にしたのだ。
「それに私には“力”がある。負けるはずがないわ!」
 強大な邪神の力と吸収した虚博の能力があれば、ハンターに負けるはずがない。
 自信満々に叫ぶ狐卯猾であった。

リプレイ本文

●死闘――憤怒本陣最奥――
 二人のコンクエスターによるラストテリトリー。
 狐卯猾の二度三度、両翼から迫るハンター達に範囲攻撃を繰り出し、いずれも、止められていた。
「……なるほどね。なら、集中したらどうかしら?」
 ハンター達の右翼に狙いを定めたようだ。
 一方、ハンター達もこの序盤で“凶術”の正体を見抜いていた。
「魔法や技の強度を下がらせているか」
 緑色の鉢巻を揺らしながら銀 真白(ka4128)が言った。仲間の行動や報告を聞き纏めて分かったのだ。
 それを真白は改めて仲間達に知らせる。
 リュー・グランフェスト(ka2419)が星神器の剣を構えながら応える。
「奴は魔術師に似た攻撃手段を持つからな……妥当な所か」
 わざわざ強力な攻撃魔法を自ら封印する事はしない。
 強度を弱めさせたのはバッドステータスを警戒しての事だろう。
「こちらに攻撃が集中してくるのなら、好都合の事」
 真白が仲間達に合図を出しながら、ミィリア(ka2689)に話しかけた。
 愛刀を確りと握り、ミィリアは力強く頷くと狐卯猾を真っ直ぐに睨んだ。
「背負って進むと誓った。彼らが斬り拓いた道は続いて行く。ミィリアたちが、繋げていく!!」
 桜吹雪の幻影に包まれた限りなく白い刀身を突き出した。
 続くようにデルタレイの輝きの筋が宙を駆ける。時音 ざくろ(ka1250)が放ったものだ。
「怒りよりも悲しみ、そして、未来を託された責任が、心の中で渦巻く……絶対に負けられない!」
 ざくろだけではなく、この場に集ったハンター達の気迫は高い。
 気持ちだけで勝てるものではないだろう。狐卯猾はそういう敵なのだから。
 ハンター達は両翼に分かれての攻勢、フォローを遊撃に任せる作戦で挑み、各人が装備・スキルを整えてきている。戦う前に必要なものは揃えてある以上、後は、気持ちだろう。
「必ず勝つ、その為にもまず冷静を保つ」
 仲間を回復魔法で支援しながらイレーヌ(ka1372)が言った。
 “凶術”の正体が強度を低下させる事であれば、敵は行動阻害を狙ってくるよりも、圧倒的な攻撃を繰り出してくるだろう。
 それは、ハンター達も同様だ。ただ、攻勢に出る以上は防御にも気をつけなければならない。
「……これが、憤怒の攻撃、か……」
 アウレール・V・ブラオラント(ka2531)は巨大な聖盾剣を持ち、コンクエスターの能力を用いて狐卯猾の攻撃に耐えていた。
 問題があるとすれば、狐卯猾の上半身と下半身が別々に攻撃してくる事だろう。アウレールの守りを抜けて、攻撃がハンター達に襲い掛かる。
「なるべく、回復できる可能性を探そうと思うの」
 傷ついた戦士達を回復しつつ、ディーナ・フェルミ(ka5843)が言った。
 右翼のハンター達を守っているのは癒し手の存在が大きい。
 機導術の光を発せながら仙堂 紫苑(ka5953)は攻撃のタイミングを仲間と合わしていた。
「憤怒は冷たいんだっけな、それは共感する」
 体中を駆け巡る怒り――と共に冷静さを紫苑は保っていた。
 強度が低下する“凶術”の為、奥の手が通用するのは難しいだろう。そうであれば、攻撃に専念するしかない。
 隣に立つアルマ・A・エインズワース(ka4901)も冷静に……怒りの微笑を浮かべていた。
「僕の地雷を踏み抜きましたからねぇ。殴り殺し……いえ、壊しますね?」
 献身の祈りで味方支援しつつ、霊魔撃を叩き込んでいく。
 複数人による同時攻撃であれば、そもそも洞窟の奥で身動きも出来ずいる敵相手には当たるようだ。
 狐卯猾もそれは分かっていたようだ。だからこその“殴り合い”だ。
 炎渦や恐ろしい威力を持つ重ね掛けの魔法、そして、陸形態時の薙ぎ払い、海形態時の広範囲の高圧射撃。
 ラストテリトリーの防御は連続攻撃を防ぎ切れない。右翼を二人の癒し手が支えていたが、時間の問題とリューは感じた。
「騎士王の力を使う!」
 仲間達を信じ、右翼が崩壊するよりも早く、最後の攻勢に出るのだ。
「そんな事、させる訳ないでしょ!」
 ハンター達の意図を読み取り、狐卯猾が怒涛の猛攻を仕掛ける。
 それをアウレールが真っ先に耐えていた。
「この地で、今迄、幾つの命が失われたか。我々だけは特別とどこかで考えはしなかった……彼ら自身はそんな甘えが無かった事を、その身で示した」
 猛烈な炎が巨大な盾ごと包む。
 それでも、アウレールは意地で立ち続ける。
「先人達に対しそうしてきたように、彼らの死、無為にせぬのが、遺る者の務め!」
 腹……いや、心底の奥から叫ぶ彼の背を支えるように、ディーナが触れる。
 負のマテリアルの水の中、フルリカバリーの光が煌めく。
「誰も、大きな怪我にはさせないの!」
 右翼のハンター達を襲った狐卯猾の攻勢を凌ぎ、リューが聖剣の名を冠する剣を天井に向かって突き出した。

 その決定的な瞬間を狙っていたのは龍崎・カズマ(ka0178)だった。
 疾影士の力で天井を隠れながら進んでいたのだ。決定的な一撃を入れる為に。
(普通なら復讐、仇討に燃えるなりなんなりするのだろう。だが……俺は、俺は、もう、怒りも悲しみも、何もないんだ……)
 反撃を受けて自分の身体がどうなっても構わない。ただ、一撃、それが入れば。
 魔剣を突き出して天井を蹴る――が、ハンター達に向いていた狐卯猾が残酷な笑みを浮かべて彼を捕らえた。
 “凶術”により強度が低下しているのだ。隠れていたのは、そもそも見つかっていたようだ。
 後方でブリザードを唱えていた十色 エニア(ka0370)は、カウンターマジックで狐卯猾の魔法を消滅させるつもりで前線に上がってきた所だった。
「……これ以上、誰も哀しませないっ!」
 そうでなければ、何のために戦場に出てきたというのか。
 ショットアンカーのリールを打ち出した。カズマの脚に絡ませて引っ張ろうとする。
「馬鹿ね」
 狐卯猾は短く告げると、幾度か腕を振り、二人ごと壁や地に叩きつけた後、出口の方に向かって無慈悲に投げた。
 身動きをしない二人の姿を見、ハンター達に動揺が走る。
「隊列を崩すな。狐卯猾の狙いはそこだ」
 槍を掲げ、劉 厳靖(ka4574)が呼び掛けた。
 戦闘が開始してから、厳靖は敵の動きや隙などの観察を続けていた。
 捕らえたハンターを人質として使わず投げたという事は、ハンター達の隊列を崩す目論見があると看破したのだ。
 ラストテリトリーや回復魔法の支援から外れたハンターを各個撃破するつもりなのだろう。
「“凶術”を止める事は出来なかったが……託されたからにはな……」
 マテリアル式手投げ弾を懐から取り出すと視線を鹿東 悠(ka0725)へと向ける。
 鹿東は頷き、魔導焙烙玉を手に取った。
(牡丹さんの件は残念ですが……彼女が、大人しく引っ込んでいるとは思えませんし……)
 振り返ると、カズマとエニアに駆け寄る星加 籃奈(kz0247)と紡伎 希(kz0174)が見えた。
「二人は私達に任せて、攻撃に専念するんだ」
「いつも助けらればかりですから、手伝わせて下さい」
 ライフルを背負った星加がポーションを手にしていた。希はエナジーショットを使うつもりのようだ。
 戦闘不能に近い状態で地面に転がっていると、大地形態時のダメージを受けて復帰不能になってしまうかもしれないのだ。誰かが介抱続けなければならないだろう。
 だが、義勇兵を含むアルテミス小隊は、狐卯猾の直掩たる歪虚と戦っている。
 星加と希の二人が戦線から抜けたので、ここから、ハンター達への援護は望めないだろう。
(……孝純君の為にも、ここは勝ちますか。恐らく……次は、無いでしょうから、ね)
 タイミングを合わせて、鹿東と厳靖は手に持っていた物を狐卯猾の顔目掛けて投げつけた。
 直後、閃光と共に爆発。
 目くらましで右翼の総攻撃が入りやすくなれば――との事だったが、その試みは失敗だったようだ。
 狐卯猾の攻撃が再び開始される。最後まで仲間を守り続けていたアウレールがついに膝を地に着けた。
 続けて、圧倒的な攻撃力の前に回復が追い付かず紫苑が倒れた。
「……ま、まだ……倒れる、訳に……は……」
 各人、回復手段や高い防御力、生命力を整えてきた中、紫苑が相対的に低かった事にある。
 それでも、彼の力量が劣っているという訳ではないが。この戦いがそれだけ高次元だったという事だろう。
「シ、シオン?」
 倒れた相棒に駆け寄り、引っ張りながら後退するアルマ。
 もとより彼の攻撃威力であれば『騎士の王の力』は必要としない事もあるが。
 アルマはエナジーショットだけではなく幾つか薬品も取り出すが――その手が震える。
 自分はどうしてしまったのだろうか、あれほど怒りを感じていたのに……これが恐怖というのだろうか。
「あんなに威勢が良かったのに、どうしたのかしらね」
 挑発している狐卯猾の台詞に対し、アルマは叫び返した。
「殺ス! 殺ス!」
「あはははははは。やってみなさいよ」
 死に怯えているように見えたのだろうか、楽しくて仕方がない様子の狐卯猾は炎球を重ねる。右翼班に追い打ちをかける為にだ。
 そんな、崩れかけた右翼に割って入ったのは遊撃班のメンバーだった。
 戦況に応じて、柔軟に班を分けたり合流できるようにして戦いに挑んだ意味は大きかった。
 そうでなければ、また、先の戦いのようになっていただろう。
「ファントムハンドで引っ張る事は出来なかったのは残念だったじゃん」
「それでも、洞窟の奥に何もないって事が分かっただけでも、意味はあったよ」
 ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613)と八島 陽(ka1442)の二人が右翼へと合流する。
 二人は憤怒本陣の奥に何かあるのではないかと推測していたのだ。
 結果的に、奥には何もなさそうだった。“凶術”の影響でファントムハンドも通用しなかった以上は、班としての役割に集中するだけだ。
「無理はすんなじゃん」
「分かっているさ」
 トンと肩を叩いてきたヴォーイに八島は爽やかに頷くと、絶火剣を掲げた。
 発せられたマテリアルの光は周囲の仲間を鼓舞する。正義執行の力だ。
 その直後、飛び出したのは緑鉢巻を巻いた七葵(ka4740)だった。
「友の想いは必ずや繋ぐ!」
 降魔刀と刻令式鞭を構え、壁や狐卯猾の身体を蹴り、上半身に斬りかかる。
 狐卯猾は近寄る羽虫を払うように、七葵を捕まえた。
「七葵!」
「七葵殿!」
 ミィリアと真白が彼の名を叫んだ。
 今度は人質として使うつもりなのだろう。狐卯猾は捉えた七葵を正面に据える。だが、それこそが、七葵の目的だった。
「止まるな! 俺ごと斬れぇ!」
 少なくとも人質として捕まっている間、狐卯猾の動きは鈍る。
 それこそ『騎士王の力』を叩き込み放題なのだから。
「この死に体の役立たずめ!」
 人質が役に立たないと理解し、七葵を地面に向かって叩き投げる狐卯猾。
 硬い岩盤に直撃を受けていれば、彼の頭蓋は木端微塵に吹き飛んでいただろうが、厳靖が体を張って受け止めた。

 この隙をハンター達が見逃すはずがない。
「王の剣。その権能を今ここに! 全てを、守るために!」
 溢れ出るマテリアルの奔流が、リューの周囲にいるハンター達を覆う。
 ナイツ・オブ・ラウンド――『騎士の王の力』が発動された。【遊撃】で動けるメンバーも加え、右翼の最後の攻勢が始まる。
「強度が落ちていても、掛かる者もいるはずよ!」
 悪足掻きというべきか、狐卯猾が負のマテリアルの波動を放つ。
 憤怒の精神汚染だ。それを喰らえば、怒りに囚われた行動しかできなくなる。
「そう来ると思ったぜ」
 リアルブルー製のベースギターでアイデアル・ソングを奏でる厳靖。
「厳…靖……殿……」
「これ以上、誰一人として欠けちゃいけねぇんだ」
 足元で絶え絶えに言葉を発した七葵に、厳靖は正面を見据えたまま告げる。
 厳靖のアイデアル・ソングも強度は低下するが、スキルアシストの効果はそのまま適用。
 結果的に、抵抗値が心許ないハンター達を援護する事になった。
「回復は任せてなの!」
「反撃は気にするな。全力で支援してやるから……だから、行け!」
 自らも叩きに行けただろうが、ディーナとイレーヌは回復魔法を続けながら仲間達の背を押した。
 その想いに応えるように、ざくろが力強く頷く。
「お前の敗因はざくろ達を怒らせ過ぎた…怒りの中の曇りのない想い、溢れるこれが人の心の力だっ!」
 機導術のオーラを纏いながら、ざくろが巨剣を狐卯猾へと叩きつけた。
 続けて、ミィリアが重鞘と大太刀を交差させるように構え、マテリアルの桜吹雪の中、鋭い眼光を敵に向けた。
「必要なのは怒りなんて後ろ向きなものじゃない! 未来に、勝利を刻め!!」
 洞窟が揺れたのではないかと思うほどの強烈な踏み込み。
 放たれる一閃は受け止めようとした下半身ごと、狐卯猾を貫く。
「よし、今だ!」
 機導術で予備の武器を浮遊させながら巧みに操り、八島は絶火剣と共に斬りかかった。
 パックリと斬れた表層が塞がる前に、魔槍を突き出すヴォーイ。
 ただの突きではない。筋肉から溢れ出るマテリアルを節制の力へと変換した一撃だ。
「くらいやがれじゃん!」
 倫理爆裂拳――“凶術”で強度が低下していても、もともと知性が高い狐卯猾には有効なはずだ。
 仲間達の攻勢に真白は歯を食いしばりながら、蒼機槍に体重を掛ける。
「私一人の力は小さいだが、小さい力を束ね重ねて人は進んで来た……正秋殿達の力を無駄にしない。狐卯猾、貴様はここで、討つっ!」
 全身全霊をのせた穂先。
 ぐさっと深く、深く、狐卯猾の身体に突き刺さった。
 かなりのダメージを負わせたはずだ。だが、まだ狐卯猾は倒れない。
「おのれぇぇぇぇ!」
 怒りが頂点に達したようだ。なりふり構わず、右翼のハンター達に再び猛攻を浴びせる。
 その備えは既に使い切った。次々に脱落していく者が増える中、辛うじて、聖導士を守るハンター達。
 援護を受けた聖導士がリザレクションを使用し、首の皮一枚で、なんとか保つ。
「ここで耐えれば、ほんの少しでも長く耐えられれば……」
「それだけ左翼班に有利ですの!」
 魔法を行使する為のマテリアルを全力で絞り出すイレーヌとディーナ。
 もはや、右翼の戦闘能力は皆無といってもいいだろう。だが、稼いだ時間は貴重だった。
 なぜなら、左翼側のハンター達の猛攻もまた、ずっと続いていたからだ。

 思ったよりもしぶとく生き長らえる右翼班に狐卯猾は諦めた……いや、落ち着きを取り戻し、左翼班へと標的を変えた。
「次はお前達だ!」
 猛烈な炎渦が放たれる。
 それをボルディア・コンフラムス(ka0796)は盾を構えて受け止める。
 ラストテリトリーを行使するマテリアルは十分だ。
「やっぱり、馬鹿ね。私の連続攻撃は止められないわよ!」
 続けて放たれた薙ぎ払いを、ボルディアが割り込んで防いだ。
 驚く狐卯猾に盾を向けながら彼女は叫ぶ。
「……個人的な宣言だ。この戦い、俺より先に脱落者は、絶対に出させねぇ! 斃れるとしたら、まず俺だ!」
「じゃ、まず、先に逝かしてあげるわ!」
 立て続けの範囲攻撃を、ボルディアはラストテリトリーと攻撃をしない徹底とした専守防衛で受け続ける。
「守るっつったんだ! 俺を倒さねえ限り、仲間は絶対にやらせねえぞ!」
「このぉ岩壁女!」
 強固な装甲と生命力を誇るボルディアであっても狐卯猾の猛攻に耐えるのは難しい。
 せめて、炎属性の盾か、あるいは炎属性を付与できる手段があれば別だったが。
 それでも、戦場に立っていられたのは、天竜寺 詩(ka0396)とUisca Amhran(ka0754)の二人による援護が大きかった。
 負のマテリアルに汚染された地面から受ける継続ダメージを詩の再生の祈りが支え、攻撃によるダメージをUiscaが回復させていた。
「後悔も泣く事も、まだ。幕府軍の人達は、私達なら狐卯猾を倒せると信じて、その命を散らせた……」
 沢山の人達が逝った。
 詩自身、知らない仲でない人もいた。それに……あの人の姿も見えないまま。未来を自分達に託し、消えたのだろうか……。
「だから、信じてくれたその思いが、間違っていなかったと! それを証明する義務が、私達にはあるから!」
 祈りを形成する場の維持が崩れるが、詩はすぐさま、次の祈りへと切り替える。
 茨のような幻影が広がって仲間達を包み込む。
「今度こそ狐卯猾を倒そう!」
 これで支援魔法は終わりではない。
 彼女はマテリアルを集中させる。癒しの光に想いの力を乗せて。
「そう……想いを繋いで……」
 Uiscaは一瞬、目を伏せる。
 ここまで繋いだのだ。足を止める訳にはいかない。狐卯猾を討伐し、全員で生きて帰るのだ。
「……我らに勝利を!」
 簡易術式と組み合わせ、圧倒的な回復支援を見せるUisca。
 ボルディアだけでは防ぎきれない攻撃でダメージを受けた仲間にも回復させていく。
 合間を見て、攻撃する事も忘れない。簡易術式で支援しつつ攻撃も出来るというのは、この戦術では有効な動き方だった。
 装身具の力で効果を増幅させた魔法。無数の闇色の龍牙や龍爪を出現させ、狐卯猾へと食い込ませる。
「ここまで追い詰めたのです。もう一押し……ですが、精神汚染には注意です」
「強度を弱めると言っても、元が高いだろうからな」
 レイオス・アクアウォーカー(ka1990)がベースギターでアイデアル・ソングを奏でる。
 少なくとも負のマテリアルの風による行動阻害を心配する必要性はないだろう。
 後は圧倒的な攻撃への対処だが、ボルディアもいるし、彼自身、兵主神の力を宿したのでそう簡単には倒れないはずだ。
「さて、お前の怒りは幼稚な癇癪だ。振り回されるのは、もう終わりだ。子狐が!」
 音を立てながら闘旋剣を抜き放つレイオス。
 前回の戦いでは辛い戦いを強いられた。その分をここで晴らす。
「怒りに温度は無い……そんなものに変えず、余さず全て叩きつける!」
 唄で仲間を援護しつつ、マテリアルを武器へと流し込み、闘旋剣を強化した。
 力強く振りぬいた一撃は激しい衝撃波を生み出し、狐卯猾へと直撃する。
「私たちを信じて、最後まで戦った方達のためにも勝たないといけませんね」
 魔導符剣を構えて前衛に立っているのは夜桜 奏音(ka5754)であった。
 彼女は本来、符術師である。符術を辞めた訳ではない。御霊符を己に纏わせて、近接戦を強化しているのだ。
「……“凶術”の影響で封印を防いでも、刃は通じるはずです」
 黒曜封印符による封印を試みたが、抵抗されてしまった。
 狐卯猾が恐れていたのは、この封印だったのだろう。だから“凶術”を用いた。
 しかし、それは奏音にとってはある意味、想定内だった。
「回復は、まだ、大丈夫そうですね」
 一応、回復手段を準備してきてはいるが、詩とUiscaという優秀なヒーラーがいるので今は攻撃に専念できている。
 奏音は必要になるまで剣を振るうつもりだ。なぜなら、あるタイミングの為に、剣を握っているのだから。
 タイミングを計っているという意味では、ヴァルナ=エリゴス(ka2651)も同様だった。
 闘狩人としての力を積極的に使い、魔槍を巧みに操っていた。
「……アルテミス小隊にこれ以上、負担が掛けられません!」
 負傷したハンターのフォローに入った為、狐卯猾直掩の歪虚との闘いは一進一退の状態だ。
 ハンターに対する援護射撃や魔法も出せられない状況になっている。
「王国から兵が送られているのは……東方に未来があると信じての事。だったら、私が出来る事は――!」
 この場に、あの騎士団長がいたら、あるいは遺志を繋ぐあの騎士がいたら、きっと、行う事は一緒のはずだ。
 だから、敵とボルディアの動きを注視する。
「もし、ボルディアさんを掴みに掛かったら、その時は……」
 割って入って、強烈なカウンターアタックを仕掛けるつもりなのだ。
 そんな機会が来るかどうか分からない。だが、備えておく事は決して無駄ではない。
 それぞれに熱い想いを抱いて戦いに臨んでいる。だけど、自暴自棄にはなっていない。
 そう、ヴァイス(ka0364)は左翼班の仲間達を見渡して、一人、頷いた。
「よし、怒りや悲しみを律し、全員で生きて帰還するぞ」
 囮のようになった右翼の損害は大きいが、遊撃の班がフォローに入ったから大丈夫だろう。
 出口の方に投げ飛ばされたカズマとエニアの二人も希らが介抱している。
(希…ありがとう)
 出撃前、いつものように少女の頭を撫でた。
 希の瞳は絶望に打ち砕かれていなかった。かといって、悲しんでいない訳でもなかった。
 自身が行わなければならない事をちゃんと理解しているのだろう。
「攻撃のタイミングを集中する意識を持って声を掛け合うんだ」
 魔鎌を振りながらヴァイスは仲間に呼びかける。
 ハンター達の攻勢は続いている以上、決定的な瞬間はもうじき、訪れるはずなのだから。
 その瞬間が今だと、ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239)は感じた。
 崩壊しかけてきた右翼班が持ち直してきた。苦し紛れに狐卯猾が思わぬ反撃を繰り出しても耐えられるはずだ。
「散っていった者達の為に、これ以上の犠牲を出さない為に……」
 ユーリの周囲に稲妻のようなオーラが沸いては消える。雷光を纏った刀が振るえる。
 純白に彩られていた盾が、白青色へと染まりだした。
 高まるマテリアルの流れと響き。
「……惨劇と悲劇の元凶を絶ち斬り、明日を切り拓く道を照らすっ!」
 掲げた盾――星神器――には大精霊の力が秘められている。
 解放された『王権』の理が、周囲のハンターを癒し、そして、強めていく。
「王権の盾。その権能を今ここに! 明日に進む為に!」
 左翼班最後の奥の手の時が来た。
 直後に動いたのは、守護者の力を覚醒していたユウ(ka6891)だった。
「託された想いを明日に繋げる為にも……」
 深く念じ、額の前に輝かしいマテリアルが出現した。
 この戦場に、沢山の力を感じる。それは正負のマテリアルであったり、あるいは感情の流れだったり。
「……狐卯骨を討つ為に、死力を尽くします!」
 放たれた光は大精霊が司る『正義』のマテリアル。
 その光は味方を傷つける事なく、敵だけを焼き尽くす。
「今が好機です!」
 光が直撃したのを確認し、ユウが仲間達に呼び掛けた。
 回避し難いこの光はただの攻撃手段ではない。敵の防御力を短い時間ながらも激減させる事ができるのだ。
 そして、正義の光を撃って彼女は終わりではない。
 鞭を手にして構えているのは仲間の攻撃が確実に当てる為だ。
 ヴァイスが応えるように魔鎌を大きく振り上げる。防御態勢に入った狐卯猾の腕に深く突き刺し、引っ張った。
「彼女達が紡いでくれた今を、明日に繋げる為に……勝つぞ、必ず!」
「私も行きます!」
 聖石剣を手にしたUiscaも前線に出た。
 守りに余裕がある訳ではない。だが、今は攻勢に出る時だ。
「いっけぇぇぇぇぇぇ!」
「皆に託すよ!」
 ボルディアと詩が、一斉攻撃するハンター達に叫ぶ。
 攻撃には参加できない。けれど、気持ちは一緒なのだと。
 もとより、攻撃・防御・回復のいずれも欠けていなければ成立しなかった作戦。この攻撃はいわば、全員分の攻撃ともいえるだろう。
「当然、これで決める!」
 眩しいほどの光を発する闘旋剣を構え、レイオスは一歩踏み込んだ。
 込められた想いと共にマテリアルを狐卯猾に叩き込む。
「行きますよ、奏音さん!」
「はいっ! よろしくお願いします!」
 ヴァルナの掛け声に、ありったけの符を使い、影装に身を包んだ奏音が剣を構えて突貫する。
 袈裟懸けに振り下ろした直後、身を捩って転がるように下がると空いたスペースにヴァルナの持つ槍の先から、マテリアルの塊が迸った。
 全員の攻撃が回り、反撃を試みる狐卯猾の機先を制したユーリが愛刀を正眼に構えた。
 沢山のかけがえのない存在を、また亡くした……黙するように一瞬閉じた瞼をカッと開く。ユウと目が合った。次の攻撃に合わせ援護するつもりのようだ。
「ユーリさん、行って下さい。あなたがやらなければいけないと思うのです」
 その言葉にユーリは頷く。
「ここで立ち止まれない……倒れても……再び立ち上がると、そう言ったから……だからッ!」
 雷鳴が咆哮のように轟き、ユーリの一撃は白青いマテリアルと共に、狐卯猾を貫いた。
 ついにダメージが巨体を維持する限界を超えたようだ。全身を震わせながらボロボロとはがれるように肉片が落ちていく。
「おのれ! 人間共がぁぁぁあ゛あ゛あ゛ぎぃぃぃ!」
 声にならないような叫びをあげて狐卯猾が苦しみ悶える。
 洞窟の最奥にいたこともあって逃げる事もできない。
「このまま一気に畳みかける。全員で攻撃だ」
 もはや反撃どころではなくなった狐卯猾に対し、冷静にヴァイスは告げる。
 左翼班だけはなく、右翼班も、遊撃班も攻撃に参加できる者達、全員がそれぞれ武器を手にし、一斉に掛かった。

 狐卯猾の巨体が崩れ落ちる――だが、真白は油断していなかった。
「虚博の力、脱皮なども警戒を」
 真正面からの“殴り合い”を仕掛けてきた以上、狐卯猾が無策とは思えない。取り込んだ虚博の力を使うはずと推測していた。
 続けて、剣を掲げたまま、リューも警戒の声をあげる。
「『倒しても油断はするな』蓬生の遺言らしいが……後方だ!」
 この洞窟は行き止まりであるからこそ、塵となった狐卯猾は後方に移動すると彼は読んでいた。
 外では別動隊が逃亡防止の結界を張っている。だが、塵状態まで防げるか分からない……いや、きっと防げないだろう。それが分かっていたからこそ、狐卯猾は脱出の機会を伺っていたのだ。
 崩れ落ちていく狐卯猾の身体は塵となって渦を巻くと右翼側をすり抜けながら、あっと言う間に出口の方向に向かって飛翔する。
「行かさないじゃん!」
「逃さない!」
 備えていたヴォーイとざくろの二人が、ファントムハンドとデルタレイを使って塵を止める、あるいは攻撃を繰り出す。
 だが、それは惜しい事に単体対象であった。幻影の腕は空を掴んだだけで、光の筋も塵の中を駆け抜けていく。
「距離が離れていて……」
 有効打を与えられただろう攻撃魔法を持つUiscaは最後、最前線に立っていた為、残念ながら射程が届かない。
 ハンター達の中で、幾人かは分かっていた。憤怒歪虚であった虚博の能力を。
 自身を塵と化して抜け殻の本体から脱出し、危険を避ける手段を持っていた事を。そして、虚博を喰らった狐卯猾がその力を使い、塵となって逃げようとするのではないかと。
 最後の最後でハンター達の読みが僅かに甘かった。
 どうすれば有効打となるのか、それを考慮に入れていなかったのだ。
 塵は何事もなかったかのように洞窟内を通り過ぎていく。その早さは追い掛けて追いつくものではないのは分かる。
 それでも、幾人かは走り出した。あるいは、ただ、茫然と――見送るしかできなかった……。

●君が居ない世界で
 一つの行動の結果がどんな事態になるか、人はそれを運命とも偶然とも言うのかもしれない。
 塵となった狐卯猾が出口へと向かう中、その進路上に、カズマとエニア、そして、フォローに入っていた星加と希が居た。
 カズマを介抱していた希が、使い切ったポーションを投げ捨て、咄嗟に両手を広げて立ち塞ぎ、塵を受け止めようとする。
 その様子に、少女の名を呼ぶ、幾人かのハンター達の悲痛な叫び――しかし、塵は何事もなく少女を包み込みながら抜けた。互いに何の影響も無かったようだ。
「空間そのものに影響がある攻撃なら!」
 叫んだのは星加だった。ハンター達の攻撃、そして、希の行動を見て、勘づいたのだろう。
 その間にも塵はザーと不気味な音を残し洞窟を抜けていく。
 視界の片隅にそれを捉えたカズマはググっと上半身を起こすと脚に絡んだままのエニアのリールを手に取る。
 やるべき事は分かっていた。
「っああぁぁあ!」
 彼が愛した人は、もう、この世界に居ない。それでも世界には明日が来る。
 明後日も、明々後日も、止まる事なく、残酷に。それが世界の“理”だから。
 だが、その“世界”に狐卯猾は居てはならない。それを認める事は、逝った者達の命が、共に過ごした時間が――意味の無いものになってしまうから。
「もう戦えなくなってもいい! ただ、ただ、致命の一撃を!!」
 激痛の中、全ての力を振り絞り、カズマはリールを引っ張り投げ飛ばした。
 それで投げ出されたエニアは途中でアンカーを手放し、血と泥にまみれながら幾度も転がりつつ、塵との距離を詰めてブリザードを唱える。

 本当の怒りは冷たいと狐卯猾は言っていた。
 しかし、それ以上に冷たいものがあると、エニアは知っていた……哀しみは、心も、体も、時ですらも、全てを凍てつかせる事を。
「……氷よ、嵐となり、全てを凍てつかせよ!!」
「ば、ばかなぁぁぁ!」
 洞窟中に響き渡る断末魔をあげて塵は霧氷と共に消え去った。世界の滅亡を企んだ狐卯猾を倒したのだ。
 けれど、歓声は誰からも上がらなかった。
 静寂を取り戻した洞窟の中――誰かが弱々しい声で泣き出した。
 その哀哭に、また涙を流す者、顔を伏せる者、あるいは見上げて祈る者……代償の大きすぎた勝利を心に刻みつつ、ハンター達は出口から差し込んでくる光に向かって、一歩ずつ、歩き出す。
 たとえ君が居ない世界でも、それでも、明日はやってくるから――。


 ハンター達は憤怒本陣最奥で死闘の末、邪神の力を取り込んだ憤怒王分体狐卯猾を討ち取った。
 また、主に救護活動を行う事になった星加は、力を行使する機会が少なく、その結果、生きてリゼリオへと帰還するのであった。


 ――終局。

依頼結果

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MVP一覧

  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩ka0396
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhranka0754
  • ボルディアせんせー
    ボルディア・コンフラムスka0796
  • 白嶺の慧眼
    イレーヌka1372
  • 正秋隊(雪侍)
    銀 真白ka4128
  • 千寿の領主
    本多 七葵ka4740
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミka5843

重体一覧

  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマka0178
  • ツィスカの星
    アウレール・V・ブラオラントka2531
  • 千寿の領主
    本多 七葵ka4740
  • 大局を見据える者
    仙堂 紫苑ka5953

参加者一覧

  • 虹の橋へ
    龍崎・カズマ(ka0178
    人間(蒼)|20才|男性|疾影士
  • 龍奏の蒼姫
    ユーリ・ヴァレンティヌス(ka0239
    エルフ|15才|女性|闘狩人

  • ヴァイス・エリダヌス(ka0364
    人間(紅)|31才|男性|闘狩人
  • 【ⅩⅧ】また"あした"へ
    十色・T・ エニア(ka0370
    人間(蒼)|15才|男性|魔術師
  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • 粛々たる刃
    鹿東 悠(ka0725
    人間(蒼)|32才|男性|闘狩人
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • ボルディアせんせー
    ボルディア・コンフラムス(ka0796
    人間(紅)|23才|女性|霊闘士
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 白嶺の慧眼
    イレーヌ(ka1372
    ドワーフ|10才|女性|聖導士
  • 真実を見通す瞳
    八島 陽(ka1442
    人間(蒼)|20才|男性|機導師

  • ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613
    人間(紅)|27才|男性|霊闘士
  • 王国騎士団“黒の騎士”
    レイオス・アクアウォーカー(ka1990
    人間(蒼)|20才|男性|闘狩人
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェスト(ka2419
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • ツィスカの星
    アウレール・V・ブラオラント(ka2531
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 誓槍の騎士
    ヴァルナ=エリゴス(ka2651
    人間(紅)|18才|女性|闘狩人
  • 春霞桜花
    ミィリア(ka2689
    ドワーフ|12才|女性|闘狩人
  • 正秋隊(雪侍)
    銀 真白(ka4128
    人間(紅)|16才|女性|闘狩人
  • 正秋隊(紫龍)
    劉 厳靖(ka4574
    人間(紅)|36才|男性|闘狩人
  • 千寿の領主
    本多 七葵(ka4740
    人間(紅)|20才|男性|舞刀士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • 想いと記憶を護りし旅巫女
    夜桜 奏音(ka5754
    エルフ|19才|女性|符術師
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • 大局を見据える者
    仙堂 紫苑(ka5953
    人間(紅)|23才|男性|機導師
  • 無垢なる守護者
    ユウ(ka6891
    ドラグーン|21才|女性|疾影士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン ☆小隊員への協力要請表明卓☆
紡伎 希(kz0174
人間(クリムゾンウェスト)|14才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2019/03/12 20:27:20
アイコン 狐卯猾、追撃戦
銀 真白(ka4128
人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2019/03/12 20:18:53
アイコン 情報まとめ
銀 真白(ka4128
人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2019/03/10 13:28:00
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/03/11 18:11:03