• 血断

【血断】紅獄のヘルダイバー

マスター:のどか

シナリオ形態
ショート
難易度
難しい
オプション
参加費
1,500
参加制限
-
参加人数
3~8人
サポート
0~8人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/07/25 19:00
完成日
2019/08/03 01:56

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●REBOOT COAD
REBOOT>KANADE...ERROR

SEARCH>MEMORY...NOT FOUND

BOOT>SECURE MODE...(100%)

READY? _


●HELL DIVERS
「……あった」
 電光掲示板に流れる文字を記憶に重ね、ルミ・ヘヴンズドア(kz0060)は途方にくれたようなか細い声でつぶやいた。

――「Inferno」HEAVENS DOOR LIVE TOUR in LH044

 その近代的なイベントホールのロビーを見間違えることはない。
 LH044――かつて2度仲間を失った、ルミにとっての運命の分岐点。

 一年前、グラウンド・ゼロに展開されていた記憶の異界『LH044ライブ会場』。
 管理者歪虚であったカナデが力尽きたことで完全な消滅をしたと思われていたが、邪神のシステムが明らかになっていくうちにルミは新たな疑問を持ち始める。
 あの時の異界が、あくまで邪神に吸収された世界を「再現」しているだけなのだとしたら――
 
 いくつもの世界を越えて、たくさんの滅びを見た。
 その一方で、箱舟に希望を乗せたような、穏やかな滅びへ向かう世界もあった。
 そして“その世界”は姿を現した。

 見つけたかった。
 見つけたくなかった。
 思わず抱いた肩を小さく震わせると、アンナ=リーナ・エスト(kz0108)がその背を優しく押した。
「行こう。ここがゴールじゃないだろう」
「……うん」
 時折聞こえる雄たけびのような歓声がビリビリと会場全体を震わせる。
 既にライブが始まっているのだろうか。
 だとしたら急がなければ。
 もうすぐ、あの時間がやってくる。
 
――爆発音と共に会場が再びビリビリと振えた。
 明らかに物理的な振動。
 甲虫型のVOIDがコロニー、そしてイベントホールへ襲撃を始めたのだ。
「急がないと!」
 ルミは慌ててホールへ続く扉へと駆ける。
 だが彼女が手を掛けるより先に、世界を隔てる分厚い出入口が、けたたましい破砕音を伴って吹き飛んでいた。
「きゃっ!?」
 扉と共に吹き飛ぶルミ。
 アンナが咄嗟に飛び上がって、彼女の身体を抱える。
 その瞬間、ホールからロビーに向かって大量の人の波が押し寄せた。
 
――否、それは人ではない。
 
 狭い出入口に詰まらん勢いで押し寄せる人型の狂気とシェオル型歪虚の波だった。
「こいつらは……?」
 目の前の光景に、アンナは目を見張る。
 彼女もまた“あの日”このコロニーに居た人間だ。
 だからこそ、こんな歪虚はいなかったことだけは断言できる。
 歪虚たちはうめき声のような雄たけびをしきりに発しながら我先にとロビーへ繰り出していた。
 そしてハンター達の存在に気づくと、当たり前のように襲い掛かる。
 アンナは背負っていたパイルバンカーを構えるとすぐさまトリガーを引く。
 飛び掛かってきたシェオルが杭の衝撃で弾き飛ばされた。
「わかってはいたが、幻影の類ではないんだな」
 苦い表情で奥歯を噛みしめるアンナ。
 だが戦えない相手ではない。
 ここを切り抜ける、と――気持ちを切り替えた途端に、頭の中に割れんばかりの“音”が響き渡った。
「うっ……くっ……!?」
 頭蓋骨の内側で鐘を鳴らされているかのような強烈な音の波。
 それは人間の悲鳴?
 叫び?
 脳を締め付けるような強烈なそれに、意味がないにも関わらず耳を押さえて頭を振り乱す。
「あの時のと違う……!?」
 この状況をルミは知っている。
 以前にも現れた、この世界を司る歪虚の力だ。
 しかし彼女はまったく違うものだと断言する。
 なぜなら、耳を澄ませてもこの音にメロディーもリズムも感じられない。
 純然たるノイズ――現に記憶障害は発生していなかった。
「ルミ……今、何か言ったか!?」
「え!? ごめん……聞こえない!」
 代わりに聴覚を司る脳が膨大な音の情報をさばききれていないのか、互いの言葉が満足に認識できない。
 本当にただの耳障りな“雑音(ノイズ)”でしかない。
「あの時と違う……なんで……?」
 疑問が胸の内から零れて、代わりにその隙間を不安が埋める。
 なんで、だって?
 そんなの『異界の管理者に何かあったから』じゃないの?
「……ステージに行こう! 原因が分かるはず!」
 今度はルミの言葉が聞こえたのか、アンナはアイコンタクトで頷く。
 音にレ〇プされる身体に鞭を打って、アンナはパイルの銃床で狂気を殴り倒す。
 彼女の後に続いて、ルミも自らの楽器を握りしめた。
 
 待ってて、カナデ。

●KANADE
 空が見えない。
 ずっとずっと雲の上を、どこまでも駆け上がっていたような気がするのに。
 青い空が私たちの世界だった。

 地獄から旅立った少女たちが、もがきあがいて天国の扉を叩く。
 それが私たち――HEAVENS DOOR。
 
 だとしたらここは地獄?
 ちがう。
 少なくともここが暖かい希望で創られたはずだったのを私は知っている。

 ……私?

 私は『HEAVENS DOOR』……ちがう。
 それは“私”じゃない。
 私は……だれ?

 わからない……でも、ここはあったかいな。
 お母さんのお腹の中みたい。
 お腹の中の記憶なんてないけれど、そんな気がする。
 このままずっと、眠っていたい。

●紅天のカルチェレ
 ノイズボイスが響く会場で、ステージに4色のスポットライトがあたる。
 ステージ上では2体のシェオル・ノドがセットや楽器を壊し、暴れまわる。
 放たれた魔弾がワイヤーを断ち切り、吊り下げられた証明が落下しした。
 激しい音を立てて転がったライトの光が闇の中に巨大な影を映し出した。
 
 マテリアルの触手を木の根や枝のように張り巡らせて、ステージに寄生する巻貝。
 静かに佇むその殻内に、ぼんやりと輝く少女の姿が胎動する。
 脚を抱えて安らかな寝顔を浮かべる彼女は、ひたすらに蒼い空の夢を見る。

リプレイ本文


 意味がないと理解していても、思わず頭を押さえてしまう。
 頭蓋骨が割れそうなほどに響く雑音(ノイズ)に苦悶の表情を浮かべながら、ハンター達は武器を手に取った。
「これは……いったい何が起きてるの?」
 中でも困惑を隠せないルナ・レンフィールド(ka1565)は、目の前の光景を前に茫然としてしまう。
 以前、グラウンド・ゼロで訪れたこの異界も大概ではあったが、ここまで混沌としたものではなかった。
 少なくとも記録として残る人々の生活は感じられたし、歪虚の襲撃に対する彼らの恐怖や絶望も本物だった。
 だが目の前のこの世界には何もない。
 破壊と狂気――それが全てだった。
 会場から溢れてくる歪虚はあっという間にエントランスを埋め尽くしていく。
 ガラス張りで仕切られた建物の外からも、甲虫型の狂気たちがコロニーの街を破壊しながら、こちらへ迫ってくるのが見えた。
「ルナ! くそ、聞こえていないか」
 エアルドフリス(ka1856)は、声を掛けても反応がない彼女に駆け寄り、肩を叩く。
 手にした方眼紙に走り書いた「先へ」の文字を見せると、ルナも強く頷いた。
「敵が多すぎる。このままでは押し込まれるぞ」
 ルミ・ヘヴンズドア(kz0060)を背に最前線に立ったアンナ=リーナ・エスト(kz0108)は、パイルのひと突きで小型の甲虫狂気を吹き飛ばしながら叫ぶ。
 その言葉はハッキリと届かなくとも、辺りの状況から何を言っているのか、なんとなく理解することはできた。
 すぐにリラ(ka5679)が駆けだして、彼女とは逆サイドの敵を抑えに掛かる。
 一歩引いた位置からは天王寺茜(ka4080)が放つデルタレイの光束が、敵勢の鼻先に突き刺さった。
「見たことある相手ばかりですけど、こう数が多いのは……」
 かすかな不安にひとりごちるリラ。
 大勢相手は今に始まったことではないが、今は味方もこの人数だ。
 それに敵の勢い、圧のすさまじさに、踏み込むのはおろか、踏みとどまるので精一杯だった。
「みんな、少しだけ耐えてくれ! 星の力を使う!」
 キヅカ・リク(ka0038)が躊躇なく叫ぶ。
 異界の中でも大精霊との繋がりが絶たれていないことを確認すると、その意思で力へと呼びかけた――超覚醒。
 同様に高瀬 未悠(ka3199)も星のマテリアルを引き出し、2人の身体は人が扱うには膨大なマテリアルに包まれた。
 彼らが大精霊に呼び掛けている間、他のハンター達は狂気とシェオルを相手に時間を稼ぐ。
 踏み込めなくても、押しつぶされなければいい。
 僅か数十秒の間に辺りは右も左も敵に埋め尽くされ、ハンターらはその中心に取り残されたように円陣を組んでいた。
 リクと未悠はメンバー全員をカバーできるよう分かれると、星のマテリアルを通じて「勇気」の理を解放する。
 分け与えられたマテリアルが、あたたかな光で仲間たちの身体を包み込んだ。
 直後に発せられた激しい低音ノイズ。
 しかし「勇気」のマテリアルが反発するように弾け、脳容量を圧迫する音をやわらげた。
「何度も打ち消せるわけじゃないから、気を付けて」
「だが、あるのとないのとでは大違いだ」
 注意を促す未悠。
 エアルドフリスは方眼紙を仕舞って代わりに杖を取り出す。
「行先は扉の向こうの舞台で良いんじゃな?」
 尋ねたミグ・ロマイヤー(ka0665)に、ルミはややぎこちなく頷く。
「確証はないけど……おかしくなった原因があるなら、きっとそこにあると思う」
 ステージは特別だ。
 自分たちにとっても。
 そしてこの異界にとっても。
 ミグは納得したように頷いて、前へと躍り出た。
「中身が変容しているのだとしても、こうして異界が存在しているのならどこかに管理者がいるのじゃろう。道のりは少し骨が折れそうじゃがな」
 彼女の抱える巨大な機械柱が唸りをあげる。
 次の瞬間、放たれた氷柱――アイシクルコフィンが、扉へ続く通路上の歪虚を足元から一直線に貫いた。
 後に続くように放たれたライトニングボルトや機導砲が、同じ直線状の歪虚を蹴散らしていく。
「長くは持たねぇぞ! 突っ込むぜ!」
 ジャック・J・グリーヴ(ka1305)の声が響いて、10人は一斉に通路へと雪崩れ込んだ。
 歪虚たちもすぐに空いたスペースを埋めるように群がってくるが、前線を抑えるアンナ、未悠、リラがやや強引に押し返してみせた。
 それでも、僅かな時間のうちに開けた道の先は敵の影で埋まってしまう。
「数が多すぎる! 以前も、流石にここまでじゃなかったのに……!」
 自分の記憶をたどり、リクは眉をひそめる。
 甲虫型はまだ良いとしても、擬人型、そしてシェオルはこの世界には存在しなかったはず。
 ここが邪神の体内だから湧いてきた、とも考えられるが、世界の保存という本来の異界の意図から考えれば矛盾している。
「存在していたはずの人々の影がない。だとすれば、あれらは人々が変容してしまった姿――と考えるのが妥当か」
 リクの疑念に応えるように、エアルドフリスが小さく唸る。
「じゃあ、みんな反動存在に……!?」
「だとしたら話は単純なのだろうが」
 狼狽える茜へ、エアルドフリスは苦い表情で視線を外す。
 反動存在としてのシェオル――そこまでは説明がつく。
 だが擬人型は全くの別物だ。
 奴らはどこから来た?
 それとも、彼らもまた人々が変質した姿だというのだろうか。
 誰が、何の意図でそんなことを……?

 彼の話に、不意にルミが不安そうに肩を落とした。
 するとルナがそっと彼女の手を握る。
「大丈夫、私も一緒に行くよ」
「ルナちゃん……」
「ともだちなんだから、頼ってね」
 ルナの言葉に、ルミは繋いだ手を握り返す。
 そしてハッキリと頷いた。
「うん……お願い、一緒に来て」
 彼女の瞳に映る会場への扉は、歪虚の群れに阻まれて果てしなく遠い場所のように見えた。
 ハンターたちもここで時間をかけている場合ではないと理解して、対多人数スキルを惜しみなく使い道を作る。
 そうしてようやくエントランスとホールを隔てるゲートを潜り抜けた。


 ライブ会場となっているホールも、エントランスと同様に狂気とシェオルが入り乱れる混沌空間だった。
 やはり客人の姿はなく、歪虚だけが並んだ椅子や会場その物を破壊するように暴れまわっている。
 ライブのために照明は落とされていたが、天井に空いた侵入口が甲虫型の歪虚と共に光を室内に取り込んでいる。
 同様に、スポットライトで怪しく照らされたステージが遠巻きに目について、ハンター達は息を飲んだ。
「なに、あれ」
 茜が短くこぼす。
 飛びかかるシェオルをマテリアル障壁で弾きながらも、視線はステージ上の存在にくぎ付けになっていた。

 ステージの中央に巨大な巻貝の姿があった。
 巻貝は身体から幾重にも伸ばした光の触手を天井や床に張り巡らせて、まるで大木のように、文字通り舞台の上に寄生していた。
 その姿は以前にこの異界に現れた歪虚に酷似している。
 だが貝殻の中に透けて見える人型の光が、決定的な違いとして認識できた。

「……カナデ」
 ルミがぽつりと呟いて、引き寄せられるように足を踏み出す。
 慌ててルナがその腕を掴んだ。
「カナデ! カナデ……!!」
「待って、ルミちゃん!」
 泣きそうな顔で駆け出したルミを、ルナが何とか抑える。
「まさかな……だがカナデ嬢はあの日、確かに見送ったハズだったが」
 エアルドフリスも、新たに直面した謎を前に動揺を隠せない。
「カレンデュラの件もある。取り込まれた彼女たちが、グラウンド・ゼロで消えたとしても、何らかの形で元のデータが邪神側に残っていた――と考えれば、一応の理解はできる」
 今度はリクがその疑念に答えた。
 しかし、説明がついたからといって不安がぬぐえるわけではない。
 カナデとニンア=ナンナ。
 2人で1つの異界の管理者ではあったが、存在は全く別のものであったはずだ。
 それがああなっているというのは、それだけでも異常なことだ。

 状況はハンター達に考える暇を与えてくれない。
 広い会場の中で、異分子の存在に気付いた歪虚たちがわらわらと集まり始める。
 ジャックが羽音を立てて迫る甲虫型の爪を盾で受け止め、切迫した様子で声を張った。
「行くのか!? 行かねぇのか!?」
 覚悟を確かめるような問いかけに、ルミは被せ気味に叫ぶ。
「行くに決まってるでしょ!」
「そうかよ」
 ジャックは甲虫歪虚を押し返すと、不敵に笑って自分の胸の内に語り掛ける。
 リゼリオでの約束だ。
 勝ってやる。
 当然、ここでもだ。
 完全無欠のハッピーエンド。
 そのために力を引き出す。
 超覚醒――同じ場所で、女を二度も泣かせやしない。
 
 ハンター達はエントランスと同じ要領で歪虚の渦を突き進む。
 しかし天井が低かったこれまでとは違い、頭上からも甲虫型が彼らへと迫った。
 出入口からは追って来た歪虚が会場へと侵入し、あっという間に全方位を歪虚に取り囲まれる。
 一塊となった彼らに、シェオルの魔弾の集中砲火が容赦なく襲い掛かった。
「こんなところで諦めるわけにはいかないのよ!」
 未悠が「希望」のマテリアルを光の雨に変えて振りまく。
 雨は少しずつ刻まれて行った傷を癒すと共に、スキルの使用で浪費したマテリアルを回復させていった。
 力が戻って来たのを確認して、リクが再び「勇気」を放つ。
 距離が近づくにつれて、脳内ノイズも激しさを増していくように感じられた。
 纏う「勇気」の力は一団の生命線だった。
「本当にあれはカナデなのか……?」
 巻貝の中に漂う少女の影に、リクは疑問を漏らす。
 光のシルエットで見える彼女は、半身を茨のような棘で覆われた、確かに自分たちが出会ったあの「カナデ」の姿をしている。
 膝を抱えて眠っているように見える彼女は、かつてニンア=ナンナの中に見えた胎児の代わりのようにも見えた。
「悪い夢が終わったって散々泣いてたくせして……また悪い夢みてんじゃねぇよ」
 思わず苛立ったように毒づくと、未悠が横顔を心配そうに見つめる。
「元の姿は知らないが……最後の記憶をループ。これが邪神のシステムか」
 ミグは目の当たりにしたファナティックブラッドという世界救済システムを前に、落胆を隠しきれなかった。
 着想はどうあれ、この世界からはいかなる未来へも繋がってはいない。
 あまりにも無意味。
 あまりにも欠陥。
 ファイアスローワーで人型狂気を焼き払うと、さらにその無為さが際立って感じられる。
「らちがあかんな。少々強引だが、今は――」
 エアルドフリスが、杖の先にマテリアルを集中する。
 どんどん膨れ上がっていく輝きがやがて弾けると、巨大な魔法陣の姿となって眼前に展開された。
「我均衡を以て均衡を破らんと欲す。理に背く代償の甘受を誓約せん。疾く去れ亡者ども――首を垂れて天の蛇の征く道を開けよ!」
 魔法陣から解き放たれた紫電の蛇が、瞬く間にホールを一直線に貫いた。
 激しい閃光と共に連鎖的な爆発音が空間に反響した。
 紫電の蛇は巻貝も飲み込み、ステージ後方の壁にぶつかる前に消失した。
 追って発生した爆風に巻貝が震える。
 ごぽりと内部に気泡が発生し、カナデが苦しそうに身もだえした。
「カナデ!?」
 ルミが叫んで、エアルドフリスは杖の先を引っ込める。
「命を共にしているのか……?」
 カナデを巻き込んだつもりはない。
 だが表情のない巻貝歪虚の苦痛を代弁するかのように、彼女が苦悶の表情を浮かべる。
 途端に、金属をこすり合わせたような鋭い音が会場に響いた。
 音の波は衝撃派となって、ステージ周辺の歪虚を弾き飛ばす。
「完全に一体化してしまっている……ということなんでしょうか」
「そんなこと――」
 あってほしくない。
 リラの言葉を否定しようとして、茜はその先を口にできなかった。
「とにかく……もっと近づかないと!」
 代わりにそう口走ると、リラが頷く。
「絶対にさせません」
 リラの身体が黄金のマテリアルに包まれる。
 勢いよく跳ねた彼女は、一瞬の間にエアルドフリスの作った道に滑り込んだ。
 大柄な甲虫歪虚が空から飛び降りてくると、着地したその脚をリラの拳が穿つ。
 バランスを崩して傾いた敵の頭部を、紫電を纏ったアンナがパイルの1撃で吹き飛ばした。
「このまま一気にいくぞ」
「はい、もちろんです」
 黄金と紫の輝きが、一直線の道を駆ける。


「あたしに歌わせて」
 ルミが突然口にして、ショルダーキーボードを前に抱えた。
 アンナは擬人型をパイルの銃床で殴り倒して、ルミに背を向けたまま下がるように歩み寄った。
「何を言うんだ、こんな時に」
「お願い、歌わせて」
 断固として譲らないルミに、アンナは困り気味に視線を向ける。
 すると、リクが気持ちを代弁するように静かに首を振った。
「前回もルミの歌が鍵だったから。賭けてみる価値はある」
 リクに言われると、アンナも不安げながらも納得したように頷く。
「歌おう、ルミちゃん」
 ルナもキーボードを抱えて彼女の隣に並んだ。
「眠ってるカナデさんが起きたら、この世界も『目覚める』かもしれないよ」
「いいの?」
「頼ってって言ったでしょ?」
 そう語る彼女に、ルミはニッと笑顔を返した。
「頼りにしてない時なんてないよ」
 そしてキーボードで和音を響かせる。
「コードはCから! 演目順、“HELL DIVERS”から行くよ!」
「任せて!」
 ダブルキーボードによる共演に、2人の歌声が乗る。
 ルナとルミ。
 流石の“プロ”の演奏だが、元がバンドの曲であることを考えるとわずかな物足りなさは感じてしまう。
 だがそれを補って有り余る声量に、カナデの影がごぽりと動いた。
「反応してる?」
 未悠が声を弾ませた。
 歌が聞こえている。
 届いている。
 かつてリゼリオの路上で触れたルミの願いを思えば、それが何よりもうれしかった。
 ヘヴンズドアの歌は――生きた証は、確かに彼女の中に生きている。
 天井目掛けて立ち昇る光の柱――レセプションアークでシェオルを吹き飛ばしながら、2人の進む道を確保する。
「すごい……これが、プロの音楽?」
 圧倒的な音に、リラの心が静かに震えた。
 自分のいつか、こんな風に歌いたい。
 いや、いつか――じゃない。
 不思議と気持ちを突き動かされて、彼女は傍らのアンナに視線を投げる。
「最前線は任せます!」
 リラが一歩引いた位置に下がり、ギターを引っ張り出す。
 そして“HELL DIVERS”のコード進行をハミングで反芻すると、キリのいいところで弦を弾いた。
 ルミのリードを中心に奏唱士3人の音が共鳴する。
 それはホール一帯に響き渡って、ステージをも震わせる。
「カナデが!」
 茜がステージ上を指差した。
 巻貝の中で、カナデの光が心臓の鼓動のように明滅する。
「あれは……歌ってる! 歌ってるよ!」
 当然、眠ったままの彼女が声を発しているわけではない。
 だが光の明滅は曲のリズムに乗っているようで、それが歌っているようにも見えた。
 だがそんなカナデの様子とは裏腹に、巻貝が小刻みに身体を震わせる。
 そしてこれまで脳内に響いていたものや、先ほどの衝撃派とは違う、甲高い音を響かせた。
「何……!?」
 突然のことに、ルミは歌も演奏も止めて耳をふさいだ。
 キィンと、鼓膜を破りそうなほどの音に、他のハンター達も思わず立ち止まる。
「本当に、ただの音……?」
 音が止んで、リクはすぐに周囲を見渡す。
 身体に何の不調もないことを確認して、それから巻貝を見た。
 曲が止んだことでカナデの明滅が止んでいる。
 同時に、巻貝もまた何事もなかったかのように沈黙していた。
「今のはあいつが怒った……のか?」
 ジャックが尋ねるように口にするが、それに答えられる者はいない。
 だが一瞬立ち止まってしまった間に、行く手を歪虚たちが埋め尽くしていた。
「意味があるのなら曲を続けるといい。道を作るのがミグらの役目じゃ」
「お願い!」
 アイシクルコフィンを放つミグに頷き、ルミはルナとテンポをとって曲を再開する。
 だが今度は歌詞に入る前に、同様の音が響き渡る。
 耳をふさぎ、中断される曲。
「意図的に……曲を邪魔してる……!?」
「なんで……?」
 困惑するルミとルナは、一度キーボードから手を離した。
「歌われるのが不都合なのか……?」
 エアルドフリスは自問するが、出てくる答えに確証はない。
 希望的見地から言えば、カナデが目覚める可能性がある、か。
 カナデに目覚められると不都合だから、と考えれば納得はいくものだが。
「なんで邪魔するのよ……!」
 ルミの悲痛の叫びが響く。
 だが巻貝は何も答えてはくれない。
「それがお前の意思だっていうのなら、無理やりこじ開けてでも――」
 リクが聖機剣を両手で握りしめ、その切っ先を巻貝へと向けた。
 切っ先が二股に分かれ、現れた砲身に光が集まる。
 だが機導砲が放たれるその直前に、ジャックが彼の肩を叩いた。
「待てよ。力に訴えるにゃまだはえぇ」
「ジャック……?」
 振り返ったリク。
 集まった光がゆっくりと消えていく。
「あいつよ……カナデを守ってるんじゃねぇのか?」
「守る……?」
 ジャックが口にした言葉に、ハンター達は虚を突かれたように言葉を失った。
「反応するのは俺たちがカナデに何かをしたときだけ。いや、それは俺たちに対してだけか? 本来は、好き勝手に暴れる歪虚に向けたもんじゃないのか?」
 彼の考えを聞きながら、リクは胸の内に漂っていた違和感と向き合う。
 もしもあの「カナデ」が、邪神の中に残っていたバックアップか何かを元にして再現したものであるならば――そのセーフプログラムが起動した意図は“この異界を存続させるため”?
「この異界の“記憶”を司っていたのは間違いなくカナデだ。だが、その彼女が欠けてしまった中で、それでも異界を――LH044の最後の1日を再現するために『人々』を手ごろな『歪虚』に置き換えた。そして“ただ存在しているだけ”のカナデが消滅しないよう、自身という牢獄――いや、揺り籠の中に保護していた」
 至った結論に、胸のもやが消え去った。
 だが、真実に至ったからこそ余計に分からない。
「じゃあ、どうやってカナデを救えば……」
 ルミが真っ青な顔で呟く。
 もしも今、カナデが維持されているのが巻貝歪虚のおかげだとしたら、そこから救い出すことは今度こそ完全な消滅を誘発してしまうかもしれない。
 だとしたら、助けだすことこそが間違った道なのではないか。
「どうするんですか……!?」
 前線でリラとアンナが歪虚の群れ相手に身体を張って時間を稼ぐ。
 ミグと茜も後衛から加勢するが、いい加減、スキル用のマテリアル残量に底が見えてきた。
「――お前はどうしたいんだ」
 不意の言葉に、ルミはハッとして目を向ける。
 ジャックが真っすぐに彼女の目を見ていた。
「ここはお前たちヘヴンズドアの世界だ。お前の望む結末を思い描け。そのために、天国の扉を開くのに独りじゃ無理なら手伝ってやる。考えろ、思考を止めるんじゃねぇ」
「あっ……」
 最後の言葉に、ルミは1年前のことを思い出す。
 あの時起こった……いや、起こした奇跡。
 そして勇気を貰った言葉たちを。
 ルミは大きく息を吸い込んで、力強く前を見た。
「記憶ならここにある」
「え?」
 自分の頭を指したルミに、ルナが目を丸くする。
「あの日の記憶なら、あたしの中にもある。それを届けることって、できないかな」
「記憶……いや、想いを届けるという意味ならマテリアルリンクか」
 エアルドフリスが小さく息を吐いた。
「ルミ嬢とカナデ嬢の絆なら、あるいは」
「じゃが、あの歪虚に守られたままで可能かの」
 ミグの心配はもっともだ。
 リンクすらも「害である」と判断されれば、再び何らかの手段で邪魔をされる可能性が高い。
「だとしたら、直接届けるだけね」
 未悠が笑いながら胸を張った。
「貴女は一人じゃないわ。届けに、そして迎えに行きましょう」
 ルミが頷き返す。
 道は定まった。


 再び会場の中に巨大な魔法陣が描かれた。
 エアルドフリスは仲間に守られながらじっくりとマテリアルを練り上げ、意識を集中する。
「これが虎の子の1発だ。覚悟は……聞くまでもないか」
 ふっと笑みをこぼしながら、杖の先を魔法陣に突きつける。
 放たれた紫電の蛇が、轟音とともに歪虚を飲み込んでいった。
「走れ! そして振り向くな!」
 彼の叫びに、ハンター達は一斉に紫電の後を追うように駆け出す。
 すぐにシェオルが道へ飛び出そうとしたが、それよりも疾く走り抜けた黄金の輝きが、敵を押し留める。
「ここは抑えます。行ってください!」
 金色のマテリアルを纏って、リラがシェオルの顔面に拳を打ち付ける。
 その隙に突破する一団。
 だが、今度は空中から紫電を逃れた甲虫型が迫る。
 すると、未悠のレセプションアークが光の柱で飲み込んだ。
「曇りの日。雨の日。荒れ狂う嵐の日もある。でもみんな一緒なら蒼い空にも出来る」
 さらに迫る甲虫型を前に、未悠は再びマテリアルを練り上げる。
「行って! 貴方たちの、ヘヴンズドアの歌ならこの世界を変えられる!」
 再度放たれた光と共に背中を押され、先へと駆けた。
 ステージが目の前に迫る。
 巻貝のノイズが激しさを増す中で、「勇気」のマテリアルがついに途切れた。
「これで最後だ。しっかり胸はれよ」
 ジャックがルミを中心に「勇気」を分け与える。
「それ、地味にセクハラだよ?」
「なに!?」
 驚いてショックを受けるジャックに、ルミはケラケラと笑い返した。
「ありがと。あたし、あんたのこと好きよ」
「おう……あ?」
 話半分で頷いてから、ハッとして固まるジャック。
 今、なんつった?
 だが記憶を掘り起こすよりも先に、シェオルの魔弾が目の前にちらついた。
 咄嗟のことに身構える――が、回避が間に合わない。
 だが着弾するその前に、巨大な盾剣が視界を遮った。
「ったく、最後の最後で気抜くんだからさ」
 魔弾を受け止めたリクが、苦笑しながら聖機剣を抜き放つ。
 しかしそれを振るうより先に別のシェオルが飛びかかってきて、彼は刀身でそれを受け止めた。
「ここは僕に任せて先に行け――って、1回言ってみたかったんだよね」
 口調とは裏腹に真剣な眼差しでシェオルを押し返すと、そのまま機導砲で彼らを焼き尽くす。
「アンナ! ルミを頼む!」
「ああ、任された」
 受け取った言葉に頷いて、アンナは再び紫電を纏う。
 彼女が最後の突破口をこじ開け、ハンターらはステージへと上り詰めた。

 目の前にそびえる巻貝は見上げるのほどの大きさだった。
 人1人、体内に抱えているんだ。
 当然と言えば当然か。
 不意に、ステージの暗がりからマテリアル弾が飛び出した。
 ジャックと茜が身を盾にして受け止めると、2体のシェオル・ノドが、現れた「敵」に対して敵意をむき出しにしていた。
「もしかして、フブキとアリス……なのかしら」
 茜が恐る恐る口にする。
 だが、シェオルが答えることはない。
 ルミがぐっと唇を強くむすぶ。
 飛びかかってくる2体のシェオル。
 ジャックと茜は流石に手を出せず、振るわれた爪を受け止める。
「そいつらは倒さんのか?」
「それは……」
 尋ねるミグに、茜は言葉を濁す。
 それがエゴだと分かっていても、心が、目の前の敵を倒すことを拒否する。
 だがミグはそれを責めるでもなく、機械柱を足元にどっしりと打ち下ろした。
「そうか。分かった」
 彼女は頷くと、柱にありったけのマテリアルを注ぎ込む。
 そして注がれたマテリアルは白銀の輝きとなって、彼女の周囲へと放出された。
 輝きに弾かれるように、2体のシェオルが舞台袖へと吹き飛ばされる。
 巻貝も大きく揺れ動いたが、天井や床に根を張っているせいか吹き飛ばされるようなことはなかった。
「ふむ。これで良いじゃろう」
 彼女が張ったポゼッションの結界の中で、ついに巻貝――ニンア=ナンナ・カルチェレへと向き合った。
 
 この距離になっても敵は自ら攻撃するようなことをしない。
 持っているのはあくまで防衛本能であり、積極的な排除は意識していないようだった。
 ジャックは、艶やかな殻の表面を優しく撫でた。
「たった独りで頑張ってたんだろ。カナデの夢を守るためによ」
 触れられても、カルチェレは何も反応しない。
 ジャックは言葉を投げかけ続けた。
「安心しろ。カナデは俺たちが……ルミが守る。だから安心して眠れよ」
 その言葉に殻が小さく震えた。
 次の瞬間、表面に大きな丸い空洞が開く。
 そこから光のシルエットではない、穏やかな表情で眠るカナデの身体が姿を現した。
「カナデ……おまたせ」
 ルミは慈しむように、彼女の額に手を当てる。
 そして目を閉じると、あの日の記憶を、想いを、頭の中いっぱいに思い浮かべた。
 彼女の内からマテリアルがあふれ出し、手のひらを通ってカナデへと伝わっていく。
 しかし、目に見えた反応は得られなかった。
「あの日の記憶なら、私の中にもある」
 アンナがルミの手に自分の手を重ねる。
 そして茜も、その上から同じように重ねた。
「私も……この会場の記憶は無いけど、LH044の記憶なら確かにある」
 2人のマテリアルが重なり合った手を通じてルミを満たす。
 それがルミのマテリアルと交じり合って、カナデへと注がれていった。
「私の旅は、ここから始まった」
 LH044での学生生活を、コロニー外壁に空いた穴へ学友が吸い込まれて行ったのを、アンナは鮮明に思い出す。
「辛かった。苦しかった。だけど、そればかりじゃなかった」
 茜の内にも、止めどない想いがあふれ出した。
「楽しかった! 幸せだった! 最後に全部台無しにされても……それは変わらない! だからカナデ! この街で見る最後の思い出を、最高のものにしてよ! ラストライブの奇跡を、思い出して!」
 家族で切り盛りしたお店。
 常連客たちの笑顔。
 お店は失っても、あの時の気持ちまで失ったわけじゃない。
「願いの全てが叶う訳じゃない。でも叶って欲しいと願わずにはいられない。この世界が存在するのは、邪神のシステムのせいだけじゃない。管理者として、願ったあなたが居るはずよ!」
 未悠が、甲虫型の猛攻を盾でしのぎながら叫ぶ。
「アンコール、まだ歌ってないだろう! あの日々も、奇跡も……まだ終わってない。今ここに続いてるんだよ!」
 リクが、ステージ前に集る歪虚をたったひとり押し留めながら激を飛ばす。
「人は弱い。自分の選んだ道が正しかったと、つい確認したくなってしまう……それは俺も同じだ」
 エアルドフリスは、アースウォールを盾代わりに入口側からの猛攻しのぐ。
「悲しい歌はたくさんだ。あんたらには、青い空を見て貰わにゃならん!」

 言葉が雪崩れ込む。
 直接繋がっていなくても、ルミの背を通して響く言葉が、彼女のマテリアルを充足させる。

 かすかにカナデの瞼が揺れ動いた。

「ルナちゃん!」
 ルミが、背を向けたまま言葉だけで投げかける。
「歌って! あたし今、無理だから……あたしの代わりに、お願い!」
「ルミちゃん……」
「歌は人を幸せにする! だけどそれには歌ってる人が幸せじゃなきゃ! それを伝えられるのは、ルナちゃんしかいない!」
 その言葉に、ルナの心に淡い灯火が宿る。
 彼女はキーボードを傍らに下ろし、愛用のリュートを取り出す。
 そして手早くチューニングを済ませて、身を乗り出すように楽器を構えた。
「行くよ、ルミちゃん――“ノッキン・オン・ヘヴンズドア”ッ!!」
 激しいリュートの旋律に、ルナの歌声が乗る。
 響き渡った曲に導かれるように、ルミの脳裏にはヘヴンズドアで過ごした日々が次々と思い浮かんだ。
 結成、不安、衝突、成功、また衝突、困難、絆、希望、別れ、再会、そして別れ――鮮明に思い出せる日々に、頬を涙が伝った。
「辛いときほど笑うんだ。俺は、そうやってきた」
 ジャックがルミの肩をそっと支える。
 手のひらから伝わる温もりに、彼女はぐっと唇を噛みしめ、口角を吊り上げた。

「あたし、頑張ったんだよ! いっぱい、いっぱい頑張った! だから目を覚まして、あたしのこと褒めてよ! ねぇ、カナデッ!」

 その時、カルチェレがぼんやりと光に包まれた。
 いや、カルチェレこそがマテリアルの粒子となって、光へと変わっていた。
 光は眠るカナデの中へと、吸い込まれるように入っていく。
 やがてすべてが彼女の中に溶け込んだ後に、再びその瞼が揺れ動いた。

 ゆっくりと開いていく瞼。
 やや潤んだ瞳は、ぼんやりと自分を見下ろす存在を捉えていた。

「……ルミちゃん」

 世界が光であふれた。
 正しくは、戦っていた歪虚が次々とマテリアルになって霧散していった。
 光はゆっくりと天井を突き抜け、空へと昇っていくと、青空の姿をしたもやの中へと消えていく。

 
 誰もがその光景を見上げ、そしてステージ上の少女へと小さな小さな笑みをこぼした。

――おはよう。

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MVP一覧

  • 伝説の砲撃機乗り
    ミグ・ロマイヤーka0665
  • ノブレス・オブリージュ
    ジャック・J・グリーヴka1305
  • 光森の奏者
    ルナ・レンフィールドka1565

重体一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸ka0038
  • ノブレス・オブリージュ
    ジャック・J・グリーヴka1305
  • シグルドと共に
    未悠ka3199

参加者一覧

  • 白き流星
    鬼塚 陸(ka0038
    人間(蒼)|22才|男性|機導師
  • 伝説の砲撃機乗り
    ミグ・ロマイヤー(ka0665
    ドワーフ|13才|女性|機導師
  • ノブレス・オブリージュ
    ジャック・J・グリーヴ(ka1305
    人間(紅)|24才|男性|闘狩人
  • 光森の奏者
    ルナ・レンフィールド(ka1565
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 赤き大地の放浪者
    エアルドフリス(ka1856
    人間(紅)|30才|男性|魔術師
  • シグルドと共に
    未悠(ka3199
    人間(蒼)|21才|女性|霊闘士
  • 語り継ぐ約束
    天王寺茜(ka4080
    人間(蒼)|18才|女性|機導師
  • 想いの奏で手
    リラ(ka5679
    人間(紅)|16才|女性|格闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
天王寺茜(ka4080
人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2019/07/25 12:40:56
アイコン 質問するぜ!
ジャック・J・グリーヴ(ka1305
人間(クリムゾンウェスト)|24才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2019/07/24 20:53:32
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/07/21 11:12:21