• 血断

【血断】絶唱の79

マスター:三田村 薫

シナリオ形態
イベント
難易度
難しい
オプション
参加費
500
参加制限
-
参加人数
1~25人
サポート
0~0人
報酬
普通
相談期間
5日
締切
2019/07/27 09:00
完成日
2019/08/08 00:14

このシナリオは5日間納期が延長されています。

みんなの思い出

思い出設定されたOMC商品がありません。

オープニング

●別離の79
 グラウンド・ゼロに、細いバイオリンの音が響いている。
 カッツォ・ヴォイ(kz0224)は手袋をはめた手で繊細にバイオリンを奏でていた。時折風が吹き、上着の裾をはためかせる。後から後から転移してくる歪虚と、ハンターたちがぶつかり合う音が遠くから聞こえてくるが、そんなことは意に介さず、殺人脚本家は優雅に演奏していた。

 一曲終えて、最後の音が身震いするように消えていくと、それまで黙っていた歪虚が口を開く。
「ねー☆ ノーフェース☆」
「どうした」
 カッツォは自分を呼ぶ少女の声に対して、無感動な返事を寄越して振り返った。ナナ・ナイン(kz00081)は、相変わらずの貼り付けたような笑みで、
「次はどんなステージにしたら良いと思う~?」
「ナナよ」
 脚本家は仮面の位置を整えながら向き直り、自分より小柄な少女歪虚を見下ろした。
「なぁに☆」
「もう王もいないから命を賭して戦う必要はないし、お前も好きなところに自由に行っていい。ハンターと渡り合う必要はない。私も好きにしている」
「えー?」
 ナナは首を傾げる。
「あのねノーフェース聞いて~☆」
「なんだ」
「あのね、ノーフェースから自由にしてもらったけどね、ナナはアイドルなの☆」
「……?」
 カッツォは怪訝そうに彼女を見る。ナナは続けた。
「ナナはアイドルだからねー☆ みんなを殺しちゃうのがアイドルとしてナナのやりたいことなの☆」
「……ああ」

 彼女の名前はナナ・ナイン。災厄のアイドル。
 旅芸人の自由のない生活から解き放たれたとしても、その生き様がアイドル。
 血の海こそが、彼女の求めるステージ。

「だからね、好きにしろって言われてもナナはアイドルだからみんなを殺したいの☆」
「そうか……」
 カッツォは納得したように、頷いた。
「刀は趣味じゃないと言っていたな」
「全然趣味じゃなかった☆」
「では何が良い」
「うーんとねー、マイクかギター☆」
「そうか。バイオリンはどうだ」
 カッツォは自分が持っていた楽器を差し出す。ナナはきょとん、としたように瞬きした。表情は依然、笑顔だ。
「くれるの?」
「ああ。餞別として、お前にやろう」
「わーい☆ ノーフェースありがとう☆」
「その上で……」
 カッツォは突然、芝居がかった仕草になった。恭しく腰を折る。
 ナナがどこまで覚えているかわからないが、カッツォは初めてナナと出会った時のことを思い出している。旅芸人一座で心を病んでいた彼女に手招きしたときのことを。その時は、仰々しい敬語と物腰で接していた。

「あなたを輝かせる最後の脚本を差し上げましょう、ナナ・ナイン」

 顔を上げて、首を傾げた。
「あなたがどのように輝きたいのか、言ってご覧なさい」
「みんなを殺して、ステージを盛り上げたいの☆」
「では、私から差し上げられる脚本にはこの一言を──『思う存分、殺して来い』」
 ナナの顔がぱあっと輝いた。
「オッケー☆」
 彼女の名前はナナ・ナイン。
 殺戮することで輝く、災厄のアイドル。
「来てくれたみんなを特別に殺しちゃうぞ☆」
 カッツォとはまた違った、陽気な旋律をバイオリンで奏でながら、彼女は走って行く。
 災厄のライブステージに向かって。

 カッツォはその背中を見送った。
 恐らく、ナナと会うのはこれが最後になるだろう。ハンターを相手に、「思う存分」殺そうとするならば、彼女は限界を超えた力を出さないといけなくなる。逃げるタイミングを計っていては出せない力を。仮に逃げようとしたとしても、前回のようにテセウスに頼るわけにはいくまい。
 そして、何度もナナを撃退しているハンターたちは……ナナを打ち倒すだろう。誰が書いたわけでもない、運命の脚本が、彼の目には見えるようだった。
 だからこそ、最後を飾るに相応しい結末を迎えれるように、カッツォなりの労いの姿勢として丁寧な振る舞いで送り出したのだ。

 唐突に、ナナが立ち止まった。くるりと振り返ると、カッツォに手を振る。
「ノーフェースも今までマネージャーありがとねー☆バイバーイ☆」
 そう言い放つと、再びこちらに背中を向けて走って行った。それからもう振り返ることはなかった。

「ナナ・ナイン」
 仮面の下で、呟いた。
「悪くなかった。さらばだ」
 踵を返す。負のマテリアルが渦巻くグラウンド・ゼロを、軽やかに靴音を立てて、殺人脚本家は去って行った。

●ハンドアウト
 あなたたちは、グラウンド・ゼロでのナナ・ナイン出没の知らせを受けて駆けつけたハンターです。
 教えられた場所に向かって行くと、向こうからめちゃくちゃ陽気なバイオリンの旋律が聞こえて来ました。破天荒とも言うでしょうか。
 やがて、音の主が見えました。くるくる回ったり跳ねたりしながらバイオリンを弾いているのは、災厄の十三魔であるナナ・ナインです。お供のナナ人形も凄まじい数がいます。百は超えるでしょうか
「やっほー☆」
 ナナはそこで一旦演奏をやめました。弓をくるくる振り回しながら、この上なく明るい声音で彼女は宣言します。
「今日はナナのライブステージに来てくれてありがとう~☆来てくれた皆を、特別に殺しちゃうぞ☆」
 そう言うと、彼女はバイオリンで前奏の様な音を奏でました。
「──音波攻撃だ!」
 誰かの呼び声に応じて、あなたたちは身構えます。その予想は当たっており、ナナが歌い始めると、その声が音の刃になってあなたたちに襲いかかりました。とっさに避けた人、防具のおかげで事なきを得た人、まともに食らって痛い思いをした人様々です。
「今日のナナは歌って踊って演奏もしちゃう☆」
 どうやら、大分テンションが高いようです。あなたたちは気を引き締めました。

 今度こそ、幕引きをしなくてはなりません。

 遠く、別の戦域で行なわれている戦闘でしょうか、爆発音が聞こえます。あなたたちはそれを合図にするように戦闘態勢に入りました。

 これをナナ・ナインとの最後の戦いにするために。

リプレイ本文


 バイオリンの音がひっきりなしに戦場を駆け回った。負のマテリアルが濃厚なグラウンド・ゼロで、場違いとも言える明るい音色だ。
「バイオリン……ってあいつそんなの使ってたか!?」
 リュー・グランフェスト(ka2419)はバイオリンを弾くナナを見て声を上げた。今までの戦いの中で、ナナは刀をマイク代わりにしたことはあっても、楽器を演奏したことはない。
「楽器を扱うのは、初めて見るかも」
 十色 エニア(ka0370)も呟く。しかし、彼はそれ以上考えるのをやめて肩を竦めた。
「でも、ま、良いか。ここまで来たら、死ぬまでダンスに付き合うよ」
 踊り子衣装をはためかせながら間合いを計る。
「直接対決の経験はねぇが、これで二度目だな」
 アーサー・ホーガン(ka0471)は星神器アンティオキアにソウルエッジを掛けた。既に彼の意志に従ったマテリアルオーラを纏っていた槍は、更にマテリアルを伝達されて強化される。
 味方が包囲する前に初撃を見舞うつもりでいた。バーストエンド『ネフェルティ』。仲間がナナの周囲にいては使いづらい。
「少しだけ待ってくれ!」
 走り出そうとするアルト・ヴァレンティーニ(ka3109)を始めとしたハンターたちに声を掛ける。仲間に声が届いたのを確認するや、彼は槍を振り降ろす。
 赤銅の龍が、災厄のアイドルをぶち抜く様に爆走する。手応えを感じた。
「いったいなー☆ でもナナも今日は本気だもんねー☆」
 どうやら、正面からの突進は効いたらしい。
「あの時、誰を思い出したの?」
 シェリル・マイヤーズ(ka0509)が接近する。ナナが大きく弓を動かすと、バイオリンの音も長く伸びた。隠密で近づこうとしたシェリルだったが、遮蔽物のないグラウンド・ゼロでは隠れて近づくことは難しい。ナナの目がシェリルの動きを追った。
「何のことー? 誰のことー?」
「……過去のことは……何も思い出せない?」
 間合いを取りながらナナの様子を窺うシェリル。ナナは演奏しながらくるくる回っていた。
「ナナにも長いこと苦しめられたけど、ナナにはもうステージを降りて貰わないとね」
 夢路 まよい(ka1328)が覇者の剛勇で周囲の仲間に勇気の加護を与えた。リューとアルマ・A・エインズワース(ka4901)も、離れた場所で同じスキルを使う。これで、急所をぶち抜かれようが頭を強かに殴られようが腹を裂かれようが、一度なら持ちこたえることができる。
「幕は私達が引いてあげる!」
 彼女がそう言い放つのを合図にして、アルトとディーナ・フェルミ(ka5843)、トリプルJ(ka6653)、南護 炎(ka6651)が駆け出した。
「下手に動かれると困るんだよ!」
 トリプルJのファントムハンドが伸びてナナを捉えた。彼はその場にナナを釘付けにするつもりでいる。だが、移動できないだけで多少の身動きは取れる。ナナは意に介さずバイオリンを弾き続けた。
 ディーナはアルトを追った。アルトが法術刀を抜こうとしたタイミングでディーナは叫ぶ。
「アルトさん少し待ってなの!」
 アルトはディーナを振り返った。ディーナはメイスを掲げ、ミレニアムを展開する。不退の祈りがアルトに光の障壁を付与した。
「これでもう大丈夫なの思い切りぶちかますと良いの!」
「ありがとう」
 頷き、
「任せてくれ。いい加減全てを清算しよう」
 アーサーとは別の角度から人形を斬り倒して道を空けるアルト。その切っ先がナナを狙う。だが、ナナはバイオリンを弾きながらでも高い回避力を見せた。ぴょんと飛び上がり、そのまま蹴りを見舞う。

 その爪先が、アルトの急所に入った。

「あれー?」
 ナナは首を傾げる。アルトが倒れないからだ。
「行儀が悪いな、ナナ・ナイン」
 彼女は冷静に言い放った。足首を掴んで、ナナを押しやる。
「もう、それくらいじゃ私たちは倒れないんだ」
「今回でお前との因縁を終わらせるぞ、ナナ・ナイン!!」
 そこにターミナー・レイを引っ提げた炎が駆けつけた。移動できないナナと間合いを詰めるのはたやすい。
「因縁? なんだっけ☆」
「お前が覚えていなくても俺は因縁を覚えているんだ。決着をつけるぞナナ・ナイン!!」
「ナナ知らないのに~☆ ま、いっか☆ 殺しちゃえば決着だもんね☆」
「ハッハッハ! 自分が勝つこと前提か、ナナ・ナイン!」
 ルベーノ・バルバライン(ka6752)が高笑いを放つ。前回、強かな一撃を受けたフィロ(ka6966)も参戦している。
「ナナ様にグランドフィナーレを贈りましょう」
 ルベーノは白虎神拳を、フィロは鹿島の剣腕を解放した上で、白虎神拳を叩き込んだ。しかし、ナナは二人の拳の間をかいくぐる様に身を躍らせる。
「身のこなしだったらナナだって負けてないぞ☆」
 ルベーノに蹴りを放つ。その勢いを利用して、フィロには肘打ちを放った。しかし、二人とも愚鈍ではない。ルベーノは跳び退り、フィロは腰を捻って紙一重のところでかわした。
「最初に貴女が殺した貴女の妹の名を継ぐ者……Uisca Amhranが貴女を倒します」
 Uisca Amhran(ka0754)が、エクスキューショナーブーツを鳴らして颯爽と歩み寄る。彼女が杖を掲げると、闇色をした龍の爪と牙が現れた。
「血と殺戮ではなく、笑顔と幸せを届けるナナさんの歌と踊りを見てみたかったです」
 それに続いたのはユウ(ka6891)だった。彼女はイスカの龍獄に合わせて鞭を振るう。龍獄も回避が難しくなる技だが、エンタングルが更に回避を落とした。
「当たってる! 良い感じだよ!」
 まよいが歓声を上げた。バイオリンの音が途切れるが、すぐに続きが始まった。
「うふふふっ。僕のお友達に痛い事したのは、君ですね」
 アルマが、先端を血に染めたような翼を広げて目を細める。しかし、ナナは彼の「お友達」の胸をぶち抜いたことなんて、頭からすっぽり抜けていたものだから、
「お友達? 誰のこと☆」
 首を傾げる。
「お返事はいらないですー」
「そっかー☆」
 おおよそ、まともな判断力や価値観がある高位歪虚なら、警戒心を抱くであろうアルマの殺気もまるで意に介さない。ある種、売り言葉に買い言葉にも見えるやりとりではあるが、実際、二人とも言葉通りのことを考えている。殺し合いの前触れだった。
 アルマと話している隙を突いて、ユウが天誅殺による一撃を放った。振り下ろされたバルムンクは本当に紙一重のところで頭を掠める。あと少しナナの動きが遅ければ当たっていただろう。
「なに☆」
 ナナは振り返る勢いのままに回し蹴りを放つ。ユウはひらりと飛び上がってそれをかわした。
 そこにマリィア・バルデス(ka5848)のハイペリオンによる連射が飛来した。前回のグラウンド・ゼロでの戦いでもそうであったように、続けて飛来する弾丸にナナの回避も追いつけない。楽に回避できるのは最初の一発か二発くらいで、後は、限り無く誤差の削られた銃撃に、ナナの足取りも乱れるようだった。
「それならナナも本気出しちゃう☆」
 ナナは胸を張ってバイオリンを高らかに鳴らす。
「来ます! 構えて!」
 イスカにはそれがわかる。自分ならここで歌い出すだろうと言うことが。
「ここからがサビってわけか!」
 自分も楽器を弾く。リューも同じ事に気付いて身構えた。
「なるほど今か! わかりやすいのはある意味ではこいつらしいとも言うか……」
 アルトも、先祖の事情で音楽は叩き込まれている。そのセオリーに乗っ取れば、攻撃するに相応しい歌を放つのはこの後だ。
「了解……ありがとう」
 注意を受けたシェリルがタイミングを見計らった。
 ナナは歌い出す。その声が、風になり、刃になり、ハンターたちに飛来する。
「忘れすぎると言うのも考え物だと思いますがね」
 注意喚起はされたが、回避には運の要素も関わる。運の悪い仲間に気付いたGacrux(ka2726)が、ラストテリトリーを発動した。レヴェヨンサプレスへ、音の刃が吸い込まれ、断続的に盾を叩く音がした。鉈で乱打するような音だ。
「ぞっとしねぇ音だな」
 ジャック・エルギン(ka1522)が苦い顔で呟く。
「まったくだな。大丈夫か」
 アーサーも警戒心を表情に出す。
「ええ、俺は大丈夫ですよ。こればっかりはね、いくらナナ・ナインでも邪魔しようがないでしょう」
 当のGacruxは、そう言ってシニカルに微笑んで見せる。ナナの瞳の中に、わずかな苛立ちをハンターたちは感じ取っていた。


「うお!? 危ねーっす!?」
 最初の音波攻撃を、すんでのところで回避した神楽(ka2032)が目を剥いて悲鳴を上げた。だが、驚きっぱなしではない。コンバートソウルで祖霊の力を引き出すや、それをシンクロナイズで周囲へも効果をもたらした。
「あれがナナ・ナイン、十三魔ですか……ここまで生き延びた事を鑑みてもあの豚羊より厄介かも知れませんね」
 他の十三魔を思い出しているらしいクリスティア・オルトワール(ka0131)が緊張の面持ちで呟いた。彼女は最初の音波攻撃を受けてしまっている。覇者の剛勇で一度なら戦闘不能は回避できるが、当たらないに越したことはない。
「大丈夫?」
 ユリアン(ka1664)が彼女にポーションを手渡した。まよいが怪我人を気にしている様子はあったが、少し遠かった。その代わり、誰かの剛勇が掛かっている。
「はい。ありがとうございます」
 彼女がポーションを受け取っているとき、イツキ・ウィオラス(ka6512) は静かに、しかし強い決意のこもった声で告げる。
「歌と、踊り。其れだけなら、私のよく知る――私の憧れる方と、似ているのに。なればこそ、悪夢は此処で、断ち切りましょう」
 そこに、アーサーのバーストエンドが走り抜けた。赤い龍が通り過ぎたその後に、ハンターたちが一斉に走り出す。
 黒い影があった。鞍馬 真(ka5819)だ。オペレッタに旋風の唄を奏でさせ、自身は天空の唄を歌う。二つの唄が重なり合い、えも言われぬ響きを創り出している。
 そこにナナのバイオリンが絡んでくるが、曲調が違うために水と油の様に分離している。調和もしないが、不協和音にもならなかった。
「さあ、さっさと79のファンクラブ会員を引っぺがしてやりましょぉ」
 星野 ハナ(ka5852)も、できるだけ多くの人形を巻き込める場所に移りながら五色光符陣で人形を焼き払う。幾度も使った手だが、忘れっぽいナナ・ナインに対して気にする必要はない。
「そうですね、ショーを彩るお人形さんたちを片付けて行きましょうか」
 レオナ(ka6158)は白龍の息吹で混乱を狙った。まだ数が多い今ならこちらの方が多くを巻き込める。彼女もまた符術師であり、頃合いを見て五色光符陣を用いるつもりだった。
 目論み通り、何体かが混乱にかかった様だった。他の人形に比べて明らかに動きに無駄が多い。
「ナナ・ナイン、ここで潰させてもらう」
 カイン・A・A・マッコール(ka5336)が純然たる殺意を燃やした。ナナ人形の注意を幾ばくか惹いたようだ。斬魔刀を構え、次の攻撃に備える。
「混乱した人形は残した方が良さそうですね」
 クリスティアが、そこでメテオスウォームを降らせた。火球で仲間が到達していない辺りを狙って吹き飛ばす。必然的に、ナナの向こう側を主に狙うことになる。ナナのバックで炎が上がった。
 ある意味、世界の終わりに似た風景ではあった。
 ユリアンはそれを待っていた。爆撃が止むと、羽を纏い、風を再び色付かせ、地面を蹴った。手前の人形集団は仲間に任せ、自分は後方めがけて駆けていく。クリスティアのメテオスウォームから漏れて、動き出した人形を、精霊刀ですれ違いざまに次々と切り倒していく。緑の風の中に、一筋の青い軌跡が通って行った。その線上に、吹き飛んだ人形の破片が立て続けに弾き飛ばされる。
「ナリは小さくても油断すんな! 袋叩きにされんぞ!」
 ジャックが薙ぎ払いながら怒鳴る。一体一体の攻撃力が小さくとも、積み重なれば致命傷になりかねない。
「それならナナも本気出しちゃう☆」
 バイオリンの音が高くなった。ジャックははっと顔を上げる。
「来るぞ!」
「あー! 俺もわかったっす! 来るっす! 総員構えるっす!」
 神楽もピンと来たらしい。来ることがわかっていれば構えることはできる。
「忘れすぎると言うのも考え物だと思いますがね」
 余裕のある声がした。Gacruxだ。ラストテリトリーで、全ての風刃を盾に集める。
「ぞっとしねぇ音だな」
 ジャックが顔をしかめた。その音は、盾の向こうの人間を殺そうとする意志すら感じられる音だった。
 人形たちも反撃に出た。レオナが混乱させた個体のいくつかは仲間に攻撃するが、攻撃された方は特に気にした様子はなく、ハンターたちに向かって行く。
「ユリアン! そっち行ったぞ気をつけろ!」
 ジャックがユリアンに警戒を促した。
「了解。ありがとう」
 彼は謝意を述べながら、軽い足取りで人形から繰り出される攻撃を回避していく。影祓での反撃が、人形の一つを叩き壊した。
「数が多すぎますぅ! ほんっとウザいですぅ!」
 ハナがかんしゃくにも似た悲鳴を上げた。悲鳴が上がったからと言って袋叩きに遭っているわけでもなく、辛うじて攻撃は回避している。
「しかし、物騒っすけど聴いてるだけで踊り出したくなるいい感じの曲っすね。たく、歌も踊りも楽器も巧いし、キャラもたってるし、可愛いんだから普通にアイドルやってれば大人気になっただろうに勿体ねっす」
 神楽も同じように避けながらしみじみと首を横に振った。
「言ってる場合ですかぁ」
「ナナは堕落者の段階で観客を殺戮。死後歪虚化しました」
 Gacruxが人形を斬り伏せながら言う、
「人格は生前に完全に壊れてしまったのではないでしょうかね」
「ああ」
 一瞬だけ目を閉じるジャック。彼は、神霊樹ライブラリでその一部始終を見た一人だった。火の入った瞳を開き、ナナを見る。
「ナナ・ナインを歪虚にしたのがカッツォだとしても、それを選ばせたのは俺ら人間だ。そのことを、忘れねえ」
「ええ。生まれた時から自由を奪われ、親に洗脳されていました。仮に一座から逃げ出してもアイドル以外に生き方も知らず、行く宛も無かったでしょうねぇ」
 首を横に振る。
「カッツォとナナは共通点多いと、俺は思いますね。だから引き合ったのか……」
「そう言うもんすかね~折角出会ったマネージャーが歪虚だったとかほんとついてないっす。もったいねーっす」
「そうであれば、なおのこと、ここで断ち切らねばなりません」
 イツキが雪華纏槍・結明紡で吹き飛ばす。儚く、冷たいマテリアルが、雪の結晶の様に散り、ナナ人形はその儚げな光景とは裏腹の、強い威力によって粉砕されていった。

 夢を導こう。ナナが生前に見た夢を。それはここで追うべきものではないのだから。


 ディーナはミレニアムを継続した。
「司祭は普段から聖歌を歌うしオルガンの演奏もするの。ナナナインだけに良い格好させないの」
 彼女もまた、先の音波攻撃でタイミングに気付いた一人だった。宗教と芸術は近しい関係になる。聖歌で鍛えた音楽感覚はここでも活きたのだった。
「泣いてもいい」
 前線に合流したエニアが両腕を広げた。
「貴女の我儘を言葉にしてよ」
 愛覚えてますか。それはとびきりの呪いでもある。

「ナナ! 死ぬまでダンスに付き合うよ!」
 エニアは高らかに宣言する。
「元『人形』のよしみだよ」

 人形。それは生前のナナが最後まで脱却できなかったもの。歪虚になって、自由になってからも、「人形のような」という形容詞はつきまとった。だからこそ、その「よしみ」は「呪い」になる。しかし、敢えて言おう。

「これこそ『愛である』ってね!」

 まよいは魔力を使って、己の正義の侭に、ナナと一緒に周囲の人形を焼き払った。ナナは味方が囲んでいるが、この光は敵だけを狙う。高い魔力に耐えられずに、人形は次々と形を失っていった。
「今なら弱ってるよ!」
 この光は、敵の守りを薄くする。

「いいぜ! 盛り上げてやるよ!」
 リューもナナのバイオリンに合わせながら動いた。紋章剣でエクスカリバーを強化する。リズムに合わせてステップを踏み、ナナに接近する。星神器の一撃を、ナナもまた音楽に合わせて回避した。反撃の蹴りが放たれるが、リューも軽くそれをいなした。カポエラにも似た二人の応酬。
 その隙を狙って、アルトが飛び込んだ。傷は深いが、まだ耐えられる。ミレニアムが掛かっているなら、あと一撃は余裕だろう。
 無我の境地だった。アルトは集中すると覚醒のオーラが色を失う。それは内から見てもそうだった。世界が色を失っていく。ただ一つの目的に向けて疾走する。修練の果てに得た技術。
 天誅殺を、目にも止まらぬ速度で繰り出した。二度目に放った華焔が、ナナの急所を確かに貫く。
「痛い」
 ナナは振り返る。
「ぞ☆」
 アルトにその声が聞こえていなかった。ただ、繰り出される一撃は当たり前の様に回避する。これこそ無我の動きだった。当たり前の様に身体が動いた。
 マリィアのハイペリオンが再び撃ち込まれる。徐々にナナが追い詰められていく。
「確かにお前の過去は辛く悲しいものだっただろう……けど、それでお前の犯してきた罪が赦されるわけでは無い。その命で、これまでの罪を償うがいい!!」
 焔が吼えた。終之太刀を振るう。人形が砕け散り、ナナの脚が軋むような音を立てる。
「ナナ、しーらない☆」
 ルベーノとフィロが、再び挟み撃ちを敢行する。ユウとシェリルが鞭による援護を行なうが、ナナは逆にそれに身を任せる形で回避した。
「……だったら」
 ナイトカーテンで姿を隠していたシェリルが、シャイターンで斬りかかる。アーサーが、ナナを挟んで反対側にいたルベーノに目配せすると、彼は察した。
 アンティオキアを握り直し、再びネフェルティを至近距離から放つ。ナナは竜の下をくぐるようにして難を逃れた。
 ユウが再び、バルムンクによる天誅殺を繰り出した。今度は頭を強かに打つ。常人ならば失神どころか、そのまま息絶えかねない勢いだが、ナナは振り返った。踵と一緒に、予想していたユウは、その反撃を回避する。
 アルマが周囲の状況を確認してから、星の救恤者を放った。自らの生命力を削って放つ攻撃だ。場合によっては覚醒者生命と引き替えに攻撃し続けることも可能だが、アルマはここで終わるつもりはない。生命力の低下は激しいが、まだ立っていられる。
「後、任せたぜ」
 包囲網が完成したと見て、トリプルJが離脱した。


 ユリアンは再び、漆蒼刃で人形を斬り倒した。その勢いで、彼を包囲していた人形の群から脱する。
「大丈夫か?」
 ジャックが気遣わしげな様子を見せる。
「うん。大丈夫。ありがとう。大丈夫だよ」
 返しながら、ユリアンはナナの音を聞いて思う。明らかに……友人、の彼女や妹の音楽の音とは違う。
でもそれもナナの音楽なのだろう 純粋な屈託の無い殺意の音。
 クリスティアが、練り上げ続けたマテリアルを使ってメテオスウォームを使った。先ほどより範囲が広い。人形が次々と吹き飛んでいく。
 乱戦は乱戦だが、ナナ対応者はナナの周囲に集まっているし、人形対応で動き回っているのはユリアンだけだから、彼の動きにだけ注意していれば良い。状況を見極め、的確な位置に落として行く。轟音で大地が揺れるようだった。
「纏めて片付けるっす!」
 神楽がイルダーナの雷を持って射雷撃を繰り出した。宝剣の力が、電撃が届く距離を伸ばして、走って行く。
「邪魔だ」
 殺意を燃やし続けるカインが、寄ってくる人形を端から吼號流・燕斬りで薙ぎ払った。高い殺意は、挑発だけでなく、攻撃にも現れているようで、祢々切丸は呪詛と殺意の乗った強烈な一撃をナナ人形に見舞った。彼はナナに向かって前進していく。
 レオナは、リズムに合わせながら人形の隙間をかいくぐる。ナナの周辺にいるものに五色光符陣を行使した。ハナもドローして五枚の符を切る。人形が光に焼かれて次々と倒れていった。魔法陣の中から綺麗さっぱり人形が消える。
 トリプルJが合流し、古代大剣ウェンペを振るった。本当なら、吼え狂いしもの、神憑きもので射程の延長を狙うつもりだったが、すでに人形はかなり数を減らしていた。神憑きしものを待っている間に片が付きそうだ。何しろ、人形対応だけでなく、ナナ対応のハンターたちも人形を巻き込む範囲攻撃を放っていたのだから、きっちり分担するよりもずっと数の減りは早かった。
 真は二刀流からアスラトゥーリを放って、人形を多く巻き込んだ。味方の攻撃で弱っているものを優先的に狙い、できるだけ早く数を減らす狙いだ。

 その時、バイオリンの旋律にピンと来た彼は、ナナの顔が向いている方の仲間達に向かって叫んだ。
「来るよ! 音波攻撃! 気をつけて!」
「そっち側の人ぉ! 気をつけてくださいぃ!」
 ハナも気付いて声を張り上げた。
「来ますですー! 皆さん避けるか防ぐかしてくださいっ!」
 アルマの声が向こうから聞こえる。
「届きませんね……!」
 ナナはGacruxに背中を向けている。ラストテリトリーが及ばない。
 だが、注意喚起があれば充分だった。ナナの正面に立っていたハンターたちは、各々回避や防御に専念し、音波攻撃をやり過ごす。

 人形からの攻撃は、エニアと真の「呪い」でそもそも当たらないものも多かった。それらの効果が届きにくい後方の人形集団は、クリスティアが早々に片付けている。

 白と黒のマテリアルが、イツキに向かって来た人形を弾き飛ばす。彼女は、飛んで行った人形に接近するとレガリアで追撃を加えるのだった。

 数が減ったこともあって、ハンターたちの優勢が確実なものとなる。
 今が畳み掛けるときだ。誰もがそう感じている。


 その空気を読み取ったユウが、正義の光でナナを包んだ。声を張り上げる。
「今です!」
「フィナーレだ。アンコールは無いぜ!」
「これで幕引きにしよう!」
 リューとまよいが星の救恤者を放つ。
「終りだな」
 アーサーがアルフォンタスの槍で、圧縮空間を貫いた。
「ここで……潰す」
「歪虚になったあの日から、貴女の時は止まったまま……?」
 カインの狙撃に合わせて、エニアがアブソリュートゼロで追撃を加えた。泥と水が襲いかかる。
 遙か向こうのマリィアも、限界射撃を放ってナナを射抜く。アルマのデルタレイが、人形を撃ち抜き、その内の一本の光線でナナの肩を撃ち抜いた。
「たくさん殺せて楽しかった……? でももう終わりにしよう……」
 イスカも星の救恤者としてナナに対面する。
 ナナは回りながら攻撃を受け続ける。どれだけ踊ろうとも、次々と攻撃が当てられる。
 近くにいたフィロに向かって弓が繰り出された。フィロは一歩退いてそれをかわす。前回の様にはいかない。
 ナナ人形も残りが三分の一を切った。おしまいが近づいている。
「アーサー……」
「任せろ」
 シェリルがシャイターンを振りかぶった。アーサーがストレリチアを伸ばしてナナの動きを鈍らせた。
「任せる」
 その言葉に背を押され、シェリルはナナに迫った。
「……これで、本当の……閉幕」
 イスカも、煉獄の檻を展開する。龍の爪、牙が、シャイターンの刃と交わるようにナナを貫いた。
 バイオリンの弦が全て切れた。弓もぼろぼろ。もう楽器としての用はなさない。
「貴女の想い、分かってあげられなくてごめんね。Uiscaの名、最後に覚えてね」
 イスカは泣いている。泣きながら、笑顔だけは保って、ナナを見つめる。
「私もナナ・ナインの名、忘れないよ」
「ナナ……思い出してみて……誰の為に歌ってきたのか……」
「次は無いんだから忘れてる事があるなら早めに思い出せっす。忘れたまま死ぬのは悲しいっすよ?」
 シェリルもナナから目を逸らさない。神楽も言葉を添えるが、ナナは首を傾げ、変わらない笑顔で言い放つ。
「それはもちろん、みんなのためだよ☆ みんなを殺しちゃうために歌ってるんだよ☆」
「そっか……最期に、歌って……誰かに届けたい、歌……きっと、届くよ」
「ナナさん……」
 ユウも涙を堪えるように見守っている。
 誰が見ても、今の攻撃は致命傷だった。髪の毛の先から塵になっていく。
「ノーフェースにもらったバイオリンが壊れちゃったからステージはおしまい☆ ナナ帰るね☆」
 ナナ本人はわかっているのだろうか? バイオリンとステージだけでなく、自分も「おしまい」だと言うことに。
「今日はナナのステージに来てくれてありがとう~☆ 今日はなんだかとっても楽しかった☆」
 使い物にならないバイオリンの弓をくるくる回して、ナナは言い放つ。
 そして、それを幕引きにするように、一瞬で塵になり、風に流されていった。人形たちも、主と同じ末路を辿る。

「ああ……」
 イスカが膝をつく。シェリルがその傍らに立って背中を撫でた。
「終わったね」
 エニアが長く息を吐いた。
「はい」
 ユウも頷く。
「終わりました」
「楽しかったですか、ナナ・ナイン」
 風に吹かれる塵を見つめながら、Gacruxが目を細める。
「名付け親は誰ですか? 笑顔を振りまく割には皮肉な名前でしたね」
「皮肉って?」
 真がきょとんとして友人を見上げた。Gacruxは微笑んで見下ろし、
「語呂合わせってあるでしょう? ナナ・ナインは79と略されますよね」
「あ、79で『泣く』ってことか……そうだね……」
 イスカの涙混じりの歌声がグラウンド・ゼロに響く。ナナが歌っていたものと同じ歌だが、狂気も禍々しさもない。明るくも、もの悲しい響き。けれどその歌が聞こえる場所では、少しだけ空気が澄んだような気がした。
 風に吹かれて、雲散していく塵を、ジャックは痛ましい表情で見送った。
「アイドルじゃない自分を誰にも見られたくなくて皆殺しを始めたのかしらね……許す気はないけど、歪んだことには同情するわ」
 マリィアが、同じようにその様を見つめながら、肩を竦めて呟く。
「……人由来の歪虚を見るたびに思うんですよねぇ。死ぬ時に誘う歪虚が居なければぁ、歪虚にならずに済んだんじゃないかってぇ。ナナは生きてる時から堕落者だったかもしれませんけどぉ」
 そのマリィアの隣で、ハナが不満げに言った。
「……だから私は人間領域に歪虚が居るのは許せないんですよぅ」

「結局忘れたまま死んじゃったんすかねー」
 神楽が両手を頭の後ろで組みながら唇を尖らせた。
「忘れてたんじゃないか。ヤツがそれを悲しいと思っているかは別だと思うが……どうなんだろう」
 アルトが傷を確かめながら息を吐く。急所にざっくり入ったが、思ったより傷は浅かった。思ったより浅いだけで、普通に結構な傷だ。ミレニアムの効果もあったが、それでも当たれば大惨事。高い生命力でどうにか免れたとも言える。
 思えば、随分長いこと因縁が続いていた気がする。アルトもその間に強くなった。
「これでヤツに殴られるのも最後か」
「そうですね。戻りましょうか」
 ユリアンが微笑んで言うと、ハンターたちはそれぞれに頷いて、踵を返した。振り返って、名残惜しくナナがいたところを見つめる者。もう切り替えて次のことを考えている者。疲れて何も考えられない者。様々だ。

 誰一人、アンコールの拍手を叩かない。

 緞帳は下げられた。ナナ・ナイン最後の舞台はこれにて閉幕。

 さようなら。

 別れの歌は、今生きている者に預けることとしよう。

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MVP一覧

  • 古塔の守り手
    クリスティア・オルトワールka0131
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacruxka2726
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミka5843
  • 無垢なる守護者
    ユウka6891

重体一覧

  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhranka0754
  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよいka1328
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェストka2419
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワースka4901
  • 無垢なる守護者
    ユウka6891

参加者一覧

  • 古塔の守り手
    クリスティア・オルトワール(ka0131
    人間(紅)|22才|女性|魔術師
  • 【ⅩⅧ】また"あした"へ
    十色・T・ エニア(ka0370
    人間(蒼)|15才|男性|魔術師
  • 蒼き世界の守護者
    アーサー・ホーガン(ka0471
    人間(蒼)|27才|男性|闘狩人
  • 約束を重ねて
    シェリル・マイヤーズ(ka0509
    人間(蒼)|14才|女性|疾影士
  • 緑龍の巫女
    Uisca=S=Amhran(ka0754
    エルフ|17才|女性|聖導士
  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよい(ka1328
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 未来を示す羅針儀
    ジャック・エルギン(ka1522
    人間(紅)|20才|男性|闘狩人
  • 抱き留める腕
    ユリアン・クレティエ(ka1664
    人間(紅)|21才|男性|疾影士
  • 大悪党
    神楽(ka2032
    人間(蒼)|15才|男性|霊闘士
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェスト(ka2419
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • フリーデリーケの旦那様
    アルマ・A・エインズワース(ka4901
    エルフ|26才|男性|機導師
  • イコニアの夫
    カイン・A・A・カーナボン(ka5336
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人

  • 鞍馬 真(ka5819
    人間(蒼)|22才|男性|闘狩人
  • 灯光に託す鎮魂歌
    ディーナ・フェルミ(ka5843
    人間(紅)|18才|女性|聖導士
  • ベゴニアを君に
    マリィア・バルデス(ka5848
    人間(蒼)|24才|女性|猟撃士
  • 命無き者塵に還るべし
    星野 ハナ(ka5852
    人間(蒼)|24才|女性|符術師
  • 遊演の銀指
    レオナ(ka6158
    エルフ|20才|女性|符術師
  • 闇を貫く
    イツキ・ウィオラス(ka6512
    エルフ|16才|女性|格闘士
  • 覚悟の漢
    南護 炎(ka6651
    人間(蒼)|18才|男性|舞刀士
  • Mr.Die-Hard
    トリプルJ(ka6653
    人間(蒼)|26才|男性|霊闘士
  • 我が辞書に躊躇の文字なし
    ルベーノ・バルバライン(ka6752
    人間(紅)|26才|男性|格闘士
  • 無垢なる守護者
    ユウ(ka6891
    ドラグーン|21才|女性|疾影士
  • ルル大学防諜部門長
    フィロ(ka6966
    オートマトン|24才|女性|格闘士

サポート一覧

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
鞍馬 真(ka5819
人間(リアルブルー)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2019/07/27 06:30:48
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/07/26 17:41:16