ゲスト
(ka0000)
【王戦】我らが偉大なる王のために
マスター:坂上テンゼン

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加制限
- -
- 参加人数
- 3~6人
- サポート
- 0~0人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- 締切
- 2019/05/09 12:00
- 完成日
- 2019/05/18 11:13
このシナリオは5日間納期が延長されています。
みんなの思い出
思い出設定されたOMC商品がありません。
オープニング
●浮遊大陸、イヴの資材保管庫改め『レッドバックの工房』
「ルクシュヴァリエに興味はないか」
レッドバック(kz0217)がアドナヴァから突如、話を振られた。
アドナヴァは今やイヴの配下となったレッドバックとイヴの間の連絡役だ。いかにもイヴの信奉者といった服装と容姿の若者の姿をしている。
机に向かい作業に没頭していたレッドバックは、一瞬手を取め、アドナヴァに視線を向けた。
「奇跡だ……!」
助手のパダギエが仰天していた。
話しかけて反応が返ってくればまだ善い方で、返ってきてもそれは六分待った後だったりすることが普通だったりするレッドバックがこの反応なのは、彼からすれば奇跡に見えた。
とはいえレッドバックは視線を向けただけで、また作業に戻った。だが、わずかにアドナヴァに意識を向けたままだ。
「ルクシュヴァリエの保管場所を突き止めたと間者から連絡があった」
「諜報活動とは傲慢らしからぬ事をする。そんなにしてまでイヴ様に気に入られたいのか」
レッドバックは返答する。少なくとも興味があることを示していた。
「……この程度の事を知るのは雑作もない」
目を反らして内心を言い当てられたことを隠しつつアドナヴァは言った。
「我々で強奪してはどうか?」
「ふむ……」
レッドバックはしばし考えてから言った。
「策があるのか?」
「奇跡中の奇跡だ……!」
パダギエは二度仰天した。
●作戦会議
「強制と変容を使えば侵入など雑作もない」
「それは駄目だ」
「何故だ?」
アドナヴァは最初の一言を一蹴された。
「奴らは傲慢の能力などとうに把握している。今更そんなものツナ缶よりも役に立たん」
「我ら傲慢の高貴なる能力だぞ?」
「それだから駄目なのだ。人間は進歩する。進歩するものに進歩しないものは勝てん」
「むう……」
ともすれば傲慢全体を否定する言葉であったが、アドナヴァも人間の力を理解しないわけではなかった。ベリアルが敗れ、メフィストが敗れた。傲慢とはいえ事実は認めざるを得ない。
「では、やはり空からか? 我らは頭上を制している。地の利を活かす」
「いや、それも違うな」
浮遊大陸が浮かんだことは王国全体を威圧するものであったが、それは同時に警戒を促すことを意味している。
「奴らの目は頭上に向いている。裏をかくには──」
「地中からか?」
「──地中から攻める」
言葉を遮ろうとしたがレッドバックは構わず続けた。
「地下トンネルを掘るのだ。亜人を支配し労働力として使え」
「何という地道な……」
「原始的な方法が最適解であることは時にある」
「……認めよう。一度トンネルを掘ってしまえば有効だ。
それで、ルクシュヴァリエなのだが、私にも動かせるのか?」
「精神没入型の刻令ゴーレムと聞く。コアにマテリアルを流すことで精神を機体に投影すると。
私の専門分野を知った上でそれを聞くか」
「おお……では」
レッドバックは兵器やスキルの開発・研究を行っているが、それはつまりマテリアルの研究ということでもある。
「仮に正のマテリアルしか受け付けなかったとしても、それを誤魔化す手段はある。原理としては動かせない理由はない。後は君の技術次第だ」
(おお……今日ドクター喋りすぎじゃね? 会話の内容は俺にはついていけんけれども)
パダギエは目をキラキラさせながら二人の会話に耳を傾けていた。
●アドナヴァの手記より
……それにしても腹立たしい。
金属を生み出しておきながらそれを奪われてしまったベリアルも不甲斐ないが、それを自分のものとしてしまった人間どもはそれ以上に許し難い。
歪虚を忌み嫌いながら、歪虚由来のものを利用し、あまつさえそれを王国の新たなる力だと騒ぎ立てる。
恥はないのか。それとも毒をもって毒を制するとでも言うのか。
ならば人間どもよ、お前たちはベリアルの落ち度を利用したつもりなのかもしれんが、今度はこちらがそれを利用してやろうではないか。
歪虚由来のものが歪虚に使えぬ道理はない。
このアドナヴァが、お前たちが生み出したもので、お前たちを苦しめてやろう。
全てはイヴ様のために!
●地上、ガンナ・エントラータより離れた荒野
「……頃合か」
レッドバックは時計を眺めてひとりごちた。
第六商会の隠し倉庫に、ハンター向けに配備される予定のルクシュヴァリエが保管されているという。
その地下に向けて、アドナヴァは数だけは多いコボルドを強制で支配し、急ピッチでトンネルを掘らせた。
その後アドナヴァ本人が侵入し、間もなく強奪する手はずとなっている。
レッドバックはその支援のための戦力を街に向けて差し向けようとしていた。
通信機が鳴った。スピーカーの向こうから、アドナヴァが準備が整ったことを告げた。
レッドバックは了解の意を告げ、切った。そして言った。
「賛美歌を高らかに歌え! 我等が偉大なる王のために!」
その瞬間、それに応えるように大音量で賛美歌が流れ出した。
それを流しているのは、周囲に林立している石像群である。
それらは重力を無視するかのようにふわりと浮き上がった。
「さあ、征け。我等が主の到来を示せ!」
レッドバックの指示とともに、石像群は街へ向けて飛来していく。
──同じ頃。
アドナヴァはトンネルを開通させ、倉庫内部に到達。
亜人達を雪崩れ込ませ、混乱の中ルクシュヴァリエの一機を探し当て、その搭乗席に取り付いた。
そして内部を見て動かすにはどうすればよいかを瞬時に判断。
結果、機体が自分の体となっていく感覚を覚え──
──暗黒に堕ちた騎士が、立ち上がった。
「この機体は頂いていく!」
アドナヴァは高揚して叫んだ。
「我等が偉大なる王のために!」
「ルクシュヴァリエに興味はないか」
レッドバック(kz0217)がアドナヴァから突如、話を振られた。
アドナヴァは今やイヴの配下となったレッドバックとイヴの間の連絡役だ。いかにもイヴの信奉者といった服装と容姿の若者の姿をしている。
机に向かい作業に没頭していたレッドバックは、一瞬手を取め、アドナヴァに視線を向けた。
「奇跡だ……!」
助手のパダギエが仰天していた。
話しかけて反応が返ってくればまだ善い方で、返ってきてもそれは六分待った後だったりすることが普通だったりするレッドバックがこの反応なのは、彼からすれば奇跡に見えた。
とはいえレッドバックは視線を向けただけで、また作業に戻った。だが、わずかにアドナヴァに意識を向けたままだ。
「ルクシュヴァリエの保管場所を突き止めたと間者から連絡があった」
「諜報活動とは傲慢らしからぬ事をする。そんなにしてまでイヴ様に気に入られたいのか」
レッドバックは返答する。少なくとも興味があることを示していた。
「……この程度の事を知るのは雑作もない」
目を反らして内心を言い当てられたことを隠しつつアドナヴァは言った。
「我々で強奪してはどうか?」
「ふむ……」
レッドバックはしばし考えてから言った。
「策があるのか?」
「奇跡中の奇跡だ……!」
パダギエは二度仰天した。
●作戦会議
「強制と変容を使えば侵入など雑作もない」
「それは駄目だ」
「何故だ?」
アドナヴァは最初の一言を一蹴された。
「奴らは傲慢の能力などとうに把握している。今更そんなものツナ缶よりも役に立たん」
「我ら傲慢の高貴なる能力だぞ?」
「それだから駄目なのだ。人間は進歩する。進歩するものに進歩しないものは勝てん」
「むう……」
ともすれば傲慢全体を否定する言葉であったが、アドナヴァも人間の力を理解しないわけではなかった。ベリアルが敗れ、メフィストが敗れた。傲慢とはいえ事実は認めざるを得ない。
「では、やはり空からか? 我らは頭上を制している。地の利を活かす」
「いや、それも違うな」
浮遊大陸が浮かんだことは王国全体を威圧するものであったが、それは同時に警戒を促すことを意味している。
「奴らの目は頭上に向いている。裏をかくには──」
「地中からか?」
「──地中から攻める」
言葉を遮ろうとしたがレッドバックは構わず続けた。
「地下トンネルを掘るのだ。亜人を支配し労働力として使え」
「何という地道な……」
「原始的な方法が最適解であることは時にある」
「……認めよう。一度トンネルを掘ってしまえば有効だ。
それで、ルクシュヴァリエなのだが、私にも動かせるのか?」
「精神没入型の刻令ゴーレムと聞く。コアにマテリアルを流すことで精神を機体に投影すると。
私の専門分野を知った上でそれを聞くか」
「おお……では」
レッドバックは兵器やスキルの開発・研究を行っているが、それはつまりマテリアルの研究ということでもある。
「仮に正のマテリアルしか受け付けなかったとしても、それを誤魔化す手段はある。原理としては動かせない理由はない。後は君の技術次第だ」
(おお……今日ドクター喋りすぎじゃね? 会話の内容は俺にはついていけんけれども)
パダギエは目をキラキラさせながら二人の会話に耳を傾けていた。
●アドナヴァの手記より
……それにしても腹立たしい。
金属を生み出しておきながらそれを奪われてしまったベリアルも不甲斐ないが、それを自分のものとしてしまった人間どもはそれ以上に許し難い。
歪虚を忌み嫌いながら、歪虚由来のものを利用し、あまつさえそれを王国の新たなる力だと騒ぎ立てる。
恥はないのか。それとも毒をもって毒を制するとでも言うのか。
ならば人間どもよ、お前たちはベリアルの落ち度を利用したつもりなのかもしれんが、今度はこちらがそれを利用してやろうではないか。
歪虚由来のものが歪虚に使えぬ道理はない。
このアドナヴァが、お前たちが生み出したもので、お前たちを苦しめてやろう。
全てはイヴ様のために!
●地上、ガンナ・エントラータより離れた荒野
「……頃合か」
レッドバックは時計を眺めてひとりごちた。
第六商会の隠し倉庫に、ハンター向けに配備される予定のルクシュヴァリエが保管されているという。
その地下に向けて、アドナヴァは数だけは多いコボルドを強制で支配し、急ピッチでトンネルを掘らせた。
その後アドナヴァ本人が侵入し、間もなく強奪する手はずとなっている。
レッドバックはその支援のための戦力を街に向けて差し向けようとしていた。
通信機が鳴った。スピーカーの向こうから、アドナヴァが準備が整ったことを告げた。
レッドバックは了解の意を告げ、切った。そして言った。
「賛美歌を高らかに歌え! 我等が偉大なる王のために!」
その瞬間、それに応えるように大音量で賛美歌が流れ出した。
それを流しているのは、周囲に林立している石像群である。
それらは重力を無視するかのようにふわりと浮き上がった。
「さあ、征け。我等が主の到来を示せ!」
レッドバックの指示とともに、石像群は街へ向けて飛来していく。
──同じ頃。
アドナヴァはトンネルを開通させ、倉庫内部に到達。
亜人達を雪崩れ込ませ、混乱の中ルクシュヴァリエの一機を探し当て、その搭乗席に取り付いた。
そして内部を見て動かすにはどうすればよいかを瞬時に判断。
結果、機体が自分の体となっていく感覚を覚え──
──暗黒に堕ちた騎士が、立ち上がった。
「この機体は頂いていく!」
アドナヴァは高揚して叫んだ。
「我等が偉大なる王のために!」
リプレイ本文
●逃げ去る者
「この、四肢が機体になった感覚……悪くないな」
ルクシュヴァリエを奪取したアドナヴァは、街の外へと向かっていた。市街地から出るまでは、迎撃らしい迎撃もなかった。
しかし、突如として何かが飛来するのを見て反射的に脚を止める。
その瞬間、眼前で爆発が起こった。
追っ手かと、視界を巡らす。
フライトシールドに乗って飛行してくるCAMが目に入った。いや、あれではない。さらに視線を巡らす。
地上に立つ二機のCAMが見えた。そのうち一機が、巨大な砲塔から煙を吹き出していた。
そして、もう一機。
「エクスシア、ダインスレイブ、あの機体は……デュミナスか?
よりどりみどりだな……。そして、ルクシュヴァリエが一機か」
それだけではない。空に飛来するグリフォン。そして疾駆する馬と、それに乗ったハンター、そしてユグディラの姿が。
見た目こそ小さいものの、グリフォンもユクディラを連れたハンターも侮れるものではない。それでも本能的に侮ってしまうのが傲慢であるが……。
「追いつかれたか。だが、そうでなくては面白くない」
アドナヴァは暴力的な笑みを浮かべた。
●追う者達
「うんうん、完成したものを敵からぶっこ抜くコヨーテのような振る舞い。それ自体は嫌いじゃないよ」
ダインスレイブに搭乗したオキクルミ(ka1947)が言った。榴弾で足止めを行ったのは彼女だ。
その表情はどこまでも、不敵。
「でも当然だけど獲物を持って逃げる時が一番危険なんだよねぇ。
狩るのはボクらで狩られるのがキミだ!」
その声は遠くまでもよく響いた。ルクシュヴァリエの搭乗席にいるアドナヴァにも。
「このアドナヴァを狩るなどとは笑止な! 身の程をわきまえるがいい!」
「うわぁ~ステレオタイプな傲慢」
「粋がった青二才のようですね」
オキクルミに続いて、クオン・サガラ(ka0018)が反応を漏らす。声が若いゆえそう感じた。
「まあ……材料の事からして、いつかは来るとは思ってましたけど……」
ルクシュヴァリエの命名にも関わるほどに、この機体に関わってきたクオンだからこそ言えることだった。
彼が搭乗するのは一目でデュミナスとは解らない白地に深紅のカラーリングがされた機体、その名をPhobos。
「だが侮れねえな。亜人どもを囮に、処女飛行でも簡単に乗れるってのを逆手に取って来やがる敵だ」
飛行する、兜率天と名付けられたR7エクスシアの中で文月 弥勒(ka0300)が言う。その態度は徹底して相手を見下す傲慢とは正反対に、油断なく敵を見ている。
(一緒に来たのなら物理的な道があるはずだが……)
敵の侵入経路のことを考えた。それも一瞬。今は目の前の敵に集中する。
「ふむ……歪虚ごときに奪われるとは許し難い」
ルクシュヴァリエで立ちふさがったルベーノ・バルバライン(ka6752)は怒りを示す。
「中の精霊が害されていなければ善いが」
彼はクオン同様ルクシュヴァリエに開発段階から関わってきた。怒りも、懸念も当然のものだ。
そして飛来するグリフォン、クレイの上からルクシュヴァリエを見据えるレオン(ka5108)。飛行できる相手であるため、上空からその進路を塞ごうという気でいた。
「敵は飛行してこないのか……」
レオンを見て飛行しないことにした、というのが正しいのだろう。戦うのならば安定した足場の上の方が善いという考え方もある。
「何であれ、足止めはしっかりとさせてもらうよ」
剣を握る手に、力を込めた。
そして、ソフィア =リリィホルム(ka2383)はユグディラのケルンとともにエクウスを駆って戦場に到着した。
どこまでなら壊してもいいのか整備班に聞く暇がなかったのが悔やまれる。なぜなら。
(適度にぶっ壊せば修理に参加できるかもしれねーな! どこまで壊していいか知らねえし仕方ねえ。好きにやるか!)
いいように解釈した。なんにせよ。
「貴重な玩具……新型を奪わせるわけにはいきません!」
もはや猫かぶりと言えるかどうか怪しかった。
街の外側から、大音量が近づいて来た。
一行がその方向に目を向けると、四体の飛来する物体が確認できた。
それぞれ違う形の、人身獣面の姿をした、妙に人間味と野卑さが共存した石像だった。
大音量の正体はそれらが流す、言語不明の賛美歌だ。それらがイヴの戦力であることは、ハンター一行には既知の情報だ。
ここに双方の戦力が出揃い、戦いの幕はあがった。
●ルクシュヴァリエ奪還せよ
「道を開けよ!」
アドナヴァは不遜に言い放つ。しかし、その言葉に従う者はない。
「強制も使えるんだな。なかなか相性がイイみてえじゃねえか」
弥勒が言った。強制とわかった上で、しかし効いていないことを意味していた。彼は対【強制】法術陣を用意してきている。クオンやレオンも同様だ。強制は厄介な能力ではあるが、すでによく知られており、対策がされている。そうでなくとも、対象を絞らない強制など、これまでの戦いを潜り抜けてきたハンターには通じない。
「ドクターの言う通りか……」
アドナヴァはレッドバックの言葉を思い出す。
「今更そんなものに頼るとは、進むことを止めているとしか思えんな」
ルベーノ機が前に出る。ルクシュヴァリエには、最初から強力な精神異常への抵抗が備わっている。
「行くぞ」
距離を詰める。それに追随するように、クレイに乗ったレオンが飛んだ。
クオン、弥勒、オキクルミは石像に向かう。石像は街の外側から飛来したので、アドナヴァ機とは反対方向にいることになる。かなり離れており、また散らばっていた。
そして、ソフィアはその両方の中間に陣取った。
ルベーノはアドナヴァ機を射程に収める。
「おい。何故、精霊の力で動かす機体に何故歪虚が同化できる?」
「全てのものはイヴ様のものだ。ゆえに、精霊もイヴ様に跪くのは当然!」
ルベーノの問いにアドナヴァは応える。それはルベーノの欲しい答えではなかったが。
「ならば無駄話はここまでだ。極限の一撃を叩き込んでやろう」
万象の器を三度、発動。
縮地瞬動で前方に移動後、白虎神拳をトレース。そして最大出力で両掌から発される、
光あれ──。
天地開闢に用いられるその言葉の重みに相応しい威力で、それはアドナヴァのルクシュヴァリエに突き刺さった。
「ぐ……がはっ!」
搭乗席のアドナヴァも、その凄まじい威力を感じた。
ルクシュヴァリエの出力に加えルベーノ本人のマテリアルを加えられた兵器なのだ。
それで終わらない。
流転の炎──流れるような動作で一瞬で接近し、追撃を行う!
だが──
「……懲罰である!」
「ぐっ……」
ルベーノのルクシュヴァリエが、大きく軋んだ。
「恐ろしい威力よ……だが、ルクシュヴァリエはこれにも耐えうるようだ」
ダメージを返されたルベーノ機もまた、動作に支障はない。
「ラヴァダの光条、使いますね!」
瑞々しい声が響いた。
ソフィアだ。
場を盛り上げるかのように、勢いのある音楽が流れ出す。ユグディラのケルンの演奏だ。
その曲は狂詩曲。
ケルンの力を、ソフィアに上乗せする効果をもつ。
そして、その力は──
「結界も防御も全てぶち抜きます! 太陽から逃れる術はなし!」
その手には『星神器ブリューナク』。
強化弾薬が込められたそれに、ケルンの力が、機導砲・紅鳴と解放錬成の効果が乗せられる。
「極光に焼かれ地に伏せ! 顕現せよ、紅き太陽!!」
ラヴァダの光条──
地上に、太陽が出現した。
その数、五つ。
「信じられん、これが人間の力だと言うのか……!?」
凄まじい熱がアドナヴァ機を焼いている。アドナヴァが知るどのスキルとも違った。──同時に五カ所を中心としての範囲攻撃だと?!
遠くでは石像も同じように焼かれている。ただし離れていたので、二体は無事だ。
「もしや……大精霊の力か!」
それは、歪虚全体の最終目標、最後の敵である。つまり、自分達の主の直接の敵だ。
「ならば、なおさらこのアドナヴァが、膝を折るわけにはいかぬ……!
イヴ様の臣は、そんなものなど恐れはしない!」
ルクシュヴァリエは未だ健在だ。
(けっ、それでこそ……ぶっ直(こわ)し甲斐があるってもんだぜ!)
ソフィアは内心で呟く。
とても他人には見せられない顔をして。
ラヴァダの光条で焼かれた石像の一体を、オキクルミのダインスレイブが射程に収める。
「空を飛びながら音楽をかけるならわ~ぐな~? だってボスが言ってた! なのでキミたちは失格だ~!」
あくまでも明るく言って、射撃をいなしつつ肩に装着された砲塔を向ける。──狩りを楽しむように。
少女の姿をした残酷。非情の狩人の姿がそこにあった。
オキクルミ機に装着されたプラズマキャノンが、紫電のごとき光線を放射し、天を引き裂くがごとく轟音を響かせる……。
それは、おびただしい火花を散らして炸裂した。
彼女の言葉に反抗するように流していた賛美歌の爆音がかき消され──
それは静寂が訪れた後にも、もう鳴ることは無かった。
後に残るのは、ただ崩れ落ちた瓦礫のみだ。
ラヴァダの光条に焼かれたもう一機には、弥勒機が向かっていた。
フライトシールドに乗り空を征く偉容。
エクスシア。能天使。
主より名付けられた名は兜率天。
その名に相応しく、天より来たりて、悪を滅するもの。
「うるせえな──」
弥勒は操縦席で悪態をつく。近づけば石像の流す賛美歌の音が、どれだけ大きいかがよく解る。
長射程の射撃をかいくぐって接近を試み、照準を定め、呪文を詠唱する。
機体の正面に一瞬で形作られる、魔術製の氷柱。
CAMが魔術を──
四年前には予測できる者など希だっただろう、人類はここまで成長した。
アイスボルトは半壊した石像の胴体に突き刺さると、一瞬にして全体を凍り付かせた。
飛行不能になり、その場に墜落。機能が自動なのか、賛美歌だけは奏でていたが。
「黙らせてやる」
墜落した石像を通り過ぎ旋回。
再び戻ると同時に、その手にはマテリアルソードが刃を形成していた。
「止めだ」
すれ違い様に振るう光の刃。
美しき軌跡が石像の胴体に食い込み──
胴体を、両断した。
綺麗な断面をした石像は、賛美歌を流すことは二度となかった。
「どうやら二体は片付いたようですね。私はあれを」
未だ無事な石像一体に、クオンは愛機を向かわせる。
「一体しか巻き込めないのは残念ですが、あのサイズなら範囲攻撃にも意味が」
そうして箱型のランチャーから、大型の弾頭を石像に向けて発射する。
その形状たるや……
もみの木
に見えた。
それはほんの僅かな間シュールな光景を演出した後、石像に突き刺さり爆発。
色鮮やかな爆炎が……
いや、どう見ても花火だった。爆風と熱、そして正のマテリアルの輝きが石像に容赦なく襲いかかる。
そして、あがる爆煙の形は……
見事なクリスマスツリーだった。
「季節感というものがないのか!」
アドナヴァは言った。歪虚でもこれくらいは思う。
間髪を入れずクオンが言った。
「まあ、さすがの私であってもこれが製作者すらブン投げたというフザケタ装備なのは分ってますし、今の所はこれを本気で実戦で使おうとしている人間は片手で数えた方が早い代物ですけど、代わりに使えるCAM用の長射程の範囲攻撃兵器がない以上、これが唯一の……いや、やめておきましょう」
クリスマスツリーは、なぜかクオンを饒舌にした。
しかし、パーティにうってつけとか宣伝文句にあるが、威力は高いのである。現に石像は黒焦げになり、所々崩れ落ちている。
「さておき、残りの仕事を片付けてしまいますか……」
何事もなかったように石像に追撃を仕掛けにいくクオン機。
何処かズルい気もした。
「戦場で余所見とは余裕だな」
ルベーノ機が再び、アドナヴァ機に攻撃を仕掛けようとする。
光あれ、を放とうとするが……
アドナヴァ機の輪郭が揺らいでいるのを見て、思いとどまった。
(む。アクセルオーバーか)
白虎神拳のみでルベーノ機は仕掛けた。
その攻撃は空を切る。
屈んで避けた、と思ったときには、腰と膝の関節を後ろに反りつつ伸ばした反動で後ろに跳んでいた。残像を残して。そして地面に両手を着き、縦回転して華麗に着地する。
8m のゴーレムの挙動とはとても思えない。疾影士の動きそのものだ。
「瞬影──」
ルベーノは理解する。避けた勢いで移動したのだ。そして、アクセルオーバーで増えた行動力で移動し……
しばらく進んだところで、ルベーノは『見失った』。
「これは……ナイトカーテンか。小癪な真似を……」
いなくなったのではない。認識を阻害されているのだ。ルベーノは発見すべく、意識を集中させる。
しばらくしてアドナヴァ機は離れた場所で姿を表した。
ルベーノ機からは距離があいた。
「クレイ、あそこだ!」
相棒に呼びかけた、レオン。
瞬く間にクレイの翼は、アドナヴァ機の眼前へとその身とレオンを運ぶ。
「これ以上、行かせはしない……!」
クレイに跨がったレオンは剣を構え、アドナヴァ機の行く手を塞いだ。
「我が道行きを阻むな!」
アドナヴァ機はレオンを迂回し、逃亡しようとする。
「守りの構えで止められない? ……だが!」
ルクシュヴァリエの『幽殻の水』は状態異常への耐性を高める効果がある。
だが、機動力は圧倒的にクレイが上だ。逃げようとするアドナヴァ機の前に回り込む。
未だ無事な石像がクレイを長距離射撃で撃ち落とそうとするが、弾丸は直前で逸れた。ゲイルランパートの結界が効いている。
クレイは目もくれずアドナヴァ機に追いすがる。
「退くがいい!」
アドナヴァ機が突っ込んだ。『不退の駆』。巨大なる騎士の、騎馬を必要としない突撃。
衝突の衝撃でクレイはバランスを崩し、地面へと叩きつけられる。
「くっ……まだだ!」
レオンはその間もしっかりと敵を見据え続け、クレイに体勢を整えさせる。獣のしなやかさですぐさま翼を広げ、飛びかかった。
レオンは手にした星剣アルマス・ノヴァにマテリアルを込める。
──ソウルエッジ。
光を帯びた刃は、ルクシュヴァリエの装甲すら斬り裂いた。
「おのれ、たかが剣術ごときに……!」
アドナヴァは歯噛みする。大精霊に依らない、ハンターの力。しかし、侮れない力があった。
そして何より脅威のはその機動力。
アドナヴァ機の進路上に回り込むため、移動距離を制限する。
「機動力なら私のエクウスだって負けてませんよっ!」
疾走する騎馬があった。馬上に跨がるのはソフィア。
この馬という動物は現代技術を基準としても、それでもなお速い。
アドナヴァ機の前方に回り込んだ。
「歪虚のお兄さん、覚悟してくださいね?」
(──爆ぜやがれ!)
──ガンマレイ!
光の球。ソフィアの背後に発生した。その数は三。
それを起点として、無数の光の線が踊るように不規則な動きで、アドナヴァ機に飛び込んでいく。
アドナヴァはその美しさに、そして威力に息を飲んだ。
(ルクシュヴァリエだけが力ではないということか……!)
「だが、負けぬ!」
アドナヴァはなおも、ルクシュヴァリエを前に駆けさせる。
●盗人へ、断罪の時
「ワーグナーです」
クオンが先程クリスマスツリーの苗床にした石像に向かって、マテリアルランチャー・ラグナロク──ワルキューレの騎行ではなく神々の黄昏──を発射。
「へえ、これがわ~ぐな~か!」
誤解しつつオキクルミが発射したプラズマキャノンが、石像を粉々に粉砕した。
「こいつで仕舞いだ」
上空での、すれ違い様の一閃。
石像の残る一体は、弥勒機のマテリアルソードに両断された。
「やっと静かになったか」
あの賛美歌はもう聞こえない。静寂が耳に心地よかった。
弥勒は搭乗するフライトシールドの先端を回す。
「これで残るは、あいつだけだな……」
アドナヴァ機はレオンとソフィアの攻撃をしのぎつつ、背後から追いかけるルベーノ機を引き離さんとしていた。
ルクシュヴァリエは突破力のある機体であるがゆえに、いまだその進行を完全に止めるに至らない。
(なんとか足の速い敵だけを引き離し、一人ずつ倒していけば勝機はある……!)
アドナヴァは勝機を掴まんとして考えを巡らす。
攻撃を受けながらも、行く手を阻むレオンを不退の駆で蹴散らしたり、ソフィアのスキルを避けつつ瞬影からの移動で距離を縮めたりを試みる。
逃げおおせれば勝ちだ。
(なんとしてもこの機体をイヴ様に献上し、賞賛の言葉を頂く。
そう、私こそが、最も……
最も、優れた臣なのだ!)
アドナヴァは機体を加速させる。何度目かの『不退の駆』。
眼前にいるレオンとクレイを蹴散らそうとする。
突如、クレイが急上昇した。
正面に錬金杖を構えるソフィアがいる。
炸裂する、ガンマレイ。
「おおおおおおおお!」
アドナヴァは叫んだ。
この程度では止まれない。止まるわけにはいかない。
たとえ機体が満身創痍でも、最後まで勝機を探る。
光が迸った。
右脚が、赤く燃える。
「悪いな。……ジ・エンドだ」
回り込んだ弥勒の、マテリアルライフルだった。
なおも立とうとするアドナヴァ機。
横から、キャノン砲が炸裂した。
クオン機が放ったものだ。
「その脚では走れません。バラバラになる前に倒れて頂きますよ」
「まだだ……!」
キャノン砲の直撃で体勢を崩したアドナヴァ機だが、まだ両腕で機体を支えようとする。
その腕を掴み、背後から押さえつけたのはルベーノ機だった。
「これで確保だ。手を焼かせてくれた」
(……ここまでか)
搭乗席が開いた。
そこから飛び降りる姿がある。
疾影士のスキルを使いこなす歪虚だけあって無事に着地し、駆ける。
「おっと、逃がさないよ!」
オキクルミは走り去るアドナヴァに榴弾を発射した。近くまで飛んで爆発し、爆風はアドナヴァを吹き飛ばす。
その時、どこからともなく飛来した何かがアドナヴァを掴んだ。
「新手か?」
弥勒がその正体を見極めようとする。極めて不規則な飛行をするそれは、コウモリに見えた。
「もう一発だ!」
オキクルミが駄目押しとばかりに榴弾を発射し、コウモリとアドナヴァを巻き込むよう爆発させるが、爆風に吹き飛ばされながらもまだ飛んでいる。
そして、煙幕を発生させながら不規則に飛行したので、ついには一行は見失ってしまった。
●束の間の平和
主犯には逃げられたものの、一行は見事目的を果たした。
修理には別の施設に移す必要がある。ここはあくまでも保管場所に過ぎない。
なお、弥勒の提案でアドナヴァの侵入してきたトンネルの調査のため人が手配された。どこに繋がっているか確認されてから、埋められる予定だ。亜人もあらかた撃退されたようだ。
「修理の時まで、この子に付き添っていてもいいですか?」
奪還したルクシュヴァリエの側でソフィアが保管責任者に言った。
「いいんですか! そうしていただけるなら助かります」
何が助かるのかよくわからないながらも責任者は言った。ハンターがいなければこの事態の責任を取らなければならなかった彼は、ハンターに頭が上がらなかった。
(このまま修理に参加する! 引き下がる気はねーぜ!)
ソフィアは外面は笑顔のまま、内心で呟く。傍らでケルンがにゃあと鳴いた。
「技術班とは顔見知りだ。すぐに見てもらえるように取り合おう」
ルベーノの言葉に責任者は「ありがとうございます! ありがとうございます!」と言いながら何度も頭を下げた。
ルクシュヴァリエと彼の縁は深い。関係者が彼がこの機体を守ったことを知れば、喝采することだろう。
「しかし、気になるな……」
「なにがです?」
弥勒の言葉にレオンが聞いた。
「歪虚が動かしたことで、あの機体がどんな影響を受けたか、ってことさ」
「さあ……ゴーレムのことはよくわかりません。あれを造るのにも、専門家が沢山関わっていたわけですし」
「戦いは戦場だけで起こってるわけじゃないってわけか」
「きっと向こうでも、そうなんでしょうね」
弥勒とレオンは、遠くへ視線を移した。
その視線の先に、あの浮遊大陸があるような気がした──。
「メリークリスマス」
「何言ってるの~?」
そしてクオンはマイペースな発言をしていた。それをオキクルミが面白がっている。
「今言っておかないと、次のクリスマスが迎えられるかどうか、わからないですからね」
「そんなことないよ~きっと大丈夫だよ~」
本気なのかどうなのか解りづらいクオンに、オキクルミはあくまでも明るく答えた。
「ぜえぜえ……どうやらこのパダギエもそろそろおしまいのようだな」
「死ぬほどのことではない」
ここは一時的に設けられた地上拠点。
レッドバックとパダギエ、そしてアドナヴァがいる。
「……私を助けたのか、ドクター」
「助けたのは俺! いやドクターの指示だけど」
「君がいなくなってはイヴ様との繋がりが切れてしまう。それは痛い」
天幕の底敷きに横たわったアドナヴァの問いに、レッドバックは事実のみを淡々と述べるように言った。
「アドナヴァもそうだけど酷い火傷を負った俺をもっと労えよな!」
「よくやった」
「棒読み!」
パダギエは仰け反った。そして痛がる。
「ルクシュヴァリエこそ手に入らなかったが、実際に操作した経験は役に立つだろう」
「……ここでも、勝敗は気にならないか」
「無論。研究が進められればそれでよい。
ここから、もっと面白くなるぞ。
そう、本当に面白くなるのはこれからだ……」
レッドバックは傍目からは判らないように微かに、しかし心から笑った。
決戦の時は近い……。
「この、四肢が機体になった感覚……悪くないな」
ルクシュヴァリエを奪取したアドナヴァは、街の外へと向かっていた。市街地から出るまでは、迎撃らしい迎撃もなかった。
しかし、突如として何かが飛来するのを見て反射的に脚を止める。
その瞬間、眼前で爆発が起こった。
追っ手かと、視界を巡らす。
フライトシールドに乗って飛行してくるCAMが目に入った。いや、あれではない。さらに視線を巡らす。
地上に立つ二機のCAMが見えた。そのうち一機が、巨大な砲塔から煙を吹き出していた。
そして、もう一機。
「エクスシア、ダインスレイブ、あの機体は……デュミナスか?
よりどりみどりだな……。そして、ルクシュヴァリエが一機か」
それだけではない。空に飛来するグリフォン。そして疾駆する馬と、それに乗ったハンター、そしてユグディラの姿が。
見た目こそ小さいものの、グリフォンもユクディラを連れたハンターも侮れるものではない。それでも本能的に侮ってしまうのが傲慢であるが……。
「追いつかれたか。だが、そうでなくては面白くない」
アドナヴァは暴力的な笑みを浮かべた。
●追う者達
「うんうん、完成したものを敵からぶっこ抜くコヨーテのような振る舞い。それ自体は嫌いじゃないよ」
ダインスレイブに搭乗したオキクルミ(ka1947)が言った。榴弾で足止めを行ったのは彼女だ。
その表情はどこまでも、不敵。
「でも当然だけど獲物を持って逃げる時が一番危険なんだよねぇ。
狩るのはボクらで狩られるのがキミだ!」
その声は遠くまでもよく響いた。ルクシュヴァリエの搭乗席にいるアドナヴァにも。
「このアドナヴァを狩るなどとは笑止な! 身の程をわきまえるがいい!」
「うわぁ~ステレオタイプな傲慢」
「粋がった青二才のようですね」
オキクルミに続いて、クオン・サガラ(ka0018)が反応を漏らす。声が若いゆえそう感じた。
「まあ……材料の事からして、いつかは来るとは思ってましたけど……」
ルクシュヴァリエの命名にも関わるほどに、この機体に関わってきたクオンだからこそ言えることだった。
彼が搭乗するのは一目でデュミナスとは解らない白地に深紅のカラーリングがされた機体、その名をPhobos。
「だが侮れねえな。亜人どもを囮に、処女飛行でも簡単に乗れるってのを逆手に取って来やがる敵だ」
飛行する、兜率天と名付けられたR7エクスシアの中で文月 弥勒(ka0300)が言う。その態度は徹底して相手を見下す傲慢とは正反対に、油断なく敵を見ている。
(一緒に来たのなら物理的な道があるはずだが……)
敵の侵入経路のことを考えた。それも一瞬。今は目の前の敵に集中する。
「ふむ……歪虚ごときに奪われるとは許し難い」
ルクシュヴァリエで立ちふさがったルベーノ・バルバライン(ka6752)は怒りを示す。
「中の精霊が害されていなければ善いが」
彼はクオン同様ルクシュヴァリエに開発段階から関わってきた。怒りも、懸念も当然のものだ。
そして飛来するグリフォン、クレイの上からルクシュヴァリエを見据えるレオン(ka5108)。飛行できる相手であるため、上空からその進路を塞ごうという気でいた。
「敵は飛行してこないのか……」
レオンを見て飛行しないことにした、というのが正しいのだろう。戦うのならば安定した足場の上の方が善いという考え方もある。
「何であれ、足止めはしっかりとさせてもらうよ」
剣を握る手に、力を込めた。
そして、ソフィア =リリィホルム(ka2383)はユグディラのケルンとともにエクウスを駆って戦場に到着した。
どこまでなら壊してもいいのか整備班に聞く暇がなかったのが悔やまれる。なぜなら。
(適度にぶっ壊せば修理に参加できるかもしれねーな! どこまで壊していいか知らねえし仕方ねえ。好きにやるか!)
いいように解釈した。なんにせよ。
「貴重な玩具……新型を奪わせるわけにはいきません!」
もはや猫かぶりと言えるかどうか怪しかった。
街の外側から、大音量が近づいて来た。
一行がその方向に目を向けると、四体の飛来する物体が確認できた。
それぞれ違う形の、人身獣面の姿をした、妙に人間味と野卑さが共存した石像だった。
大音量の正体はそれらが流す、言語不明の賛美歌だ。それらがイヴの戦力であることは、ハンター一行には既知の情報だ。
ここに双方の戦力が出揃い、戦いの幕はあがった。
●ルクシュヴァリエ奪還せよ
「道を開けよ!」
アドナヴァは不遜に言い放つ。しかし、その言葉に従う者はない。
「強制も使えるんだな。なかなか相性がイイみてえじゃねえか」
弥勒が言った。強制とわかった上で、しかし効いていないことを意味していた。彼は対【強制】法術陣を用意してきている。クオンやレオンも同様だ。強制は厄介な能力ではあるが、すでによく知られており、対策がされている。そうでなくとも、対象を絞らない強制など、これまでの戦いを潜り抜けてきたハンターには通じない。
「ドクターの言う通りか……」
アドナヴァはレッドバックの言葉を思い出す。
「今更そんなものに頼るとは、進むことを止めているとしか思えんな」
ルベーノ機が前に出る。ルクシュヴァリエには、最初から強力な精神異常への抵抗が備わっている。
「行くぞ」
距離を詰める。それに追随するように、クレイに乗ったレオンが飛んだ。
クオン、弥勒、オキクルミは石像に向かう。石像は街の外側から飛来したので、アドナヴァ機とは反対方向にいることになる。かなり離れており、また散らばっていた。
そして、ソフィアはその両方の中間に陣取った。
ルベーノはアドナヴァ機を射程に収める。
「おい。何故、精霊の力で動かす機体に何故歪虚が同化できる?」
「全てのものはイヴ様のものだ。ゆえに、精霊もイヴ様に跪くのは当然!」
ルベーノの問いにアドナヴァは応える。それはルベーノの欲しい答えではなかったが。
「ならば無駄話はここまでだ。極限の一撃を叩き込んでやろう」
万象の器を三度、発動。
縮地瞬動で前方に移動後、白虎神拳をトレース。そして最大出力で両掌から発される、
光あれ──。
天地開闢に用いられるその言葉の重みに相応しい威力で、それはアドナヴァのルクシュヴァリエに突き刺さった。
「ぐ……がはっ!」
搭乗席のアドナヴァも、その凄まじい威力を感じた。
ルクシュヴァリエの出力に加えルベーノ本人のマテリアルを加えられた兵器なのだ。
それで終わらない。
流転の炎──流れるような動作で一瞬で接近し、追撃を行う!
だが──
「……懲罰である!」
「ぐっ……」
ルベーノのルクシュヴァリエが、大きく軋んだ。
「恐ろしい威力よ……だが、ルクシュヴァリエはこれにも耐えうるようだ」
ダメージを返されたルベーノ機もまた、動作に支障はない。
「ラヴァダの光条、使いますね!」
瑞々しい声が響いた。
ソフィアだ。
場を盛り上げるかのように、勢いのある音楽が流れ出す。ユグディラのケルンの演奏だ。
その曲は狂詩曲。
ケルンの力を、ソフィアに上乗せする効果をもつ。
そして、その力は──
「結界も防御も全てぶち抜きます! 太陽から逃れる術はなし!」
その手には『星神器ブリューナク』。
強化弾薬が込められたそれに、ケルンの力が、機導砲・紅鳴と解放錬成の効果が乗せられる。
「極光に焼かれ地に伏せ! 顕現せよ、紅き太陽!!」
ラヴァダの光条──
地上に、太陽が出現した。
その数、五つ。
「信じられん、これが人間の力だと言うのか……!?」
凄まじい熱がアドナヴァ機を焼いている。アドナヴァが知るどのスキルとも違った。──同時に五カ所を中心としての範囲攻撃だと?!
遠くでは石像も同じように焼かれている。ただし離れていたので、二体は無事だ。
「もしや……大精霊の力か!」
それは、歪虚全体の最終目標、最後の敵である。つまり、自分達の主の直接の敵だ。
「ならば、なおさらこのアドナヴァが、膝を折るわけにはいかぬ……!
イヴ様の臣は、そんなものなど恐れはしない!」
ルクシュヴァリエは未だ健在だ。
(けっ、それでこそ……ぶっ直(こわ)し甲斐があるってもんだぜ!)
ソフィアは内心で呟く。
とても他人には見せられない顔をして。
ラヴァダの光条で焼かれた石像の一体を、オキクルミのダインスレイブが射程に収める。
「空を飛びながら音楽をかけるならわ~ぐな~? だってボスが言ってた! なのでキミたちは失格だ~!」
あくまでも明るく言って、射撃をいなしつつ肩に装着された砲塔を向ける。──狩りを楽しむように。
少女の姿をした残酷。非情の狩人の姿がそこにあった。
オキクルミ機に装着されたプラズマキャノンが、紫電のごとき光線を放射し、天を引き裂くがごとく轟音を響かせる……。
それは、おびただしい火花を散らして炸裂した。
彼女の言葉に反抗するように流していた賛美歌の爆音がかき消され──
それは静寂が訪れた後にも、もう鳴ることは無かった。
後に残るのは、ただ崩れ落ちた瓦礫のみだ。
ラヴァダの光条に焼かれたもう一機には、弥勒機が向かっていた。
フライトシールドに乗り空を征く偉容。
エクスシア。能天使。
主より名付けられた名は兜率天。
その名に相応しく、天より来たりて、悪を滅するもの。
「うるせえな──」
弥勒は操縦席で悪態をつく。近づけば石像の流す賛美歌の音が、どれだけ大きいかがよく解る。
長射程の射撃をかいくぐって接近を試み、照準を定め、呪文を詠唱する。
機体の正面に一瞬で形作られる、魔術製の氷柱。
CAMが魔術を──
四年前には予測できる者など希だっただろう、人類はここまで成長した。
アイスボルトは半壊した石像の胴体に突き刺さると、一瞬にして全体を凍り付かせた。
飛行不能になり、その場に墜落。機能が自動なのか、賛美歌だけは奏でていたが。
「黙らせてやる」
墜落した石像を通り過ぎ旋回。
再び戻ると同時に、その手にはマテリアルソードが刃を形成していた。
「止めだ」
すれ違い様に振るう光の刃。
美しき軌跡が石像の胴体に食い込み──
胴体を、両断した。
綺麗な断面をした石像は、賛美歌を流すことは二度となかった。
「どうやら二体は片付いたようですね。私はあれを」
未だ無事な石像一体に、クオンは愛機を向かわせる。
「一体しか巻き込めないのは残念ですが、あのサイズなら範囲攻撃にも意味が」
そうして箱型のランチャーから、大型の弾頭を石像に向けて発射する。
その形状たるや……
もみの木
に見えた。
それはほんの僅かな間シュールな光景を演出した後、石像に突き刺さり爆発。
色鮮やかな爆炎が……
いや、どう見ても花火だった。爆風と熱、そして正のマテリアルの輝きが石像に容赦なく襲いかかる。
そして、あがる爆煙の形は……
見事なクリスマスツリーだった。
「季節感というものがないのか!」
アドナヴァは言った。歪虚でもこれくらいは思う。
間髪を入れずクオンが言った。
「まあ、さすがの私であってもこれが製作者すらブン投げたというフザケタ装備なのは分ってますし、今の所はこれを本気で実戦で使おうとしている人間は片手で数えた方が早い代物ですけど、代わりに使えるCAM用の長射程の範囲攻撃兵器がない以上、これが唯一の……いや、やめておきましょう」
クリスマスツリーは、なぜかクオンを饒舌にした。
しかし、パーティにうってつけとか宣伝文句にあるが、威力は高いのである。現に石像は黒焦げになり、所々崩れ落ちている。
「さておき、残りの仕事を片付けてしまいますか……」
何事もなかったように石像に追撃を仕掛けにいくクオン機。
何処かズルい気もした。
「戦場で余所見とは余裕だな」
ルベーノ機が再び、アドナヴァ機に攻撃を仕掛けようとする。
光あれ、を放とうとするが……
アドナヴァ機の輪郭が揺らいでいるのを見て、思いとどまった。
(む。アクセルオーバーか)
白虎神拳のみでルベーノ機は仕掛けた。
その攻撃は空を切る。
屈んで避けた、と思ったときには、腰と膝の関節を後ろに反りつつ伸ばした反動で後ろに跳んでいた。残像を残して。そして地面に両手を着き、縦回転して華麗に着地する。
8m のゴーレムの挙動とはとても思えない。疾影士の動きそのものだ。
「瞬影──」
ルベーノは理解する。避けた勢いで移動したのだ。そして、アクセルオーバーで増えた行動力で移動し……
しばらく進んだところで、ルベーノは『見失った』。
「これは……ナイトカーテンか。小癪な真似を……」
いなくなったのではない。認識を阻害されているのだ。ルベーノは発見すべく、意識を集中させる。
しばらくしてアドナヴァ機は離れた場所で姿を表した。
ルベーノ機からは距離があいた。
「クレイ、あそこだ!」
相棒に呼びかけた、レオン。
瞬く間にクレイの翼は、アドナヴァ機の眼前へとその身とレオンを運ぶ。
「これ以上、行かせはしない……!」
クレイに跨がったレオンは剣を構え、アドナヴァ機の行く手を塞いだ。
「我が道行きを阻むな!」
アドナヴァ機はレオンを迂回し、逃亡しようとする。
「守りの構えで止められない? ……だが!」
ルクシュヴァリエの『幽殻の水』は状態異常への耐性を高める効果がある。
だが、機動力は圧倒的にクレイが上だ。逃げようとするアドナヴァ機の前に回り込む。
未だ無事な石像がクレイを長距離射撃で撃ち落とそうとするが、弾丸は直前で逸れた。ゲイルランパートの結界が効いている。
クレイは目もくれずアドナヴァ機に追いすがる。
「退くがいい!」
アドナヴァ機が突っ込んだ。『不退の駆』。巨大なる騎士の、騎馬を必要としない突撃。
衝突の衝撃でクレイはバランスを崩し、地面へと叩きつけられる。
「くっ……まだだ!」
レオンはその間もしっかりと敵を見据え続け、クレイに体勢を整えさせる。獣のしなやかさですぐさま翼を広げ、飛びかかった。
レオンは手にした星剣アルマス・ノヴァにマテリアルを込める。
──ソウルエッジ。
光を帯びた刃は、ルクシュヴァリエの装甲すら斬り裂いた。
「おのれ、たかが剣術ごときに……!」
アドナヴァは歯噛みする。大精霊に依らない、ハンターの力。しかし、侮れない力があった。
そして何より脅威のはその機動力。
アドナヴァ機の進路上に回り込むため、移動距離を制限する。
「機動力なら私のエクウスだって負けてませんよっ!」
疾走する騎馬があった。馬上に跨がるのはソフィア。
この馬という動物は現代技術を基準としても、それでもなお速い。
アドナヴァ機の前方に回り込んだ。
「歪虚のお兄さん、覚悟してくださいね?」
(──爆ぜやがれ!)
──ガンマレイ!
光の球。ソフィアの背後に発生した。その数は三。
それを起点として、無数の光の線が踊るように不規則な動きで、アドナヴァ機に飛び込んでいく。
アドナヴァはその美しさに、そして威力に息を飲んだ。
(ルクシュヴァリエだけが力ではないということか……!)
「だが、負けぬ!」
アドナヴァはなおも、ルクシュヴァリエを前に駆けさせる。
●盗人へ、断罪の時
「ワーグナーです」
クオンが先程クリスマスツリーの苗床にした石像に向かって、マテリアルランチャー・ラグナロク──ワルキューレの騎行ではなく神々の黄昏──を発射。
「へえ、これがわ~ぐな~か!」
誤解しつつオキクルミが発射したプラズマキャノンが、石像を粉々に粉砕した。
「こいつで仕舞いだ」
上空での、すれ違い様の一閃。
石像の残る一体は、弥勒機のマテリアルソードに両断された。
「やっと静かになったか」
あの賛美歌はもう聞こえない。静寂が耳に心地よかった。
弥勒は搭乗するフライトシールドの先端を回す。
「これで残るは、あいつだけだな……」
アドナヴァ機はレオンとソフィアの攻撃をしのぎつつ、背後から追いかけるルベーノ機を引き離さんとしていた。
ルクシュヴァリエは突破力のある機体であるがゆえに、いまだその進行を完全に止めるに至らない。
(なんとか足の速い敵だけを引き離し、一人ずつ倒していけば勝機はある……!)
アドナヴァは勝機を掴まんとして考えを巡らす。
攻撃を受けながらも、行く手を阻むレオンを不退の駆で蹴散らしたり、ソフィアのスキルを避けつつ瞬影からの移動で距離を縮めたりを試みる。
逃げおおせれば勝ちだ。
(なんとしてもこの機体をイヴ様に献上し、賞賛の言葉を頂く。
そう、私こそが、最も……
最も、優れた臣なのだ!)
アドナヴァは機体を加速させる。何度目かの『不退の駆』。
眼前にいるレオンとクレイを蹴散らそうとする。
突如、クレイが急上昇した。
正面に錬金杖を構えるソフィアがいる。
炸裂する、ガンマレイ。
「おおおおおおおお!」
アドナヴァは叫んだ。
この程度では止まれない。止まるわけにはいかない。
たとえ機体が満身創痍でも、最後まで勝機を探る。
光が迸った。
右脚が、赤く燃える。
「悪いな。……ジ・エンドだ」
回り込んだ弥勒の、マテリアルライフルだった。
なおも立とうとするアドナヴァ機。
横から、キャノン砲が炸裂した。
クオン機が放ったものだ。
「その脚では走れません。バラバラになる前に倒れて頂きますよ」
「まだだ……!」
キャノン砲の直撃で体勢を崩したアドナヴァ機だが、まだ両腕で機体を支えようとする。
その腕を掴み、背後から押さえつけたのはルベーノ機だった。
「これで確保だ。手を焼かせてくれた」
(……ここまでか)
搭乗席が開いた。
そこから飛び降りる姿がある。
疾影士のスキルを使いこなす歪虚だけあって無事に着地し、駆ける。
「おっと、逃がさないよ!」
オキクルミは走り去るアドナヴァに榴弾を発射した。近くまで飛んで爆発し、爆風はアドナヴァを吹き飛ばす。
その時、どこからともなく飛来した何かがアドナヴァを掴んだ。
「新手か?」
弥勒がその正体を見極めようとする。極めて不規則な飛行をするそれは、コウモリに見えた。
「もう一発だ!」
オキクルミが駄目押しとばかりに榴弾を発射し、コウモリとアドナヴァを巻き込むよう爆発させるが、爆風に吹き飛ばされながらもまだ飛んでいる。
そして、煙幕を発生させながら不規則に飛行したので、ついには一行は見失ってしまった。
●束の間の平和
主犯には逃げられたものの、一行は見事目的を果たした。
修理には別の施設に移す必要がある。ここはあくまでも保管場所に過ぎない。
なお、弥勒の提案でアドナヴァの侵入してきたトンネルの調査のため人が手配された。どこに繋がっているか確認されてから、埋められる予定だ。亜人もあらかた撃退されたようだ。
「修理の時まで、この子に付き添っていてもいいですか?」
奪還したルクシュヴァリエの側でソフィアが保管責任者に言った。
「いいんですか! そうしていただけるなら助かります」
何が助かるのかよくわからないながらも責任者は言った。ハンターがいなければこの事態の責任を取らなければならなかった彼は、ハンターに頭が上がらなかった。
(このまま修理に参加する! 引き下がる気はねーぜ!)
ソフィアは外面は笑顔のまま、内心で呟く。傍らでケルンがにゃあと鳴いた。
「技術班とは顔見知りだ。すぐに見てもらえるように取り合おう」
ルベーノの言葉に責任者は「ありがとうございます! ありがとうございます!」と言いながら何度も頭を下げた。
ルクシュヴァリエと彼の縁は深い。関係者が彼がこの機体を守ったことを知れば、喝采することだろう。
「しかし、気になるな……」
「なにがです?」
弥勒の言葉にレオンが聞いた。
「歪虚が動かしたことで、あの機体がどんな影響を受けたか、ってことさ」
「さあ……ゴーレムのことはよくわかりません。あれを造るのにも、専門家が沢山関わっていたわけですし」
「戦いは戦場だけで起こってるわけじゃないってわけか」
「きっと向こうでも、そうなんでしょうね」
弥勒とレオンは、遠くへ視線を移した。
その視線の先に、あの浮遊大陸があるような気がした──。
「メリークリスマス」
「何言ってるの~?」
そしてクオンはマイペースな発言をしていた。それをオキクルミが面白がっている。
「今言っておかないと、次のクリスマスが迎えられるかどうか、わからないですからね」
「そんなことないよ~きっと大丈夫だよ~」
本気なのかどうなのか解りづらいクオンに、オキクルミはあくまでも明るく答えた。
「ぜえぜえ……どうやらこのパダギエもそろそろおしまいのようだな」
「死ぬほどのことではない」
ここは一時的に設けられた地上拠点。
レッドバックとパダギエ、そしてアドナヴァがいる。
「……私を助けたのか、ドクター」
「助けたのは俺! いやドクターの指示だけど」
「君がいなくなってはイヴ様との繋がりが切れてしまう。それは痛い」
天幕の底敷きに横たわったアドナヴァの問いに、レッドバックは事実のみを淡々と述べるように言った。
「アドナヴァもそうだけど酷い火傷を負った俺をもっと労えよな!」
「よくやった」
「棒読み!」
パダギエは仰け反った。そして痛がる。
「ルクシュヴァリエこそ手に入らなかったが、実際に操作した経験は役に立つだろう」
「……ここでも、勝敗は気にならないか」
「無論。研究が進められればそれでよい。
ここから、もっと面白くなるぞ。
そう、本当に面白くなるのはこれからだ……」
レッドバックは傍目からは判らないように微かに、しかし心から笑った。
決戦の時は近い……。
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強奪阻止ですよ!!(相談所 ソフィア =リリィホルム(ka2383) ドワーフ|14才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2019/05/08 21:35:21 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/05/05 00:19:35 |